人工知能・AIに関するニュース(2025年9月分)Podcast配信169選

逆にこんな写真の方がリアルだよね
フェイクでは作らないよねー(笑)
イーンスパイアの横田です。
https://www.enspire.co.jp

さて、本題です。
人工知能AIに関するニュースなどは
以下で随時更新して配信しています。
早速、2025年9月分の人工知能(AI)に
関するニュースを解説したいと思います↓
https://www.youtube.com/watch?v=i15HMLGwh04
人工知能・AIに関するニュース(2025年9月分)Podcast配信169選
📅 配信日:2025年9月28日(日曜日)
🎯 テーマ:AI業界の直近1ヶ月の注目ニュース
📊 対象サービス:ChatGPT、Copilot、Gemini、Claude、Perplexity他18種類
🏆 App Store無料ランキング(米国・日本)
📈GeminiがChatGPTを抜いて1位獲得!
Nano-Bananaの影響でGoogle猛追中
• 対話型AI全体ではChatGPTが依然として圧倒的1位
• しかし最新トレンドではGeminiが急速に追い上げ
• 各サービスが独自機能で差別化を図る動き活発化
🔄 競争軸の変化
• AIブラウザ:Google、Perplexity、Gensparkが参入
• マルチモーダル:画像・動画・音声の統合進む
• エージェント機能:自動実行・連携機能が焦点
• 著作権・収益分配問題(Perplexity等)
• 青少年保護対策の強化
• プライバシー・データ保存期間の見直し
• 企業間の提携関係の再構築
🎯 10月注目ポイント
📅 10月1日:Googleホーム新デバイス発表予定
📅 10月初旬:Microsoft365でCopilot自動導入開始
📅 秋:Perplexity「Comet Plus」サブスク開始
🚀 追加予定サービス(来月から)
• NotebookLM:Google AI Studio
• NoLang:新興AIサービス
→ 計20種類以上のAIサービスを継続監視
人工知能・AIに関するニュース(2025年9月分)Podcast配信169選
ネットビジネス・アナリスト横田秀珠氏による2025年9月時点のAI関連ニュース総まとめ。ChatGPTの新機能「Pulse」や10代向け開発、GoogleのGeminiがApp Storeで1位獲得、MicrosoftとOpenAIの提携見直し、Claudeのファイル編集機能追加などを紹介。AIブラウザの登場、音声対話技術の進歩、各社のサービス拡充が目立つ。特にGeminiの「Nano-Banana」画像生成AI、AIエージェント機能の実装が注目される。月額課金モデルの変化や無料機能の拡充も進んでいる。

- はじめに
- ChatGPTとOpenAIの最新動向 – 新機能「Pulse」から10代向け開発まで
- Microsoft Copilot・Google Gemini・Claudeの躍進 – シェア競争の激化
- Perplexity・Genspark・その他AI各種サービスの革新的アップデート
- Notion・Sunoから見る次世代AIツールの可能性
- おわりに
はじめに
みなさん、こんにちは。2025年9月28日という節目の日に、AI業界は驚くべき速度で進化し続けています。今月も人工知能分野では目まぐるしい変化が起こり、ChatGPTだけでなく、Copilot、Gemini、Claude、Perplexity、Genspark、Skywork、Felo、You.com、Llama、Grok、Mistral、楽天AI、天秤AI、Poe、キャラぷ、Notion、Sunoなど、実に多くのAIサービスが新機能を発表し、ユーザー体験を向上させています。特に注目すべきは、新たに楽天AIが参入し、リートンから「キャラぷ」へのブランド変更も行われるなど、業界地図が大きく変わりつつあることです。さらに来月からはNotebookLMとGoogle AI Studio、NoLangの追加も予定されており、AI業界の競争はますます激化しています。本記事では、これらの最新動向を詳しく解説していきます。
ChatGPTとOpenAIの最新動向 – 新機能「Pulse」から10代向け開発まで
ChatGPTを運営するOpenAIから、今月は非常に興味深いニュースが数多く発表されました。まず最も注目すべきは、新機能「ChatGPT Pulse」の発表です。この機能はProユーザー向けのプレビュー機能として提供されており、いずれはProプランから下のTeamプランやPlusプランにも展開される予定です。
従来のChatGPTでは、ユーザーが質問を投げかけることでAIが応答するという一方向的なコミュニケーションが基本でした。しかし「ChatGPT Pulse」では、AI側から積極的に人間にメッセージを投げかけてくれるという画期的な機能を実現しています。AIがチャットの履歴を分析し、ユーザーのニーズを先読みして返事をくれるというものです。
さらに、「ChatGPT」のパーソナライズ設定が大幅に刷新されました。個性・記憶・指示を一括管理できるようになり、メモリー機能やカスタマイズの部分が大きく改善されています。カスタム指示の設定方法も変更されており、より直感的でユーザーフレンドリーな仕様になっています。
社会的責任の観点から、OpenAIは10代向けのChatGPT開発にも着手しています。年齢推定により体験を分離するこの取り組みは、以前から問題となっていた自殺関連の問題や、教育現場での適切な活用を考慮したものです。学習モードの搭載も予想され、10代のユーザーにとってより安全で有益な体験を提供することを目指しています。
一方で、競合他社の追い上げも激しくなっています。GoogleのGeminiがChatGPTを抜いて、アメリカのApp Storeで無料アプリ1位を獲得しました。日本でも同様にGeminiが1位を獲得しており、ChatGPTは抜かれる結果となりました。ただし、全体の対話型生成AIのシェアやユーザー数では、依然としてChatGPTが圧倒的な1位を維持しています。しかし、後述するNano-Bananaの影響で、GoogleのGeminiが猛追しているのも事実です。
OpenAIとMicrosoftの関係性にも変化の兆しが見えています。MicrosoftとOpenAIが提携関係の見直しを検討しているという報道があり、非営利団体OpenAI Incが引き続き非営利団体であり続けることも表明されました。この関係性の変化は、特にCopilotにOpenAIからの提供がなくなる可能性があり、今後の動向が注目されています。
ユーザーからの反響として興味深いのは、ChatGPT新音声機能に対する反応です。Advanced Voice Modeについて「前の方が良かった」という不満が噴出し、9月初旬に予定されていた廃止が延期される事態となりました。
さらに驚くべき統計として、女子小学生の1割がChatGPTを利用しているという調査結果が発表されました。主に画像の加工に使用されているということで、ついに小学生までChatGPTの利用が広がっていることが明らかになりました。
機能面では、ChatGPTのプロジェクト機能が無料ユーザーにも開放されました。これまで有料プランでのみ利用可能だったチャットを分類する機能が、より多くのユーザーに提供されることになります。以前はカスタム指示が設定できましたが、最近の仕様変更により一部機能が変更されているようです。
セーフティ面では、OpenAIがChatGPTにペアレンタルコントロール導入を発表しました。精神的苦痛にあるユーザーへの介入も強化され、「ChatGPT」の話し方が人間の言葉に影響を与えるという米大学の研究結果を受けて、より責任ある運営体制を構築しています。
技術面での大きな進歩として、OpenAIが最も先進的な音声対話モデル「gpt-realtime」を公開し、「Realtime API」も正式版になりました。これにより、より安価で高品質な音声対話機能の開発が可能になり、開発者にとって大きなメリットとなっています。
Microsoft Copilot・Google Gemini・Claudeの躍進 – シェア競争の激化
Microsoft Copilotの分野では、OpenAIとの関係性に大きな変化が生じています。最も注目すべきは、MicrosoftのCopilotにClaudeのモデルが登場したことです。これまでOpenAI一択だったCopilotで、Claudeとの選択が可能になりました。これは明らかにOpenAIに対する揺さぶりであり、Claudeに乗り換える可能性を示唆することで、OpenAIとの交渉を有利に進めようとする戦略と考えられます。
法人向けサービスでは重要な変更がありました。「Microsoft 365」の法人向けプランで「Copilot Chat」が利用可能になり、Microsoft 365パソコンには2025年10月初旬からCopilotが自動導入される予定です。11月中旬には対象ユーザーへの展開が完了する予定となっています。
これまでMicrosoft365のWordやExcelなどを使用する際のライセンスとは別に、Copilotを使用するには追加料金が必要でした。しかし今回の変更により、最初から組み込まれたCopilot機能を無料で利用できるようになります。ただし、前述のOpenAIとの関係が悪化した場合、この無料サービスがどうなるかは不透明な状況です。
GPT-5を採用した「Copilot」の「Smartモード」も話題になっていますが、OpenAIとの関係が切れた場合、この機能も使えなくなる可能性があり、今後の動向が注目されています。
Google Geminiは今月、大きな躍進を見せました。前述の通り、GeminiアプリがChatGPTを抜いてアメリカと日本のApp Storeで1位を獲得しました。この成功の背景には、Nano-Bananaという画像生成AIの大好評があります。
Geminiの技術的進歩も目覚ましく、Photoshop β版がnano-banana対応を発表し、Geminiアプリの2.5 Flashが強化されました。応答がよりわかりやすくなり、画像認識能力も大幅に向上しています。
ロボティクス分野では、「Gemini Robotics 1.5」と「Gemini Robotics-ER 1.5」が発表され、AI技術の応用範囲がさらに拡大しています。
機能面では、グーグルの「Gemini」で「Gem」の共有が可能になり、ユーザー間でのコンテンツ共有がより簡単になりました。
最も注目すべきは、AIブラウザ「Gemini in Chrome」の提供開始です。現在は米国で英語ユーザーのみの対応ですが、ついにGoogleもAIブラウザ市場に参入しました。これは業界にとって非常に重要な動きです。
Google検索にもAIモードが日本語対応し、Gemini 2.5活用により長文質問も可能になりました。GoogleがGeminiの制限を公式に明記し、無料版は1日5プロンプト、Ultra版は500プロンプトという上限が設定されました。
今後の展開として、2025年10月1日にGoogleホームなどのスマートスピーカーにGeminiが搭載された新デバイスが発表される予定です。
プライバシー面では、履歴を残さず会話できるGeminiアプリの「一時チャット」機能が利用可能になりました。
クリエイティブ分野では、Adobe FireflyとAdobe ExpressがGoogle Gemini 2.5 Flash Imageに対応し、多彩なフォーマットに適した画像生成が可能になりました。
Claudeも大きな進歩を遂げています。Anthropic社は、ClaudeでExcel・Word・PowerPoint・PDFなどのファイル作成と編集を可能にする機能を発表しました。現時点ではMaxプランでのみ利用可能ですが、いずれProプランでも使用できるようになる予定です。
メモリー機能もClaudeに追加され、ユーザーの好みを記憶することができるようになりました。ただし、こちらもProプランにはまだ展開されておらず、Maxプランまでの対応となっています。
安全性の観点では、AIが不快な会話を強制終了する機能が実装されました。会話のやり取りを監視し、適切でないと判断した場合にAI側から会話を終了するという画期的な機能です。
プライバシーポリシーにも変更があり、Claude AIのデータ保存期間が30日から5年へと延長されました。Anthropicがプライバシー方針を変更したことで、様々な反響が生まれています。
ブラウザ拡張機能として「Claude for Chrome」が一部ユーザー向けに公開されました。これはウェブ操作を支援するAIエージェント機能で、Claudeもブラウザ操作市場に参入することを示しています。
Perplexity・Genspark・その他AI各種サービスの革新的アップデート
Perplexityは高価格帯での機能拡充を進めています。3万円(200ドル)のMaxプランに、AIメールアシスタント機能が追加されました。GmailとOutlook向けに対応しており、メール処理の自動化が可能になります。
AIブラウザとして「Comet」が使用可能になりました。実は、この月3万円のプランでなくても無料で使い倒す方法があります。PayPalユーザーであれば、PayPalのサブスクリプション設定を通じて利用できるという裏技的な方法が存在します。
買収関連では、AppleがMistralとPerplexityの買収を検討していたという報道がありましたが、結果的に断念したという情報も入っています。
著作権問題への対応として、Perplexityは出版社への収益分配を発表しました。ニュース利用で80%還元する新サブスクリプション「Comet Plus」を2025年秋に開始予定です。現在問題となっている著作権関連の課題に対して、収益還元という形で解決を図ろうとしています。
Gensparkは怒涛のアップデートを続けています。フォトジーニアス機能では、音声操作でAI画像編集が可能になりました。WindowsとMac両方で使用できるAIブラウザーも新たにリリースしています。
搭載AIモデルも充実し、Seedream 4.0やKimi K2-0905、Groqが搭載されました。画像生成では「Nano Banana」が誰でも無料で利用可能になっています。
プレゼンテーション機能では、AI スライドがフォーマットを一切崩さずに、PDF、PPTX、Googleスライドにエクスポートできるようになりました。画像生成AIとしてGemini 2.5 Flash Image Previewも利用可能です。
動画編集分野では、クリップジーニアスが登場し、プロンプト1つであらゆる動画編集が可能になりました。
ビジネス向け機能として、Apple Watchアプリを使ったAI議事録アプリ「AIミーティングノート」や、誰でもAIツールやウェブサイトが作成できる「AIデベロッパー」機能も追加されています。8月には「AIデザイン」機能も追加され、まさに怒涛のアップデートが続いています。
Skyworkについては、これまで見落としていましたが、実際にはお知らせに多くの機能追加が掲載されていました。スライド機能への様々な機能追加や、「AI開発者がチャットモードを追加」などが実装されています。Microsoft 365、Outlook、Outlook Calendar、Microsoft OneDrive、Notionツールの統合も正式にリリースされました。Skyworkのニュースは主にサイト上のお知らせ通知でのみ確認できるため、今回は6月まで遡って情報をまとめました。
Feloでは、Felo Slidesの画像検索機能が向上し、新しい画像編集モデル「Gemini」と「Flux」が追加されました。エンタープライズユーザー向けには新しいポイントダッシュボードも提供開始されています。
You.comについては、人気があまり高くないため簡単な紹介に留めますが、定期的なアップデートは継続されています。
Grokでは、Xで無料で使える「Grok 4 Fast」がリリースされ、検索性能はChatGPTやGemini以上という評価を受けています。11月には、Grokに依頼してフィードを動的に調整する機能も実現予定です。
Mistral AIは推論特化型言語モデル「Magistral」をリリースしました。同社初の推論特化型モデルとして注目されています。Le Chat拡張では無料メモリーと20以上の連携が可能になりました。
楽天AIには動画生成機能が追加され、現時点では無制限の利用が可能なようです。ただし、日本語は未対応の状況です。
天秤AIでは、Gemini 1.5 FlashとGemini 1.5 Proのサービス終了が発表されました。
Poeでは興味深いデータが公開されています。画像生成AI、動画生成AI、テキスト生成AI、音声合成AIなど、各AIモデルのシェア推移がグラフで表示されており、業界動向を把握するのに非常に有用です。Poeにも継続的に様々なAIモデルが追加されています。
AIチャットサービス「wrtn」は9月末で停止され、以降は「キャラぷ」へリダイレクトされることになりました。
Notion・Sunoから見る次世代AIツールの可能性
音楽生成AIのSunoは、V5をリリースしました。従来バージョンと比較して大幅に賢くなり、音質も向上しています。さらに、Suno Studioという新機能も登場しました。
新フォーマットとして「Hooks」が投入され、Sunoで作成した音楽を短いミュージックビデオの形で表現できるようになりました。これは音楽とビジュアルを組み合わせた新しい表現方法として注目されています。
キャラぷについては、前述の通りwrtnからのリダイレクト先として機能するほか、独自の新機能も追加されています。
最も注目すべきは、Notionの大幅なアップデートです。Notion初のAIエージェントが発表され、「Notion 3.0」でマルチステップのタスク自動化が可能になりました。これまでのNotionはドキュメント管理ツールとしての側面が強かったですが、AIエージェント機能により、より高度な業務自動化プラットフォームへと進化しています。
rabbit r1についても言及があり、RabbitOS 2は”神アップデート”と評価されています。新インターフェースとジェスチャーサポート機能などが追加され、将来的なレビューが予定されています。
これらの多数のニュースをまとめる作業自体が非常に大変であり、解説するだけでも相当な時間を要します。詳細情報については各サービスのリンク先記事で確認可能ですが、重要なものについては今後も詳しい解説動画で紹介予定です。
おわりに
2025年9月のAI業界は、まさに激動の1ヶ月でした。ChatGPTの新機能「Pulse」に始まり、GoogleのGeminiがApp Store首位を獲得、MicrosoftとOpenAIの関係見直し、そして数多くのAIサービスが革新的なアップデートを発表しました。特に印象的だったのは、AIブラウザ市場への各社参入、無料サービスの機能拡張、そして10代向けAI開発など、ユーザー層の拡大と社会的責任を意識した動きです。楽天AIの新規参入やwrtnからキャラぷへの移行など、業界地図も大きく変化しています。来月からはNotebookLM、Google AI Studio、NoLangの追加も控えており、競争はさらに激化することが予想されます。これだけ多くの情報をまとめて解説することは非常に労力を要しますが、AI技術の急速な進歩と多様化は止まることを知りません。今後も月1回のペースで最新動向をお届けし、皆様のAI活用に役立つ情報を提供し続けてまいります。
よくある質問(Q&A)
Q1: ChatGPTの新機能「Pulse」はいつから一般ユーザーも使えるようになりますか?
A1: 現在はProユーザー向けのプレビュー機能として提供されていますが、いずれはProプランから下のTeamプランやPlusプランにも展開される予定です。具体的な時期は発表されていませんが、OpenAIの過去のパターンから考えると、数ヶ月以内には段階的に展開される可能性が高いです。
Q2: Microsoft 365でCopilotが無料になるということですが、すべての機能が使えるのでしょうか?
A2: 2025年10月初旬から順次提供が始まり、11月中旬には対象ユーザーへの展開が完了予定です。ただし、従来の有料Copilotプランと同等の機能がすべて無料になるわけではなく、基本的なCopilot Chat機能が利用可能になるという理解が正確です。高度な機能については引き続き有料プランが必要になる可能性があります。
Q3: GoogleのGeminiがChatGPTを抜いて1位になったということは、性能でも上回ったということでしょうか?
A3: App Storeでの1位獲得は主にダウンロード数や利用頻度を反映しており、必ずしも性能の優劣を示すものではありません。全体的な対話型生成AIのシェアやユーザー数では、依然としてChatGPTが圧倒的な1位を維持しています。ただし、Nano-Bananaなどの新機能により、Geminiが急速に追い上げているのは事実です。
Q4: 10代向けのChatGPT開発が進んでいるようですが、どのような機能が制限されるのでしょうか?
A4: 具体的な制限内容は発表されていませんが、年齢推定により体験を分離し、自殺関連の問題や不適切なコンテンツへの対策を強化することが予想されます。学習モードの搭載や、教育現場での適切な活用を考慮した機能制限が実装される可能性が高いです。また、ペアレンタルコントロール機能により、保護者が子供の利用状況を管理できるようになることも期待されています。
Q5: AIブラウザが各社から登場していますが、従来のブラウザと何が違うのでしょうか?
A5: AIブラウザは従来のウェブブラウジングにAI機能が統合されており、ユーザーの質問に対してリアルタイムで回答を提供したり、ウェブページの内容を要約したり、自動的に情報を検索・整理したりする機能があります。Googleの「Gemini in Chrome」、Perplexityの「Comet」、Gensparkのブラウザなど、各社が独自の特徴を持つAIブラウザを開発しています。将来的には、音声操作やジェスチャー操作なども可能になり、より直感的なウェブ体験が実現される予定です。
詳しくは15分の動画で解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=ox9pXt0uMr4
0:00 📱 導入・番組概要紹介
1:09 🤖 2025年9月対象AIサービス一覧
2:15 💬 ChatGPT関連ニュース①
3:19 💬 ChatGPT関連ニュース②
4:30 💬 ChatGPT関連ニュース③
5:31 💼 Microsoft Copilot関連ニュース①
6:35 💼 Microsoft Copilot関連ニュース②
7:12 🔍 Google Gemini関連ニュース①
7:56 🔍 Google Gemini関連ニュース②
9:00 🎭 Claude関連ニュース
10:02 ❓ Perplexity関連ニュース
11:07 ✨Genspark関連ニュース
12:11 ✨ Genspark・Skywork関連
13:09 🌐 その他AIサービス紹介
14:16 📝 まとめ・終了挨拶
上記の動画はYouTubeメンバーシップのみ
公開しています。詳しくは以下をご覧ください。
https://yokotashurin.com/youtube/membership.html
YouTubeメンバーシップ申込こちら↓
https://www.youtube.com/channel/UCXHCC1WbbF3jPnL1JdRWWNA/join
人工知能・AIに関するニュース(2025年9月分)Podcast配信169選

🤖 ChatGPT OpenAI社が開発した対話型AI。新機能「Pulse」でAI側から積極的にメッセージを送信、10代向け専用版の開発、プロジェクト機能の無料開放など大幅アップデート。音声機能の改良や小学生利用者の増加も話題となっている。
💎 Gemini Googleが開発したAIアシスタント。「Nano-Banana」画像生成機能で大ブレイク。アメリカと日本でApp Store無料アプリ1位を獲得しChatGPTを抜く快挙。AIブラウザ機能やロボット向けモデルも発表し、Googleホーム搭載も予定されている。
🧠 Claude Anthropic社の高性能AI。Excel・Word・PowerPointなどのファイル作成・編集機能を追加。メモリー機能でユーザーの好みを記憶。ブラウザ拡張機能でウェブ操作支援も開始。不適切な会話の自動終了機能も実装している。
🔧 Copilot Microsoft社のAI機能。Claude モデルの選択が可能になりOpenAIとの関係に変化。Microsoft 365の法人向けプランに標準搭載決定で2025年10月から無料利用可能。GPT-5採用の「Smartモード」も話題となっている。
🔍 Perplexity AI検索エンジン。月額3万円のMaxプランにGmail・Outlook対応のメールアシスタント機能追加。AIブラウザ「Comet」をリリース。出版社への収益分配80%還元の新サブスク「Comet Plus」も発表し著作権問題に対応。
⚡ Genspark 多機能AI プラットフォーム。音声操作での画像編集「フォトジーニアス」、動画編集「クリップジーニアス」、AIデベロッパー機能など次々と新機能を追加。Windows・Mac対応のAIブラウザーもリリースし急速に機能拡充中。
🌐 AIブラウザ AI機能を統合したウェブブラウザ。Google「Gemini in Chrome」、Perplexity「Comet」、Genspark版など各社が競って参入。従来のブラウザにAI機能を組み込み、検索・操作・コンテンツ生成を一体化した次世代ブラウザとして注目。
🎨 Nano-Banana Googleが開発した画像生成AI。Geminiに搭載され大きな話題となる。Photoshop β版での対応や、各種AIプラットフォームでの無料利用が可能。高品質な画像生成能力でChatGPTを抜くGemini躍進の原動力となった技術。
🤝 AIエージェント 人間に代わって自動でタスクを実行するAI機能。ClaudeのWEBブラウザ操作支援、NotionのマルチステップTask自動化など実用化が進む。従来の対話型から行動型AIへの進化を示す重要な技術トレンドとして各社が開発競争。
🎵 音声対話 AIとの自然な音声会話機能。OpenAI「gpt-realtime」公開でリアルタイム音声対話が低コスト化。ChatGPTのAdvanced Voice Mode改良、各種音声合成AIの進歩により、テキストから音声へのインターフェース転換が加速している。
超要約1分ショート動画こちら↓
https://www.youtube.com/shorts/V0uDaOoBPiE
人工知能・AIに関するニュース(2025年9月分)Podcast配信169選

I. エグゼクティブ・サマリーと戦略的見解
1.1. 9月のAI市場の主要な動向:競争の「分散化」と「エージェント・ファースト」への移行
2025年9月のAI市場の動向を分析すると、競争の焦点が、純粋な大規模言語モデル(LLM)の性能ベンチマークの優位性から、**エコシステム統合、ユーザーのパーソナライズ、および複雑なタスク実行能力(エージェンシー)**へと決定的に移行したことが明らかになった。市場の構造は、LLMを提供するハイパースケーラー(OpenAI、Google、Anthropic)間の競争に加え、既存のワークフローにAIを埋め込むプラットフォーマー(Microsoft、Notion)が主導権を握る形で多角化している。
この期間に確認された主要な3つの構造的変化は以下の通りである。
第一に、ハイパースケールLLM競争の多角化である。OpenAI、Google、Anthropicは軒並み、ユーザーの「記憶」を保持し、個性や指示を一括管理するパーソナライズ機能を導入した。これは、AIを一時的なツールから、ユーザーのデジタルペルソナとして機能する永続的なアシスタントへと昇華させ、顧客の定着率を最大化する戦略にシフトしたことを意味する。
第二に、Microsoft Copilotの「AIオペレーティングシステム」化の進展である。Copilotは、法人向けM365への導入が加速し、PCへの自動導入も開始されたことで、標準的な業務インフラとしての地位を確立した。特筆すべきは、CopilotがOpenAIのGPT-5やAnthropicのClaudeなど、複数の最先端モデルを選択可能にするマルチモデル戦略を採用した点である。これは、特定のベンダー依存リスクを回避し、AI活用の摩擦を最小化することで、エンタープライズ市場におけるAI活用のハブ(中心軸)としての支配的な地位を確立しようとする明確な意図を示している。
第三に、コンテンツ経済の危機と法廷闘争の激化である。AI検索エンジンPerplexityは、巨額の資金調達と急速な評価額増加を背景に成長する一方で、Britannicaや日本の主要新聞社を含む複数のコンテンツ提供者から著作権侵害で提訴された 。これに対し、Perplexityはニュース利用における収益の80%を還元する新サブスクリプションモデルを提示 。これは、AIが既存のコンテンツ産業の経済基盤を揺るがす中で、技術とコンテンツ供給者の間で公正な価値配分を巡る決定的な局面を迎えていることを示している。
1.2. 経営層へのハイレベル提言
これらの動向に基づき、経営層は以下の戦略的アジェンダを優先すべきである。
- マルチエージェント戦略の採用: 今後、特定のLLMの絶対的な性能を追求するのではなく、用途に応じて最適なモデル(速度、知識、コスト)を選択し、自社のデータとワークフローに深く統合できる「AIアグリゲーター/OS」としての環境(例:CopilotやNotion 3.0)の構築に投資すべきである。
- リスク管理の強化とガバナンスへの先行投資: AIの一般化に伴い、セキュリティリスクは国家レベルの脅威(北朝鮮ハッカーのChatGPT悪用)にまで高まっている。同時に、プライバシーポリシー(Anthropicのデータ保持延長論争)や倫理的介入(OpenAIのペアレンタルコントロール)への対応が急務であり、規制が追いつく前に自主的なガバナンス体制を確立することが、企業の信頼性を維持する鍵となる。
- 破壊的技術の監視: 音楽生成(Suno v5のMIDI対応)や次世代ハードウェア(Rabbit R1のLAM)のような特化型AIは、特定の業界の制作・運用パイプラインを根本から変革する潜在能力を秘めており、それらが自社の事業モデルに与える影響を継続的に評価する必要がある。
II. 大規模言語モデル戦争(LLMWars)の深化:パーソナライズとモデル選択の時代
2.1. 「パーソナリティ」の獲得:記憶機能とユーザーカスタマイズの全面刷新
9月のLLM競争の最前線は、単なる知能の向上ではなく、「人間化」されたパーソナライズ機能の導入であった。各プラットフォームは、AIをユーザーのデジタルライフに深く定着させるため、記憶機能(Stateful Memory)を競って強化している。
OpenAIのプロフェッショナル戦略:Pulseと認定資格
OpenAIは、特にプロフェッショナルなユーザー基盤の定着を狙った戦略を加速させている。Proユーザー向けに新機能「ChatGPT Pulse」のプレビュー提供を開始した。これは、ChatGTPを日常的なツールとして利用するプロフェッショナルユーザーに対し、継続的なエンゲージメントを提供するための試みであると考えられる。
また、ChatGPTのパーソナライズ設定が大幅に刷新され、ユーザーの個性、過去の記憶、特定の指示を一括して管理できるようになった。従来のLLMはステートレスであり、セッションごとに文脈を再入力する必要があったが、この記憶機能の導入は、AIを「文脈に依存しないツール」から「ユーザーの意図を学習し続けるコンパニオン」へと昇格させるための必須要件である。
さらに、OpenAIはAI認定資格を発表し、ChatGPT内での学習から資格取得までを完結させる体制を構築した。これは、AI利用スキルの標準化を進め、OpenAIのエコシステム内でのプロフェッショナルなスキルセット認証を通じて、広がり続けるAI人材市場に対する影響力を確保する狙いがある。
Google/Anthropicの追撃と記憶機能の戦略的差異
Google Geminiもまた、「パーソナルコンテキスト」と呼ばれる記憶機能を導入し、ユーザーの好みや情報を記憶し利用できるようにした。しかし、この機能の利便性と引き換えに、パーソナルデータの利用やプライバシーリスクに対する注意点が指摘されている。
AnthropicのClaudeもProプラン向けにメモリー機能を導入し、ユーザーの好みを記憶することが可能になった。
この記憶機能を巡る競争において特に注目すべきは、AnthropicとOpenAIの記録システムが「まったくの別物」であるという指摘である。これは、両社のモデルが情報を長期保存し、それを推論に利用するアーキテクチャ(例えば、RAGの利用方法、永続的な文脈ウィンドウの設計など)に根本的な違いがあることを示唆している。この構造的な差異は、今後のユーザー体験、特に複雑で長期間にわたるタスクの処理速度と正確性に影響を及ぼすことになる。
これらの動きは、競争の主戦場が「誰が最も賢いモデルを持っているか」ではなく、**「誰がユーザーのデジタルライフの最も深い部分に入り込み、信頼できるアシスタントとして機能できるか」**に移ったことを明確に示している。
2.2. モデル性能と市場での評価:Geminiの躍進とCopilotのマルチモデル戦略
Geminiの市場躍進と統合戦略
Google Geminiは、米国のApp Storeにおいて無料アプリランキングで一時的に1位を獲得し、ChatGPTを抜き去ったことが報じられた。この傾向は日本のApp Storeでも確認されている。この躍進の背景には、Googleによる積極的なプロモーションと、既存の巨大なGoogleエコシステム(Chrome、Google Meet、Google スプレッドシート、Google Home)へのシームレスな統合戦略がある。例えば、Google Meetでは「Ask Gemini」が追加され、会議のリアルタイム要約や議事録作成が可能になった。
また、Geminiは技術的な進化も示しており、Gemini 2.5 Flashの応答性や画像認識能力が強化されたほか、ロボティクス向けのAIモデル「Gemini Robotics 1.5」が発表された。これは、LLMが単なるテキスト生成を超え、物理世界での応用へと急速に適用範囲を拡大していることを示している。
Copilotのマルチモデル・ハブ戦略の優位性
MicrosoftのCopilotは、OpenAIのGPT-5を採用した「Smartモード」を搭載するなど、最先端技術の採用を継続している。しかし、Microsoftの真の戦略的優位性は、その排他性ではなく、柔軟なアグリゲーターとしての地位にある。
Copilotは、OpenAIモデルに加えて、Anthropicの「Claude」モデルも選択可能にした。この「マルチモデル・ハブ戦略」は、Microsoftが特定のLLMベンダーに排他的に依存するリスクを避け、ユーザーにタスクやコストに応じて最適なツールを選択させる環境を提供することを目指している。
この戦略は、OpenAIとの提携関係の見直し(非営利団体OpenAI Incの非営利維持表明)の文脈と合わせて分析すると、将来的なサプライヤーリスクや技術的な停滞に対する戦略的なヘッジとして機能していることが分かる。Copilotが目指しているのは、最高の単一LLMを使うことではなく、ユーザーのワークフローを最も効率化する**「最高の統合環境」**、つまり「AIオペレーティングシステム」としての地位である。
主要LLMプラットフォームの9月における戦略的焦点と機能比較
プラットフォーム | 戦略的焦点 | 主要な9月更新機能 | 競争上の優位点/課題 |
OpenAI (ChatGPT) | プロフェッショナルユーザーの定着、倫理対応 | Pulse, パーソナライズ設定刷新, AI認定資格, ペアレンタルコントロール | 安定した利用者基盤。若年層や倫理面の対応が急務。 |
Google (Gemini) | エコシステム統合、市場シェア奪還 | App Store 1位獲得, Chrome/Meet/Sheets統合, Roboticsモデル | 既存の巨大ユーザーベースと垂直統合の力。無料ユーザーに利用制限あり。 |
Anthropic (Claude) | エンタープライズ、信頼性、データ分析 | ファイル作成/編集機能, M365 Copilotへのモデル提供, メモリー機能 | 巨額資金調達による安定性。データプライバシーポリシーの透明性課題。 |
III. エージェント・ファースト時代の到来:AIのタスク実行能力の拡張
LLMが「会話」から「行動」へと進化する中、AIのタスク実行能力(エージェンシー)の拡張が、9月のエンタープライズ領域の最も重要な変化となった。この進化は、ユーザーがGUI (Graphical User Interface) を手動で操作するのではなく、AIが自動で複雑なマルチステップタスクを処理する、**「ユーザーインターフェースの消失」**を予感させる。
3.1. エンタープライズ領域の変革:CopilotとNotion 3.0のマルチステップ自動化
Microsoft 365におけるエージェント統合の深さ
Microsoftは、Copilotをエンタープライズの日常業務インフラに不可欠な要素として組み込む戦略を推進している。法人向けプランで「Copilot Chat」が利用可能になり、さらに2025年10月初旬からM365パソコンにCopilotの自動導入が順次開始される。これは、Copilotがオプション機能ではなく、OSレベルの標準機能として位置づけられたことを意味する。
特に、追加契約「不要」でWordやExcelの爆速化が実現される時短機能が解禁されたことは、AI機能へのアクセス障壁を極限まで下げることで、全ユーザー層への浸透を図る強い姿勢を示している。さらに、エクスプローラー(OSのファイル管理システム)からCopilotを直接利用できる新機能が発表されたことは、AIがアプリケーション内のタスクだけでなく、OSレベルのファイル管理やシステム操作にも進出し始めていることを明確に示している。
Notion 3.0の発表:知識管理からタスク自動実行へ
知識管理ツールのNotionは、「Notion 3.0」として初のAIエージェントを発表した。このエージェントは、マルチステップのタスク自動化を可能にする。
Notionはこれまでのドキュメント管理や知識ベースの構築ツールから、AIを活用した**「ワークフロー実行プラットフォーム」**へとそのコア機能をシフトさせた。ユーザーはNotion内でドキュメントを作成、整理するだけでなく、その情報に基づいて複数のステップを含む複雑なタスク(例:会議録からのアクションアイテム抽出、関連ドキュメントの検索と要約、報告書ドラフトの作成)をAIに一任できるようになった。これは、情報労働者の生産性向上において、Copilotと並ぶ重要なエージェントプレイヤーが知識管理の側面から台頭してきたことを示す。
これらのエージェント進化は、Rabbit R1が提唱するLAM (Large Action Model) の概念、すなわちAIが複数のアプリケーションを横断してタスクを実行する能力と完全に軌を一にするものである。AIの進化はLLMという認知能力から、実行可能なエージェント群という行動能力へとシフトしている。
3.2. 実時間タスクと特定用途のエージェント
AIの実行能力は、デジタルワークフローだけでなく、実世界での低遅延タスクにも拡大している。
OpenAIは、最も先進的な音声対話モデル「gpt-realtime」を公開し、「Realtime API」を正式版にした。これにより、AIエージェントが「6分でピザ注文完了」といった、実時間での外部サービス連携タスクを迅速かつ効率的に実行できるようになった。低遅延での応答と実行能力は、AIの適用範囲を従来のチャットボットの枠を超えて、物理的な世界やサービス連携へと大きく広げている。
また、開発者支援においてもエージェント化が進展している。GitHub Copilotは、どこからでも呼び出せる「エージェントパネル」を導入し、バックグラウンドでのタスク実行を実現した。これにより、開発者はコーディング作業だけでなく、より複雑なデバッグ、リファクタリング、プロジェクト管理といった高度な作業にもAIを介入させることが可能となった。xAIの高速コーディングAI「Grok Code Fast 1」の発表と、GitHub Copilotでの提供も、この領域における専門化された高性能モデルの競争激化を示している。
主要エージェント機能の進化とタスク実行レベル
エージェント/ツール | 提供元 | 9月アップデートの核心 | タスク実行レベル |
Copilot Chat/M365 | Microsoft | M365法人向け利用開始、OS統合、マルチモデル対応 | 環境統合型。OS/アプリケーション連携による高頻度タスク実行。 |
Notion 3.0 エージェント | Notion | マルチステップタスク自動化、初のAIエージェント化 | 知識ベース活用型。複雑なワークフローの定義と実行。 |
ChatGPT Agent/API | OpenAI | gpt-realtime公開、ピザ注文デモ | 実時間連携タスク。低遅延での外部サービス実行。 |
Rabbit R1 / OS 2 | Rabbit | LAM/OS 2.0アップデート、日本語対応 | ハードウェア連携。物理世界でのアクション実行と新たなUI体験。 |
IV. コンテンツ経済とAI検索の構造的対立:著作権と収益モデルの再構築
AI検索エンジン、特にPerplexityの急速な台頭は、既存のデジタルコンテンツ経済に対する構造的な挑戦状となっており、9月はこの対立が法廷闘争とビジネスモデルの再構築という形で具体化した月となった。
4.1. 法的挑戦の激化:Perplexityに対するBritannica訴訟の詳細分析
AI検索サービスの評価額が高まる一方で(Perplexityは企業価値200億ドルで2億ドルを調達)、コンテンツ供給者からの不満は頂点に達している。
百科事典のBritannicaは9月12日、Perplexityを著作権および商標権侵害で提訴した 。訴訟の核心は多岐にわたる。
第一に、Britannicaは、Perplexityがコンテンツの利用規約(AIの開発・訓練を目的とした明示的な書面による同意なしの利用を禁止)を無視していると主張している 。
第二に、AI検索による回答生成が、Britannicaの広告収入や購読収入を直接的に奪い、質の高いコンテンツを作成するための経済的インセンティブと投資が無駄になっていると指摘している 。Britannicaは、Perplexityの行為がコンテンツ作成者の経済的基盤を蝕み、ひいては情報公開の質を危うくするものとして、損害賠償と不当な利益の返還、および侵害行為の永久的な停止を求めている 。
この問題は米国に限らず、Perplexityに対しては、日本の読売新聞グループ3社や朝日新聞社、日本経済新聞社も著作権侵害で提訴していることが確認されている 。これは、AIによる情報要約が既存の検索エンジンがパブリッシャーにもたらしてきたトラフィックと広告収益のモデルを根本的に破壊しているという認識が、世界中のパブリッシャー間で共有されていることを示唆している。この訴訟の行方は、AIによる情報要約が米国のフェアユース(公正利用)の範囲内であるか否か、そしてその経済的影響が不当に既存市場を蝕んでいるかどうかの法的な境界線を決定づけることになる。
4.2. Perplexityの和解戦略:「Comet Plus」による収益分配モデルの評価
法的・商業的な軋轢に対処するため、Perplexityはコンテンツ提供者との関係再構築に乗り出している。
Perplexityは、引用元となるメディアに広告収益を分配する新たな収益モデルを導入しており 、2024年7月には「Perplexity Publishers’ Program」を発表している。広告料金はCPM(インプレッション単価)モデルを採用し、1,000回表示あたり50ドル以上と設定され、分配率は最大25%とされている 。
さらに踏み込んだ戦略として、Perplexityは新サブスクリプションサービス「Comet Plus」を2025年秋に開始し、ニュースコンテンツの利用に対して収益の80%を出版社に還元する計画を発表した 。
80%という極めて高い還元率は、Perplexityが自社の短期的な利益を犠牲にしてでも、コンテンツ提供者を味方につけ、情報源の信頼性と持続可能性を確保しようとするディスラプティブ(破壊的)な戦略である。これは、法的な紛争を回避し、コンテンツの経済的価値を可視化することで 、Googleなどの既存の検索プラットフォームに対抗しようとする意欲的な試みとして評価できる。この戦略の実現可能性は、Comet Plusのサブスクリプションユーザーの獲得数と、Perplexity自身の経済的持続性にかかっている。
4.3. 新たな検索体験のセキュリティ課題
AI検索とエージェント機能のブラウザやOSへの統合が進む中、新たなセキュリティリスクも浮上している。PerplexityのAIウェブブラウザ「Comet」において、重大なセキュリティ脆弱性が指摘された。AIエージェントがユーザーの行動を深く理解し、アプリケーションと連携する利便性と引き換えに、脆弱性が悪用された際のデータ流出やシステム操作の乗っ取りといった被害のリスクが拡大している。
V. 分散化するAIフロンティア:特化型モデルと次世代ハードウェア
LLMの主要プレイヤー間の競争が続く一方で、特定のドメインに特化したAIモデルと、新しいユーザー体験を追求するハードウェアが、市場のフロンティアを拡大している。
5.1. 生成メディアのブレークスルー:Suno v5による音楽制作の民主化
音楽生成AI分野では、Suno v5が極めて重要な技術的ブレークスルーを達成した。Suno v5は、MIDI出力とマルチトラック編集(DAW)に対応した。
このMIDI出力への対応は、AI生成音楽の地位を単なるオーディオファイルから、プロの制作パイプラインに組み込み可能な構造化データへと変化させることを意味する。AIが生成した楽曲の「骨子」(メロディ、コード進行など)をDAWソフトに取り込み、既存の制作環境で人間のプロが編集・アレンジすることが可能になる。これにより、AIは「企画・アイデア出し」や「初期ドラフト作成」のフェーズを担い、人間のプロフェッショナルが「最終的な仕上げと芸術的なアレンジ」に集中できる、新しい共存モデルが確立されつつある。
Tuneeも6曲同時生成の一般公開を開始するなど、音楽生成AIの競争は激化している。
しかし、この技術革新の影で、SunoがYouTubeから楽曲を不正に「ストリームリッピング」で入手した疑いが報じられており、生成AIのトレーニングデータ問題は依然として重大な法的リスクとして存在している。特に著作権保護が厳格な音楽業界において、この法的課題は技術革新の普及に対する主要な障壁となり得る。
5.2. ソーシャルとキャラクターAI:Grokの速度とエンゲージメント戦略
イーロン・マスク氏率いるxAIのGrokは、ソーシャルメディアとの深い統合を武器に、ビジネスおよびカジュアルユーザー層に浸透している。
xAIは、高性能AIモデル「Grok 4 Fast」を無料で提供し、その検索性能がChatGPTやGeminiより高いと主張している。Grokの優位性は、その絶対的な知能にあるというよりも、Xという巨大なリアルタイムデータストリームへの直接的なアクセスと統合能力にあると考えられる。この高速性(Fast)と最新データへのアクセスは、ニュース、金融、トレンド分析といった「今」を重視するビジネスパーソンにとって、他の汎用LLMに対する明確な差別化要因となる。
さらに、イーロン・マスク氏は、GrokにXのフィードを動的に調整させる計画を発表しており、Grokがソーシャルメディアのエコシステム全体を制御する中心的なエージェントとなる可能性を示している。
また、GrokのAIコンパニオン「Ani」の衣装変更機能や美少女アバターとしての人気急上昇が報じられた。これは、特に若年層やライトユーザー層のエンゲージメントにおいて、AIの「機能性」以上に「キャラクター性」や「パーソナリティ」が重要な役割を果たしていることを示しており、AI体験における感情的接続の重要性が高まっている。
5.3. ハードウェアとOS:Rabbit R1とLAMの進化
モバイルAIデバイス市場の黎明期を代表する「rabbit r1」は、rabbitOS 2へのアップデートにより、ユーザーインターフェースの改善、簡易コーディング対応、そして日本語対応が確認された。
rabbit r1は、LLMではなくLAM (Large Action Model) を基盤としており、スマートフォンという既存のOS環境に縛られずに、ユーザーのタスクを実行できることを目指している。OS 2.0の迅速な改善は、専用AIハードウェア市場における製品市場適合(PMF)探索のスピード感を示しており、今後、AIが実行可能なアクションの複雑性が増すにつれて、このような専用デバイスの必要性が高まる可能性が示唆される。
VI. リスクとガバナンス:AIの倫理的境界線と安全性の確保
AI技術の急速な社会浸透に伴い、その悪用リスクと倫理的・社会的な責任が、経営戦略上の喫緊の課題として浮上している。9月は、セキュリティ、プライバシー、若年層保護の三つの側面で、リスクの具体化と対応策が示された。
6.1. AI悪用とサイバーセキュリティの脅威
AIモデルの洗練は、サイバー攻撃の敷居を劇的に低下させている。ChatGPTを悪用した新型サイバー攻撃が確認され、その背後に北朝鮮ハッカーの関与が疑われている。AIモデルは、高度なフィッシングメールの作成、マルウェア生成の補助、およびソーシャルエンジニアリングのスクリプト作成など、国家レベルの攻撃者が利用するツールとして進化している。
さらに、Anthropicの報告書では、「サイバー犯罪者はClaudeを愛用」していることが公式に認められており、これはAIの進歩が防御側だけでなく攻撃側にも利益をもたらし、デジタルセキュリティ環境が急速に悪化していることを示す。企業は、AIを利用した攻撃に対する防御策を、従来のセキュリティ対策とは別に強化する必要がある。
6.2. データプライバシーと透明性
AI企業とユーザー間の信頼関係を維持する上で、データの利用期間と目的の透明性は不可欠である。AnthropicはClaudeの会話データの保持期間を従来の30日から5年に延長すると発表した際、ユーザーからプライバシー懸念に関する批判が殺到した。
この論争を受け、AnthropicはAIトレーニングへの個人データ利用について、デフォルトで同意とする「オプトイン」方式ではなく、ユーザーが利用を拒否できる「オプトアウト」方式に変更した。この一連の動きは、たとえ技術的な優位性を持つ企業であっても、データプライバシーに関する透明性とユーザー主導の選択権を尊重しなければ、市場の信頼を失うリスクがあることを浮き彫りにした。
6.3. 年齢と精神衛生への対応
AIプラットフォームの役割は、単なる機能提供から、ユーザーの安全を確保する「デジタルな守護者」へと拡大している。
OpenAIは、ChatGPTにペアレンタルコントロール機能を導入し、精神的苦痛にあるユーザーへの介入を強化すると発表した。また、10代向けのChatGPTの開発も進めており、これはAIが若年層へ浸透するにつれて発生する可能性のある倫理的・社会的な負の側面に対して、プラットフォーム側が能動的に責任を負おうとする姿勢の表れである。女子小学生の1割がChatGPTを利用しているという調査結果は、この年齢層への対応が待ったなしの状況であることを裏付けている。
同様に、AnthropicのClaudeは、AIが「不快な会話」を強制終了する新機能を導入した。これは、倫理的なガイドラインをAI自身に内包させ、ユーザーの精神的な安全性を確保し、ハームフルな出力を防ぐための試みである。
これらの対応は、規制の整備を待つことなく、AI企業が自主的に倫理的介入の義務を負い始めている証拠であり、AIの社会責任が技術的な進歩と並行して拡大していることを示している。
VII. 結論:市場構造の変化と今後の戦略的アジェンダ
7.1. 競争の焦点:モデル性能から「統合されたエージェンシー」へ
2025年9月のAI市場の分析結果は、競争の勝利条件が、単なる「モデルの推論能力の優劣」から「特定のワークフローにおける統合の深さ」へと決定的にシフトしたことを示している。
市場は、LLMの基礎的な知能がコモディティ化しつつある段階に突入しており、真の価値は、その知能をいかに摩擦なく、パーソナライズされ、マルチステップで実行可能な形で、ユーザーのデータ、アプリケーション、日常的な行動に深く統合できるかによって決まる。Microsoft CopilotやNotion 3.0のエージェント化、そしてRabbit R1のLAMへの依存は、この「エージェント・ファースト」時代の到来を象徴している。
7.2. 2026年に向けた戦略的提言
経営層は、この変革期において、以下の戦略的アジェンダを優先的に実行することが推奨される。
1. エージェント統合プラットフォームへの投資とマルチモデル戦略の採用
特定のLLMに依存するのではなく、Copilotのように用途に応じて最適なモデル(自社開発、OpenAI、Anthropicなど)を組み合わせて使用できる、自社コアビジネス内でのAIアグリゲーター/OSの構築を急ぐべきである。これにより、将来的なLLMの性能変動やベンダーの戦略変更リスクに対するヘッジが可能となる。特に、M365やNotionを活用している企業は、これらのプラットフォームが提供するエージェント機能を最大限に活用するためのワークフロー再設計に着手すべきである。
2. コンテンツ戦略の再定義と知的財産リスクへの対応
AI検索の台頭は、既存のデジタルコンテンツが「情報源」として搾取されるリスクを高めている。自社の保有する知的財産(IP)がAIによって利用されることの経済的価値を再評価し、Perplexityの80%還元モデルのようなディスラプティブな収益分配メカニズムや、排他的なライセンス供与戦略の構築を検討する必要がある。同時に、Sunoのストリームリッピング疑惑に見られるように、AIのトレーニングデータに関する法的コンプライアンスを最優先事項として位置づけなければならない。
3. AIガバナンスと社会責任への先行投資
AI悪用の事例(北朝鮮ハッカーの攻撃)、プライバシーポリシーの論争、そして若年層保護の動きは、AIガバナンスが企業のレピュテーションと持続可能性に直結していることを示している。法規制を待つのではなく、AIが引き起こす可能性のあるセキュリティ、プライバシー、倫理的なリスク(例:不快な会話の強制終了機能)をプロアクティブに管理し、社会に対する説明責任を果たすための体制を確立することが、長期的な市場優位性を確保するための絶対条件である。
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