キャッシュレス決済のメリットとデメリットを最新データ分析⑥
鹿児島商工会議所セミナーは
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イーンスパイアの横田です。
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40名の参加は嬉しいんだけど
せっかく鹿児島に来たのに
ハイブリッドの良し悪しだね(笑)
でも、ありがとうございます。
さて、本題です。
キャッシュレス決済のメリットとデメリットを最新データ分析①
https://yokotashurin.com/etc/cashless2024-1.html
キャッシュレス決済のメリットとデメリットを最新データ分析②
https://yokotashurin.com/etc/cashless2024-2.html
キャッシュレス決済のメリットとデメリットを最新データ分析③
https://yokotashurin.com/etc/cashless2024-3.html
キャッシュレス決済のメリットとデメリットを最新データ分析④
https://yokotashurin.com/etc/cashless2024-4.html
キャッシュレス決済のメリットとデメリットを最新データ分析⑤
https://yokotashurin.com/etc/cashless2024-5.html
の続編で、全6回の6回目つまり最終回です。
原価計算にキャッシュレス決済の手数料を上乗せして値決めしよう!
キャッシュレス決済の手数料問題について、その解決策と導入のメリットを解説しています。70%の企業が10%以上の営業利益率を確保している中、キャッシュレス決済の手数料(3-5%)を原価計算に組み込むことで、経営の健全化が図れます。値上げの際はSNSで経営努力を発信し続けることで顧客の理解を得やすくなります。また、決済会社との手数料交渉も重要で、取引量の増加を根拠に交渉することで、より有利な条件を引き出せる可能性があります。
原価計算にキャッシュレス決済の手数料を上乗せして値決めしよう!
超要約1分ショート動画こちら↓
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キャッシュレス決済導入の最新動向と経営戦略 – 手数料を味方につける
- はじめに
- キャッシュレス決済の現状分析
- 原価計算の重要性と手数料の位置づけ
- 値上げ戦略とSNSの活用法
- 手数料交渉のポイント
- キャッシュレス決済の今後の展望
- よくある質問(Q&A)
- おわりに
はじめに
デジタル化が進む現代社会において、キャッシュレス決済の導入は避けて通れない課題となっています。特に、導入に踏み切れない理由として多くの事業者が挙げるのが「手数料の問題」です。しかし、本当にキャッシュレス決済の手数料は経営を圧迫する要因なのでしょうか?実は、適切な戦略を立てることで、この手数料を経営の味方につけることができるのです。今回は、最新のデータと実践的な手法を交えながら、キャッシュレス決済を導入する際の具体的な戦略と、手数料を経営に活かすための方法について詳しく解説していきます。
キャッシュレス決済の現状分析
現在、多くの企業が20%以上の営業利益率を確保しており、その割合は54%に達しています。さらに、10%以上の営業利益率を確保している企業を合わせると、全体の70%に及びます。つまり、残りの30%の企業が10%未満の営業利益率で事業を運営しているという状況です。
これらの数字から見えてくるのは、キャッシュレス決済の手数料(約3%)が本当に経営を圧迫する要因となるのは、営業利益率が低い企業に限られるということです。特に、キャッシュレス決済の利用率が50%を超えると、全体の収益に対して2.5%程度の影響が出てくることになります。
原価計算の重要性と手数料の位置づけ
実は、多くの企業が見落としている重要なポイントがあります。それは、キャッシュレス決済の手数料を最初から原価計算に組み込むという考え方です。従来の原価計算では、材料費、人件費、光熱費などは計上されていても、決済手数料が考慮されていないケースが多く見られます。
これを解決するためには、以下のステップを踏むことが重要です:
- 決済手数料(3-5%)を原価に組み込む
- その分を販売価格に反映させる
- 現金決済の場合は純利益が増える仕組みを作る
値上げ戦略とSNSの活用法
価格改定を行う際には、突然の値上げではなく、計画的なコミュニケーション戦略が重要です。特に、SNSを活用した段階的な情報発信が効果的です。以下のような流れで進めることで、顧客の理解を得やすくなります:
- 値上げの6ヶ月前から、経営環境の変化について定期的に発信
- 電気代の上昇
- 原材料費の高騰
- 輸送費の値上がり など、具体的な状況を共有
- その間も現状維持の価格で頑張る姿勢を示す
- 経営努力をアピールしながら、最終的に値上げの必要性を説明
このアプローチにより、多くの場合、顧客からは「今までよく頑張ってきましたね」という共感と理解を得られることが多いのです。
手数料交渉のポイント
キャッシュレス決済の手数料も、他の経費と同様に交渉の余地があります:
- 複数の決済事業者との比較
- PayPayの1.6%
- 他社の3.25%など、具体的な数字を比較材料に
- 取引量増加に応じた値引き交渉
- 決済額の増加実績を示す
- 競合他社の料率を提示
- 交渉のための具体的なアプローチ
- 「他社はこの料率だが、御社はどうですか?」
- 「取引量が増えているので、料率の見直しをお願いできませんか?」
キャッシュレス決済の今後の展望
キャッシュレス決済は、ETCと同様に、顧客の利便性を高める重要なインフラとなっています:
- メリット
- 客単価の上昇
- 顧客満足度の向上
- 決済の円滑化
- 市場の変化
- マルチ決済サービスの増加
- 手数料率の低下傾向
- 新規サービスの登場
- 今後の課題
- 消費税増税への対応
- 原価計算の見直し
- 継続的な手数料交渉
おわりに
キャッシュレス決済は、もはや選択肢ではなく、ビジネスの必須要素となっています。手数料を適切に原価計算に組み込み、計画的な値上げ戦略を実行することで、むしろビジネスの強みとして活用することができます。特に、消費税増税の可能性が指摘される中、今のうちに適切な価格設定を行い、手数料も考慮した経営基盤を築くことが重要です。
これからのビジネス環境において、キャッシュレス決済は避けて通れない道です。しかし、それは決してデメリットではなく、むしろビジネスを成長させるチャンスとして捉えることができます。適切な戦略と準備を行うことで、キャッシュレス決済は確実に企業の競争力を高める要素となるでしょう。
Q&A
Q1: キャッシュレス決済の導入に最適なタイミングはいつですか?
A1: 値上げのタイミングと合わせて導入するのが効果的です。特に、原材料費の高騰など、他の要因による値上げが必要な時期に合わせることで、スムーズな導入が可能です。
Q2: どの決済サービスを選べばよいですか?
A2: まずは業界平均の手数料率(QRコード決済で約2%、クレジットカードで約3.25%)を基準に、自社の顧客層や取引規模に合わせて選択することをお勧めします。
Q3: 手数料交渉は具体的にどうすればよいですか?
A3: 現在の取引量と今後の予測を示し、競合他社の料率情報も提示しながら交渉することが効果的です。特に取引量が増加している場合は、強い交渉材料となります。
Q4: 値上げ時の顧客への説明方法は?
A4: SNSを活用し、経営環境の変化や努力を継続的に発信することで、段階的に理解を得ることができます。突然の値上げ告知は避けましょう。
Q5: 原価計算に手数料を組み込む際の注意点は?
A5: 現在の決済比率と今後の予測を考慮し、適切な比率を設定することが重要です。また、定期的な見直しも必要です。
詳しくは15分の動画で解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=JuVGNJ9VXlI
0:00 📊 営業利益率の現状
0:19 ⚖️ キャッシュレス手数料と利益率の関係
0:52 🔍 ビジネスモデルの構造的課題
1:01 📐 原価計算の重要性
1:44 🧮 決済手数料を原価に組み込む方法
2:28 💸 値上げのタイミングと戦略
3:06 🤝 現金払いの新たな可能性
4:19 🛠️ キャッシュレスの移行期間と課題
5:56 📢 値上げ前の顧客への発信戦略
7:00 💼 手数料交渉の重要性と方法
8:28 📊 原価内訳のデータ管理
9:32 🚀 キャッシュレス導入のメリットと戦略
11:02 🛍️ 客単価向上と自己破産の関係性
12:07 🔄 手数料の見直しと再交渉
14:05 📈 キャッシュレス決済の総まとめ
上記の動画はYouTubeメンバーシップのみ
公開しています。詳しくは以下をご覧ください。
https://yokotashurin.com/youtube/membership.html
YouTubeメンバーシップ申込こちら↓
https://www.youtube.com/channel/UCXHCC1WbbF3jPnL1JdRWWNA/join
原価計算にキャッシュレス決済の手数料を上乗せして値決めしよう!
💰 営業利益率
企業の本業での収益力を示す指標。売上高に対する営業利益の割合を表し、事業の収益性を評価する重要な経営指標です。
📊 原価計算
商品やサービスの提供にかかる総コストを算出し、適切な価格設定を行うための計算方法。経営の基本となる重要な作業です。
💳 キャッシュレス決済
現金を使用せず、クレジットカードやスマートフォンなどで支払いを行う方式。利便性が高く、消費者の利用が増加傾向にあります。
💸 決済手数料
キャッシュレス決済を導入する際に発生する費用。決済会社に支払う手数料で、通常売上の3-5%程度となっています。
📱 QRコード決済
スマートフォンでQRコードを読み取って決済を行うシステム。他の決済方式と比べて手数料が低めで、導入も比較的容易です。
📈 値上げ戦略
原価上昇に対応するため、商品やサービスの価格を見直す経営判断。顧客への丁寧な説明と段階的な実施が重要です。
📢 SNS発信
企業の経営努力や状況を顧客に伝えるためのコミュニケーション手段。値上げ前の理解を得るために効果的なツールです。
🤝 手数料交渉
決済会社との料率交渉。取引量の増加や市場の競争状況を踏まえ、より有利な条件を引き出すための重要な経営活動です。
💡 マルチ決済
複数の決済手段を一つのシステムで提供するサービス。導入や管理が効率的で、顧客の利便性も高まります。
📋 経営努力
企業が収益性や効率性を向上させるために行う様々な取り組み。コスト削減や売上増加のための施策を含みます。