Instagram集客・販促マーケティングの最新アンケート結果を分析

間違い探し(笑)っていうか
岡山の総社商工会議所にてw
イーンスパイアの横田です。
https://www.enspire.co.jp

AIによる画像生成なので
全て間違いですね(汗)
さて、本題です。
エクスクリエは、SNSにおける購買行動に関する調査結果~Instagram編~を実施して、2025年8月20日に結果を発表しました。
https://www.excrie.co.jp/datacolle/page/rs20250820
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング機関『SHIBUYA109 lab.』は、15~24歳の女性413名を対象に、外部調査パネルによるWEB調査とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビューから「Z世代のSNS利用最新動向2025」を行った結果を2025年8月26日に発表です。
https://shibuya109lab.jp/article/250826.html
株式会社アイサーチマーケティングジャパンは、累計2万社以上のSNS広告を支援してきた中で、インスタ広告や検索サジェスト最適化を通じて、企業アカウントを自然に検索結果上位に導き、安定した来店や購買に直結させるノウハウを提供した結果を2025年9月22日に公開しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000166628.html
この3つのデータからInstagramを中心として
集客や販促のコツについて解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=7cspCvB9YSA
Instagram集客・販促マーケティングの最新アンケート結果を分析
① SHIBUYA109エンタテイメント 🏢
Z世代SNS利用調査2025
② エクスクリエ 📈
SNS購買行動調査 Instagram編
③ アイサーチマーケティングジャパン 🔍
Instagram検索効果分析
- 1 Instagram 📸
- 2 動画配信サービス 🎥 (YouTube含む)
- 3 X 🐦
- 4 TikTok 🎵
- 5 BeReal ⏰
ThreadsはInstagramの1/10しか利用されていない
10代にはThreadsが刺さっていない状況
ダントツ1位!
ストーリーズで簡単投稿
投稿率92%
投稿しないと見れない仕様
• Instagram: 両方利用80%
• TikTok・Threads: 閲覧のみが多数
- 1 Instagram 64%
- 2 TikTok 39%
- 3 X 35%
- 4 動画配信サービス 30%
- 5 検索エンジン 28%
Z世代にとって「ググる」はオワコン!
Instagramの検索・発見タブが主流に
• 自分の顔をしっかり映す: 39%と低め
• 全身が映るようにする: 37%と低め
最も人気
プライバシー重視
シャイな表現
雰囲気重視
匿名性確保
集合写真
• 公式アカウント重視
• 商品リンクをタップ
• 購買経験者68.6%
• 実際の使用者の体験談重視
• 約4人に1人が投稿を保存
• リアルな口コミを参考
保存したタイアップ投稿の商品を
実際に購入した経験: 55.2%
発見タブ最上位・ハッシュタグ上位
スクロール1-2回以内
深いスクロールが必要
実質的にクリックなし
転換率: 5-20%
プロフィール→地図→来店
転換率: 2-8%
DM経由での予約中心
転換率: 1-4%
プロフィール→商品ページ→購買
• 新宿の居酒屋: #新宿居酒屋で月1万件表示、CTR18%、来店率12%
• 大阪のネイルサロン: #大阪ネイルでCTR12%、予約率7%、月間予約数2倍
従来のGoogle検索からSNS検索への完全シフトが確認された
Instagram集客・販促マーケティングの最新アンケート結果を分析
ネットビジネス・アナリスト横田秀珠氏が、Instagram関連の最新アンケート結果を解説。SHIBUYA109エンタテイメント、エクスクリエ、アイサーチマーケティングジャパンの3社の調査データを紹介。Z世代はInstagramを最も多く利用し、場所や体験探しでは検索エンジン(28%)を上回る64%がInstagramを活用。検索結果の上位表示がクリック率に直結し、1~3位で15~25%のクリック率を記録。実際の飲食店やネイルサロンでは、適切なハッシュタグ戦略により月間予約数が2倍以上に拡大した事例も紹介されている。

- はじめに
- Z世代が語るSNS利用の真実 – SHIBUYA109調査から
- SNSが変える消費者の購買行動パターン
- Instagram検索の驚くべき集客効果と実証データ
- おわりに
- よくある質問
はじめに
SNSマーケティングの世界は、日々めまぐるしく変化しています。特に2025年に入ってからは、Z世代を中心とした若年層のSNS利用方法が大きく変わり、従来のマーケティング手法では対応しきれない状況が生まれています。今回は、SHIBUYA109エンタテイメント、エクスクリエ、アイサーチマーケティングジャパンという3つの信頼できる調査機関から発表された最新データを基に、Instagram関連の驚くべき調査結果をご紹介します。これらのデータは、検索からの集客、発見タブの活用、保存機能の効果的な使い方など、現在のSNSマーケティングで成功するために必要不可欠な情報が満載です。特に「ググる」が終わった時代において、どのようにユーザーが情報を探し、購買に至るのかという実態が明らかになっており、ビジネスに携わる全ての方に知っていただきたい内容となっています。
Z世代が語るSNS利用の真実 – SHIBUYA109調査から
SHIBUYA109エンタテイメントが実施したZ世代のSNS利用調査「最新投稿 2025」では、若い世代のSNS利用実態について興味深い結果が明らかになりました。
利用SNSランキングに見る世代特性
まず注目すべきは、Z世代が利用しているSNSのランキングです。当然のことながらInstagramがトップを占め、続いて動画配信サービス、X(旧Twitter)、TikTok、BeReal、Threads、SnapChatという順序になっています。若い世代にとってInstagramとXは必須のプラットフォームであり、動画配信サービスにはYouTubeが含まれていると考えられます。
特に興味深いのはBeRealの割合が予想以上に高いことです。一方でThreadsについては、Instagramの10分の1程度の利用率にとどまっており、10代にはあまり浸透していないことが判明しました。
投稿頻度で見るプラットフォームの特徴
「最も投稿しているSNS」について調査した結果、Instagramがダントツの1位を獲得し、X、BeRealが続いています。BeRealは、自分が投稿しないと他の人の投稿を見ることができないという独特な仕様があるため、投稿頻度が高くなる傾向があります。
逆にTikTokや動画配信サービスは、視聴メインで実際に投稿する人は少ないことが分かりました。これは重要な発見で、プラットフォームごとにユーザーの行動パターンが大きく異なることを示しています。
SNS別投稿・閲覧状況の詳細分析
各SNSの投稿状況について詳しく見ると、BeRealは92%のユーザーが投稿と閲覧の両方を行っており、プラットフォームの特性が如実に表れています。Instagramも8割近いユーザーが閲覧と投稿の両方を行っており、ストーリーズなどの簡単に投稿できる仕組みが功を奏していることが分かります。
意外にもSnapChatの投稿率も高く、逆にThreadsやTikTokは投稿率が低く、閲覧のみのユーザーが多いことが判明しました。Threadsについては、簡単に投稿できそうなプラットフォームにも関わらず、閲覧のみが多いのは、他のSNSを見ている合間の空いた時間に利用されている可能性が高いと分析されます。
フォロー関係で見るSNSの使い分け
どのような人をフォローしているかという調査では、芸能人、インフルエンサー、企業メディア、情報アカウント、親友、学校や職場の同僚など、様々なカテゴリーが挙げられました。
最も特徴的だったのは、BeRealとInstagramのメインアカウント・サブアカウントにおいて親友の割合が高いことです。他のSNSは友達以外の様々な人をフォローしている傾向が強く、プラットフォームごとの使い分けが明確に現れています。また、Instagramでは家族の割合も高く、プライベートな関係性を重視していることが分かります。
フォローされる側についても同様の傾向が見られ、InstagramとBeRealで友達の割合が高く、Xではネット友達(ネッ友)の割合が急激に高くなっています。これは、Xがリアルでは繋がっていない、インターネット上だけの緩い繋がりの友達との交流に使われていることを示しています。
投稿時の意識と注意点
投稿する際に注意していることについて調査した結果、「映えているかどうか、おしゃれかどうか」「他人にとって不快な内容ではないか」「自分の顔やスタイルが盛れているか」「他人に共有されても問題ない投稿か」「自分らしさが表現できているか」「周りから評価されるか、いいねがもらえそうか」「自分のSNSの世界観やテイストが統一されているか」「万人受けしそうか」といった項目がランキングされています。
プラットフォーム別投稿内容の特徴
各SNSの投稿内容について分析すると、特にXの内容が非常に興味深い結果を示しました。Xでは1位が「自分の考えや近況」、2位が「何かを体験した感想」、3位が「自分が今何をしているか」となっており、まさに「今何をしているかをつぶやく」という本来の使い方をネット友達とやっていることが分かります。
Xは感情を表現する文字メインのSNSとして活用されており、思ったことをどんどん発言していくような使い方が適していることが改めて確認されました。リンクを共有するような使い方よりも、リアルタイムな感情や思考を表現するプラットフォームとしての特性が浮き彫りになっています。
一方、Instagramでは映える写真を投稿することや友達との思い出を共有することが主な用途となっており、TikTokやBeRealも同様に友達との思い出や自撮りが中心となっています。
投稿モチベーションの深層心理
投稿するモチベーションについて、Xでは「自分の思いや考えをみんなに知ってもらって整理するため」「自分の思い出を記録するため」「自分の好きな世界観や雰囲気を表現するため」「リアルでは出会えない似た趣味の人と繋がるため」「自分の性格や趣味など好きなことを知ってもらいたいため」といった理由が上位を占めています。
思いや気持ち、感じたことをネット友達と共有したいという意味合いが強く、映える投稿や作品投稿とは異なる特徴を持っています。
Instagramでは「自分の思い出を投稿するため、記録するため」が1位となっており、メインアカウントとサブアカウント両方で同じ傾向が見られます。TikTokやBeRealも思い出の投稿や雰囲気の表現が主な目的となっています。
衝撃的な情報収集方法の変化
最も衝撃的だったのは「出かける際に場所や体験をどこで見つけるか」という調査結果です。第1位がInstagramで64%、第2位がTikTokで39%、第3位がXで35%となり、動画配信サービスが30%で4番目、そして検索エンジンが28%で5番目という結果になりました。
つまり、Z世代にとって「ググって場所や体験を探す」ことはもはや過去のものとなり、いわゆる「ググる」が終わっている状態になっています。代わりにInstagramの検索機能や発見タブで場所や体験を見つけることが主流となっています。
これは場所や体験に関連するビジネスを行っている企業にとって極めて重要な情報であり、Instagram、TikTok、Xでの検索対策が必要不可欠であることを示しています。特にXで場所や体験を探しているという結果は予想外であり、注目すべきポイントです。
Z世代の撮影トレンドと美意識の変化
顔やスタイルよりも雰囲気を重視するZ世代の撮影トレンドも興味深い結果を示しました。「自分の顔がしっかり映るようにする」人は39%と意外に低く、映らないようにする人の方が多いという結果でした。「全身が映るようにする」人も37%と低く、プライバシーを気にした投稿が主流になっていることが分かります。
撮影方法については、上から逆さまで撮る、鏡越しに撮る、広角のフラッシュで撮る、スマホで顔を隠す、横向き後ろ姿、首から下を撮る、手で顔を隠す、大人数の広角で上から撮る、自撮りシチュエーション、撮影者とハートを作るなど、様々な工夫が見られます。
特に鏡越しでの撮影が最も多く、横向き・後ろ姿、スマホで顔を隠す、手で顔を隠す、首から下といった、なるべく自分を映さないような投稿が上位を占めているのが象徴的です。
お出かけとSNS投稿の関係では、「遊びに行く場所を決めるときは自分の世界観に合った場所を選ぶ」(38%)、「遊びに行く場所の世界観に合うための服装を決める」、「写真や動画の撮り方を真似して撮影する」といった回答が多く、SNSありきで行動を決めている実態が明らかになりました。
SNSが変える消費者の購買行動パターン
エクスクリエが実施した「SNSにおける購買行動に関する調査結果 Instagram編」では、従来のAIDMAやAISASといった購買行動モデルに対して、InstagramなどのSNSがどのような影響を与えているかが詳細に分析されています。
年代別・性別による利用傾向の違い
調査結果によると、商品認知、情報収集、比較検討の各段階において、年代別では若いほど利用率が高く、年齢が上がるほど低くなる傾向が明確に現れています。
性別による違いも顕著で、女性は情報収集や比較検討の際にハッシュタグ検索を積極的に利用し、特に中年層においてその利用率が高まる傾向があります。一方、男性はInstagramの広告をきっかけに商品を認知する割合が高いことが判明しました。
10代の発見タブ重要性
特に注目すべきは10代における発見タブの利用率の高さです。アルゴリズムによるおすすめ情報を参考にする傾向が強く、発見タブを通じて商品認知、情報収集、比較検討を行う割合が他の年代に比べて圧倒的に高くなっています。
これは企業のマーケティング戦略において、発見タブでの露出を意識したコンテンツ制作が重要であることを示しています。
男女の情報参照パターンの違い
男性は商品認知、情報収集、比較検討の各段階において、企業やブランドの公式アカウントを参考にする人が4割を超えており、公式情報を重視する傾向が強いことが分かりました。
これに対して女性は段階ごとに参考にする発信者が異なる特徴を見せています。商品を知る際はフォローしているインフルエンサー、情報収集では一般ユーザー、比較検討ではフォロー外のインフルエンサーを参考にする傾向が見られ、より実践的で多角的な情報収集を行っています。
ハッシュタグ検索の継続的重要性
ハッシュタグ検索については、予想通り強い効果を持続しており、特に女性の情報収集や比較検討段階での利用率が高いことが確認されました。これは従来から言われていた傾向ですが、2025年においても変わらず重要な機能であることが実証されています。
タイアップ投稿への反応パターン
タイアップ投稿についての調査では、男女ともに「いいね」を押す人が最も多く、特に若年層でその割合が高いことが分かりました。男性は商品リンクをタップする割合が女性より高く、購買意欲の高さがうかがえる結果となっています。
一方、女性の約4人に1人が投稿を保存しており、特に若年層で積極的に保存機能を活用しています。保存の理由は商品やサービスの詳細確認や購入検討が中心で、男性は日常生活に役立つ情報やキャンペーン・割引情報を重視する傾向があります。
保存機能から購買への転換率
最も興味深いデータの一つが、保存したタイアップ投稿の商品を実際に購入した経験がある人の割合です。全体で55.2%と半数を超えており、保存機能が実際の購買に直結していることが明らかになりました。
特に男性は購買経験者の割合が68.6%と女性より高く、男性の購買行動の活発さが際立つ結果となっています。この結果は、保存機能を意識したコンテンツ制作の重要性を示しており、「保存したくなる」投稿の作り方がマーケティング成功の鍵となることを示しています。
Instagram検索の驚くべき集客効果と実証データ
アイサーチマーケティングジャパンによる「Instagramの状況表示がもたらす効果とは」という調査では、Instagram検索の具体的な効果について数値的なデータが公開され、非常に興味深い結果が明らかになりました。
検索順位とクリック率の関係性
Instagram検索での表示順位は、そのままクリック率(CTR)に直結することが判明しました。検索結果の平均クリック率は16.5%(レンジ8~25%)で、実際に来店や購買に至る流入率は12.5%(レンジ5~20%)という高い数値を記録しています。
具体的な順位別のクリック率を見ると、以下のような結果が出ています:
1位から3位:15-25%のクリック率 発見タブの最上位、ハッシュタグの検索結果、位置タグとの連動が多く、視認性が高い範囲です。この上位3位に入ることができれば、約3割のクリック率を期待できるという非常に高い効果が確認されています。
4位から10位:8-15%のクリック率 スクロール1回から2回以内で表示される範囲で、クリック誘導効果も高い水準を維持しています。
11位から30位:2-5%のクリック率 深いスクロールが必要になり、ユーザーの離脱も増えるため、クリック率は低下していきます。
30位以下:1%未満 表示されても実質的にはクリックはほぼ発生せず、集客効果が期待できない状況になります。
この結果から、最低でも30位以内、理想的には10位以内、さらに言えば3位以内に入ることの重要性が数値で証明されています。意外だったのは、30位以下でもスクロールすれば表示されるため、ユーザーが見ているのではないかと思われがちですが、実際にはクリックはほとんど発生しないということです。
業界別の転換率データ
実際のビジネスでの効果について、業界別の転換率データも公開されています。
地域の飲食店・カフェ:5-20%の転換率 検索からプロフィールを確認し、地図を見て、電話ボタンを押して、実際の予約や来店に繋がるケースが多く発生しています。この業界での効果は特に高く、地域密着型のビジネスにとってInstagram検索は極めて有効なマーケティングツールであることが証明されています。
美容室・ネイルサロン:2-8%の転換率 ダイレクトメール経由での予約が中心となり、施術内容や料金に関する問い合わせが多く発生しています。美容系サービスにおいても一定の効果が確認されています。
EC・ファッション関係:1-4%の転換率 プロフィールからリンクをクリックして商品ページへ移動し、さらに購買に至るという流れで、コンバージョンが発生しています。ECにおいては他の業界に比べて転換率は低めですが、それでも確実な効果が見られます。
成功事例の具体的データ
調査では実際の成功事例も公開されており、その効果の高さが実証されています。
東京・新宿の和食居酒屋の事例 #新宿居酒屋で上位表示を実現し、導入から3か月で表示回数が月1万件を突破。クリック率は平均18%を記録し、そこから12%が来店につながっているという驚異的な結果を出しています。つまり、月1万件の表示から1,800件のクリックが発生し、そのうち216件が実際の来店に結びついているということになります。
大阪市のネイルサロンの事例 #大阪ネイルで上位表示を達成し、クリック率は12%を記録。そのうち7%が予約につながり、月間予約数は導入前の2倍以上に拡大したという成果を上げています。
これらの具体的なデータは、Instagram検索対策が単なる理論ではなく、実際のビジネス成果に直結する重要な施策であることを明確に示しています。
位置情報とハッシュタグの戦略的活用
成功事例から見えてくるのは、地域名とサービス内容を組み合わせたハッシュタグの効果の高さです。#新宿居酒屋、#大阪ネイルといった具体的で検索されやすいハッシュタグで上位表示を実現することで、明確な集客効果を得ることができています。
また、位置タグとの連動も重要な要素として挙げられており、地域ビジネスにとっては位置情報の適切な活用が成功の鍵となることが分かります。
おわりに
今回ご紹介した3つの調査結果から見えてきたのは、SNS、特にInstagramを中心としたデジタルマーケティングの世界が根本的に変化しているという事実です。「ググる」時代の終焉とともに、消費者の情報収集方法、商品認知から購買に至るまでのプロセス、そして企業が取るべきマーケティング戦略も大きく変わりました。Z世代を中心とした若年層は、もはや検索エンジンではなくSNSの検索機能や発見タブを通じて日常的な情報収集を行い、ハッシュタグ検索や保存機能を駆使して購買決定を行っています。特にInstagramの検索機能は、従来のGoogle検索に匹敵する、もしくはそれ以上の集客効果を持つことが数値で実証されており、上位表示を実現できれば15-25%という高いクリック率と、5-20%という驚異的な転換率を期待できます。これらのデータを踏まえ、今後のマーケティング戦略では、従来のSEO対策に加えて、SNS内での検索対策、発見タブでの露出強化、保存されやすいコンテンツの制作が必要不可欠となるでしょう。
よくある質問
Q1: Z世代はもう検索エンジンを使わないのですか?
A: 完全に使わないわけではありませんが、出かける場所や体験を探す際には、検索エンジンは5番目(28%)にまで下がっています。1位のInstagram(64%)、2位のTikTok(39%)、3位のX(35%)と比べると、明らかに利用頻度が低下しており、「ググる」から「SNS検索」への移行が鮮明になっています。ただし、専門的な情報や学術的な内容については、依然として検索エンジンが使われる傾向があります。
Q2: Instagram検索で上位表示するにはどうすればよいですか?
A: 最も重要なのは、適切なハッシュタグの選定と継続的な投稿です。成功事例を見ると、「#地域名+サービス内容」の組み合わせが効果的です(例:#新宿居酒屋、#大阪ネイル)。また、位置タグの活用、発見タブに表示されやすい質の高いビジュアルコンテンツの制作、ユーザーエンゲージメントの向上(いいね、コメント、保存の獲得)も重要な要素となります。
Q3: 保存機能を活用したマーケティングのコツは何ですか?
A: 調査によると、保存したタイアップ投稿を実際に購入した人は55.2%に達しています。保存されやすいコンテンツの特徴は、後で参考にしたい情報(料金表、営業時間、メニュー等)、比較検討に使える詳細情報、お得なキャンペーン情報、実用的なハウツー情報などです。単に美しい写真だけでなく、実用性の高い情報を含むコンテンツを心がけることが重要です。
Q4: 男性と女性でInstagramの使い方に違いはありますか?
A: はい、明確な違いがあります。男性は企業やブランドの公式アカウントを参考にする割合が4割を超え、公式情報を重視する傾向があります。また、商品リンクをタップする割合も高く、購買経験者の割合は68.6%に達しています。一方、女性は段階別に参考にする発信者を変え(認知段階:フォロー中のインフルエンサー、情報収集:一般ユーザー、検討段階:フォロー外のインフルエンサー)、約4人に1人が投稿を保存して慎重に検討する傾向があります。
Q5: BeRealやThreadsなどの新しいSNSへの対応は必要ですか?
A: 現時点では、優先度を考慮した対応が重要です。BeRealはZ世代において高い投稿率(92%)を誇りますが、ユーザー数はInstagramやTikTokに比べて限定的です。Threadsに至っては、Instagramの10分の1程度の利用率で、若年層への浸透も限定的です。まずはInstagram、TikTok、Xでの対策を確実に行い、その後リソースに余裕があれば新しいプラットフォームへの展開を検討するのが現実的なアプローチと言えるでしょう。
詳しくは15分の動画で解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=L56PFqRgc1g
0:00 📱 導入・今日のテーマ紹介
1:06 📊 3つのアンケート調査の概要説明
2:12 👥 Z世代のSNS利用・投稿状況
3:16 🔗 フォロー関係とSNS別特徴
4:21 👀 フォロワー構成と投稿時の意識
5:27 📝 各SNS投稿内容の詳細分析
6:36 💭 投稿モチベーションと場所探し方法
7:45 🔍 検索行動の変化(SNS vs Google)
8:54 📸 Z世代の撮影トレンド分析
10:03 🛒 SNSでの購買行動調査結果
11:08 👫 男女別・保存行動の違い
12:16 📈 Instagram検索結果クリック率データ
13:28 🏪 実店舗転換率と成功事例
14:33 ✨ まとめ・終了挨拶
上記の動画はYouTubeメンバーシップのみ
公開しています。詳しくは以下をご覧ください。
https://yokotashurin.com/youtube/membership.html
YouTubeメンバーシップ申込こちら↓
https://www.youtube.com/channel/UCXHCC1WbbF3jPnL1JdRWWNA/join
Instagram集客・販促マーケティングの最新アンケート結果を分析

📱 Instagram Meta社が運営する写真・動画共有SNSプラットフォーム。Z世代に最も人気が高く、投稿率も8割近くに達する。検索機能や発見タブを通じて、場所や体験を探すツールとしての役割が検索エンジンを上回る存在となっており、現代のマーケティングにおいて重要な集客チャネルとして位置づけられている。
🧒 Z世代 1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代。デジタルネイティブ世代とも呼ばれ、SNSを日常的に活用している。Instagram、X、TikTokを中心に利用し、特に場所や体験を探す際にはSNSを優先的に使用する傾向がある。従来の検索エンジンよりもSNS検索を重視する新しい情報収集行動を示している。
📊 SNS利用調査 企業や調査機関が実施するソーシャルメディアの利用実態に関する統計調査。ユーザーの行動パターン、投稿頻度、フォロー状況、購買行動などを分析し、マーケティング戦略の基礎データとして活用される。SHIBUYA109エンタテイメントやエクスクリエなどが定期的に実施し、最新のSNSトレンドを把握するために重要な情報源となっている。
🔍 検索からの集客 SNSプラットフォーム内の検索機能を活用した顧客獲得手法。従来のGoogle検索に代わり、InstagramやTikTokの検索機能が重要な役割を果たしている。ハッシュタグ最適化や位置情報の活用により、上位表示を実現し、実際の来店や購買につなげる戦略。検索結果の順位がクリック率に直結するため、SEO対策と同様の重要性を持つ。
🔭 発見タブ Instagramのアルゴリズムがユーザーの興味関心に基づいて自動的にコンテンツを推薦する機能。特に10代の利用率が高く、商品認知、情報収集、比較検討の各段階で重要な役割を果たす。企業にとっては有機的なリーチ拡大のチャンスとなり、適切なコンテンツ戦略によりターゲット層への効果的なアプローチが可能になる。
🏷️ ハッシュタグ検索 SNSにおいて「#」記号を付けたキーワードで投稿を分類・検索する機能。特に女性ユーザーが情報収集や比較検討の際に積極的に利用する傾向がある。地域や業種に特化したハッシュタグ戦略により、ターゲット顧客への効果的なリーチが可能。実際の事例では適切なハッシュタグ活用により集客効果が大幅に向上している。
💾 保存機能 Instagramで気になった投稿を後で見返すために保存する機能。特に女性ユーザーの約4人に1人が積極的に活用し、商品の詳細確認や購入検討のために使用している。保存した投稿の商品を実際に購入した経験者は55.2%と高い転換率を示しており、購買意欲の高いユーザーへのアプローチツールとして注目されている。
📈 クリック率(CTR) 表示された広告やコンテンツに対してユーザーがクリックした割合を示す指標。Instagram検索では1~3位の表示で15~25%の高いクリック率を記録し、4~10位でも8~15%を維持する。30位以下では1%未満まで低下するため、上位表示の重要性が数値で明確に示されている重要な成果指標。
💰 転換率(コンバージョン) SNS経由でアクセスしたユーザーが実際に購買や来店などの目標行動を取った割合。地域飲食店では5~20%、美容室・ネイルサロンでは2~8%、ECファッションでは1~4%の転換率が報告されている。適切なSNS戦略により、従来の広告手法を上回る効果的な顧客獲得が可能であることを数値で証明している。
💼 ネットビジネス インターネットを活用したビジネス全般を指す概念。SNSマーケティング、EC運営、デジタル広告などを含む幅広い分野を包括する。従来のマス広告や店舗集客手法から、SNSを中心としたデジタルマーケティングへのシフトが加速しており、特にZ世代をターゲットとする事業者にとって必須のビジネススキルとなっている。
超要約1分ショート動画こちら↓
https://www.youtube.com/shorts/HQedJHv_PmY
Instagram集客・販促マーケティングの最新アンケート結果を分析

1.1. 概論:Instagramの役割変遷
近年のデジタルマーケティングにおいて、Instagramは単なるブランドイメージの構築やビジュアルコンテンツの共有にとどまらず、直接的な顧客獲得と販売促進の重要なチャネルへとその役割を大きく変化させている [1, 2]
。従来の運用が「いかに美しい世界観を表現するか」「フォロワー数を増やすか」といった認知・ブランディングに主眼を置いていたのに対し、最新のデータは、ユーザーの行動がより能動的で購買意欲の高いものへと進化していることを示している。このパラダイムシフトを理解し、運用戦略に組み込むことが、現代のInstagramマーケティングで成果を出すための絶対条件となっている。
この変化の背景には、ユーザーの情報探索行動の変容と、プラットフォームの機能進化が深く関与している。ユーザーは、特定の目的を持ってプラットフォームを訪れ、ハッシュタグやキーワードを用いて必要な情報を検索するようになった [1]
。これにより、企業アカウントは、単に美しい投稿を流すだけでなく、ユーザーの「今すぐ知りたい」「今すぐ買いたい」という需要を的確に捉え、具体的な成果へと繋げるための戦略的アプローチが不可欠となっている。本レポートでは、最新の調査データを基に、この新たな潮流を読み解き、実践的な運用ノウハウを体系的に解説する。
1.2. 主要アンケート結果の概要:最新トレンドを読み解く鍵
本レポートの分析は、以下の3つの主要な調査結果を基盤としている。
- 【調査1】I Search Marketing Japan Inc.のプレスリリースから見る検索効果:
- この調査は、Instagramの検索結果における上位表示が新規顧客獲得の主要な条件となりつつあることを明確に示している
[1]
。特に、飲食店や美容サロンといった実店舗ビジネスにおいて、ユーザーはハッシュタグやキーワードで積極的に情報を探している[1]
。 - データは、検索経由のトラフィックが極めて高い購買意欲を持つことを証明する。平均クリック率(CTR)は16.5%(範囲: 8%~25%)、そして実店舗への訪問や購入に至るコンバージョン率(CVR)は12.5%(範囲: 5%~20%)に達している
[1]
。これは、検索ユーザーがすでに購入を検討している段階にあることを示唆している。 - 具体例として、東京の居酒屋は「#新宿居酒屋」での検索上位表示により、月間約200件の新規顧客獲得を達成し
[1]
、大阪のネイルサロンは「#大阪ネイル」での上位表示で月間予約数を倍増させた[1]
。
- この調査は、Instagramの検索結果における上位表示が新規顧客獲得の主要な条件となりつつあることを明確に示している
- 【調査2】エクスクリエの購買行動調査から見るユーザー心理:
- この調査は、ユーザーのエンゲージメント指標の質的な変化を浮き彫りにしている。特に注目すべきは、「保存した投稿から実際に商品を購入した経験がある」と回答したユーザーが55.2%に上るという点である
[3]
。これは、「いいね」のような瞬間的な評価指標を超え、「保存」が将来の購買意欲やコンテンツの価値を示す、より強力なシグナルであることを示している。 - また、男女間および世代間の情報収集経路の差異も明らかになった。男性は商品認知から購買検討まで一貫して企業やブランドの公式アカウントを参考にしているのに対し
[3]
、女性はインフルエンサーや一般ユーザーのリアルな口コミを重視する傾向にある[3]
。 - 世代別では、10代はアルゴリズムによるおすすめ情報が表示される「発見タブ」を多用し
[3]
、中年女性は目的を持って「ハッシュタグ検索」を積極的に利用している[3]
。
- この調査は、ユーザーのエンゲージメント指標の質的な変化を浮き彫りにしている。特に注目すべきは、「保存した投稿から実際に商品を購入した経験がある」と回答したユーザーが55.2%に上るという点である
これらのデータは、単一の運用戦略では多様なユーザーに対応しきれないことを強く示唆している。企業は、ターゲットとする層の行動様式を深く理解し、それに合わせた多角的な戦略を構築する必要がある。
第1部:データが示す現代ユーザーの行動様式と購買プロセス
2.1. InstagramがGoogleに代わる「検索」プラットフォームへ
Instagramの役割は、単なる暇つぶしの閲覧やブランドの世界観を眺める場から、特定の情報を能動的に探し求める「検索エンジン」へと大きく変貌している [1]
。ユーザーは「#新宿居酒屋」や「#韓国コスメ」といった具体的なハッシュタグやキーワードを検索窓に入力し、自身のニーズに合致する投稿を探している [1, 4]
。この行動は、従来の検索エンジンで行われる「指名検索」や「検討フェーズのキーワード検索」と類似しており、この経路でアカウントに流入するユーザーは、すでに高い購買意欲を持っていると判断できる。
この現象を裏付けるのが、検索経由のトラフィックが示す高い成果指標である。I Search Marketing Japan Inc.のデータによれば、検索からの平均CTRは16.5%と非常に高く、コンバージョン率も12.5%に達している [1]
。これは、ユーザーが「検索」という明確な目的を持って行動しているため、コンテンツとの親和性が高く、購買行動へと繋がりやすいことを物語っている。したがって、企業は従来のフォロワー増加戦略に加え、ウェブサイトのSEO(検索エンジン最適化)戦略と同様に、Instagram内での検索ランキング上位を狙うコンテンツ制作とハッシュタグ戦略を真剣に検討する必要がある。これは、単に露出を増やすだけでなく、質の高いリードを効率的に獲得するための重要な戦術となる。
2.2. 「保存」の購買行動への影響:エンゲージメント指標の新たな重要性
Instagramのエンゲージメント指標において、「いいね」や「フォロワー数」が広く注目されてきた一方で、現代の運用において最も重要な指標の一つとして「保存数」が浮上している [3]
。エクスクリエの調査では、ユーザーの55.2%が投稿を「保存」したことがきっかけで、実際に商品を購入した経験があると回答している [3]
。この事実は、保存行為が単なる一過性の好意ではなく、「後で見返したい」「将来的に購入を検討したい」という強い意思の表れであることを示唆している。
さらに重要なのは、Instagramのアルゴリズムが保存数の多い投稿を「価値のあるコンテンツ」として高く評価し、発見タブやリールタブなどで非フォロワーを含むより多くのユーザーに拡散する傾向があることである [5]
。これは、「保存」が直接的な購買行動を促すだけでなく、アカウントのリーチを自動的に拡大する「二重のメリット」を提供することを意味する。したがって、企業は、「保存」を促すためのコンテンツ、すなわちハウツー動画、情報のまとめ、レシピ、チェックリスト、便利な製品使用例などを積極的に制作すべきである [5]
。これにより、ユーザーは実用的な価値を得ると同時に、企業はアルゴリズムの恩恵を受けてアカウントの成長を加速させることができる。
2.3. ユーザーのコンテンツ発見経路:世代・性別による動向の差異
ターゲット層の特性を理解することは、効果的なInstagramマーケティング戦略を構築する上で不可欠である。エクスクリエの調査は、男女間および世代間で、コンテンツの発見経路や信頼する情報源が大きく異なることを明らかにした [3]
。
男性ユーザーは、商品認知、情報収集、比較検討の各段階で、一貫して企業やブランドの「公式アカウント」の情報を重視する傾向にある [3]
。これは、男性が客観的で信頼性の高い情報を求める心理を反映していると考えられる。一方、女性ユーザーは、商品を知るためにインフルエンサーの投稿を参考にし、情報収集や比較検討の段階では一般ユーザーの「リアルな口コミ」や体験談を特に重視している [3]
。この違いは、女性が共感や生の声を通じて商品やサービスへの信頼を築く傾向にあることを示唆している。
世代別では、10代がアルゴリズムによるおすすめ投稿が集まる「発見タブ」を多用する一方 [3]
、女性の中年層は、特定の目的を持って「ハッシュタグ検索」を積極的に利用している [3]
。これらの知見は、ターゲットに合わせたコンテンツ戦略とフォーマットの使い分けが極めて重要であることを物語っている。例えば、若年層をターゲットにする場合はリール動画や発見タブ経由の露出を最大化する戦略が有効であり、中年女性をターゲットにする場合はハッシュタグ検索で上位表示されるよう、コンテンツの質とキーワード選定に注力すべきである。
表1:Instagramユーザー行動・購買プロセス比較(世代・性別別)
カテゴリ | 男性ユーザー | 女性ユーザー | 10代ユーザー | 中年女性ユーザー |
主な情報源 | 企業やブランドの公式アカウント [3] | インフルエンサー、一般ユーザーの口コミ [3] | – | – |
コンテンツ発見方法 | 広告、検索 [3] | ハッシュタグ検索、口コミ [3] | 発見タブ [3] | ハッシュタグ検索 [3] |
重視する点 | 公式情報 [3] | 実際の使用体験、リアルな口コミ [3] | アルゴリズムのおすすめ [3] | 情報収集、比較検討 [3] |
第2部:Instagram集客・販促における戦略的フレームワーク
3.1. 企業運用のゴール別戦略:最新フォーマットの役割と使い分け
成功するInstagram運用は、単一のフォーマットに依存するのではなく、フィード、ストーリーズ、リールという3つの主要なフォーマットの特性を深く理解し、それぞれの強みを活かした戦略的な使い分けによって実現される [6]
。
- リール(Reels):新規認知・拡散のための強力な武器
- リールの最大の特徴は、フォロワー以外のユーザーにリーチする拡散性の高さである
[6, 7]
。Instagramのアルゴリズムは、トレンドの音源やハッシュタグ、高いエンゲージメントを示すリールを積極的に非フォロワーのフィードに表示させる[5]
。 - この特性を活かすには、商品やサービスのハウツー動画、ビフォーアフター、舞台裏といった、エンタメ性と情報提供を両立させた短尺コンテンツが有効である
[5, 6]
。動画の冒頭の3秒でユーザーの関心を引きつけ、最後まで視聴してもらう工夫が成功の鍵となる[5, 8, 9]
。推奨される長さは15秒から30秒で、テンポよく情報を伝えることが重要である[5, 8]
。
- リールの最大の特徴は、フォロワー以外のユーザーにリーチする拡散性の高さである
- ストーリーズ(Stories):フォロワーとの関係構築とエンゲージメント深化
- ストーリーズは24時間で消える即時性が特徴であり、フォロワーとの日常的で親密なコミュニケーションに最適なフォーマットである
[6, 10]
。 - 質問スタンプやアンケート機能
[10, 11]
、クイズ、絵文字スライダー[11]
を活用することで、フォロワーは気軽にアクションを起こすことができる[5]
。これにより、ブランドは一方的な情報発信にとどまらず、フォロワーの声を聞き、双方向の対話を通じてエンゲージメントを深めることができる[12]
。新商品発売の告知を速報的に流したり、舞台裏の様子をシェアしたりするのにも適している[6]
。
- ストーリーズは24時間で消える即時性が特徴であり、フォロワーとの日常的で親密なコミュニケーションに最適なフォーマットである
- フィード投稿(Feed Posts):ブランドの世界観と信頼性の構築
- フィード投稿はプロフィールグリッドに永続的に残り、アカウントの「資産」として機能する
[6]
。この特性から、ブランドの統一された世界観を表現したり、企業の理念や詳細な商品スペック、ユーザーレビュー、実績などを丁寧に伝えるのに適している[6]
。 - ユーザーがアカウントを訪問した際に、フィード投稿全体からブランドの信頼性や魅力を直感的に感じ取れるよう、画像やレイアウトに統一感を持たせることが重要である
[5, 13]
。また、投稿から直接商品が購入できるショッピング機能[13]
を導入することで、閲覧から購買までの導線をスムーズにすることも可能である[14]
。
- フィード投稿はプロフィールグリッドに永続的に残り、アカウントの「資産」として機能する
表2:Instagram投稿フォーマット別 役割・特性・KPI一覧
フォーマット | 主な役割 | 閲覧対象 | 長さの目安 | 向いている用途 | 推奨KPI |
リール | 新規認知・拡散 [6] | フォロワー+非フォロワー [6] | 15〜30秒 [5, 8] | 商品紹介、ハウツー、トレンド [6] | 再生回数、保存数、シェア数 [5, 9] |
ストーリーズ | フォロワーとの関係構築 [6] | フォロワー中心 [6] | 15〜60秒 [6] | 日常、速報、舞台裏、アンケート [6] | 返信数、スタンプ反応、タップ率 [5, 11] |
フィード投稿 | ブランドの世界観・信頼性構築 [6] | フォロワー+訪問者 [6] | 静止画〜1分動画 [5, 6] | レビュー、実績、まとめ、理念 [6] | 保存数、プロフィールアクセス数、ウェブサイトクリック数 [5] |
3.2. エンゲージメントを高めるコンテンツと運用の原則
ユーザーエンゲージメントを向上させるためには、単に投稿を増やすだけでなく、コンテンツの内容と運用方法に戦略的な配慮が必要である [12]
。
- 「価値提供」と「売り込み」の最適なバランス: 運用で最も陥りがちな誤りの一つが、一方的な「売り込み」に終始することである
[5, 6]
。ユーザーは広告的な投稿に飽きており、共感や学び、楽しさを提供するコンテンツを求めている。専門家は、80%の価値提供と20%の販促というバランスを推奨している[6]
。このバランスを保つことで、ユーザーはアカウントをフォローする価値を見出し、信頼関係が構築される[12]
。 - フォロワーとの双方向コミュニケーションの重要性: ユーザーからのコメントやDMには積極的に返信し、質問形式のキャプションやストーリーズのスタンプ機能
[5, 12]
を活用して、ユーザーとの対話を促すことが極めて重要である。双方向のやり取りが増えるほど、フォロワーはブランドへの愛着を深め、エンゲージメントは自然と向上する[12]
。 - 「後で見返したい」と思わせる「保存」重視型コンテンツ戦略: 前述の通り、「保存」はアルゴリズム評価と購買行動の両面で極めて重要な指標である
[3, 5]
。この指標をKPIとして設定し、ユーザーが「後で見返したい」「誰かに共有したい」と感じるような、視覚的に魅力的で実用性の高いコンテンツを意識的に制作すべきである[5]
。
第3部:具体的な実行ノウハウと成功の鍵
4.1. 検索エンジン最適化(SEO)戦略:ハッシュタグとアルゴリズムの活用
Instagramが検索プラットフォームとしての役割を強める中、ハッシュタグ戦略は単なるコンテンツ分類の枠を超え、アカウントの「検索上位表示」を左右する重要な鍵となっている [1]
。
- ハッシュタグ選定の最適解: ハッシュタグは、競合が激しい「ビッグワード」(例:#カフェ、投稿数100万件以上)だけでなく、よりターゲットが絞り込まれた「ミドルワード」(例:#渋谷カフェ、投稿数数万件)や「スモールワード」(例:#渋谷カフェ巡り、投稿数数千件)をバランス良く組み合わせることが効果的である
[15, 16]
。特にフォロワーが少ないアカウントの場合、ビッグワードでの露出は難しいため、ミドルワードやスモールワードで確実にターゲットにリーチする戦略が有効となる[15]
。 - ハッシュタグの数の適切な管理: 公式のクリエイターアカウントは、3〜5個の関連性の高いハッシュタグを推奨している
[16]
。これは、過度に多くのハッシュタグを使用することで投稿の専門性が薄れるのを防ぐためである[15]
。しかし、これはすでに影響力のあるアカウントに特に当てはまる助言であり、成長段階のアカウントは、認知拡大のために投稿に関連するハッシュタグをまんべんなく付けることも有効な戦略となりうる[16]
。したがって、ハッシュタグの数は自社のアカウントの成長フェーズと目的に応じて柔軟に調整すべきである。 - コミュニティハッシュタグの作成: 自社ブランドやサービス専用のオリジナルハッシュタグを作成し、ユーザーに投稿を促すことは、UGCの創出とコミュニティ形成に直結する
[15]
。これにより、ファンが自発的にコンテンツを生み出し、ブランドへのエンゲージメントが深化する。
4.2. ユーザー参加型コンテンツ(UGC)の活用と購買導線の設計
ユーザー生成コンテンツ(UGC)は、現代のInstagramマーケティングにおいて、単なる補完的な要素ではなく、集客と信頼構築の核となる要素である [3]
。
- UGCがブランドにもたらす信頼と集客力: 女性ユーザーが購買検討段階で口コミを重視するというデータ
[3]
は、UGCの信頼性が企業発信の情報よりも高いことを明確に示している。ユーザーは、実際の消費者が利用している姿を見ることで、商品やサービスをよりリアルにイメージでき、購買へのモチベーションを高める[2]
。 - 成功事例に見るUGC活用戦略: アパレルブランド「GRL」は、ユーザーが購入した商品を着用した投稿を公式アカウントでリポストすることで、ブランドイメージの維持とUGCによる信頼性向上を両立させている
[17]
。これにより、ユーザーは「自分の投稿が公式に紹介されるかもしれない」というインセンティブを感じ、積極的にUGCを生成するようになる。 - ショッピング機能による購買導線の最適化: 投稿から直接商品ページへ遷移できるショッピングタグや、複数の商品をまとめたコレクション機能
[13, 14]
は、ユーザーの購買ファネルを劇的に短縮する。家具ブランド「songdream」は、これらの機能を活用することで、ECサイトへの訪問数を3.4倍に増加させた[14]
。これは、コンテンツへの興味から購買行動へのシームレスな移行が、売上向上に直結することを証明している。
4.3. 運用効率を最大化するPDCAサイクルの回し方
Instagram運用において、一発逆転の魔法は存在しない [2]
。地道なデータ分析と継続的な改善(PDCAサイクル)こそが、成果を持続させる唯一の方法である。
- 最重要KPIの設定: 従来の「フォロワー数」や「いいね」といった表面的な指標から脱却し、事業貢献に直結する指標をKPIとして設定すべきである
[5]
。具体的には、保存数(コンテンツの価値指標)、プロフィールへのアクセス数(アカウントの魅力度)、ウェブサイトのクリック数(集客効果)、そしてコンバージョン率(直接的な販売効果)を注視すべきである[1, 5]
。 - インサイトを活用したコンテンツ改善: Instagramの「インサイト」機能を定期的に分析することで、どの投稿が最もエンゲージメントを獲得したか、どの時間帯にフォロワーが最もアクティブになるかといった貴重な情報を得ることができる
[5, 12]
。特に保存数の多かった投稿は、ユーザーが「後で見返したい」と感じたコンテンツの特徴を把握するための鍵となる。これらのデータを次回の投稿に活かすことで、運用効果を着実に向上させることができる。
表3:Instagram検索上位獲得による事業インパクト(事例データ)
事例 | 運用戦略 | 期間 | 成果指標 | 具体的な成果 |
東京の居酒屋 | 「#新宿居酒屋」での検索ランキング上位獲得 | 3ヶ月 | 月間インプレッション、新規顧客獲得数 | 月間インプレッション10,000超、月間約200件の新規顧客獲得 |
大阪のネイルサロン | 「#大阪ネイル」での検索ランキング上位獲得 | – | 月間予約数 | 月間予約数が戦略導入前の約2倍に |
songdream | ストーリーズ・フィード投稿へのショッピングタグ活用 | – | ECサイト訪問数 | ECサイト訪問数が前年比3.4倍 |
結論:未来志向のInstagram集客モデルと行動計画
5.1. 最新ノウハウの統合と複合的な戦略の構築
本レポートの分析は、現代のInstagramマーケティングが、単一の戦術ではなく、複数の戦略を統合した複合的なアプローチによって成果を最大化できることを示している。この新たな集客モデルは、以下の中核要素から構成される。
- 「検索エンジン」としてのInstagramを理解し、ハッシュタグによるSEO戦略を徹底する。 ユーザーの購買意欲が高い「検索」という動機を捉え、具体的なキーワードで上位表示されるためのコンテンツとハッシュタグを最適化する。
- リール、ストーリーズ、フィードの役割を明確に分担し、統合的なコンテンツ戦略を実行する。 新規顧客獲得はリールで、既存顧客との関係深化はストーリーズで、そしてブランドの信頼性構築はフィードで行う。
- 「保存数」を最重要KPIとして設定し、ユーザーに価値を提供するコンテンツを制作する。 アルゴリズムの評価を高め、将来的な購買意欲を喚起する「保存」を促すコンテンツ(ハウツー、まとめなど)を優先的に制作する。
- UGCの力を活用し、ユーザーが「共有したくなる」ような体験を設計する。 特に女性層の購買行動に大きな影響を与える口コミの力を引き出し、ファンによる自発的なコンテンツ生成を促す。
5.2. ターゲットに合わせたカスタマイズ可能なアクションプラン
このモデルは、あらゆるビジネスに適用可能だが、ターゲットの特性に応じて重点を置くべき戦略は異なる。
- 若年層(特に女性)をターゲットとする場合:
- コンテンツ: 流行の音源やエフェクトを使用したリール動画を軸に、エンタメ性の高いハウツー動画や「映える」ビジュアルコンテンツを増やす。
- 運用: ストーリーズの質問スタンプやアンケートを頻繁に利用し、ユーザーとの親密度を高める。ユーザーが参加したくなるようなUGCキャンペーンを積極的に実施する。
- 中年層(特に女性)をターゲットとする場合:
- コンテンツ: 信頼性を重視し、製品の比較検討に役立つ詳細情報や、リアルなユーザーレビューをフィード投稿で丁寧に紹介する。
- 運用: ハッシュタグ戦略に注力し、ターゲットが検索しそうな具体的なキーワード(スモールワード)を組み込んだ投稿を増やす。
- 男性をターゲットとする場合:
- コンテンツ: 企業やブランドの「公式情報」を信頼する傾向に合わせ、製品の機能性やスペック、開発ストーリーなど、論理的で信頼性の高い情報を中心に発信する。
- 運用: 購買導線をシームレスに設計し、広告や公式アカウントからの流入を重視する。
5.3. 今後の展望と継続的な学習の推奨
Instagramのアルゴリズムやトレンドは常に変化しており、今日有効な戦略が明日も同じように機能するとは限らない。成功を持続させるためには、本レポートで示したデータに基づいた科学的なアプローチを実践しつつ、インサイトを通じて自社アカウントのパフォーマンスを継続的に分析することが不可欠である 。
Instagram運用はもはや単なるマーケティング活動ではなく、ユーザーの行動を深く理解し、データに基づいた仮説検証を繰り返す、科学的な事業戦略そのものとなっている。この事実を念頭に置き、常に最新の動向に目を光らせ、戦略を柔軟に調整していくことが、デジタル時代におけるビジネスの成長を左右するだろう。
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