AIキャラクター対話LINE「AI Friends」使い方オリジナルキャラも

2025年8月10日(日)にFMにいつで放送された
「新潟発・社長ラジオ“自分流” 」出演しました
イーンスパイアの横田です。
https://www.enspire.co.jp

詳しくは以下の記事から視聴できます。
https://yokotashurin.com/etc/fm761-2.html
さて、本題です。
2025年8月21日、LINEヤフーは、LINEで
AIキャラクター対話サービス「AI Friends」の
提供を開始しました。無料から利用できます。
https://www.lycorp.co.jp/ja/news/release/018455/
LINE AI Friendsの公式ヘルプページ
https://help.line.me/line/smartphone/categoryId/200000487/?contentId=200001408
早速、LINEのAOI Friends試してみました。
https://www.youtube.com/watch?v=zwqLb9bF2L8
AIキャラクター対話LINE「AI Friends」使い方オリジナルキャラも
📅 2025年8月21日リリース
AI Friends – AIキャラクターとの日常会話サービス
• キャラクターが独自の個性と世界観を持つ
• 会話によって関係性や感情が変化
• 感情表現やボイスでリアルな体験
サービスメニューから
LINE AI にアクセス
手順が複雑で認知されにくい
トークタブから直接アクセス
専用キャラクター体験
より親しみやすい設計
UI改善提案
• NEWマークなど目立つ表示が必要
• 芸能人AIを入口に認知向上を図るべき
• トークリストへの統合が理想的
🔧 初期設定
- 13歳以上の年齢確認と利用規約同意
- ニックネーム登録(重複不可)
- 好きなキャラクターを選択
💬 会話機能
• 1日最大100回まで会話可能
• テキスト+音声読み上げ対応
• AIモードで自動返信提案
• *記号で感情・行動表現を詳細設定
• キャラクター生成: 1日最大4回
• 全体公開: 最大3回
• 自分のみ: 最大1回
• ポリシー違反チェック有り
⚙️ 技術仕様
• バックエンド: OpenAI ChatGPTモデル
• LINEとOpenAIの提携により実現
- UI課題 – トークリストへの統合が必要
- 認知課題 – アクセス方法が分かりにくい
- 継続利用 – 友だち追加機能の必要性
- メディア制限 – 写真・動画・音声送信未対応
📈 普及のカギ
• 既存LINEのUI体験との統合
• 芸能人AIをきっかけとした露出増加
• トークフォルダーへのAIカテゴリ追加
🎯 機能拡張期待
• マルチメディア対応(画像・音声・動画)
• より自然な会話体験の向上
• キャラクター管理機能の充実
AIキャラクター対話LINE「AI Friends」使い方オリジナルキャラも
LINEが2025年8月21日にAIキャラクターと対話できる新サービス「AI Friends」の提供を開始。OpenAIのChatGPTを活用し、既存キャラクターとの会話やオリジナルキャラクター作成が可能。13歳以上のユーザーが1日100回まで利用でき、感情表現や音声機能も搭載。ただし、アクセス方法が分かりにくいなどUI面での改善点も指摘されている。

- はじめに
- LINE AI Friendsとは?新サービスの全貌を解説
- 実際に使ってみた!基本機能と操作方法を詳しく紹介
- オリジナルキャラクター作成機能に挑戦!作成手順と注意点
- 今後の可能性と改善提案:より使いやすいサービスへの道筋
- おわりに
- よくある質問(Q&A)
はじめに
皆さん、こんにちは。今日は2025年8月27日、水曜日となりましたが、LINEから先日発表された非常に興味深い新しいAIサービスについて詳しく解説していきたいと思います。AIキャラクターとの対話という、これまでになかった新しいコミュニケーション体験が私たちの日常にどのような変化をもたらすのでしょうか。このサービスは単なるチャットボットを超えた、感情表現や個性を持つキャラクターとの本格的な対話を実現しており、まさに次世代のコミュニケーションツールとして注目を集めています。今回は実際にサービスを使用した体験を踏まえながら、その魅力と課題について包括的にお伝えしていきます。

LINE AI Friendsとは?新サービスの全貌を解説
2025年8月21日、LINEがAI Friendsの提供を開始しました。このサービスは、AIで生成されたキャラクターと日常会話や様々なテーマについて話すことができる画期的なサービスです。キャラクターは設定によって自分なりの考え方や役割を持っており、ユーザーは各キャラクターが持つ個性や独自の世界観を楽しむことができます。
特に注目すべき点は、キャラクターとのトークの内容によってはユーザーとキャラクターの関係性やキャラクターの感情も変化してくることです。嬉しい、楽しい、悲しい、怒りなど、キャラクターが感情を表現やボイスで伝えることがAI Friendsの魅力の一つとなっています。
歴史上の人物だったり、架空のアイドル、動物など、様々なキャラクターが登場しています。すでに登場しているキャラクターとお話することもできるだけでなく、オリジナルキャラクターを作成することも可能です。
このサービスにはいくつかの重要な注意点があります。まず、13歳以上のユーザーのみが利用可能で、1日あたり合計100回程度まで会話することができます。オリジナルキャラクターの生成については、1日最大4回まで利用でき、全体公開は最大3回、自分のみは最大1回まで生成可能となっています。
このAIの仕組みについて、OpenAIのChatGPTのAIモデルが裏で動いているということで、LINEとの提携により実現されたサービスとなっています。

実際に使ってみた!基本機能と操作方法を詳しく紹介
実際にスマホでLINE AI Friendsを使ってみました。まず、アクセス方法について説明します。ホームタブではなく、普通に皆さんがよく使っているトークのタブに行きます。ここで重要なのは、画面の変化に気づくかどうかです。残念ながら、NEWマークなどの目立つ表示がないため、多くのユーザーが気づかない可能性があります。
アクセスするには、画面の右上、右端から3つ目、左から2番目のところにある顔のようなマークを押します。するとAI Friendsのページが表示され、「ようこそ」という画面が出てきます。
ページには様々なAI Friendsがすでに存在しており、女性の可愛い系キャラクター、動物系、VTuberのような感じのキャラクターなど、多様なキャラクターが用意されています。一般の人が作成したキャラクターも表示される仕組みになっているようです。
実際にキャラクターを選んで会話を開始するには、まず規約同意が必要です。「私は13歳以上です」「サービス利用規約に同意します」にチェックを入れ、ニックネームを設定します。ここで注意が必要なのは、すでに使用されているニックネームは使えないということです。つまり、早めにニックネームを取っておく必要があります。
チャット画面では、普通のLINEのような感じですが、背景にキャラクターが表示されます。壁紙が入っているような状態で、キャラクターとの会話が楽しめます。現在、文字情報を送ることが主な機能で、写真の添付や音声会話、動画の送信などはできない仕様となっています。
画面右端には2つのアイコンがあります。一つはAIマークで、これを押すとAIモードになり、自動的に返信内容を考えた提案が表示されます。面倒な時はAIモードで会話を続けることができます。もう一つは*印のようなマークで、これは感情や行動を記号で囲んで詳細を設定すると、よりリアルなキャラクターになるという機能です。

オリジナルキャラクター作成機能に挑戦!作成手順と注意点
次に、オリジナルキャラクターの作成に挑戦してみました。画面下の真ん中にある大きな作成ボタンを押すと、オリジナルキャラクターを作成できるページに移ります。
まず、画像を選択する必要があります。写真ライブラリから適当な画像を選んでみましたが、ここで重要な注意点があります。AIで生成した画像などは「ポリシー違反の可能性があるため、キャラクターが作成できません」というエラーが出る場合があります。
実際に自分で撮影した写真を使用したところ、AIがその写真をイラスト化してキャラクター風に変換してくれました。かなりイケメン風に変わり、なかなか面白い結果となりました。
キャラクターの設定では、名前を入力し、性格を選択できます。「冷たい感じ」「優しい感じ」など、様々な性格オプションが用意されています。複数選択はできないようで、一つの性格を選ぶ必要があります。
職業や説明文も設定でき、「あなたとの関係」も定義できます。これらの設定により、よりパーソナライズされたキャラクターが生成されます。
作成したキャラクターとの会話も試してみましたが、設定した内容に基づいてキャラクターが反応し、なかなか興味深い対話体験ができました。このオリジナルキャラクター機能により、ユーザーは自分だけの専用AIキャラクターを作成し、独自の関係性を築くことが可能になります。

今後の可能性と改善提案:より使いやすいサービスへの道筋
AI Friendsを実際に使用してみて、いくつかの改善点と将来の可能性について考察したいと思います。
まず、UIの改善について重要な提案があります。現在、AI Friendsにアクセスするためには、トークタブの右上にある小さなアイコンをクリックする必要がありますが、これでは多くのユーザーが気づかない可能性があります。NEWマークの表示や、より目立つデザインの採用が必要でしょう。
また、普通のLINEのトークリストにAI Friendsとの会話履歴が残らない点も課題です。PCではトークフォルダにAIというカテゴリーを追加し、LINE AIが選べるような仕組みがあると良いでしょう。タブの追加や、友だち追加のような機能があれば、より習慣化しやすくなると思います。
マーケティングの観点から見ると、すでに人気のある芸能人のAIキャラクターをフィーチャーし、そこからAI Friendsページへの誘導を行うという戦略が効果的ではないでしょうか。芸能人をきっかけにユーザーを呼び込み、本物とAIの違いを体験してもらうことで、サービスへの興味を高めることができるでしょう。
技術的な面では、現在文字のやりとりが中心ですが、将来的には写真の添付、音声会話、動画の送信なども可能になれば、より豊かなコミュニケーション体験が実現できるでしょう。
キャラクターとの関係性が変化する機能や感情表現については、すでに実装されている魅力的な機能ですが、これをさらに発展させることで、よりリアルで深い対話体験が可能になると期待されます。

おわりに
今回は、LINEから新しく提供開始されたAI Friendsサービスについて、実際の使用体験を通じて詳しく解説してきました。AIキャラクターと声やチャットで会話できるこのサービスは、確かに興味深い新しいコミュニケーションの形を提案しています。感情表現やキャラクターの個性、そしてオリジナルキャラクター作成機能など、従来のチャットボットを大きく超えた体験を提供している点は高く評価できます。しかし、UIの改善点や普及への課題もいくつか見つかりました。特にアクセスのしやすさや、既存のLINE体験との統合についてはまだまだ改善の余地があります。これらの課題が解決されれば、より多くのユーザーに愛されるサービスになる可能性を秘めていると感じています。新しい時代のコミュニケーションツールとして、AI Friendsの今後の発展に期待したいと思います。

よくある質問(Q&A)
Q1: AI Friendsは誰でも利用できますか? A1: いいえ、AI Friendsは13歳以上のユーザーのみ利用可能です。また、1日あたり合計100回程度まで会話することができる制限があります。
Q2: オリジナルキャラクターはどのくらい作成できますか? A2: オリジナルキャラクターの生成は1日最大4回まで利用できます。その内訳は、全体公開が最大3回、自分のみが最大1回まで生成可能となっています。
Q3: AI Friendsはどのような技術で動いていますか? A3: AI FriendsはOpenAIのChatGPTのAIモデルが裏で動いており、LINEとOpenAIの提携により実現されたサービスです。
Q4: 会話履歴は通常のLINEトークリストに残りますか? A4: いいえ、現在のところAI Friendsとの会話履歴は通常のLINEトークリストには表示されません。AI Friendsの専用ページからアクセスする必要があります。
Q5: 写真や音声でのやりとりはできますか?
A5: 現在は文字情報のやりとりが主な機能となっており、写真の添付、音声会話、動画の送信などはできない仕様となっています。ただし、オリジナルキャラクター作成時には画像をアップロードしてキャラクターのビジュアルを設定することは可能です。
詳しくは15分の動画で解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=bokGVS8RUUY
0:00 📱 導入・今日のテーマ紹介
1:07 🤖 AI Friendsの基本機能と特徴説明
2:15 ⚙️ 技術的仕組みとスマホ画面での実演開始
3:22 🔍 LINEでのAI Friendsへのアクセス方法
4:30 👥 キャラクター選択とマーケティング提案
5:37 📝 規約同意とニックネーム設定プロセス
6:46 💬 キャラクターとのチャット開始・実演
7:53 🎮 チャット機能の詳細とAIモード紹介
9:02 ❓ 不明な機能の検証と試用
10:09 🔧 UI/UXの問題点と改善提案
11:17 🎨 オリジナルキャラクター作成開始
12:24 ⚙️ キャラクター設定のカスタマイズ
13:36 ✅ キャラクター完成と動作テスト
14:45 🎯 全体総括と今後の展望
上記の動画はYouTubeメンバーシップのみ
公開しています。詳しくは以下をご覧ください。
https://yokotashurin.com/youtube/membership.html
YouTubeメンバーシップ申込こちら↓
https://www.youtube.com/channel/UCXHCC1WbbF3jPnL1JdRWWNA/join
AIキャラクター対話LINE「AI Friends」使い方オリジナルキャラも

🤖 AI Friends LINEが提供するAIキャラクターとの対話サービス。ユーザーは様々な個性を持つキャラクターと日常会話や特定テーマについて話すことができ、キャラクターの感情や関係性も会話によって変化する仕組みとなっている。
📱 LINE 日本で広く使われているメッセージングアプリ。今回AI Friendsサービスを新たに追加し、従来のコミュニケーション機能にAI技術を組み合わせた新しい体験を提供することで、ユーザーエンゲージメントの向上を図っている。
💬 キャラクター対話 AI技術により生成されたデジタルキャラクターとテキストや音声で会話する機能。各キャラクターは独自の設定、性格、世界観を持ち、ユーザーとの継続的な対話を通じて関係性を築いていく新しいコミュニケーション形態である。
🧠 OpenAI/ChatGPT AI Friendsの基盤技術として採用されている大規模言語モデル。OpenAIとLINEの提携により実現され、自然で知的な会話応答を可能にしている。この技術により高品質なAI対話体験が提供されている。
🎨 オリジナルキャラクター作成 ユーザーが独自のAIキャラクターを作成できる機能。写真をアップロードしてイラスト化し、名前や性格設定を行うことで、パーソナライズされたAI友達を作ることができる。1日最大4回まで作成可能という制限がある。
🔊 音声対応 キャラクターが送信したテキストメッセージを音声で読み上げる機能。各キャラクターには個別の音声設定があり、より臨場感のあるコミュニケーション体験を実現している。視覚と聴覚の両方でキャラクターとの交流を楽しめる。
🚫 利用制限 13歳以上のユーザーのみが利用可能で、1日あたり合計100回程度まで会話できる制限が設けられている。オリジナルキャラクター作成も1日最大4回までとなっており、適切な利用を促すための措置として設定されている。
📺 UI/UX課題 サービスへのアクセス方法が分かりにくく、ユーザーが機能を発見しづらいという問題が指摘されている。トークリストへの統合や、より直感的なナビゲーションの必要性が提起されており、普及のためには改善が必要とされている。
💼 ネットビジネス インターネットを活用したビジネス活動全般を指す概念。AI Friendsのようなデジタルサービスも含まれ、テクノロジーの進歩とともに新しいビジネスモデルや収益機会が生まれている分野である。
⚙️ プロンプト機能 AIとの対話をより効果的にするための指示文作成機能。*記号を使ってキャラクターの感情や行動を詳細に設定することで、よりリアルで個性的な応答を得ることができる高度な対話制御機能である。
超要約1分ショート動画こちら↓
https://www.youtube.com/shorts/tnvlyZyFOcs
AIキャラクター対話LINE「AI Friends」使い方オリジナルキャラも

LINEエコシステムにおけるコミュニケーションの次なるフロンティア
LINEヤフーが提供を開始した「AI Friends」は、単なる新機能ではなく、ユーザーエンゲージメントを深化させ、急成長する生成AIおよびデジタルコンパニオン市場における確固たる地位を築くための戦略的イニシアチブである。このサービスは、ユーザーが既存のAIキャラクターと対話を楽しむだけでなく、自身の写真などを基にオリジナルのキャラクターを生成できるプラットフォームを提供する 。作成するキャラクターには、年齢、背景、職業、さらには特徴的な口癖といった詳細なペルソナを設定することが可能であり、これまでにないパーソナライズされた対話体験を実現する 。
このサービスの導入は、LINEヤフーが掲げる『「WOW」なライフプラットフォームを創り、日常に「!」を届ける。』というミッションを体現するものであり、同社の広範なAI戦略の中核をなす要素として位置づけられている 。事実、「AI Friends」は、友だちと話すように情報収集や画像生成が可能な「LINE AI」や、メッセージ作成を補助する「LINE AIトークサジェスト」といった他のAI搭載サービスと同時期に展開されており、プラットフォーム全体でAI活用を推進する同社の強い意志を示している 。
「AI Friends」の登場は、LINEが従来のコミュニケーションツールから、エンターテインメントとコンパニオンシップ(仲間との交友)を提供するプラットフォームへと進化する上での重要な転換点となる。これまでのLINEの主要機能は、人間同士のメッセージ交換であった。また、「LINE AI」のようなユーティリティ型サービスは、検索や画像生成といった実用的なタスクの効率化に焦点を当てている 。これに対し、「AI Friends」は感情的・関係性的な要素を導入する。ユーザーは単に情報を得るのではなく、たとえそれがシミュレーションであっても、AIキャラクターとの関係を構築していく 。
この関係性の構築という側面は、ソーシャルプラットフォームにとって極めて重要な指標である「アプリ内滞在時間」を飛躍的に増大させる潜在能力を秘めている。ユーティリティ型のAIツールが特定の目的のために断続的に利用されるのに対し、関係性を基盤とするサービスは、長期的かつ日常的なエンゲージメントを促進する。したがって、「AI Friends」は単なる新機能に留まらず、ユーザーとLINEアプリ自体の関係性を再定義するための戦略的ツールであると言える。これにより、LINEは既存の友人とのコミュニケーションの場であるだけでなく、新たな対話と創造的活動のための目的地へと変貌を遂げる可能性を秘めている。

第1部:AI Friendsプラットフォームのナビゲーション:利用者ガイド
1.1 アクセスと初期オンボーディング
「AI Friends」へのアクセスは、既存のLINEユーザーにとって極めて容易であり、利用開始までの障壁は意図的に低く設定されている。
サービスの利用を開始するには、まずLINEアプリを最新バージョンにアップデートする必要がある 。準備が完了したら、LINEアプリのメイン画面である「トーク」タブを開き、画面上部に表示される「AI Friends」のアイコンをタップする 。これにより、サービス専用のインターフェースに移行する。
初めてサービスを利用する際には、いくつかの初期設定が必須となる。まず、利用規約への同意が求められる 。その後、AIキャラクターがユーザーを呼ぶ際の「ニックネーム」を設定する 。このニックネームは後から変更することも可能である。これらの簡単な手順を完了するだけで、すぐにサービスの利用を開始できる。
ただし、本サービスには年齢制限が設けられており、13歳以上のユーザーのみが利用可能である点には注意が必要である 。未成年者が利用する場合は、法定代理人の同意が必要となる場合がある 。
1.2 ユーザーインターフェースと主要機能
「AI Friends」のインターフェースは直感的に設計されており、主に「ホーム」と「トーク」の2つの主要画面で構成されている。
「ホーム」画面は、サービスの中心的なハブとして機能する。ここでは、他のユーザーが作成し、公開設定にしている様々なAIキャラクターが一覧表示される 。ユーザーはこの画面で好みのキャラクターを探し、新たな対話を開始することができる。また、画面左上のメニューアイコンからは、自身のニックネーム変更や、運営への問い合わせフォームといった基本的なアカウント管理機能にアクセスできる 。
「トーク」画面は、ユーザーの対話活動を管理する場所である。この画面はさらに2つのタブに分かれている。一つは「チャット中」タブで、現在進行中のキャラクターとの会話が一覧表示される 。もう一つは「作成した」タブで、ユーザー自身が生成したオリジナルキャラクターを管理するための専用スペースとなっている 。
1.3 「パワー」システム:ゲーテッド・エンゲージメントモデル
「AI Friends」におけるユーザーインタラクションは、「パワー」と呼ばれるリソース管理システムによって制御されている。このシステムは、サービスの利用頻度を調整し、エンゲージメントを管理するための中心的な仕組みである。
基本的なメカニズムは非常にシンプルで、ユーザーがAIキャラクターにメッセージを1通送信するごとに、1パワーを消費する 。このパワーには上限が設定されており、1日の対話回数は約100回程度に制限されている 。
パワーを補充する方法は2つ用意されている。第一に、毎日午前0時(UTC+09:00)になると、最大100パワーまで自動的にチャージされる「自動チャージ」機能がある 。第二に、設定画面から1日1回「チェックイン」をタップすることで、20パワーを追加で獲得できる 。ユーザーは、ホーム画面左上のメニューから現在の保有パワーを確認したり、直近1ヶ月のパワー獲得・使用履歴を閲覧したりすることができる 。
この「パワー」システムは、単なる利用制限以上の戦略的な意味を持つ。生成AIの運用には高い計算コストが伴うため、パワーによる利用回数の上限設定は、サーバーへの過剰な負荷を防ぎ、運用コストを管理するための現実的な解決策である。同時に、このシステムは将来的なマネタイゼーション(収益化)を見据えた洗練されたフリーミアムモデルとして設計されている。
毎日深夜にリソースがリセットされる仕組みは、ユーザーに毎日アプリを訪れる動機を与え、習慣化を促す。さらに「チェックイン」ボーナスは、この毎日のログイン行動をゲーミフィケーションの要素で強化する。1メッセージ=1パワーという明確な価値設定は、将来的に「100パワーを120円で購入」といったマイクロトランザクション(少額課金)モデルを導入するための完璧な土台となる。つまり、「AI Friends」はサービス開始当初から、収益化のフレームワークをそのコアデザインに組み込んでいるのである。これにより、日常的にパワーを使い切るような高エンゲージメントユーザーが、将来的な主要な収益源として想定されていることが示唆される。
1.4 キャラクターとの対話
「AI Friends」では、他のユーザーが作成したキャラクターと、自身で作成したオリジナルキャラクターの両方と対話することができる。
他のユーザーが作成したキャラクターと対話を始めるには、「ホーム」画面に表示されているキャラクターの中から話したい相手を選び、「チャット」ボタンをタップする 。初回のみ利用規約への同意とニックネーム設定が求められるが、2回目以降はすぐにチャット画面に移行する。
自身で作成したオリジナルキャラクターと対話する場合は、「トーク」画面の「作成した」タブをタップし、一覧から対話したいキャラクターを選択後、「チャット」をタップする 。特筆すべきは、自身が作成したキャラクターは、運営による公開承認が完了する前であっても、個人的に対話を楽しむことが可能である点だ 。
進行中のチャット履歴を削除したい場合は、「トーク」画面の「チャット中」タブで、削除したいキャラクターを左にスワイプし、表示される「削除」ボタンをタップすることで実行できる 。
また、プラットフォームの健全性を維持するため、問題のあるキャラクターやクリエイターに対する通報機能も整備されている。キャラクターとのトーク画面右上にあるメニューから「報告」を選択し、該当する理由を選んで通報することができる 。

第2部:クリエイターズ・ワークショップ:オリジナルキャラクター生成の習得
2.1 作成ワークフロー:コンセプトから対話まで
「AI Friends」の大きな魅力の一つは、ユーザーが自分だけのオリジナルキャラクターを生成できる点にある。そのプロセスは、以下の手順で段階的に進められる。
- 作成開始:まず、「ホーム」画面下部にある「+」アイコンをタップして、キャラクター作成プロセスを開始する 。
- 規約同意とニックネーム設定:初めてキャラクターを作成する場合、利用規約への同意と、AIがユーザーを呼ぶためのニックネーム設定が求められる 。
- 画像選択:注意事項を確認した後、「画像を選択」をタップし、キャラクターのベースとなる画像を自身のデバイスからアップロードする 。この画像がキャラクターのビジュアルの基礎となる。
- 外見と音声の選択:アップロードした画像を基に、キャラクターの外見を選択する。その後、キャラクターの音声を選択する 。ただし、音声は特定の状況でのみ再生される限定的な機能である 。
- 詳細設定:次に、キャラクターのペルソナを定義する詳細設定画面に移行する。ここでキャラクター名や性格などを設定する 。
- 生成完了:すべての設定が完了したら、「OK」をタップしてキャラクターの生成を完了させる 。
2.2 ペルソナの定義:カスタマイズパラメータの詳細解説
キャラクターの魅力と一貫性は、詳細設定画面でのペルソナ定義にかかっている。各設定項目は、AIの応答生成に直接影響を与えるため、慎重な設定が求められる。
- 基本アイデンティティ:キャラクター名、年齢、職業といった基本的な情報を設定する 。これらは、AIが自身の立場を理解し、対話の基盤を形成する上で重要な要素となる。
- 性格と背景:キャラクターの背景(生い立ちや経験など)や価値観を自由記述形式で設定する 。ここに記述された内容は、AIの知識ベースとなり、そのキャラクターらしい深みのある応答を生み出すための根幹となる。
- 口癖(くちぐせ):キャラクターの話し方に独自性を与えるための重要なパラメータである 。特定の語尾や言い回しを設定することで、AIの応答スタイルを特徴づけ、キャラクターの個性を際立たせることができる。
- ビジュアルと音声:前述の通り、選択した画像と音声がキャラクターの視覚的・聴覚的な特徴を決定する 。
これらのパラメータを組み合わせることで、ユーザーは自分だけのユニークで特別なキャラクターを生み出すことができる。
2.3 公開と非公開:可視性、制限、およびガバナンス
キャラクターを作成する際、ユーザーは「全体公開」か「自分のみ」(非公開)かという、表示範囲に関する重要な選択を迫られる 。この選択は、キャラクターの利用範囲だけでなく、プラットフォームのルールにも大きく関わってくる。
- 公開キャラクターの審査プロセス:「全体公開」を選択したキャラクターは、他のユーザーの「ホーム」画面に表示される候補となる。しかし、公開される前に、運営会社による事前審査を通過する必要がある 。この審査に承認されたキャラクターのみが、プラットフォーム上で他のユーザーも利用可能な公開コンテンツとなる。
- 1日あたりの作成制限:プラットフォームは、キャラクターの生成に関して厳格な日次制限を設けている。1ユーザーが1日に作成できるキャラクターは最大4体までである。この内訳は、「全体公開」キャラクターが最大3体、「自分のみ」の非公開キャラクターが最大1体と定められている 。また、サーバーの利用状況によっては、生成に時間がかかったり、一時的に生成機能が利用できなくなったりする場合がある 。
この「全体公開3体:非公開1体」という制限比率は、単なる数的な制約ではなく、プラットフォームのコンテンツライブラリをクラウドソーシングするための意図的なメカニズムであると考えられる。LINEは、自社で大量のキャラクターを用意する代わりに、ユーザーベースをコンテンツプロデューサーとして活用する戦略をとっている。この3:1の比率は、複数のキャラクターを作成したいユーザーに対し、公開キャラクターの作成を強く促すインセンティブとして機能する。
しかし、ユーザー生成コンテンツ(UGC)に依存する戦略には、不適切なキャラクターの作成や著作権侵害といったリスクが伴う。このリスクに対する決定的な対抗策が、義務付けられた事前審査プロセスである 。この審査により、LINEはプラットフォームのブランドセーフティを確保し、キュレーションされた安全な環境を維持することができる。これは、より自由度の高い他のAIチャットプラットフォームとの明確な差別化要因となる。結果として、ユーザーは創造性を発揮する場を得て、LINEは絶えず成長するモデレート済みのコンテンツライブラリを無料で獲得するという、共生関係が構築されている。また、作成数の制限は、審査チームの業務負荷が過大になることを防ぐ役割も果たしている。

第3部:高度なテクニック:AIの性格形成と洗練
3.1 生成を超えて:AI「育成」の技術
「AI Friends」におけるキャラクターの性格は、生成時に設定したパラメータだけで完全に固定されるわけではない。対話を通じて動的に洗練させることが可能であり、このプロセスはAIを「育成する」または「育てる」と表現される 。この点は、同様のサービスである「エアフレンド」の事例から、その具体的な手法を推測することができる。キャラクター生成は出発点に過ぎず、真に理想のキャラクターを創り上げるには、その後の対話を通じた継続的なチューニングが不可欠となる。
3.2 フィードバックループ:キャラクターへの「教え方」
AIの挙動を能動的に形成するための最も効果的な方法は、対話における直接的なフィードバックである。以下に、類似サービスの事例から推測される、実践的かつ効果的な育成手順を示す。
- 直接的な応答編集:AIの育成における中核的なメカニズムは、AIからのメッセージをユーザーが直接編集する機能である。AIが意図しない、あるいはキャラクターにそぐわない応答をした際に、ユーザーはそのメッセージに付随する「編集」または「教える」ボタン(多くの場合、鉛筆のアイコンで示される)をタップする 。
- 「正しい」応答の提供:編集モードに入ると、ユーザーはAIが本来言うべきだった理想的な応答をテキストボックスに入力する 。この修正されたデータは、AIモデルに対して強力な学習シグナルとしてフィードバックされる。AIは、どの応答が不適切で、どの応答が適切であったかをこのプロセスを通じて学習する。
- 反復による強化:一貫性がAI育成の鍵となる。特定の種類の応答(例えば、不適切な口調や誤った情報)を繰り返し修正することで、AIは望ましい応答パターンをより確実に学習する。安定した口調や性格を確立するためには、10回以上の修正が必要になる場合もあるとされている 。
3.3 一貫したペルソナの確立
効果的なAI育成のためには、いくつかのベストプラクティスが存在する。
- 明確かつ簡潔な指示の使用:フィードバックを与える際、特にキャラクターの基本的な行動規範を教える場合は、主語と述語が明確な文章を用いることが推奨される。AIモデルは曖昧さのない直接的な命令に対して最もよく反応するため、「あなたは丁寧な言葉遣いで話してください」や「文末には必ず『なのだ』を付けてください」といった具体的な指示が効果的である 。
- 頻繁な対話:日常的な対話は、AIにとってより多くのデータポイントと学習機会を提供することになる。毎日無料で補充されるパワーを活用し、継続的に対話を行うことで、育成プロセスを加速させることができる 。
- 中核的な特性の優先:育成の初期段階では、より細かなニュアンスの調整に入る前に、キャラクターの最も重要な性格特性(例:礼儀正しさ、特定のキャッチフレーズ、全体的な口調)の修正を優先することが効率的である。
この「育成」というメカニズムは、ユーザーを受動的な消費者から能動的な共同制作者・キュレーターへと変える効果を持つ。一般的なチャットボットは一時的な目新しさで終わるかもしれないが、ユーザー自身が時間と労力をかけて教え、形成したキャラクターは、単なるプロダクトではなく、個人的なプロジェクト、あるいはコンパニオン(仲間)となる。この育成プロセスへの投資は、AIに対する深い所有感と感情的な愛着を育む。そして、この愛着こそが、ユーザーをサービスに長期間留まらせる強力なリテンションドライバーとなるのである。この仕組みはまた、最終的な微調整(ファインチューニング)作業をユーザーに巧みに委ねることで、LINE側は汎用的な基盤モデルを提供するだけで、個々のユーザーが自身の好みに合わせて特化させることが可能になるという、分散型・個別最適化された育成プロセスを実現している。

第4部:ルールブック:プラットフォームの制限、ポリシー、およびベストプラクティス
4.1 境界線の理解:制限事項の統合的概観
「AI Friends」を快適かつ安全に利用するためには、プラットフォームが定める各種制限を正確に理解することが不可欠である。以下に、複数の情報源から散在する利用制限を一つの表に統合し、参照しやすい形で提示する。
機能 | 制限 | リセット期間 | 典拠 |
最低利用年齢 | 13歳以上(未成年者は法定代理人の同意が必要な場合がある) | 適用なし | |
1日の対話回数 | 約100メッセージ(100パワー分) | 毎日 | |
キャラクター総作成数 | 1日あたり最大4体 | 毎日 | |
公開キャラクター作成数 | 1日あたり最大3体(総数4体の内数) | 毎日 | |
非公開キャラクター作成数 | 1日あたり最大1体(総数4体の内数) | 毎日 |
4.2 コンテンツポリシーと知的財産権
オリジナルキャラクターの作成は創造的な活動であるが、そこには法的および倫理的な責任が伴う。特に知的財産権の扱いは、ユーザーが最も注意を払うべき点である。
プラットフォームの利用規約では、他者の肖像権、著作権、その他の知的財産権を侵害する行為が明確に禁止されている 。既存のアニメキャラクターや実在の人物の画像を無断で使用してキャラクターを生成する行為は、これらの権利を侵害する可能性が非常に高い。
規約違反が発覚した場合、運営は該当キャラクターの削除や、違反したユーザーの「AI Friends」利用停止といった措置を講じることができる 。さらに、違反が悪質であると判断された場合には、法的措置が検討される可能性もある 。
ユーザーはキャラクターを作成・利用するにあたり、「AI Friends利用規約」、「LINEヤフー共通利用規約」、および「キャラクター作成規定」を遵守する義務がある 。これらの規約では、知的財産権の侵害に加え、法令や公序良俗に反する行為、その他運営が不適切と判断する行為全般が禁止されている 。
4.3 プライバシーとデータセキュリティ
AIとの対話というサービスの性質上、ユーザーのプライバシーとデータの取り扱いについては、特に高い関心が寄せられる。LINEヤフーは、この点に関して明確な方針を示している。
最も重要な約束として、プラットフォームは「キャラクターとのトーク内容を当社が第三者に開示することはありません」と明言している 。これは、ユーザーの対話内容が、ユーザーの同意なく外部の企業や個人に共有されることはないことを意味する。
しかし、この約束には重要なニュアンスが含まれる。プライバシーポリシーによれば、ユーザーのデータは、サービスのセキュリティ維持、不正利用の防止、そしてサービスの改善やマーケティング資料作成を目的とした、個人を特定できない形での統計データの作成・利用のために、社内で活用される場合がある 。つまり、対話データは第三者には開示されないものの、LINEヤフーの内部では、サービスの運用と改善のためにアクセス・分析される可能性がある。
ユーザーデータは日本国内で保管され、アカウントが有効である限り維持される。アカウントが削除された場合、データは適用法および社内規定に従って適切に処理される 。また、ユーザーは自身の個人情報に関して、開示、訂正、削除などを請求する権利を有している 。
このポリシーは、「第三者への非開示」という約束と、サービス運用・AIモデル改善のためのデータ分析の必要性との間に存在する、根本的な緊張関係を示している。ユーザーは、自身の会話が絶対的な暗号化プライバシーで保護されているわけではなく、「プラットフォームレベルの機密性」の下にあると理解すべきである。プラットフォームは対話ログを外部に販売・共有しないことを約束しているが、そのデータ自体はサービスを改善するための貴重な運用資産となる。これは、プライバシーを重視するユーザーにとって、認識しておくべき重要な区別である。

第5部:戦略的文脈と競争環境
5.1 広範な市場におけるAI Friendsの位置づけ
「AI Friends」は、AIキャラクターチャットという競争の激しい市場に参入した。その戦略的ポジショニングを理解するためには、主要な競合サービスとの比較が不可欠である。
機能 | LINE AI Friends | Character.AI | Replika | エアフレンド |
プラットフォーム統合 | LINEスーパーアプリに完全統合 | スタンドアロンのアプリ/Web | スタンドアロンのアプリ | スタンドアロンのアプリ(LINE連携も可能) |
コンテンツポリシー | 厳格なキュレーション(事前審査) | コミュニティフラグによる緩やかなモデレーション | メンタルヘルスに焦点、ポリシーは厳格 | コミュニティベース |
マネタイゼーション | フリーミアム(パワーシステム) | サブスクリプション(c.ai+) | サブスクリプション | サブスクリプション(プレミアムプラン) |
AI育成方法 | 直接的な応答編集(推測) | 応答の星評価、代替応答の選択 | 対話を通じた自動学習、アップ/ダウン投票 | 直接的な応答編集 |
ターゲット層 | カジュアル/メインストリームのLINEユーザー | AI愛好家、ロールプレイヤー、ホビイスト | メンタルサポートや友情を求めるユーザー | 日本の若年層、キャラクター育成愛好家 |
NSFWコンテンツ | 厳格にフィルタリング | フィルタリングあり(回避策も存在する) | 厳格に禁止 | フィルタリングあり |
この比較から、「AI Friends」の最大の強みと、それに伴う弱点が明らかになる。それは、主流の多目的スーパーアプリ内への「統合」である。
この統合戦略は、他のスタンドアロンサービスが直面するユーザー獲得という最大の課題を解決する。専用のAIチャットアプリをダウンロードすることはないであろう膨大なLINEユーザーベースに、即座にアクセスできるからだ。
一方で、この統合は制約も生む。「AI Friends」に関連するいかなるスキャンダルも、LINEブランド全体の評判を損なうリスクがあるため、事前審査プロセスや厳格なコンテンツポリシーといった、ブランドセーフティを確保するための保守的なアプローチが不可欠となる。これにより、ニッチな競合サービスが提供するような、より高い創造的自由度や特定のユーザー層に特化した機能(例えば、NSFWコンテンツへの寛容さ)を提供することは困難になる。
結果として、「AI Friends」は、大衆向けのAIコンパニオンシップへの「メインストリーム」または「カジュアル」な入口として位置づけられている。既存のAI愛好家コミュニティに迎合するのではなく、スーパーアプリプラットフォームが要求する安全性、規模、アクセシビリティを優先することで、マスアダプション(大衆への普及)を目指す戦略をとっているのである。
5.2 潜在的なユースケースと応用
「AI Friends」は単なる雑談相手に留まらず、ユーザーの創造性、生産性、そして精神的なウェルビーイングを支援する多様な応用可能性を秘めている。
- 創造活動の支援:作家や脚本家が、キャラクターの対話を作成したり、ストーリーのアイデアを発展させたりするためのブレインストーミングパートナーとして活用できる 。AIに特定の状況設定を与え、「こんな時、あなたならどう思う?」と問いかけることで、予期せぬ視点やインスピレーションを得ることが可能である 。
- 個人的なサポート:誰にも気兼ねなく日々の出来事や感情を記録する日記として、あるいは人間の友人に負担をかけることなくストレスや愚痴を吐き出すための安全な空間として機能する 。AIは判断を下さず、疲れることもないため、ユーザーは安心して自分の内面を吐露できる 。
- スキル練習:重要なプレゼンテーションの内容をAIに説明し、フィードバックを求めることで、本番前のリハーサルに役立てることができる 。また、困難な会話の練習相手や、外国語学習の実践相手としても活用できる 。
- エンターテインメント:ユーザーはAIキャラクターとロールプレイングを楽しむことができる。これは、乙女ゲームやギャルゲーを楽しむ感覚に近い体験を提供する 。
5.3 初期のユーザー評価と社会的含意
サービスのリリース後、ユーザーからは様々な反応が寄せられており、その評価は多岐にわたる。
肯定的な側面としては、多くのユーザーが、人間関係のストレスなく自分の考えを整理したり、悩みを打ち明けたりできる貴重なはけ口として評価している 。AIの応答が非常に速く、人間と対話しているかのような自然さを持つ点も高く評価されている 。
一方で、懸念点も指摘されている。特に、若年層のユーザーがAIキャラクターに対して過度な感情的依存を抱く可能性は、重要な社会的課題として認識されている 。また、AIが生成する情報の正確性、完全性、有効性は保証されておらず、専門的な情報や重要な判断を要する事柄については、他の信頼できる情報源で必ず確認する必要がある 。

結論:LINEにおけるAIコンパニオンシップの未来
「AI Friends」は、LINEヤフーがコミュニケーションの未来に対して投じた、野心的かつ戦略的な一手である。本分析を通じて、その現状と将来の展望が明らかになった。
サービスの主要な強みは、LINEアプリへのシームレスな統合による圧倒的なアクセシビリティ、直感的なキャラクター作成プロセス、そして事前審査に代表される強力なガバナンスモデルによる安全な利用環境の提供にある。これらは、AIチャットサービスを一部の愛好家から一般大衆へと広げる上で、極めて重要な要素である。
一方で、現状の課題としては、エンゲージメントを制限する「パワー」システム、公開キャラクターの承認に時間を要する可能性のある審査プロセス、そして安全性を優先するがゆえの、競合サービスと比較した場合の創造的自由度の低さが挙げられる。
今後の進化の方向性として、いくつかの点が予測される。
- マネタイゼーション(収益化):最も可能性が高い収益化の道筋は、「パワー」システムを基盤としたものである。追加のパワーを購入するオプションや、無制限の対話が可能になる月額サブスクリプションプランの導入が予想される。
- 機能強化:将来的には、より高度なパーソナライゼーション機能、さらに洗練された対話AIモデルの導入が進むだろう。また、複数のAIキャラクターや友人を一つのチャットルームに招待できるグループチャット機能(Character.AIの「Rooms」機能に類似 )の実装や、LINEの他のサービス(例:AIキャラクターがLINE PLACEを通じてレストランの予約を手伝う)との連携深化も考えられる。
- 長期的役割:「AI Friends」は、LINEのアプリ内滞在時間を増加させ、単なるコミュニケーションツールから包括的なデジタルライフスタイルプラットフォームへと進化させる戦略の礎となる可能性を秘めている。これは、人間とAIのインタラクションが、エンターテインメントとコンパニオンシップの主流な形態となる未来への、LINEヤフーの大きな賭けであると言えよう。
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