情報リテラシー論16テスト・採点基準・模範解答’24長岡造形大学

新幹線も遅れてて間に合った!
ホーム着いたのは出発の21:20^_^
イーンスパイアの横田です。
https://www.enspire.co.jp

20分遅れのスタートとなり
11日間出張終わりのはずが
着いたら日が変わり12日(笑)
長岡造形大学の情報リテラシー論2024年カリキュラム
1)情報リテラシーを学ぶ理由
2)インターネット概論と歴史
3)検索エンジンの変遷と進化
4)ソーシャルメディアの台頭
5)スマートフォン普及と課題
6)キュレーションが必要な訳
7)多様な連絡手段とインフラ
8)位置情報で激変の生活習慣
9)テレビの衰弱と動画サイト
10)ショート動画とライブ配信
11)苦戦する紙媒体と電子書籍
12)ラジオと音声技術の未来性
13)画像認識と生成技術で革新
14)人工知能など最新ノウハウ
15)セキュリティとデマや詐欺
本日は最終回のテストでした。
https://www.youtube.com/watch?v=LxoEDe0tZFU
情報リテラシー論 第16回の長岡造形大学
2024年度 情報リテラシー論 期末テストの解答・解説レポート
新潟県の長岡造形大学で行われた情報リテラシー論の2024年度最終テストの解説。テストは6問構成で、Google Formを使用したオンライン形式で実施。ChatGPTなどのAI使用を許可し、講義内容の理解度や、情報リテラシーの実践的な応用力を問う問題が出題された。採点基準は項目を押さえていれば加点され、最高得点は100点満点であった。

目次
- はじめに
- テスト実施の背景とデジタル化の利点
- テスト問題の詳細と学生の回答傾向
- 生成AIの活用と採点基準の変化
- 今後の展望と課題
- おわりに
- よくある質問(Q&A)
はじめに
情報技術が急速に進化する現代社会において、大学での情報リテラシー教育はますます重要性を増しています。新潟県の長岡造形大学で実施されている情報リテラシー論の授業は、この変化に対応すべく、従来の教育方法を革新的に進化させています。特に2024年度の期末テストでは、生成AI技術の発展を考慮に入れた新しい試みが実施されました。本記事では、テストの実施方法から採点基準まで、具体的な事例を交えながら、情報リテラシー教育の最新動向についてご紹介します。デジタル時代における教育評価の在り方と、学生の学習成果の測定方法について、興味深い示唆を得ることができるでしょう。
テスト実施の背景とデジタル化の利点
2024年度の情報リテラシー論の期末テストは、コロナ禍での経験を活かし、革新的な方法で実施されました。従来の紙ベースのテストから、Googleフォームを活用したデジタル形式へと移行し、効率的な採点システムを確立しました。この変更により、採点作業の大幅な効率化が実現され、教員の負担軽減にもつながっています。
特筆すべき点として、テスト会場でのデジタル入力方式を採用しながらも、対面での実施を維持することで、適切な試験環境を確保しています。また、学生たちはGoogle検索やChatGPTなどの生成AI、その他のリソースを活用することが許可されており、現代の情報環境に即した実践的な評価方法となっています。
テスト問題の詳細と学生の回答傾向
テストは全6問で構成され、各問題は情報リテラシーの異なる側面を評価するよう設計されています。第1問では講義での口頭説明の理解度、第2問ではAI技術の発展に関する考察力、第3問では実際のSNS関連事件の分析力、第4問では情報の解釈能力、第5問では著作権保護への理解、第6問では学習内容の実践的活用について問われました。
特に注目すべきは、これらの問題が単なる暗記や理解度のチェックではなく、実践的な思考力や応用力を要求する内容となっていることです。例えば、SNSに関わる実際の事件やニュースを分析し、情報リテラシーの観点から対策を提案する問題では、学生たちの実践的な問題解決能力が試されています。
生成AIの活用と採点基準の変化
2024年度のテストでは、生成AI技術の発展に伴い、採点基準にも大きな変更が加えられました。学生の回答の精度が全体的に向上したことを受け、より柔軟な評価方法が採用されています。基本的な項目をしっかりと押さえていれば満点を与えるという方針により、多くの学生が高得点を獲得することができました。
この変更は、単に採点を容易にするためではなく、情報技術の進化に対応した新しい評価基準の確立を目指すものです。特に注目すべきは、100点満点を獲得した学生が出現したことで、生成AI技術を適切に活用する能力も評価の対象となっていることです。
今後の展望と課題
次年度に向けて、テスト内容のさらなる改善と進化が検討されています。特に、レジュメの更新や新しい評価方法の開発など、継続的な改善が必要とされています。また、生成AI技術の更なる進化に対応した、より効果的な学習評価システムの構築も課題となっています。
おわりに
2024年度の情報リテラシー論期末テストは、デジタル技術と生成AIの活用により、従来の教育評価の概念を大きく変革させました。特に、学生たちが様々な情報ツールを活用しながら問題解決に取り組む姿勢は、現代社会が求める情報リテラシーの本質を体現するものと言えるでしょう。今回の試みは、今後の教育評価の在り方に大きな示唆を与えるものとなりました。これからの情報リテラシー教育がさらに進化していくことが期待されます。
よくある質問(Q&A)
Q1: なぜテストでGoogle検索やChatGPTの使用が許可されているのですか?
A1: 現代社会では、情報技術を適切に活用する能力が重要です。テストは単なる暗記ではなく、情報ツールを効果的に使用する実践的なスキルを評価することを目的としています。
Q2: デジタル形式のテストには、不正行為のリスクはないのでしょうか?
A2: テストは対面形式で実施され、会場での監督体制が整っています。また、問題自体が授業を受けていないと解答できない設計となっているため、不正行為のリスクは最小限に抑えられています。
Q3: 採点基準が緩くなったということですが、教育の質は保たれているのでしょうか?
A3: 採点基準の変更は、生成AI時代における新しい評価方法の確立を目指すものです。基本的な理解と応用力を重視する評価により、むしろ教育の質は向上していると考えられます。
Q4: 来年度以降、テストの形式や内容は変更される予定はありますか?
A4: 技術の進化や社会のニーズに応じて、継続的な改善が計画されています。特にレジュメの更新や新しい評価方法の開発が検討されています。
Q5: このテスト方式は他の科目にも応用可能でしょうか?
A5: 情報リテラシー論での成功例を基に、他の科目でも適切にカスタマイズすることで、同様の方式を導入することは可能です。ただし、科目の特性に応じた調整が必要となります。
詳しくは15分の動画で解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=c8THxIDbXFY
0:00 📚 授業の概要と試験方法の説明
1:06 💻 オンラインテストの利点について
2:15 📝 第1問:講義のノウハウとエピソード
3:23 🤖 第2問:ChatGPTとGoogleの比較分析
5:38 🔍 第3問:SNS関連事件と情報リテラシー
7:57 📱 第4問:動画内容の文字起こしによる分析
11:24 ✍️ 第5問:著作権保護の実践的アプローチ
12:36 🎓 第6問:情報リテラシーの実生活への活用
13:47 📊 テスト結果と総評
上記の動画はYouTubeメンバーシップのみ
公開しています。詳しくは以下をご覧ください。
https://yokotashurin.com/youtube/membership.html
YouTubeメンバーシップ申込こちら↓
https://www.youtube.com/channel/UCXHCC1WbbF3jPnL1JdRWWNA/join
情報リテラシー論16テスト・採点基準・模範解答’24長岡造形大学

📚 情報リテラシー論
大学での講義科目。情報社会における正しい情報の扱い方、理解力、活用能力を学ぶ基礎的な教育科目。
📝 Google Form
Googleが提供するオンラインフォームツール。テストの実施プラットフォームとして使用され、採点の効率化に貢献。
🤖 ChatGPT
OpenAIが開発した生成AI。テスト時の使用が許可され、情報収集ツールとして活用可能。
📱 SNS
ソーシャルネットワーキングサービス。現代の情報発信・共有プラットフォームとして重要な役割を果たす。
🔍 ファクトチェック
情報の真偽を確認する作業。情報リテラシーにおいて重要なスキル。
🎨 デジタルコンテンツ
画像、動画、音楽などのデジタル形式の作品。AI時代における著作権保護が課題。
💡 著作権保護
創作物の権利を守るための法的・技術的な対策。AI時代における新たな課題。
🌐 エコーチェンバー現象
同じ意見や考えが反響し合い、強化される現象。SNSでよく見られる問題。
⚖️ 法的対応
誹謗中傷やデマ拡散などに対する法的な対処方法。
🎓 学生生活への応用
情報リテラシーの学びを実践的に活用し、将来の社会生活に活かす考え方。
超要約1分ショート動画こちら↓
https://www.youtube.com/shorts/zqHMqHRkjTY
情報リテラシー論16テスト・採点基準・模範解答’24長岡造形大学
①情報リテラシー論の講義は冒頭の動画とGoogle Classroomに共有されているPDF資料で行われましたが、動画で話された内容やスライドに書かれたものではなく、補足して口頭で話したノウハウやエピソードなどの内容(講義を受けて自らがメモした内容やレポートで書いたもの、自分が考えたり調べたものではない)を5つ記載せよ。【10点】
ラジオ & カセットで訳じゃラジカセと言うが、ラジオとかセットで一緒についてる機械のことで、そのカセットをセットして、録画ボタンを押して録画の停止ボタン、一時停止ボタンを押して使う。
mixiが2になって登場した話
iPhoneの画面をpc上で操作できるようになったアップデートが行われた話
自分が生まれた日の新聞を友達の誕生日プレゼントにあげたら喜ばれた話
子供の学校でタブレットを使った動画制作などの授業も行われている話
電子レンジの近くでスマホをいじると影響を受けやすい
感情的なつながりは顔を会わせなくなると一年で15%減る
現在表記される5G回線は実際の5G回線とは異なるもので我々は騙されている
テレビやアニメの違法アップロードの実際の映像画面が小さく周りがガヤガヤしているのはある一定の割合を違法部分が占めてなければ検閲を通ることができるから
スマホになる以前のガラケーについての紹介。画像でしか見たことがなかったので現物で見せてもらえたこと。”
回線不具合があったときのために、複数回線を使っているとなにかあったとき良い。
横田先生の奥さんが携帯電話を持っていなかったため、横田先生が携帯電話をあげた話
地震によってテレビが部屋の反対側まで移動していた
ガラケー時代からメールを見ても返事をしないという既読スルーの文化があること。メールセンターに問い合わせしなかった、電源を切っていた、 圏外だったなど…返事をしなかった言い訳が、今では通用しないものばかり
BeRealが流行っているのは、AIによる現実ではない画像をSNSにあげるのが流行り始めているからではないかという考察
支払いがデジタルになったことで金銭感覚が麻痺してしまう
アナログだと支払ってる感が残るため節約する
迷惑メールや詐欺メールで芸能人から連絡が来ることはよくあるパターンなため騙されない人が多いが、横田先生の知り合いで宇宙飛行士からのメールが届き騙されてしまった人がいた
当時の奥さんと電話で話しまくったために、電話代があまりにも高くなった。
当時の奥さんとの交流のきっかけは、年賀状のわざわざお返事をしてくれたこと。
東日本大震災で、ご自宅が地震により車中泊をせざるを得なくなった際、息子さんが泣きもせずにすんなり眠った。
車を運転していた際うとうとしてしまい、助手席の奥さんが気づかなかったら死んでいたかもしれなかった。
車を購入しようとしていた際、良い条件のものがあったが、ディーラーの方が値段がどんどん釣り上がっていくのを意図的な価格の釣り上げだと判定。その後より良い条件の車を購入できた。
ラジオは作業しながら聞くことができるため、動画と比べて最後まで聞いてもらいやすい
書籍などは受け手に考える時間を与えるが、ショート動画などは考える時間がなかったり少なかったりする
閲覧用の媒体が横向き画面のものしかなかったため、スマートフォンが普及するまでは撮影も全て横向きだった”
ラジオドラマを聞いて頭の中の妄想力鍛えるエアチェックを先生は中学時代に実践していた。社会人になった時に鍛えた妄想力が役立った。
iPhone には1が無いという事実。実機も触らせてもらった。今にはない小ささと丸みが可愛かった。
ネットサーフィンの語源
先生の奥さんがつい最近までガラケーだったこと
“知識(入力) 脳(考える) 行動(出力)
小中学 高校大学 社会人
暗記力 思考力 決断・実行・責任
→年代によって求められる能力
Twitterはミニブログサービス、短文投稿サービスと呼ばれていた
能登の地震の時や、ウクライナの戦争の時もインターネットの回線を衛生を飛ばして普及した。
結局、YouTuberで成功する人もミュージシャンで成功する人も野球選手で成功する人もひと握り。
Facebookはミスコンをするために開発された。
先生の奥さんがネットショッピングをしていて使い終わったらインターネット接続を切っていたエピソード。
先生の友人たちとのグループラインで仲間が乗っ取られてしまい、先生が警告を出したが、乗っ取った人に退会させられてしまった。
②添付した画像は2022年度に出題した問題とChatGPTによる回答だが、2年が過ぎた今で比較してOpenAIとGoogleにおいて考察が正しかった点と正しくなかった点、まだ実現していない点、逆に別視点で起きていることあれば述べよ(上限1000字)【10点】
過去の回答では、ChatGPTなどの生成系AIが登場することで「Googleが検索エンジンの価値やユーザビリティで脅威を感じる」「偽情報対策やプライバシー保護へのAI活用が必要」といった見通しが示されていました。実際、この2年でChatGPTが急速に注目を集め、Googleも対抗してBardなどの生成系AIを開発・公開するなど、予測通り「AIを活用した新たな検索体験」が競争の焦点になっています。また、偽情報対策においても、AIによるコンテンツの解析やフィルタリング技術は進展し、各社が取り組みを強化しています。
一方、当初想定されていたほど「すべての偽情報をAIが確実に排除できる」段階には至っていません。AIによる生成物そのものが誤情報を含むケースが増え、むしろ新たな課題が表面化しました。プライバシー保護に関しても、暗号化やセキュリティ強化は進んでいる一方で、生成系AIが取り扱うデータの範囲や利用目的が拡大し、新たなリスクが懸念されています。
さらに別視点としては、マイクロソフトやメタなど他社の参入が一気に活性化し、AI市場はGoogleとOpenAIだけの二極構造ではなくなりつつあります。総じて、当初の「AI技術で検索の進化と偽情報対策が加速する」という見方は概ね正しかったものの、生成系AIの爆発的普及とリスク増大という点で、想定外のスピードと複雑さを伴っているといえます。
③情報リテラシー論の第3回から第14回までの内容を学んでいないが故に、2024年に起きたSNSに関わる事件・ニュースのURLを1つ挙げよ。以後に同じことが起きないようにするに学ぶべき情報リテラシー論(2024年版)のレジュメの回数とページ数を記載して、その対策方法について述べよ。(上限1000字)【10点】
3億回表示の港区女子「高級鮨店で大将に殴られかけた」事案 投稿削除で幕引きも、考察するべき7つの点
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/82d98cf837001a8e1b1845bb3b2db8747540895c
1月1日 能登半島地震に乗じてSNS上に偽情報が拡散 ~選挙でも増すSNSの存在感と問われる偽情報対策~
https://www.jnsa.org/active/news10/#cont5
人気TikToker・ゆりにゃが詐欺案件紹介、恋人が号泣謝罪で炎上も「無理がある」の指摘
https://home.kingsoft.jp/news/news/newsvision/196211.html?from=content
テレグラム事件 「ばかげた逮捕」が問うSNSトップの責任
https://www.nikkei.com/prime/digital-governance/article/DGXZQOUC269DX0W4A820C2000000
SNS通じ「優良株情報ある」と勧誘、新潟県糸魚川市の男性が3057万円詐欺被害
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/540715
米メタ、若者のSNS依存巡る訴訟継続へ 加州などが提訴
https://jp.reuters.com/business/technology/5LDVEEASBFNSZEOWLMJI23GLNE-2024-10-16/
フィッシング詐欺・7月の報告件数、20万件に迫る勢いで増加【フィッシング対策協調べ】
https://webtan.impress.co.jp/n/2024/09/19/47751
税務署かたる不審メールに注意!手口が巧妙化…アドレス本物か確認を
https://www.asahi.com/articles/ASS441CXRS44OIPE007M.html
プロ野球選手に対する誹謗中傷行為等への対応報告(2024年10月)
https://jpbpa.net/2024/10/24/11887/
にじさんじライバーの容姿を盗撮・誹謗中傷の動画流出 YAB氏が謝罪「私の軽率な行動が…真摯に対応」
https://www.oricon.co.jp/news/2342976/full/
「ネット依存」疑いの中高生 約4人に1人 大学による調査結果
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241223/k10014675691000.html
位置情報 SNS「NauNau」で個人情報が閲覧可能な状態に、GMOイエラエが調査
https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2023/12/25/50397.html
サポート詐欺被害で個人情報流出の可能性 – ウエルシア薬局
https://www.security-next.com/163985
“闇バイト”コア19事件で47人逮捕 「トクリュウ対策元年」になった一連の強盗事件を振り返る
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/900015077.html
SNS悪用した投資詐欺で51歳女性が1400万円余の被害
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20241219/1090019197.html
アインシュタイン稲田〝DM没頭〟注意されていた! 性的画像要求疑惑は否定も…
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/311661
実写版「推しの子」公式Xアカウントが乗っ取り被害に 不審なメッセージなどに注意呼び掛け
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2411/01/news114.html
④添付したYouTubeの動画を視聴しないで
https://www.youtube.com/watch?v=ow2HmGfeIko
文字起こしの内容から情報リテラシー論を学んだ学生としての意見を述べよ。(上限1000字)【10点】
情報リテラシー論を学んだ学生としての意見
近年、インターネットやSNSを通じた情報発信が急速に普及し、それに伴い誹謗中傷やデマの拡散が社会問題となっている。特に、公人に対する批判が個人攻撃へとエスカレートし、最悪の事態を招くケースも増えている。本稿では、情報リテラシー論を学んだ学生として、竹内秀明氏の事例をもとに、ネット社会における情報の扱い方や責任について考察する。
1. 誤情報とその拡散の問題
本件では、SNSを通じて未確認の情報が拡散され、特定の個人に対するバッシングが過熱した。このような状況は、「エコーチェンバー現象」や「バンドワゴン効果」といった情報リテラシー論でよく指摘される問題と関連が深い。つまり、ある特定の意見がSNS上で繰り返し共有されることで、その意見があたかも「真実」であるかのように認識される。そして、多くの人がそれに賛同することで、さらに拡散が加速される。
特に問題なのは、拡散する人々の多くが「自分はただの情報の受け手であり、発信者ではない」と考え、責任を感じないことだ。だが、情報を共有する行為自体が新たな誤情報の拡散を助長し、被害者を追い詰める結果となる。情報リテラシーの観点からは、情報を発信・拡散する前に、その内容が事実に基づいているかを慎重に確認する習慣を持つことが重要だ。
2. メディアの役割と課題
本件では、SNS上の情報だけでなく、一部の大手メディアも誤情報の拡散に加担していたと指摘されている。これは、現代メディアの「速報性重視」の傾向が一因となっていると考えられる。視聴率やクリック数を稼ぐために、十分な事実確認を行わずに報道がなされることがあり、その結果として誤情報がさらに広がることになる。
一方で、大手メディアが誤情報を訂正し、ファクトチェックを行うことで、デマの拡散を抑制できるという側面もある。実際に、竹内氏の件でも、大手新聞社が「逮捕の事実はない」と報道したことで、誹謗中傷の拡散が一時的に抑えられた。このように、メディアには正しい情報を発信することで、誤情報の拡散を防ぐという重要な役割がある。
3. 誹謗中傷に対する法的対応の必要性
SNS上の誹謗中傷は、単なる個人の意見表明の範疇を超え、時には人の命を奪うほどの影響を持つ。現行の法律では、誹謗中傷による被害者が名誉毀損や侮辱罪で訴えることができるが、実際には訴訟のハードルが高く、被害者が泣き寝入りするケースも多い。
こうした問題を防ぐために、情報リテラシー論の観点から、次のような対策が求められる。
- プラットフォーム側の責任強化:SNS企業が誹謗中傷やデマの投稿を迅速に削除できる仕組みを導入する。
- 法整備の強化:誹謗中傷の加害者を迅速に特定し、適切な罰則を与える法律を整備する。
- 教育の充実:学校教育の中で、SNSの使い方や情報の正確性を見極めるスキルを養う情報リテラシー教育を強化する。
4. 情報リテラシーの向上が必要
最も重要なのは、一人ひとりが「情報を受け取る・発信する責任」を自覚することだ。誤情報に踊らされず、冷静にファクトチェックを行う習慣をつけることが、社会全体の情報リテラシーの向上につながる。特に、SNSでは情報の真偽を確認せずに拡散することが容易なため、「一度立ち止まって考える」ことが求められる。
まとめ
竹内氏の事例は、誹謗中傷と誤情報がどのように社会に影響を与えうるかを示す痛ましいケースである。この問題を解決するためには、法整備やメディアの責任強化だけでなく、私たち自身が情報を扱う際の意識を変えていくことが不可欠だ。情報リテラシー論を学んだ者として、情報の真偽を見極め、責任ある情報の発信を心がけることが、より健全な情報社会の実現につながると考える。
⑤生成AIによる画像、動画、漫画、音楽などの作成が簡単に出来る中で、デザインなどのアーティスト活動としていく者として、自身の著作物を守るために、今日から実践すべきことを3つ、将来に取り組みたいことを2つ考えよ。(上限1000字)【10点】
自身の著作物を守るために今日から実践すべきこと(3つ)
- 作品への識別情報の記載
- 自作のウォーターマークや署名を作品に入れる(目立つ位置に配置)。
- AI学習防止のためのノイズや目に見えない電子透かしを活用する。
- 作品の作成日や公開日を記録し、著作権の証拠を残す。
- 公開時の工夫と注意
- SNSやポートフォリオサイトでの投稿時に「無断転載・AI学習禁止」の明記をする。
- 画質を落として投稿する、あるいは低解像度版のみ公開する。
- 信頼できるサイトのみで作品を公開し、不正利用のリスクを減らす。
- 知識の習得と権利の確認
- 著作権や知的財産権について学び、法律や対処方法を理解する。
- AIの学習リスクやSNSの利用規約を確認し、適切な対策を講じる。
- 作品の使用範囲を明確にし、ライセンス設定(クリエイティブ・コモンズなど)を行う。
将来取り組みたいこと(2つ)
- ブロックチェーンやNFTを活用した著作権保護
- NFTやブロックチェーン技術を利用して、作品のオリジナリティや所有権を証明する。
- AIによる不正使用を監視し、知的財産権を守るシステムを導入する。
- アーティスト同士の連携と技術研究
- クリエイター同士で協力し、AI時代の著作権保護の枠組みを作る。
- AIの進化に対応し、AIとの共存を図りながら独自の作風を確立する。
- 生成AIと人間の創造性の違いを活かした新たな表現手法を模索する。
⑥情報リテラシーの学びを、あなたの学生生活や卒業後どのように活かしたいか述べよ。(上限100字)【8点】
学生生活での活用
- AIやSNSを適切に活用し、効率的な情報収集や制作に役立てる。
- SNSでの発信時に、発信内容の影響を考慮し、慎重に情報を扱う。
- フェイクニュースに惑わされず、批判的思考を持って情報の正確性を確認する。
- SNSやスマホの設定を見直し、個人情報を適切に管理する。
- AIツールを活用し、学習や創作活動の効率化を図る。
- 著作権やセキュリティを意識し、自身の作品やデータを守る。
- ネット上の危険を理解し、詐欺やトラブルを回避する知識を身につける。
- 最新の技術を試す姿勢を持ち、情報リテラシーの知識をアップデートする。
卒業後・社会での活用
- SNSをビジネスやデザイン発信の場として活用し、広く届ける工夫をする。
- AIをツールとして活かし、業務効率化や創造的な表現に役立てる。
- クリエイターとして、SNS運営や広告制作、ターゲット層を考慮した情報発信を行う。
- 情報の信頼性を見極め、正確な情報を基に意思決定できる能力を磨く。
- AI技術の活用方法を学び、倫理的かつ効果的に活用する姿勢を持つ。
- 社会人として、責任ある情報発信を心がけ、価値ある情報を提供する。
- ネットの進化に適応し、自ら調査・考察して柔軟に対応する力を養う。
共通の意識
- AIや新技術に対する忌避感をなくし、前向きに活用できる姿勢を持つ。
- 情報を鵜呑みにせず、自ら調査・分析して正しい判断を下す習慣をつける。
- SNSの匿名性に甘えず、道徳的な振る舞いを意識する。
- 自分と相手の両方にとって有益な情報活用を心がける。
これらを意識し、情報リテラシーの学びを学生生活や卒業後に活かしていく。
情報リテラシー論 第16回テスト解説と採点基準(2024年度)
情報リテラシー論第16回テストはオンライン形式で実施され、採点効率化と学生の利便性が向上。テストは全6問構成で、講義アドリブ、ChatGPTとGoogleの進化、SNS事件、YouTube動画分析、著作権、情報リテラシー活用をテーマに出題。知識だけでなく、応用力や批判的思考力を評価する内容。採点基準と模範解答が詳細に解説され、今後のテスト改善に生成AI活用を視野に、内容のアップデートも継続的に行う方針が示された。現代社会における情報リテラシーの重要性を強調し、学生の学びを社会貢献に繋げることを期待している。

1. テスト形式と背景
1.1 オンラインテストの利点
1.1.1 紙媒体の持ち運び不要
今回の情報リテラシー論の第16回テストは、オンライン形式で実施されました。これは、従来の紙媒体によるテストと比較して、多くの利点があります。まず、学生の皆さんがテストを受ける際に、紙のテスト用紙を持ち運ぶ必要がなくなる点が挙げられます。どこからでもインターネットに接続できる環境さえあれば、自宅や学内のPCなど、場所を選ばずに受験することが可能です。これにより、テスト当日の移動の負担や、テスト用紙を紛失するリスクを軽減することができます。
さらに、オンラインテストは採点作業の効率化にも大きく貢献します。紙媒体のテストでは、一枚一枚手作業で採点し、集計する必要がありましたが、オンラインテストでは、システムによる自動採点や、解答データのソート、検索機能などを活用することで、採点業務を大幅に効率化できます。特に、記述式の問題においても、キーワード検索や類似解答のグルーピングなど、デジタルならではの採点支援機能を用いることで、採点者の負担を軽減し、より迅速かつ公平な採点が可能となります。これらの利点から、オンラインテストは、学生と教員双方にとって、より良いテスト環境を提供できると考えられます。
2. テスト問題と模範解答
2.1 第1問:講義中のアドリブ内容を記載せよ(10点)
2.1.1 問題概要
第1問は、講義中にスライドやPDF資料には記載されていなかったものの、口頭で補足説明として伝えられた内容、いわゆる「アドリブ」部分に関する問題でした。具体的には、講義中に口頭で触れられた内容を5つ記述することで、10点満点となる配点でした。この問題の目的は、学生の皆さんが講義をどれだけ注意深く聴講し、能動的に内容を理解しようとしているかを確認することにありました。スライド資料に書かれている内容だけでなく、教員がその場で発する言葉にも耳を傾け、重要な情報を拾い上げる力、そしてそれを記憶し、再現する力を測ることを意図しています。
2.1.2 模範解答例
この問題の模範解答例としては、以下のような内容が挙げられます。
- ラジオとカセットを組み合わせた「ラジカセ」の具体的な操作方法に関する説明。これは、情報機器の進化の過程を説明する中で、過去の技術に触れた際のアドリブです。
- iPhoneの画面をPC上で操作できるようになった最新アップデートに関する情報。これは、講義中に最新のテクノロジー動向を紹介する中で、急遽追加されたものです。
- 小学校でのタブレットを活用した動画制作授業の実例紹介。これは、教育現場におけるICT活用事例として、具体的なイメージを持ってもらうために紹介しました。
- 電子レンジの電磁波がスマートフォンに与える影響についての注意喚起。これは、日常生活における電磁波のリスクについて触れた際のアドリブです。
- かつてのガラケー時代における「既読スルー」文化とその背景に関する解説。これは、SNSコミュニケーションの変遷を説明する中で、過去の文化現象に言及したものです。
これらの例はあくまで一部であり、講義中に言及されたアドリブの内容であれば、上記以外でも正解としています。
2.1.3 採点基準
採点基準は非常にシンプルで、正解となるアドリブ内容を1つ記述するごとに2点、最大5つ記述することで10点満点となります。重要なのは、講義中に実際に口頭で述べられたアドリブ内容を正確に思い出して記述できているかどうかです。スライド資料や配布資料に記載されている内容を記述した場合は、不正解となりますので注意してください。この問題を通して、学生の皆さんの講義への集中力と、口頭情報を捉える能力を評価しました。単に講義資料を覚えるだけでなく、講義中の教員の言葉にも耳を傾けることの重要性を理解してもらいたいと考えています。
2.2 第2問:ChatGPTとGoogleの進化に関する考察(10点)
2.2.1 問題概要
第2問は、昨年度(2022年度)の期末テストで出題した問題と、当時ChatGPTが出力した回答を題材とし、それから2年後の現状と比較考察を行う問題でした。具体的には、ChatGPTの予測が「正しかった点」「誤っていた点」「未実現の点」、そして「新たな視点」という4つの観点から、現状を分析し、論述することを求めました。この問題は、単にAI技術の進化を理解するだけでなく、過去の予測と現状を比較することで、技術の進展の速さや、予測の難しさ、そして新たな課題の出現など、多角的な視点から考察する力を養うことを目的としています。
2.2.2 模範解答例
この問題の模範解答例を以下に示します。
- 正しかった点: ChatGPTの登場が、Googleのような既存の検索エンジン事業者にとって、検索エンジンの価値やユーザビリティにおいて脅威となり、競争意識を高めた点は、まさに予測通りでした。また、AI技術が偽情報対策やプライバシー保護といった分野で活用されるようになったことも、予測されていた通り、現実のものとなりました。
- 誤っていた点: 一方で、AIがすべての偽情報を完全に排除できる段階には、まだ至っていません。技術は進歩しましたが、偽情報の手法も巧妙化しており、AIだけで完全に防ぐことは難しいのが現状です。
- 未実現の点: ChatGPTの回答では、AI生成物の誤情報問題については十分に触れられていませんでしたが、現在ではこれが大きな課題として顕在化しています。AIが生成するテキストや画像などが、意図せず誤情報や偏見を拡散するリスクが指摘されています。
- 新たな視点: 2年前には想定されていなかった新たな視点としては、AI市場へのMicrosoftやMetaといった他企業の本格参入により、市場が多極化し、競争が激化している点が挙げられます。これにより、AI技術の進化はさらに加速しており、社会への影響もより複雑になっています。
2.2.3 採点基準
採点基準としては、上記の4つの観点(正しかった点、誤っていた点、未実現の点、新たな視点)それぞれについて、的確な考察が述べられているかを評価しました。各観点につき、具体例を交えながら、論理的に考察を展開している解答を高く評価しました。単に模範解答例を暗記するのではなく、自身の言葉で、現状を分析し、考察する力を重視しました。また、ChatGPTの回答内容だけでなく、2年間の技術進化や社会情勢の変化を踏まえ、多角的な視点から考察している解答も高く評価しました。部分点として、各観点について一部でも考察ができていれば、部分的に点数を与えています。
2.3 第3問:SNSに関する事件と情報リテラシーの対策(10点)
2.3.1 問題概要
第3問は、2024年に実際に起きたSNSに関連する事件を具体的に1つ挙げ、それに対する情報リテラシーの観点からの対策を論述する問題でした。この問題の目的は、講義で学んだ情報リテラシーの知識を、現実の社会問題に応用できるかを評価することにあります。SNSは現代社会において情報発信やコミュニケーションに欠かせないツールとなっていますが、同時に様々な問題も引き起こしています。学生の皆さんが、SNSの事件事例を通して、情報リテラシーの重要性を改めて認識し、具体的な対策を考えられるようになることを期待しています。
2.3.2 模範解答例
この問題の模範解答例としては、以下のようなものが考えられます。
- 事件例: 例えば、「港区女子が高級鮨店で大将に殴られかけた」というSNS投稿が拡散され、炎上した事例。これは、真偽不明の情報がSNS上で拡散され、社会的な騒動に発展した典型的な例です。
- 対策: この事件に対する情報リテラシーの対策としては、まず、情報リテラシー論の第○回(○ページ)で学んだ「エコーチェンバー現象」や「バンドワゴン効果」といった概念を理解し、SNS上で情報が拡散するメカニズムを認識することが重要です。そして、情報の真偽を鵜呑みにせず、複数の情報源を参照したり、ファクトチェックを行うなど、情報の信頼性を確認する習慣を身につけることが不可欠です。また、感情的な反応に流されず、冷静に情報を分析する批判的思考力も重要となります。
2.3.3 採点基準
採点基準としては、まず、2024年に実際に起きたSNS関連の事件を具体的に挙げているかを評価しました。架空の事件や過去の事件を挙げている場合は減点となります。次に、挙げた事件に対して、情報リテラシー論の内容に基づいた対策が適切に述べられているかを評価しました。講義で学んだ情報リテラシーのキーワード(例:エコーチェンバー現象、ファクトチェック、情報源の確認など)を適切に用い、具体的な対策を論理的に説明している解答を高く評価しました。単に事件を羅列するだけでなく、情報リテラシーの知識を応用し、問題解決策を提示する能力を重視しました。
2.4 第4問:YouTube動画の文字起こしから意見を述べよ(10点)
2.4.1 問題概要
第4問は、添付されたYouTube動画を実際に視聴するのではなく、動画の文字起こしテキストのみを materials として提供し、そのテキスト内容に基づいて、情報リテラシー論を学んだ学生としての意見を述べる問題でした。この問題の意図は、動画という視覚的な情報に頼らず、テキスト情報のみから内容を理解し、批判的に考察する力を評価することにあります。現代社会では、動画コンテンツが溢れていますが、情報の本質はテキスト情報に凝縮されている場合も多くあります。文字起こしテキストを読み解き、情報リテラシーの知識を応用することで、動画コンテンツの本質を捉え、意見を述べられるかを問いました。
2.4.2 模範解答例
この問題の模範解答例としては、文字起こしテキストの内容によって様々ですが、情報リテラシー論の観点から以下のような意見が考えられます。
- 誤情報の拡散を防ぐために、SNSでの情報共有時にはファクトチェックを徹底すべきである。 動画の内容が誤情報を含んでいる場合、その拡散を防ぐための対策として、ファクトチェックの重要性を指摘する意見が考えられます。
- メディアの速報性重視の傾向を見直し、正確な情報発信を心がけるべきである。 動画の内容が速報性を重視するあまり、不確かな情報を含んでいる場合、メディアの姿勢に対する批判的な意見が考えられます。
- 誹謗中傷に対する法的対応を強化し、被害者救済の仕組みを整備すべきである。 動画の内容が誹謗中傷や人権侵害に該当する場合、法的措置の必要性や被害者救済の重要性を訴える意見が考えられます。
2.4.3 採点基準
採点基準としては、まず、文字起こしテキストを丁寧に読み込み、内容を正確に理解しているかを評価しました。動画を視聴せずにテキストのみで内容を把握する必要があるため、読解力が重要となります。次に、情報リテラシー論の知識を適切に活用し、テキスト内容に対する意見を論理的に述べているかを評価しました。単にテキストの要約を記述するのではなく、情報リテラシーの観点から批判的に考察し、自身の意見を展開している解答を高く評価しました。また、意見の内容だけでなく、意見を述べる根拠や論理構成も評価対象としました。
2.5 第5問:著作物を守るための実践と将来の取り組み(10点)
2.5.1 問題概要
第5問は、生成AIが社会に浸透していく現代において、自身の著作物を守るために「今日から実践すべきこと」を3つ、そして「将来的に取り組みたいこと」を2つ記述する問題でした。生成AIは、著作物を容易に複製・改変できる可能性を秘めており、著作権者にとっては新たな脅威となっています。このような状況下で、自身の著作物を守るためには、著作権者自身が積極的に対策を講じる必要があります。この問題を通して、学生の皆さんが著作権に対する意識を高め、具体的な対策を考え、実践する力を養うことを目的としています。
2.5.2 模範解答例
この問題の模範解答例を以下に示します。
- 今日から実践すべきこと:
- 自身が作成した作品に、氏名や著作権表示などの識別情報(ウォーターマークや電子透かしなど)を記載する。これにより、著作権者を明確にし、無断転載や利用を抑制する効果が期待できます。
- SNS等で作品を公開する際には、「無断転載禁止」等の注意書きを明記し、必要に応じて低解像度版の画像を公開するなどの対策を講じる。これにより、著作権侵害を未然に防ぐ意識を示すことができます。
- 著作権や知的財産権に関する基礎知識を学習し、著作権侵害に対する適切な対処法を理解する。法律や制度を理解することで、いざという時に適切な行動をとることができます。
- 将来取り組みたいこと:
- ブロックチェーン技術やNFT(非代替性トークン)を活用した著作権保護システムを導入し、作品の来歴や所有権を明確化する。これにより、著作権侵害の証明や権利行使が容易になります。
- 他のアーティストやクリエイターと連携し、著作権保護のための新たな枠組みやコミュニティを構築する。 collective action を通して、より効果的な著作権保護を目指すことができます。
2.5.3 採点基準
採点基準としては、「今日から実践すべきこと」と「将来取り組みたいこと」それぞれについて、具体性と実現可能性、そして著作権保護への効果を評価しました。単に抽象的なアイデアを述べるのではなく、具体的で実践的な対策を提示している解答を高く評価しました。また、それぞれの対策が、なぜ著作権保護に繋がるのか、論理的な説明があることも重視しました。将来取り組みたいことについては、革新的なアイデアや、技術的な実現可能性についても考慮しました。部分点として、一部の項目のみ的確に記述できている場合も、部分的に点数を与えています。
2.6 第6問:情報リテラシーの活用方法(8点)
2.6.1 問題概要
第6問は、情報リテラシー論を通して学んだ知識やスキルを、学生生活、そして卒業後の社会生活において、具体的にどのように活用できるかを論述する問題でした。情報リテラシーは、単に知識を習得するだけでなく、それを実践し、社会で活かしていくことが重要です。この問題を通して、学生の皆さんが情報リテラシーの重要性を内面化し、今後の人生において主体的に活用していく意識を持つことを期待しています。配点は8点と、他の問題に比べてやや低めに設定されていますが、情報リテラシー論の学びの集大成として、重要な問題と位置付けています。
2.6.2 模範解答例
この問題の模範解答例としては、以下のような内容が考えられます。
- 学生生活での活用: レポート作成やプレゼンテーション資料作成など、学修活動において、AIツールやSNSを効果的に活用し、効率的に情報収集やコンテンツ制作を行うことができる。また、オンライン授業やグループワークなど、デジタル環境でのコミュニケーションにおいても、情報リテラシーを活かして円滑な人間関係を築くことができる。
- 卒業後の社会生活での活用: 社会人として、仕事や日常生活において、インターネットやSNSから様々な情報を収集し、活用する場面が増える。情報リテラシーを身につけていることで、フェイクニュースや誤情報に惑わされず、批判的思考を持って情報を取捨選択し、活用することができる。また、情報発信者として、著作権やプライバシーに配慮した情報発信を心がけ、情報社会の一員として責任ある行動をとることができる。
2.6.3 採点基準
採点基準としては、学生生活と卒業後の社会生活、それぞれの場面において、情報リテラシーの学びを具体的にどのように活用できるかを記述しているかを評価しました。抽象的な記述ではなく、具体的な場面や行動を想定し、説明している解答を高く評価しました。また、情報リテラシーの知識だけでなく、情報倫理や情報セキュリティに関する知識も踏まえ、多角的に論述している解答も高く評価しました。情報リテラシーを単なる知識として捉えるのではなく、自身の行動や生き方と結びつけて考えているかを重視しました。
3. 総括と今後の展望
3.1 生成AIの活用による回答精度の向上
3.1.1 今後のテスト内容やレジュメの更新に向けた工夫
今回の第16回情報リテラシー論のテスト解説と採点基準を通して、生成AI技術の進化が、教育現場におけるテストのあり方や、情報リテラシー教育の内容に大きな影響を与えていることを改めて認識しました。特に、第2問や第5問のように、生成AI技術の進化そのものを題材とした問題や、生成AI時代における著作権保護といった新たな課題に対応する問題を出題することで、学生の皆さんの情報リテラシーに関する知識・理解を深めることを目指しました。
今後の展望としては、生成AI技術を積極的に活用し、テストの回答精度の向上や、採点業務の効率化を図っていきたいと考えています。例えば、記述式の問題において、生成AIによる解答の自動評価や、類似解答のグルーピングなどを活用することで、採点者の負担を軽減しつつ、より客観的で公平な採点が可能になるでしょう。また、テスト内容やレジュメについても、生成AI技術の進化や社会情勢の変化に合わせて、常にアップデートしていく必要があります。情報リテラシーは、現代社会で生きる上で欠かせないスキルであり、学生たちがこの学びを活かし、健全な情報社会の構築に貢献してくれることを期待しています。













