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私たちも横田氏を推薦します

LINE VOOMタブ廃止⇒ショッピング、ハッシュタグ検索も終了

LINE VOOMタブ廃止⇒ショッピング・ハッシュタグ検索も終了
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東横インは何が良いって、
もふもふ君を見ながら(笑)
イーンスパイアの横田です。
https://www.enspire.co.jp

寝られる場所があることです。

さて、本題です。

LINEがショート動画に見切りを付けたようです。

2025.8.4
LINE、タブから「VOOM」削除へ 「ショッピング」に置き換え
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2508/04/news101.html

2025.9.3
【重要】LINEの新しいホームタブへのLINE VOOM投稿の表示について
https://voom-studio.line.biz/account/@siy8663s/home/announce/123

2025.9.16
「LINE VOOM」へのアクセス方法変更に関するお知らせ
https://notice.line.me/line/ios/document/notice?documentId=100018000&lang=ja

ライブ配信で開設しようとしたら
音声トラブルで音が入ってない(泣)
https://www.youtube.com/watch?v=7sVT0ZULXnQ

LINE VOOMタブ廃止⇒ショッピングへハッシュタグ検索も終了

LINE VOOM大改変レポート
📱 LINE VOOM終焉?タブ削除でハッシュタグ検索も廃止・集客道消滅の衝撃
📅 変更タイムライン
2023年11月
当初計画:ホーム・トーク・VOOM・ショッピング・プレイスの5タブ構成
2025年8月4日
第一四半期決算会見でVOOM タブ削除を正式発表
2025年9月〜
段階的にユーザーへ展開開始・ショッピングタブへ置き換え
2025年10月
全ユーザーへの移行がほぼ完了
⬇️ タブ構成の変化 ⬇️
🔄 タブ構成Before / After
当初予定 📋
ホーム・トーク・VOOM・ショッピング・プレイス
5タブ構成を計画
実際の変更 ⚡
ホーム・トーク・ショッピング・ニュース・ウォレット
VOOMもプレイスも消滅
🏠
ホーム
💬
トーク
📹
VOOM
🛍️
ショッピング
📰
ニュース
💳
ウォレット
📍 VOOM投稿の新しい場所
🏠
ホームタブ内「サービス」セクションにVOOMアイコン移動
📊
おすすめ投稿ホームタブ上部に一部表示予定(未実装多数)
🔔
設定必要ユーザーが新しいホームタブへの投稿表示に同意が必要
🚨 最大の問題点

ホームタブはほとんど見られない
多くのユーザーは「トークタブ」から開始してそのまま
サービス欄のVOOMアイコンを押す確率は極めて低い
⚠️ 致命的な変更:検索機能の完全削除
ハッシュタグ検索が完全廃止

虫眼鏡アイコン消滅
VOOMページから検索窓が削除され、ハッシュタグ検索不可能に

新規集客ルート遮断 発見性ゼロ 裏技終了
従来 🔍
ハッシュタグ検索で新規ユーザー獲得
検索→発見→フォローの流れ
中小企業の集客手法として活用
現在 ❌
おすすめフィードのみ
検索不可・発見困難
大手・有名人以外は露出困難
📉 VOOM投稿の価値低下
👥
フォロワーのみ既存フォロワーにしか届かない構造
🎲
運任せおすすめ表示は有名人・大企業が優遇
📊
親密度依存エンゲージメント高い相手のみ表示可能性
📉
自然消滅の予兆投稿意欲低下→アクセス減の悪循環
💡 横田秀珠が提案する改善策
提案① トークタブへの統合
トークタブ上部にVOOMアイコン追加
オープンチャット・AIフレンズと並列配置
→ 最も見られるタブからの動線確保
提案② ニュースタブとの統合
ホームタブをニュースタブに名称変更
オールドメディア(新聞・TV)+ニューメディア(VOOM)のミックス
→ ニュース閲覧と同時にVOOM投稿も表示
提案③ ショッピング連携強化
ショッピングタブ内にVOOM枠を設置
Amazon型ショート動画×EC連携を実現
→ 商品紹介動画からの導線構築
LINE社の課題:縦割り組織
各サービス間の連携不足
ホームタブ重視の方針が裏目
ユーザー行動を無視した設計
🎁 唯一の恩恵:ショッピングタブ
📦 LINEギフト & LINEショッピング事業者はチャンス

専用タブ獲得により露出増加
ただし中小・零細企業の参入はまだ困難
大手ECプラットフォーム事業者向けの機能
🔮 今後の見通し
段階的衰退全ユーザー移行完了後、アクセス数激減の可能性
📉
投稿意欲低下効果が見えず投稿者が減少する悪循環
🤷
自然消滅リスク検索不可+露出減でサービス形骸化
👀
様子見期間全移行完了まで効果測定を継続観察
📊 まとめ
LINE VOOM 大改変の全貌

VOOMタブ削除 ホームタブへ移動 検索機能廃止

影響:
✗ ハッシュタグ検索による新規集客不可
✗ おすすめフィードのみで発見性激減
✗ 中小企業の活用価値ほぼゼロ
✗ サービス自然消滅の可能性大

期待:
△ ホームタブへの表示で復活可能性
△ 全移行後の動向要観察
○ LINEギフト・ショッピング事業者は恩恵

LINE VOOMタブ廃止⇒ショッピングへハッシュタグ検索も終了

LINEは2025年10月、VOOMタブをショッピングタブに変更し、VOOM投稿はホームタブ内のサービス欄に移行した。最大の問題は検索窓が廃止されハッシュタグ検索による集客ができなくなったこと。ホームタブは利用率が低く、おすすめ表示も限定的なため、VOOM投稿の露出が大幅に減少。トークタブやニュースタブとの連携など、より効果的な配置が期待されたが実現せず、VOOMの自然消滅が懸念される状況となっている。

  1. はじめに
  2. LINEの新タブ構成への大転換
  3. VOOM機能の新しい居場所と課題
  4. ハッシュタグ検索廃止がもたらす影響
  5. より良い改善案への提案
  6. おわりに
  7. よくある質問(Q&A)

はじめに

LINEを日常的に使っている皆さん、最近アプリの下部タブが変わったことに気づきましたか?2025年9月から段階的に実施されているこのアップデートは、単なるデザイン変更ではありません。これは、LINEというプラットフォームの今後の方向性を示す、非常に重要な転換点なのです。

特にビジネスでLINEを活用している方々にとって、今回の変更は見逃せない内容となっています。VOOMタブがショッピングタブに置き換わり、検索機能が廃止され、新規顧客獲得の導線が大きく変化しました。一見すると小さな変更に思えるかもしれませんが、実はLINEのエコシステム全体に影響を与える大きな決断です。

本記事では、ネットビジネスの現場で実際にLINEを活用している立場から、今回のアップデートの詳細、その影響、そして今後の活用方法について、実際の画面を確認しながら詳しく解説していきます。変更内容を正しく理解することで、これからのLINE活用戦略を見直すきっかけにしていただければと思います。


LINEの新タブ構成への大転換

2025年8月4日、LINEは2025年度第一四半期の決算会見において、アプリのタブ構成を大幅に変更することを発表しました。この発表から約1ヶ月後の9月から、一部のユーザーを対象に段階的な配信が始まり、10月初旬の段階で多くのアカウントに変更が適用されています。

今回の変更で最も大きなポイントは、これまで下部タブの3番目に配置されていた「VOOM」タブが「ショッピング」タブに置き換わったことです。現在のタブ構成は、左から「ホーム」「トーク」「ショッピング」「ニュース」「ウォレット」という5つのタブで構成されています。

実は、この構成は当初の予定とは異なるものでした。2023年11月に発表された際には、タブ構成は「ホーム」「トーク」「VOOM」「ショッピング」「プレイス」になる予定だったのです。プレイスとは、地域の情報を探すための新機能として期待されていたタブでした。

しかし、最終的な実装では、期待されていたプレイスタブは新設されず、VOOMタブも廃止されました。代わりに、既存の「ニュース」タブと「ウォレット」タブが残る形となりました。この変更により、LINEの目指す方向性が大きく変わったことが明確になったのです。

ショッピングタブの新設によって、LINEギフトとLINEショッピングのコンテンツがこのタブに集約されました。これは、LINEショッピングやLINEギフトを提供している事業者にとっては、露出が増えるチャンスとなります。ユーザーが日常的にアクセスする下部タブに配置されることで、これらのサービスへの導線が強化されたのは間違いありません。

ただし、現時点では、小規模な店舗や個人事業主がLINEショッピングに参入することはまだハードルが高い状況です。大手企業や有名ブランドが中心のプラットフォームとなっているため、中小企業がすぐにこの恩恵を受けられるわけではありません。

ショッピングタブを開くと、LINEショッピングのページに直接誘導される仕組みになっています。カテゴリー別に商品を探したり、様々な商品を閲覧したりすることができます。LINEという巨大なプラットフォームの中で、ECサービスをより前面に押し出す戦略が明確に表れていると言えるでしょう。

この変更は、LINEがコミュニケーションアプリからスーパーアプリへと進化していく過程における重要な一歩です。しかし、この変更によって犠牲になった機能も少なくありません。特にVOOM機能を活用してきたユーザーにとっては、大きな影響を受けることになりました。


VOOM機能の新しい居場所と課題

VOOMタブが廃止されたことで、多くのユーザーが疑問に思うのは「VOOM投稿はどこに行ったのか?」ということでしょう。結論から言うと、VOOM機能自体は完全になくなったわけではありません。しかし、その存在感は大きく後退してしまいました。

現在、VOOM投稿にアクセスするには、一番左の「ホーム」タブを開く必要があります。ホームタブの中にある「サービス」というセクションに、VOOMのアイコンが配置されているのです。これまで専用タブで簡単にアクセスできていたVOOMが、ホームタブ内のサービス一覧の中の一つに格下げされた形となりました。

ここで大きな問題となるのが、LINEにおけるホームタブの特殊な位置づけです。多くのアプリでは、ホームタブが最も頻繁に見られるページとなっています。しかし、LINEの場合、ほとんどのユーザーはホームタブをほとんど見ないという特徴があります。

なぜなら、LINEアプリは最後に開いた画面がそのまま残る仕様になっているからです。最初にLINEアプリを開いた時はホームタブが表示されますが、日常的にトークタブを使っていると、次回アプリを開いた時にはトークタブから始まってしまいます。多くのユーザーはトークタブしか使わないため、わざわざホームタブに移動することはほとんどありません。

この問題を解決するため、LINE側も対策を講じています。それが、ホームタブへのVOOM投稿の表示機能です。LINE公式アカウントのLINE VOOM Studioには、「新しいホームタブへの投稿表示に同意お願いします」という通知が表示されています。

この機能に同意すると、「LINEのホームタブにもLINE VOOM投稿が表示されるかも」というメッセージが表示されます。ただし、すべての投稿が表示されるわけではなく、おすすめとして選ばれた投稿のみが表示される仕組みです。ある程度反応が良かった投稿、エンゲージメントの高い投稿が優先的に表示されるとされています。

しかし、2025年10月初旬の時点では、この機能はまだ完全には実装されていません。設定画面には「おすすめ公開設定をオンにする」という項目があるとされていますが、実際にはまだ表示されていない状況です。移行期間中であるため、今後順次実装されていくものと思われます。

ホームタブにVOOM投稿が表示されるようになったとしても、課題は残ります。おすすめに選ばれる投稿は、有名なインフルエンサー、芸能人、大企業の公式アカウントなどが中心になる可能性が高いからです。中小企業や個人事業主の投稿がおすすめとして表示される確率は、かなり低いと考えられます。

ただし、完全に希望がないわけではありません。顧客とのエンゲージメントが深い、親密度が高いという条件を満たせば、表示される可能性はあります。フォロワーとの日常的なコミュニケーションを大切にし、質の高いコンテンツを継続的に発信していくことが重要になるでしょう。

実際にVOOMのサービスページに行くと、従来のショート動画形式で次々と投稿が表示される画面が表示されます。上部には自分がフォローしているアカウントのストーリーズがアイコンとして並んでおり、これはInstagramのストーリーズと似た仕様になっています。

下部には「フォロー中」「おすすめ」「ライブ配信」「マイページ」という4つのタブがあります。フォロー中では自分がフォローしている公式アカウントや友達の投稿が表示され、おすすめでは様々なアカウントの投稿がアルゴリズムによって推奨されます。ライブ配信機能は一般ユーザーには開放されておらず、超有名な配信者のみが利用できる機能となっています。

マイページでは自分の投稿の閲覧数なども確認できます。例えば「9月20日にあなたの投稿が合計1887回閲覧されました」といった通知も表示されるようになっています。投稿のパフォーマンスを確認できる点は評価できますが、後述する検索機能の廃止により、新規ユーザーにリーチする手段が大幅に制限されてしまいました。


ハッシュタグ検索廃止がもたらす影響

今回のアップデートで最も衝撃的だったのは、VOOM投稿におけるハッシュタグ検索機能の完全廃止です。これは、VOOM機能の存在意義そのものを揺るがす重大な変更と言えます。

従来のVOOM画面には、検索窓(虫眼鏡アイコン)が配置されており、ハッシュタグを使って投稿を検索することができました。これにより、特定のトピックに関心があるユーザーが、関連する投稿を能動的に探すことが可能だったのです。ビジネスアカウントにとっては、適切なハッシュタグを使うことで、自分のフォロワー以外の新規ユーザーにもリーチできる重要な集客チャネルでした。

しかし、新しいVOOMページには、この検索窓が存在しません。つまり、ユーザーは能動的に投稿を検索することができなくなってしまったのです。投稿を見つけてもらう方法は、おすすめフィードに表示されるか、すでにフォローしてくれているユーザーのフィード表示されるかの2つしかありません。

この変更により、以前に紹介されていた「ハッシュタグ検索で集客する方法」という裏技は、完全に使えなくなりました。どれだけ適切なハッシュタグを設定しても、それを検索して見つけてくれる人がいなければ意味がありません。新規顧客獲得のための重要な導線が一つ消えてしまったことになります。

なぜLINE社がこのような決断をしたのか、その背景を考えてみる必要があります。実は、LINEの心臓部を支えてきたのは、元ライブドアのエンジニアたちでした。ヤフーとLINEが統合する前から、ライブドアがLINEに買収されて以降も、彼らは重要な役割を果たしてきました。

これらのエンジニアたちにとって、ヤフーとの差別化を図る上で重要だったのが、独自の検索技術やアルゴリズムの開発だったはずです。彼らのアイデンティティ、存在意義を示す部分でもありました。しかし、今回の検索機能廃止により、その誇りともいえる部分が失われてしまった可能性があります。

検索機能が廃止されたことで、VOOM投稿の価値は大きく下がりました。フォロー中タブでは、すでにフォローしてくれているユーザーにしか投稿が届きません。おすすめタブでは、アルゴリズムによって選ばれた投稿のみが表示されますが、その選定基準は明確ではなく、中小企業や個人の投稿が表示される保証はありません。

ストーリーズ機能については、個人アカウントでは利用可能ですが、企業が使用する公式アカウントではまだ利用できません。このため、ビジネス用途でストーリーズを活用することもできない状況です。個人で何か発信している方は、ストーリーズを試してみる価値はあるかもしれません。

公式アカウントのストーリーズ欄には、大企業の公式アカウントが多数表示されています。個人や中小企業のアカウントがこの中に入り込むことは、現状ではかなり難しいでしょう。フォローしてくれているユーザーのストーリーズ欄には表示される可能性がありますが、新規ユーザーへのリーチという点では限定的です。

こうした状況を総合的に判断すると、LINE VOOMは今後、自然消滅に向かう可能性が高いと考えられます。投稿しても新規ユーザーに見てもらえる可能性が低く、既存のフォロワーにしか届かないのであれば、労力をかけて投稿する意義が見出しにくくなります。

実際、VOOM投稿の閲覧数を確認してみると、アップデート後もまだ大きな影響は見られていない状況です。しかし、完全に移行が終わり、ユーザー全体に変更が適用された後は、アクセス数がどんどん減少していく可能性があります。

アクセスが減れば、投稿する意欲も低下します。投稿が減れば、さらに見る人が減るという悪循環に陥る可能性があります。結局、VOOM機能そのものが形骸化し、誰も使わない機能として放置されることになりかねません。


より良い改善案への提案

現在のVOOM機能の配置や仕様には、多くの改善の余地があります。ここでは、ユーザー視点、特にビジネス活用を考える立場から、より効果的な実装方法について提案していきたいと思います。

まず最も効果的だと考えられるのが、トークタブへのVOOMアイコン配置です。トークタブは、LINEユーザーが最も頻繁にアクセスするページです。このページの上部にはすでに様々なサービスのアイコンが並んでおり、まだスペースに余裕があります。

実際、トークタブの上部には、最近追加されたAIフレンズのアイコンや、オープンチャットのアイコンが表示されています。ここにVOOMのアイコンを追加すれば、ユーザーの目に触れる機会が格段に増えるはずです。AIフレンズ、オープンチャット、VOOMというように、新しいコミュニケーション機能が並ぶことで、自然な導線が生まれるでしょう。

しかし、LINE社はあえてこの選択をせず、ホームタブにVOOMを移行させました。その意図は理解できます。ホームタブを充実させたい、ホームタブに人を呼び込みたいという戦略があるのでしょう。アプリの顔であるホームタブが見られないというのは、確かに問題です。

ただ、ホームタブをただの機能一覧ページにしてしまっては、根本的な解決にはなりません。ユーザーが積極的に見たくなるコンテンツをホームタブに配置しなければ、いくら機能を追加しても見てもらえないのです。

そこで提案したいのが、ホームタブとニュースタブの統合です。LINEニュースは多くのユーザーが毎日チェックするコンテンツです。ニュースタブには新着記事があることを示す赤い通知ドットが表示されることもあり、ユーザーの注目を集めています。

このLINEニュースをホームタブに統合してしまうのです。タブの名前を「ホーム」から「ニュース」に変更し、アイコンは家マークのまま下に「ニュース」と表記すれば、ユーザーは必ずそのタブを開くようになるでしょう。

ニュースタブの中にニュース記事を配信し、その一環としてVOOM投稿も表示するのです。新聞社やテレビ局などのオールドメディアが配信するニュースと、一般ユーザーや企業が投稿するVOOMというニューメディアがミックスされた形になります。これならユーザーも違和感なく受け入れるでしょう。

あるいは、現在のニュースタブのページを改良して、上半分にニュース記事、下半分にVOOM投稿を表示するという方法も考えられます。ニュースを見に来たユーザーが、ついでにVOOM投稿も目にするという動線が生まれます。

残念ながら、LINE社は縦割り組織であるため、こうした部門をまたいだ連携が難しいという問題があります。ニュース部門とVOOM部門が別々に動いているため、統合的なユーザー体験を提供することができていないのです。

もう一つの提案は、ショッピングタブとVOOMの連携です。すでにAmazonはアメリカで、ショート動画とショッピングを連携させたサービスを始めており、日本での導入も検討されています。この流れに乗れば、LINEも大きなチャンスをつかめるはずです。

ショッピングタブのページ上部に、VOOMのアイコンを大きく配置します。さらに、おすすめのVOOM動画を表示するスペースを作り、そこから商品購入につながる導線を設計するのです。VOOM投稿を見て興味を持ったユーザーが、そのまま商品を購入できるようになれば、EC事業者にとっても大きなメリットとなります。

LINE公式アカウントでECを展開している事業者は多数います。彼らがVOOMを使って商品を紹介し、ショッピングに誘導できるようになれば、VOOM投稿の価値も再評価されるでしょう。現状では、ショッピングタブとVOOMが完全に分離されており、この連携が実現していないのが非常にもったいない状況です。

技術的には、ショッピングタブを単独のページとして開くのではなく、オープンチャットやVOOMのように、アプリ内で別ウィンドウとして開く形式にすることも可能なはずです。そうすれば、下部のタブ構成も柔軟に変更でき、VOOMタブを復活させることもできるでしょう。

現在のLINEの実装は、各機能が独立して存在しており、相乗効果を生み出せていません。ユーザー体験を第一に考え、機能同士を有機的に連携させることで、より価値のあるサービスを提供できるはずです。


おわりに

今回のLINEアップデートは、表面的には単なるタブの入れ替えに見えるかもしれません。しかし、その背景には、LINEというプラットフォームが今後どこに向かおうとしているのか、重要な戦略的意図が隠されています。

VOOMタブの廃止とショッピングタブの新設は、LINEがコミュニケーションツールからスーパーアプリへと進化していく過程における一つの転換点です。EC機能を強化し、アプリ内での経済活動を活性化させようという明確な意図が見て取れます。

一方で、ハッシュタグ検索機能の廃止は、中小企業や個人事業主がLINEを活用して新規顧客を獲得する道を大きく狭めてしまいました。これまでVOOM投稿を活用してきたビジネスユーザーにとっては、厳しい状況と言わざるを得ません。

しかし、完全に希望がなくなったわけではありません。既存のフォロワーとのエンゲージメントを深め、質の高いコンテンツを継続的に発信していけば、ホームタブでのおすすめ表示に選ばれる可能性は残されています。また、今後の改善によって、新たな活用方法が見出される可能性もあります。

現時点では、全ユーザーへの移行がまだ完了していません。完全に移行が終わるまでは、状況を注視する必要があります。もしかすると、多くのユーザーがホームタブを見るようになり、VOOM投稿の閲覧数が増加する可能性もゼロではありません。

今後も、LINEの動向を追い続け、新しい活用方法や改善点があれば、随時お伝えしていきたいと思います。ビジネスでLINEを活用している皆さんは、今回の変更を正しく理解し、柔軟に戦略を調整していくことが求められます。一つの機能に依存するのではなく、複数のチャネルを組み合わせた総合的なマーケティング戦略を構築していくことが、これからの時代には重要になるでしょう。


よくある質問(Q&A)

Q1: VOOMタブが消えてしまいましたが、VOOM投稿はどこから見られますか?

A1: VOOM投稿は完全になくなったわけではありません。ホームタブを開き、「サービス」というセクションの中にVOOMのアイコンがありますので、そこからアクセスできます。また、今後ホームタブ上におすすめ投稿として表示される予定もあります。ただし、以前のように専用タブから簡単にアクセスできなくなったため、投稿を見る人は減少する可能性が高いと考えられます。

Q2: ハッシュタグ検索ができなくなりましたが、新規顧客を獲得する方法はありますか?

A2: 残念ながら、ハッシュタグ検索機能の廃止により、新規顧客獲得の重要な導線が一つ失われました。現在、新規ユーザーにリーチする方法は、おすすめフィードに表示されることが主な手段となります。おすすめに選ばれるためには、既存フォロワーとのエンゲージメントを高め、反応の良い質の高いコンテンツを継続的に投稿することが重要です。また、VOOM以外のLINE機能やSNSなど、複数のチャネルを組み合わせた総合的なマーケティング戦略を検討することをお勧めします。

Q3: ショッピングタブの新設は、ビジネスアカウントにとってチャンスですか?

A3: LINEショッピングやLINEギフトに既に参加している大手企業や有名ブランドにとっては、下部タブに配置されることで露出が増え、大きなチャンスとなります。しかし、現時点では小規模な店舗や個人事業主がLINEショッピングに参入することはハードルが高い状況です。今後、中小企業向けの参入機会が拡大される可能性もありますので、動向を注視しておくことをお勧めします。

Q4: VOOM投稿を続ける価値はまだありますか?

A4: 現時点では判断が難しい状況です。完全な移行が終わっていないため、今後ホームタブへのおすすめ表示機能が本格的に実装されれば、状況が変わる可能性もあります。しばらくは様子を見ながら、投稿の閲覧数やエンゲージメントの変化をモニタリングすることをお勧めします。ただし、既存フォロワーとのコミュニケーション維持という観点では、継続的な投稿には一定の価値があります。投稿の労力とリターンを比較しながら、戦略的に判断していく必要があるでしょう。

Q5: 今後LINEはどのように活用すればよいですか?

A5: VOOMだけに依存するのではなく、LINE公式アカウントの基本機能である1対1のトーク、一斉配信メッセージ、リッチメニュー、クーポン配信などを総合的に活用することが重要です。また、オープンチャット機能でコミュニティを形成したり、最近追加されたAIフレンズ機能を活用したりと、新しい機能にも注目していく必要があります。さらに、LINEだけでなく、Instagram、Facebook、X(旧Twitter)など、複数のSNSプラットフォームを組み合わせた多角的なマーケティング戦略を構築することをお勧めします。

詳しくは15分の動画で解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=B2g8l80Vj0M

0:00 📢 導入部分
1:04 📰 アップデート内容の詳細説明
2:09 🔄 ホームタブへの投稿表示変更
3:14 📱 実際のスマホ画面での操作説明
6:27 🔍 ハッシュタグ検索機能の廃止
9:39 📉 LINE VOOMの将来性と課題
12:59 💡 改善提案とショッピング連携の可能性
14:04 ✅ まとめと今後の展望

上記の動画はYouTubeメンバーシップのみ
公開しています。詳しくは以下をご覧ください。

https://yokotashurin.com/youtube/membership.html
YouTubeメンバーシップ申込こちら↓
https://www.youtube.com/channel/UCXHCC1WbbF3jPnL1JdRWWNA/join

LINE VOOMタブ廃止⇒ショッピングへハッシュタグ検索も終了

📱 VOOMタブ廃止 LINEの主要タブの一つだったVOOMタブが2025年10月にショッピングタブへ変更された。VOOM投稿はホームタブ内のサービス欄に移行したが、アクセス動線が弱くなり、ユーザーの目に触れる機会が大幅に減少。ショート動画コンテンツの価値低下が懸念されている。

🛒 ショッピングタブ 新設されたタブで、LINEギフトとLINEショッピングのコンテンツが集約された。商品検索や購入が可能で、出店企業にとっては露出増加のチャンス。ただし中小企業の参入はまだハードルが高く、大手企業中心のサービス展開となっている。

🏠 ホームタブ問題 LINEアプリの顔となるべきホームタブだが、ユーザーはトークタブから開くことが多く利用率が低い。VOOM投稿を移行させてホームタブへの誘導を図るが、サービス欄の奥深くに配置されており、効果は限定的と予想される。

🔍 ハッシュタグ検索廃止 VOOM投稿から検索窓(虫眼鏡アイコン)が削除され、ハッシュタグ検索が不可能に。これまで可能だった検索による新規顧客の獲得手法が完全に使えなくなり、中小企業や個人の集客戦略に大きな打撃となった。

👥 おすすめフィード 検索機能廃止後、VOOM投稿を発見する主な手段。有名インフルエンサーや芸能人、公式アカウントが優先表示され、中小企業の投稿が表示される確率は極めて低い。フォロワーとのエンゲージメントが高ければ表示可能性はあるが限定的。

📊 LINE公式アカウント 企業や店舗が運営するビジネス向けアカウント。VOOM機能の縮小により、動画コンテンツを活用した集客戦略の見直しが必要に。ストーリーズ機能は個人アカウントのみで、公式アカウントでは未実装という制限もある。

📺 ニュースタブ連携案 専門家が提案する改善策の一つ。ニュースタブとVOOMを統合し、従来メディアと新興メディアをミックス表示することで、両方のコンテンツへのアクセスを促進。ホームタブをニュースタブに改名する案も含まれる。

🎯 トークタブ動線 最も利用頻度が高いトークタブにVOOMアイコンを配置すべきという提案。オープンチャットやAIフレンズと並べることで自然な導線が作れる。しかし縦割り組織の弊害で実現せず、機会を逃した形に。

🛍️ ショート動画EC連携 Amazonが米国で展開するショート動画とショッピングの融合モデル。ショッピングタブ内にVOOMを残し、動画から商品購入への導線を作る戦略が期待されたが、LINE側は実装せず、ECビジネスの機会損失となっている。

📉 自然消滅懸念 検索機能廃止、アクセス動線の弱体化により、VOOM投稿の閲覧数減少が予測される。投稿するモチベーションも低下し、コンテンツ投稿者の離脱が進むことで、VOOM機能自体が衰退していく可能性が高いと分析されている。

超要約1分ショート動画こちら↓
https://www.youtube.com/shorts/gyQglrTFuYg

LINE VOOMタブ廃止⇒ショッピングへハッシュタグ検索も終了

I. LINEプラットフォーム再定義の時代

LINEプラットフォームにおける「VOOMタブの廃止」と「ショッピングタブの新設」、そして「ハッシュタグ検索機能の終了」は、企業がLINE上で展開するマーケティング戦略のパラダイムを劇的に転換させる戦略的な決定である。LINEヤフーは、ショート動画という競争の激しいオープンなディスカバリー領域から撤退し、国内で圧倒的なユーザー基盤を持つメッセージングアプリの強み、すなわち「クローズドで高効率なコンバージョン」に焦点を絞る姿勢を明確に示した 。  

この変化により、従来のVOOM戦略で動画の面白さやハッシュタグのバイラル性に依存していた「マスリーチと認知」を目的としたマーケティングモデルは終焉を迎える。今後のLINE戦略の成功は、LINE公式アカウント(LOA)を戦略的な中核として位置づけ、獲得した顧客(友だち)に対して、高度なデータに基づくCRMとパーソナライゼーションを通じて顧客生涯価値(LTV)を最大化できるかどうかにかかっている 。企業は、オーガニックな流入経路の喪失を認識し、予算とリソースを「有料集客(Paid Acquisition)」と「エンゲージメント管理(Owned Media / CRM)」に集中投下する必要がある。  

II. LINEプラットフォーム再編の全貌と影響分析:オーガニックリーチの終焉

II-A. VOOM廃止とショッピングタブ新設の公式背景と時間軸

LINEヤフーは、2025年9月16日を目処に大規模なリニューアルを開始し、アプリケーション内の「VOOM」タブを完全に削除する計画を明らかにしている 。この措置は、プラットフォームの成長戦略の一環として、Eコマース(EC)機能とウォレット連携を大幅に強化し、同時にAI活用を加速させるという企業戦略に深く関連している 。  

VOOMタブの跡地には、新たに「ショッピングタブ」が設置される 。このショッピングタブは、「LINEギフト」や「LINEショッピング」といった既存のECサービスへのシームレスなアクセスを提供し、ユーザーがLINEアプリ内から直接商品を探して購入できるECファーストの設計が採用される 。この変更は、LINEがメッセージングプラットフォームとしての役割を超え、日本市場において最も強力な「メッセンジャーECプラットフォーム」として再定義されることを示している。プラットフォームがコンテンツディスカバリーからECトランザクションへの意図的なシフトを図っているため、企業側も戦略の軸足をコンバージョンへと移す必要が生じている。  

II-B. ハッシュタグ検索終了がもたらす「オーガニックリーチの終焉」

VOOMタブの廃止に加え、コンテンツディスカバリーの最後の砦であったハッシュタグ検索機能も同時に終了することが確認されている 。これは、マーケターにとって極めて重大な戦略的課題となる。従来のVOOMでは、ユーザーは興味のあるハッシュタグを検索することで、企業が投稿したコンテンツを能動的に発見し、接触することが可能であった。この機能の喪失は、コンテンツやブランドに対するユーザーの自発的な探索動線が完全に断たれたことを意味する。  

その結果、企業が新規顧客(友だち)を獲得し、情報にアクセスさせるための経路は、極めて限定されることになる。具体的には、既存の友だちに対するプッシュ通知による情報配信(Owned Media)か、または費用を投じた有料広告(Paid Media)の二択となる。コンテンツの優位性やハッシュタグ戦略によってオーガニックなリーチを獲得していた企業は、今後はコンテンツの配信頻度と質(特にセグメント精度)を厳密に管理しなければ、獲得コストの高騰、あるいは既存顧客のブロック(サイレント離脱)に直面するリスクが高まる 。この構造変化は、LINEヤフーがショート動画のような収益化が難しい領域からリソースを引き揚げ、メッセージングアプリの「高い開封率」と「EC/決済連携」というLINE独自の強みに資本効率を集中させる戦略の帰結である。  

III. 戦略的転換:LTV(顧客生涯価値)最大化モデルへの移行

III-A. KPIの再定義:リーチ中心からエンゲージメントとLTV中心へ

VOOM時代には、コンテンツマーケティングの指標として、リーチ数、動画視聴完了率、フォロワー数、ハッシュタグのインプレッション数など、広範な認知拡大に焦点を当てたKPIが重視されていた。しかし、オーガニックリーチの終焉に伴い、これらの指標は実質的な意味を失う。

ポストVOOM時代において企業が注力すべきKPIは、以下の3つの主要な軸に再定義されるべきである。第一に「獲得効率」として友だち追加単価(CPA)とLINE広告の投資対効果(ROAS)を厳しく管理する。第二に「育成効率」として、セグメント別メッセージ開封率、ECリンクへのクリック率、そしてステップ配信完了率を向上させる。そして第三に、最終的な「収益性」として顧客生涯価値(LTV)とリピート率、そしてネガティブ指標であるブロック率(サイレント離脱指標を含む)の抑制を最重要視する必要がある 。  

この戦略的シフトを明確にするため、マーケティング目標の変更点を以下に示す。

Table 1: LINEマーケティング目標の戦略的シフト

目標項目VOOM時代(旧戦略)ポストVOOM時代(新戦略)
メイン目的ブランド認知拡大、ショート動画での接点創出顧客育成(ナーチャリング)、ダイレクトコンバージョン、リピート促進
主要チャネルVOOMタブ(タイムライン)、ハッシュタグ検索LINE公式アカウント、ショッピングタブ、LINE広告
成功指標 (KPI)リーチ数、動画視聴完了率、フォロワー数LTV、コンバージョン率、セグメント別開封率
広告戦略認知拡大型のLINE広告友だち追加広告、セグメント配信広告

III-B. 失われたVOOMリーチを代替する3つの戦略的柱

オーガニック流入の消失は、企業にマーケティング活動の再構築を強いる。今後のLINEマーケティングは、以下の3つの戦略的な柱に基づいて展開される必要がある。

  1. Paid Acquisition(有料集客)の強化: 認知拡大から顧客獲得に至る初期段階では、LINE広告の役割が決定的に重要になる。特に、高い費用対効果が見込める「友だち追加広告」を積極的に活用し、ターゲット属性を絞り込んだ効率的な見込み顧客獲得を図る必要がある 。プロモーションスタンプも、友だち追加のインセンティブとして有効に機能する。  
  2. Owned Media(LOA)の機能極大化: 一度獲得した友だちに対しては、LINE公式アカウントを通じて、プッシュ通知による迅速な情報配信、クーポンやキャンペーンの実施、そして顧客属性に合わせたセグメント配信を行うことが、エンゲージメント維持の鍵となる 。このフェーズは、VOOMが担っていた「コンテンツによる接点」の代替機能となる。  
  3. CRMデータ連携によるパーソナライゼーション: LOAの有料プランで提供されるAPI連携機能を最大限に活用し、外部の購買履歴データやWeb行動データをLOAに統合する 。これにより、画一的なメッセージ配信を避け、すべてのメッセージをユーザーの購買意欲や興味関心に合わせた最適な形に調整する。この高度なパーソナライゼーションこそが、ブロック率を抑制し、LTVを最大化するための絶対条件となる。  

IV. LINE公式アカウント (LOA) 2.0:戦略的中核としての運用深化

IV-A. 友だち追加戦略の高度化:インセンティブとターゲティング

VOOMという無料の流入経路が断たれた今、友だち追加は純粋なマーケティングコストとなる。そのため、ユーザーにとって「登録する理由」を明確に打ち出し、費用対効果を高めることが必須である。友だち追加を促進するための最も有効な手段は、限定クーポンやノベルティなどの明確で即時的な特典を用意することである 。これらのインセンティブは、登録率を大きく向上させるだけでなく、リピーターの維持にも寄与するため、継続的な見直しが必要となる。  

さらに、集客においてはLINE広告プラットフォームを利用した「友だち追加広告」の活用が不可欠である 。この広告手法は、性別、年齢、地域といったターゲット属性を絞り込んで配信できるため、非効率的なマス広告と比較して高い費用対効果を発揮する。特にオンライン接点が多く、広域展開するビジネスにおいて、失われたオーガニックリーチを代替する主要な集客手段として、この広告手法へのリソース集中が求められる 。  

IV-B. セグメント配信の極大化とブロック率/通知オフの抑制

VOOM廃止後の運用における最大の課題は、ユーザーがLOAを「迷惑なプッシュ通知」と認識し、ブロックしたり、通知をオフにしたりする「サイレント離脱」である 。オーガニック流入がない環境下では、メッセージがスパムと見なされやすくなるため、メッセージの総量を抑えつつ、提供する情報の価値を最大化しなければならない。  

これを実現するためには、セグメント配信を極限まで高度化する必要がある 。具体的には、顧客属性(年齢、地域、LINE内アクション)に基づいたセグメントに加え、過去のメッセージ開封・クリック履歴やアンケート回答、購買履歴といった行動履歴セグメントを活用する 。特に、友だち追加後の初期段階で顧客の購買意欲を段階的に高めるための「ステップ配信」の導入は、長期的な関係構築と売上アップに直結する重要な施策であり、優先的に設計されるべきである 。有料プランで提供されるターゲティング配信やAPI連携 は、このブロック回避とLTV最大化を実現するための必須のシステム基盤となる。  

IV-C. エンゲージメントを高めるポストVOOM型コンテンツ戦略

VOOMが廃止されたからといって、ビジュアルコンテンツの重要性が失われるわけではない 。しかし、その配信形態はオープンな動画プラットフォームから、ターゲットに直接プッシュ配信するOwned Media内のコンテンツへと変化する。企業は、リッチメッセージやリッチビデオを活用し、視覚的に訴求力の高い情報発信を継続する必要がある 。  

新たなコンテンツ戦略では、コンテンツが持つ目的を「認知拡大」から「コンバージョンまたは次ステップへの誘導」に明確に切り替える必要がある。商品やサービスの具体的な使用シーンを紹介する動画やインフォグラフィックスを、適切なセグメントに対してプッシュ配信することで、高いエンゲージメントを獲得し、顧客の興味を引きつける 。さらに、チャットや自動応答機能を導入し、問い合わせや予約対応の効率化を図ることは、顧客満足度の向上とスタッフ業務負担の軽減を両立させ、顧客体験(CX)を大きく改善させる 。顧客属性や興味関心に応じたパーソナルなメッセージ配信は、顧客との心理的距離を縮め、ブランドや店舗のファン化を促進するための核となる 。  

V. EC・コンバージョン経路の再構築:ショッピングタブとの連携

V-A. ショッピングタブへの導線設計とUX改善

ショッピングタブの新設は、LINEアプリ内で商品探索から購入までを完結させるという、ECファーストの意図を明確に示している 。企業は、この最終目的地への導線を最大限にスムーズに設計することが、コンバージョン率向上の鍵となる。  

LOAの運用において、最も重要な導線設計の要素は以下の通りである。まず、LOAのホーム画面に表示される「リッチメニュー」を恒常的に活用し、「LINEギフト」や「LINEショッピング」への直接リンクを視覚的に訴求力の高いデザインで配置する。次に、新商品やセール情報をプッシュ配信する際、「リッチメッセージ」や「カードタイプメッセージ」を利用し、大きなビジュアルと共にショッピングタブまたはECサイトへのリンクを明示的に含める 。LINE公式アカウントは、情報がユーザーに瞬時に届くという特性を持つため、この瞬時性を活用し、期間限定のクーポンやセール情報を集中的に配信することで、販売促進効果を最大化できる 。  

V-B. 販売促進とリピーター化戦略の深化

VOOM廃止後のLINEマーケティングは、既存顧客のリテンションとリピート率向上に戦略の焦点を合わせる必要がある 。  

顧客の購買履歴や属性データに基づいてセグメントを設定し、それに対応したクーポン、ポイント還元施策、イベント情報などを配信することが、再来店・リピーター化を促進する主要な手段となる 。さらに、O2O(Online to Offline)戦略を強化するため、有料プランで提供されるLINE Beaconの活用が有効である 。これにより、実店舗付近にいるユーザーに対して、その場で利用可能なパーソナライズされたメッセージやクーポンを配信し、購買行動をリアルタイムで促すことが可能になる。また、LINEギフトサービスと連携させることで、特定セグメントへの特別プロモーションや、購入特典としてのギフト提供など、従来のDMでは実現できなかった新しい顧客体験を創出する道が開かれる。  

VI. データとテクノロジーを活用した未来志向のLINEマーケティング

VI-A. インサイト機能の徹底活用とPDCAサイクル

LINE公式アカウントのインサイト機能は、メッセージ配信の結果をデータドリブンで分析し、戦略を改善するための不可欠な基盤である 。VOOM廃止後、プッシュ通知の効率が収益に直結するため、インサイト機能の活用は定常業務として組み込まれなければならない。  

PDCAサイクルを回すプロセスとしては、まずインサイト機能を通じて、友だちの属性やメッセージの開封率、クリック率をセグメント別に正確に把握する。次に、開封率やクリック率が低い特定のセグメントやコンテンツを特定し、その要因を詳細に分析する。最後に、ターゲティング設定の見直し、配信時間の最適化、またはコンテンツのビジュアル要素の強化 を実施し、改善策の有効性を検証する。このデータに基づく改善活動を通じて、メッセージ配信の費用対効果を継続的に高めていくことが求められる 。  

VI-B. API連携を活用した高度なCRM/MA戦略の実現

VOOMの終焉は、LINEマーケティングを「単なる情報発信」から「高度なマーケティングオートメーション(MA)」へと昇華させる圧力を生む。有料プランで提供されるAPI連携機能は、この高度化を可能にする鍵であり、今後の競争優位性を決定づける要素となる 。  

API連携により、外部のCRMシステムやMAシステム、ECの購買履歴データをLOAに完全に統合することが可能になる。これにより、LINE内の情報だけでなく、外部の購買データやウェブサイトの閲覧履歴に基づいて、アプリ内のセグメント配信の精度を劇的に向上させることができる。例えば、「特定の製品ページを閲覧したが購入に至っていない顧客」に対し、LINEから自動でパーソナルなステップ配信やチャットサポートを実施するといった、高度に自動化されたOne to Oneコミュニケーションが実現する 。このシステム投資は、メッセージがスパムと見なされるリスクを抑制し、LTVを最大化するために不可欠である。  

VI-C. 顧客体験(CX)向上を主軸としたフィードバックループの構築

高付加価値なマーケティングにおいては、顧客体験(CX)の向上が必須である。LINE公式アカウントに搭載されているアンケート機能やチャットサポートを活用し、顧客の意見(購入後の満足度や商品改善点)を直接収集するフィードバックループを構築する 。  

収集された顧客データとフィードバックは、次の施策に活かされるべきである。具体的には、ユーザーの属性や興味関心に応じて商品レコメンドやパーソナルなメッセージを配信することで、顧客との関係を強化し、ブランドに対する信頼感を高めることができる 。これにより、顧客のニーズを把握し、より強固な関係を築くことで、長期的なエンゲージメントを確保する 。  

Table 2は、ポストVOOM時代の戦略的目標を達成するために、LOAのどの機能にリソースを集中投下すべきかを示したマトリックスである。

Table 2: LINE公式アカウント (LOA) 戦略的実装マトリックス

機能マーケティング目標VOOM廃止後の重要度引用/根拠
友だち追加広告新規顧客獲得 (Paid Acquisition)極めて高い
API連携 (CRM/MA)データ統合、パーソナライズCX実現極めて高い
セグメント配信顧客育成、リピート促進、ブロック率抑制極めて高い
ステップ配信購買意欲醸成、長期的な関係構築高い
プロモーションスタンプ認知拡大、友だち追加インセンティブ高い
インサイト分析施策改善、ターゲティング精度向上高い
アンケート機能顧客ニーズ把握、フィードバック収集中〜高

VII. 結論と次なるアクション

戦略的総括

LINEプラットフォームの再編は、企業にとっての脅威ではなく、むしろ収益性の高い「高効率コンバージョン」に特化した戦略にシフトする絶好の機会を提供する。VOOMの終焉は、LINEがコンテンツディスカバリーからメッセージングを核とした「メッセンジャーECプラットフォーム」へと再定義されたことを意味する。オーガニックリーチの喪失を受け入れ、今後は獲得した顧客(友だち)のLTV最大化、そしてショッピングタブへの導線設計にリソースを集中させることが、競争優位性を確保するための唯一の道である。

推奨されるアクションプラン(3ヶ月以内)

VOOM廃止からショッピングタブへの移行期間中に、企業が優先的に着手すべき具体的なアクションプランは以下の通りである。

  1. データアーキテクチャの評価とAPI連携の準備: 既存のCRM/MAシステムとLINE API連携の可能性を速やかに評価する。有料プランへの移行を検討し、外部の購買履歴データをLOAに統合し、高度なパーソナライズ配信を実施するための技術的基盤構築に着手する 。  
  2. 友だち追加広告予算の再配分と特典の見直し: VOOM関連のプロモーションやコンテンツ制作に充てていた予算を全て、インセンティブを強化した「友だち追加広告」にシフトさせる 。特典内容(限定クーポン、ノベルティ)を見直し、新規顧客獲得の効率を最大化する。  
  3. LOAコンテンツのコンバージョン指向への再設計: 既存の全メッセージテンプレート(リッチメッセージ、ステップ配信)を見直し、コンテンツの目的を明確にコンバージョンまたは次ステップへの誘導に限定する。全ての配信コンテンツが、顧客属性とECサイトや新設されるショッピングタブへの明確かつシームレスな導線を含むよう、UXを改善する 。  

長期的な展望

LINEヤフーによるEC強化とウォレット連携の加速 は、将来的によりパーソナライズされた決済連携プロモーションや、購買行動に直結する金融サービスの提供を示唆している。データ統合の徹底は、この新たな金融・ECエコシステムに対してスムーズに接続し、顧客一人ひとりに最適化された購買体験を提供するための長期的な投資となる。企業は、LINEを単なるSNSチャネルではなく、顧客データと購買行動が統合されたビジネスの基幹システムの一部として捉え、投資を継続すべきである。  

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この記事を書いた人

横田 秀珠のアバター 横田 秀珠 (新潟)公立長岡造形大学 情報リテラシー論 講師

ネットビジネス・アナリスト。未経験のIT企業に就職し、たった3年で独立し、2007年にITコンサルタント会社のイーンスパイア(株)を設立し現在に至る。All About ProFile全専門家で全国1位のコラム評価を獲得した実績を持つ。全国で年間200回を超える講演も行う。