「景虎」と「影虎」から学ぶGoogle日本語入力サービス
Googleが日本語入力のサービスを2009/12/3より開始しました。
http://googlejapan.blogspot.com/2009/12/google_03.html
今すぐ利用されたい方は
http://www.google.com/intl/ja/ime/
からインストールして下さい。
おそらく殆どの方が、マイクロソフトのIMEを使って
日本語入力されていると思いますが
ちょっと前までは一太郎を出している
ジャストシステムのATOKが主流でした。
Wordの普及とともに、一気にシェアが逆転し
マイクロソフトのIMEになってしまいましたね。
ATOKファンは根強く、マイクソフトのIMEでは
思い通りの日本語変換が出来ないって
悩んでいる方も多いと思います。
そんな中でのGoogleの日本語入力サービスの開始。
早速、インストールしてみました。
その途中に表示される文面にGoogleらしさを感じつつ(笑)
オプション: 使用状況データと障害レポートを Google に自動送信して
Google 日本語入力の機能向上に役立てる。
実は、特にGoogleの日本語入力を使う気が無かったんですが
幾つか実験してみたかったことがあったんです。
その一つを紹介しますね。
それは私の地元である新潟の諸橋酒造さんの地酒「景虎」
http://www.morohashi-shuzo.co.jp/
このキーワードはご入力が多いことで有名です。
あ、そうそう。
「かげとら」って読むんです。
例えば、友達から「かげとら、旨いから飲んでみたら」って
口頭で言われた時点では感じが分からないワケです。
そこで、実際に検索窓で検索しようと入力すると
漢字が分からないので、「影虎」って入力するんです。
というのも、「かげとら」で検索しようとしても
「景虎」とは出てこなかったんですね。
なので、1字ずつ、「かげ」を変換して「影」にし
「とら」を変換して「虎」にしてしまう。
「かげ」で変換して、「景」の字は出てきませんからね。
そこで、「景虎」と「影虎」で検索数の推移を見てみると
のように間違った「影虎」の方が圧倒的に多かったんです。
★2013.12.26追記★
この1年で、ようやく「景虎」が市民権を得たようです(笑)
つまり変な話、間違ったキーワードでSEOした方が
馬鹿正直にサイトを作ってる人より儲かったんですね。
現に間違ったキーワードでサイトを作っている人も少ないので
検索数は多い上に、ライバルは少ないという最高の条件でした。
ところが今年に入って、正しい「景虎」が逆転しています。
きっとNHK大河ドラマ「天地人」の影響もあった
認知されてきたのかも知れないですね。
というのでは、ちょっと読みが甘かった。
今年に入って、Googleはサジェスト機能を強化しています。
http://googlejapan.blogspot.com/2009/01/google.html
などにより、日本語変換する前の状態でも
検索窓に候補が出るようになったんですね。
実際に「かげとら」で検索しようとすると
「景虎」と「影虎」の候補が出ていますが
「景虎」が上に出ているので、選ぶ人も増えたのではと。
で、登場したGoogleの日本語入力です。
実際に、メモ帳などで試してみました。
今までのマイクロソフトのIMEでは出てきません。
一方で、Googleの日本語入力で試したら候補に出てきます。
Google側は、検索などを通して知っているのかもね。
ちょっと驚きました。
Googleが日本語入力のサービスを始めたのには意味があって
日本でのシェアでYahooに勝っていくには
日本語の独特の癖を見抜いていく必要ありますからね。
今後もGoogleの可能性を追いかけてみたいと思います。
皆さんも是非、Googleが日本語入力をお試しください。
http://www.google.com/intl/ja/ime/
—2013.12.26追記—
中国最大手の検索サイト「百度(バイドゥ)」入力情報を無断送信
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131226/k10014117561000.html