Google Geminiにシミュレーションモデル生成機能で視覚化OK

Google Geminiにシミュレーションモデル生成機能が追加!📅
プロンプトで指示するだけで、操作可能なビジュアルシミュレーションをAIが自動生成
テキスト回答のみ
数値の理解が難しい
操作できるシミュレーション
変数を動かして結果を体感
地球の周りを月が公転する様子をアニメーション表示。スピードや軌道距離をスライダーで操作でき、パラメータ変更で挙動がリアルタイムに変化する
等級が上がると熱の漏れが減る様子がイラスト付きで視覚化。地域区分(寒冷地〜温暖地)も変更可能で、顧客説明ツールとして即活用できるレベル
年間50万人受け入れでも300万人の不足が残る。累計1000万人(人口の約1割)が外国人に。治安・価値観の変化も考慮が必要という結果に
重要なのは「導入率」ではなくタスクの代替率。不足が1000万人規模でも約30〜36%の代替で解消可能。AIの業務代替は人材問題の現実的解法
AI普及率と再現品質を操作すると、10年後には市場の約半分がAI音楽またはハイブリッドに。品質向上 → 普及加速のサイクルが視覚的に把握できる
画像生成AIの普及率に応じて写真館の数が激減するカーブを描写。早急な対策の必要性がシミュレーションで明確に
- 顧客提案 ― 断熱・住宅などの説明にシミュレーションを見せて説得力UP
- 意思決定支援 ― 変数を動かして「もし〇〇なら?」を即座に検証
- 未来予測 ― 複数シナリオを視覚化し、リスクと打ち手を明確化
- 共有可能 ― 出力結果はシェアでき、チームでの議論にも活用
- 誰でも使える ― プロンプトを入れるだけ、コーディング不要
未来予測は変数のバランスで結果が変わる。だからこそシミュレーションで「試す」ことが重要。自分のビジネスに当てはめてAIに聞いてみよう!
Google Geminiに追加されたシミュレーションモデル生成機能を、6つの事例で紹介。月の公転、住宅断熱等級、外国人受け入れと人材不足、生成AIによる業務代替、音楽生成AIの市場影響、画像生成AIによる写真館の存続についてそれぞれ視覚的なシミュレーションを実演。Proモードで「視覚化して」と指示するのがコツ。変数を操作しながら未来予測ができるため、マーケティングや顧客提案に活用でき、自身のビジネスにも応用すべきと提言している。
はじめに
「もし○○だったら、どうなるだろう?」――ビジネスの現場では、こうした”もしも”のシミュレーションが意思決定の鍵を握ることが少なくありません。しかし、これまでシミュレーションといえば、専門的なソフトウェアやプログラミングの知識が必要で、誰でも気軽にできるものではありませんでした。
ところが、2026年4月、Googleの生成AI「Gemini」にシミュレーションモデル生成機能が追加され、状況が一変しました。テキストでプロンプトを入力するだけで、アニメーション付きの視覚的なシミュレーションを瞬時に作成できるようになったのです。しかも、パラメーターをスライダーで自由に操作しながら、リアルタイムで結果の変化を確認できます。
本記事では、実際にこの新機能を使って作成した6つの事例を通じて、その使い方や活用のポイント、そしてビジネスへの応用可能性を詳しく解説していきます。マーケティングや数値分析に携わる方はもちろん、住宅業界・音楽業界・写真業界など、さまざまな分野の方にとってヒントになる内容をお届けします。
Geminiシミュレーション機能の概要と使い方
Geminiに追加された新機能とは
本日は2026年4月10日金曜日ですが、Googleの生成AI「Gemini」に新機能が追加されました。それが「シミュレーションモデル生成機能」です。かなり面白い事例を作成しましたので、ニュース記事の内容を視覚化した事例を通して解説していきます。
プロンプトの書き方のコツ
プロンプトには「視覚化して」などの言葉を同時に入れた方が、動作する確率が高かった気がします。単に「見せて」だけでは出ない可能性があるので、「シミュレーションして」「視覚化して」のような具体的な指示にした方が良いと思っています。
モード設定は「Pro」が必須
そして、モードの設定も重要です。「高速」や「思考」ではなく、必ず「Pro」に設定しましょう。Proモードにしないと高性能なモデルが動かないため、ここは必ずProにしてください。これで実行してみたいと思います。
マーケティングや数字分析との相性
この機能は結構ハマりますし、非常に面白いです。私のようなマーケティングや数字の分析で仕事をしている人間からすると、かなり使えますし、お客様にも提案できる機能だと思っています。後ほどその具体的な例を紹介していきます。
事例1:月の公転シミュレーション
まず最初の事例です。このようなシミュレーションをこれほどの短時間で計算して出力するのは、少しあり得ないくらいの驚きです。面白いのは、1回目の回答の部分に「ビジュアルを表示」というボタンが出ることです。いきなり表示されるのではなく、「ビジュアルを表示」を押すと動き始めるという仕組みになっています。
実際にやってみます。ここから動き始めます。まもなく出力されますが、このようにアニメーションしながら動きます。そして今から表示されます。今、地球の周りを月が公転している様子が表示されています。
この下部で数値を操作できるようになっています。ここを変更していきます。例えばスピードを変えてみます。だんだん速くなっていきますね。速くなったからといって、地球の軌道から離れていくようなことは特に起きません。一旦1倍に戻します。
次に、ここにある数値を変更してみましょう。今「0.3」になっている数値を変更していくと、近くを回るようになります。「0.1」にするとさらに地球の近くを回ります。これが「0.4」などになると遠く離れていきます。それでも一応、地球の引力に引っ張られている状態になっています。少し英語の表記があるので分かりにくいですが、「Display Trail(軌跡の表示)」を操作すると軌道線が消えたり、シミュレーションが一時停止したりします。なるほど、このような形でシミュレーションできる機能なのですね。
住宅・労働問題への応用事例
事例2:住宅の断熱等性能等級シミュレーション
では、これを別の例で試してみましょう。住宅関連の事業者の方などには是非参考にしていただきたいのですが、国土交通省が設定した住宅の断熱性能を評価する指標である「断熱等性能等級」というものがあります。「この等級を1から7まで視覚化してシミュレーションして」というプロンプトを入力してみました。
断熱性が高いとどれくらい外に熱が漏れないのかを測る指標ですが、これをお客様に説明する際に視覚的に分かりやすくなれば良いと考え、試してみます。
AIが考え始めました。ちなみに、Googleで検索してみると、これまでは等級が上がるほど断熱性が高いという説明はあっても、図解されていないとイメージしづらかったと思います。今からAIにシミュレーションしてもらいましょう。
作成が完了しました。ここに「ビジュアル表示」とあるので押してみたいと思います。先ほどと同じようにアニメーションが動き始め、まもなく出力されます。これを操作するのがなかなか面白いです。良い結果が出ることを期待しますが、出なかった時のための準備もしています。今回はライブ配信で生でお見せしたいのでこのまま進めます。
お、これは先ほど(事前テスト)より良いですね。下部にバーがあり、等級が4、地域区分が6になっています。これはすごいです。地域区分は寒い地域と暖かい地域で異なるため、変更できるようになっています。今、南の地域になっていると思うのですが、これを「4」の地域に変更します。ここに記載されている通り、寒冷地が1から2、一般地が3から7、8だと暑い地域になっています。
地域を2などに設定すると、光熱費が大きくかかることが示されます。では、少し数値を変更してみましょう。現在、等級が4になっていると、これくらい熱が漏れていくことが分かります。これを等級3に変更してみます。そうすると、熱がどんどん逃げてしまいます。
さらに等級を5に上げると、熱の漏れが少なくなりました。次に6に上げると、少ししか漏れません。そして最高等級の7にするとこの程度になります。等級によってこれだけ違うということが、トリプルガラスなどのイラスト付きで視覚化されていて非常に分かりやすいです。
実は先ほど試した時は結果があまり良くなく、住宅の画像にはなっているものの、等級の操作しかできず、地域区分がありませんでした。等級が上がると熱が漏れなくなること自体は分かりますが、今回出力されたモデルの方がより詳細です。家の形がしっかりと描かれ、光熱費のグラフや等級の表示も揃っているため、非常に優れています。出力結果はシェアできるため、後ほど共有しておきます。これを使えばお客様への説明にも活用できるため、かなり強力なツールになると思います。
事例3:外国人受け入れと人材不足のシミュレーション
続いての事例です。「日本が外国人を受け入れて人材を確保する場合の、国内の外国人の割合と人材不足の割合をシミュレーションして」と聞いてみました。
現在、外国人労働者は約200万人いますが、2030年には約340万人不足し、2040年には1100万人の労働供給が不足すると試算されています。では、外国人がどのくらい日本に来ればこれが解消するのかをシミュレーションしてもらいました。
現在このような形で受け入れ人数が表示されています。少し画面に収まりづらいのでサイズを調整します。これで入りましたね。横軸には2024年から2040年までの推移が入っています。
条件を何も変えないと、労働力不足が進行し続ける状態になりますが、バーを動かして受け入れ割合を変更していくと、グラフが次第に変化していきます。最大値まで動かして年間50万人の受け入れと設定しても、人手不足は完全には解消されません。もちろん不足の程度は緩和されますが、それでも300万人足りない状態が続くことになります。
では、これほど多くの人数を受け入れたらどうなるのでしょうか。このペースだと累計で1000万人規模、つまり日本の総人口の約1割が外国人ということになります。これだけの規模を受け入れれば、当然価値観や治安の面でも変化が生じるでしょう。そこまでしても人材不足が解消できないのであれば、別のアプローチを考える必要があります。
AI時代の未来予測シミュレーション
事例4:生成AIによる業務改善・タスク代替率のシミュレーション
そこで、次は視点を変えて、「日本の人材不足を解消するために、生成AIを業務改善に活用する割合が何割まで増えれば課題をクリアできるかシミュレーションして」と聞いてみました。
すると、私の質問の仕方が不十分だったようで、「単一の明確な閾値(マジックナンバー)は存在しません」と返ってきました。確かにその通りで、単に生成AIが普及しただけでは意味がなく、重要なのは「導入率」よりも「タスクの代替率」です。実際の業務がどれだけAIに代替できるかが鍵になります。そこで、代替率がどの程度になれば解消されるのかをシミュレーションしてもらいました。その結果が非常に興味深いのでご覧ください。
人手不足の数を先ほどの300万人と仮定します。AIを適用可能な労働人口の割合を増やしていくと、代替できる可能性が高くなります。仮にAI適用可能な労働人口が5000万人になればもちろんクリアできますが、日本人の出生率上昇や大規模な外国人受け入れがない限り現実的ではありません。例えば労働人口が3000万人程度で推移する場合、どうすれば良いかというと、タスクの代替率を上げるしかありません。
この代替率の割合を上げていくと、なんと9%代替できるだけで人材不足がクリアできるという結果になりました。もちろんこれ以上代替率を上げていけば、さらに余裕でクリアできるようになります。これは非常に面白い結果だと思います。
今後人手不足の数がさらに増え、仮に1000万人規模まで達したとします。その場合、どのくらい業務を代替しなければならないかというと、約30.4%〜36%のタスクを代替できればクリアになるという計算です。これも興味深いシミュレーションですね。
事例5:音楽生成AIの普及率と市場割合シミュレーション
続いて次の事例です。「音楽生成AIの普及率と、実際の音楽の再現率(人間と遜色ない音楽が作れるようになる割合)の変化によって、音楽市場におけるAI音楽の割合がどうなるかをシミュレーションして」と聞いてみました。
これもなかなか面白く、このような結果になりました。現在AI普及率の上限が表示されていますが、数値を操作してみます。AI音楽がどんどん普及していくと、右側の軸(10年後)には市場の約半分がAI音楽、あるいはAIと人間のハイブリッドになってしまうという結果が出ました。品質が向上すれば当然普及率も上がり、AIの音楽がどんどん増えていきます。どのくらいのスピードでAIが進化していくのかを視覚的に把握できて面白いですね。
ビジネス活用のヒントと業界別インパクト
事例6:画像生成AIの普及による写真館の生存数シミュレーション
そして最後ですが、私自身も関わっている写真館や写真業界に関するシミュレーションです。「画像生成AIによって写真館が不要になる」という議論がありますが、仮に画像生成AIが5割普及したとすると、2040年には写真館の数は減少して2030店舗ほどになるというカーブが描かれました。
しかし、この普及率がさらに増えると減少も加速し、もし2040年に100%近くまで普及してしまった場合、わずか500店舗にまで激減してしまいます。2023年時点で4500店舗あったものが500店舗になる可能性があると考えると、実際にどこまで普及するかは未知数ですが、このシミュレーション結果に合わせて早急に対策を講じなければならないことが理解できると思います。
未来予測にはシミュレーションが不可欠
このように、未来を予測する際には様々な変数のバランスによって結果が変わるため、実際にシミュレーションしてみることが非常に重要です。皆様もぜひ、ご自身のビジネスに当てはめてAIに聞いてみていただければと思います。
おわりに
今回はGoogleの生成AI「Gemini」に新たに追加されたシミュレーションモデル生成機能について、6つの具体的な事例を通して解説しました。月の公転というシンプルな科学シミュレーションから、住宅の断熱等性能等級、日本の人材不足と外国人受け入れ、生成AIによるタスク代替率、音楽市場へのAIの影響、そして写真館の将来予測まで、幅広いテーマで実演しました。
特に注目すべきは、プロンプトに「視覚化して」「シミュレーションして」と入力し、Proモードで実行するだけで、パラメーターを自由に操作できるインタラクティブなシミュレーションが生成される点です。これまで専門知識が必要だった数値シミュレーションが、誰でもテキスト入力だけで実現できるようになったことは、ビジネスにおける意思決定の在り方を大きく変える可能性があります。
ぜひ皆さんもご自身のビジネスや業界に関するテーマでGeminiのシミュレーション機能を試してみてください。変数を動かしながら未来の可能性を探ることで、今取るべきアクションがきっと見えてくるはずです。
よくある質問(Q&A)
Q1. Geminiのシミュレーション機能は無料で使えますか? A1. Geminiの基本的な機能は無料で利用できますが、シミュレーションモデル生成機能を使うには「Pro」モードへの切り替えが必要です。Proモードの利用条件についてはGoogleの公式サイトで最新情報をご確認ください。
Q2. プロンプトはどのように書けばうまくシミュレーションが生成されますか? A2. 「○○を視覚化してシミュレーションして」のように、視覚化とシミュレーションの両方を明示的に指示するのがコツです。「見せて」だけでは動作しないことがあるため、具体的な言葉を使いましょう。また、モードは必ず「Pro」に設定してください。
Q3. シミュレーション結果は毎回同じものが出力されますか? A3. いいえ、同じプロンプトでも出力結果が異なることがあります。記事中でも紹介したように、住宅の断熱等性能等級のシミュレーションでは、1回目と2回目で結果のクオリティに差がありました。納得のいく結果が出るまで複数回試してみることをおすすめします。
Q4. 生成されたシミュレーションは他の人と共有できますか? A4. はい、Geminiで生成されたシミュレーション結果にはシェア機能が備わっています。お客様へのプレゼンテーションやチーム内での情報共有など、ビジネスの場面でそのまま活用することが可能です。
Q5. どのような業種・テーマでシミュレーションが活用できますか? A5. 本記事で紹介したように、住宅業界の断熱性能、労働市場の人材不足、音楽市場へのAIの影響、写真業界の将来予測など、数値で変化を表せるテーマであれば幅広く活用できます。マーケティング施策の効果予測や売上シミュレーションなど、ご自身のビジネスに合わせたテーマで試してみてください。
詳しくは15分の動画で解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=7hu-wOnObPo
🧪 シミュレーションモデル生成機能 Google Geminiに新たに追加された機能で、プロンプトを入力するだけでインタラクティブなシミュレーションを自動生成できます。数値パラメータをスライダーで操作しながら結果の変化をリアルタイムに確認でき、複雑なデータ分析や将来予測を視覚的かつ直感的に行えるのが大きな特徴です。
🎯 Proモード Geminiの動作モードの一つで、高性能なモデルを利用するための設定です。「高速」や「思考」モードではシミュレーション生成が正しく動作しない場合があるため、この機能を使う際には必ずProモードに切り替える必要があります。出力の精度や表現力に大きく影響します。
🏠 断熱等性能等級 国土交通省が定めた住宅の断熱性能を1〜7段階で評価する指標です。等級が高いほど熱の漏れが少なく省エネ性に優れます。シミュレーションでは等級や地域区分を変えると熱損失や光熱費の変化が視覚化され、住宅事業者が顧客へ説明する際の強力なツールになります。
👷 人材不足 日本では少子高齢化により深刻な労働力不足が進行しており、2030年に約340万人、2040年には約1100万人の不足が試算されています。外国人労働者の大量受け入れだけでは解消が困難であり、生成AIによる業務代替など複合的なアプローチが求められています。
🤖 タスク代替率 業務のうちAIが実際に代替できる割合を指します。単にAIの導入率が上がるだけでは不十分で、具体的な業務タスクをどれだけ置き換えられるかが鍵です。シミュレーションでは、わずか9%の代替で300万人分の人材不足を解消できるという興味深い結果が示されました。
🎵 音楽生成AI AIが人間と遜色ない楽曲を自動生成する技術です。普及率と音楽の再現品質が上がるにつれ、10年後には音楽市場の約半分がAI製またはAIと人間のハイブリッド作品になる可能性がシミュレーションで示され、音楽業界に大きな変革をもたらすと予測されています。
📷 画像生成AIと写真館 画像生成AIの普及が写真館ビジネスに与える影響を分析した事例です。2023年時点で約4500店舗ある写真館が、AI普及率100%の場合2040年には約500店舗まで激減する可能性が示されました。業界関係者には早急な対策と事業転換が求められています。
📊 視覚化(ビジュアライゼーション) データや概念を図表・アニメーションなどで目に見える形にすることです。Geminiのシミュレーション機能では「視覚化して」とプロンプトに含めることで動的なグラフィックが生成され、数値だけでは伝わりにくい情報を直感的に理解できるようになります。
💬 プロンプト設計 AIに適切な出力を得るための指示文の工夫を指します。今回の事例では「視覚化して」「シミュレーションして」といった具体的な動作指示を含めることで成功率が上がることが紹介されました。曖昧な表現では期待通りの結果が得られないため、明確で具体的な指示が重要です。
🔮 未来予測シミュレーション 変数を設定・操作しながら将来起こりうるシナリオを可視化する手法です。人材不足、AI普及、市場変化など複数の要因が絡む問題では、一つの正解ではなく条件による結果の違いを把握することが重要であり、ビジネス戦略の意思決定に大きく役立ちます。














