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情報リテラシー論01情報リテラシーを学ぶ理由’26長岡造形大学

情報リテラシー論01情報リテラシーを学ぶ理由’26長岡造形大学
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長岡造形大学「情報リテラシー論」の初回オリエンテーション。講師の横田秀珠氏は、IT業界の三大革命の年として1995年のインターネット、2008年のスマホ、2022年の生成AIを挙げ、自身の経歴、長年続けているブログやSNSの連続更新、AIシンガーMiliaを使った音楽活動を紹介した。AI時代にはネットにない情報をどう自分のものにするかが重要になると説いた。評価はチャット投稿とレポート、何でも使えるオンライン試験で行い、正誤を見極める力を養うと語った。

詳しくは15分の動画で解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=2On48lIkG0M

0:00 📡 オープニング・今日のテーマ紹介 0:18 🎓 情報リテラシー論 第1回がスタート(12年目) 0:35 👥 受講者は昨年の約2倍・60人に 0:51 💬 コメント返信はGoogleクラスルームで 1:09 🏫 恒例企画・雨の日のキャンパス風景 1:30 🖥️ 新しく作ったスライドの紹介 1:48 👤 インターネットとスマホで語る自己紹介 1:57 📺 全国での講演とテレビ出演 2:06 ✍️ ブログ毎日6575日・Xは2008年から毎日投稿 2:21 🎂 学生の生まれ年と起業した年が同じに 2:34 ▶️ YouTubeは2010年開始・動画2万本 2:43 📷 Instagramはサービス開始翌月から利用 2:58 📅 SNSもライブ配信も毎日継続 3:29 🏛️ 2014年から大学で教え始めて12年目 3:50 💳 TikTok・キャッシュレス・コロナとリモートワーク 4:22 🤖 2022年以降は生成AIの時代へ 4:32 🎵 音楽生成AIで作った自己紹介ソング 5:39 🎹 Suno開始から1300曲・100万回再生突破 6:03 🎤 SunoPよこたんとして音楽イベント出演 6:33 🎨 デザイン・アートとAIの共存が今年のテーマ 7:17 📉 1年前はフォロワーわずか39人 7:39 🚀 半年で急成長・フォロワー2000人に 8:30 🏆 再生数・フォロワー・楽曲ランキング 9:17 🌐 楽曲配信とカラオケ登録の話 9:54 🔗 ホームページに載せたいSNS(今回は省略) 10:12 📝 成績評価のルール(レポート42点・期末58点) 10:58 ✅ 赤点を防ぐための目標ライン 11:09 📚 今年のカリキュラム 11:18 🔄 授業形式の変遷(オープンチャット→Zoom→リアル) 12:09 🗂️ 過去レポートと12年分のアーカイブ 12:25 🎧 クラスルームの復習コンテンツ(音源・動画・カルーセル) 12:42 🧠 NotebookLMで授業を深掘り 13:08 🎶 音楽づくりとブログで振り返り 13:35 💎 大学生はGoogle AI Proが無料 13:44 🔍 「情報リテラシー」検索上位20位で単位確定 14:02 💡 暗記不要・自分で考える試験 14:20 📨 レポートの提出方法 14:36 👋 エンディング

情報リテラシー論01情報リテラシーを学ぶ理由’26長岡造形大学

今年に長岡造形大学の情報リテラシー論は
聴講数が昨年の2倍いてノリもよく楽しみ!
イーンスパイアの横田です。
https://www.enspire.co.jp

アナログが君だけの価値になる / Milia – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=qNO6kD9C-p4

デジタルにない価値 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=YK8Q1ppsTL0

さて、本題です。

恒例の長岡造形大学で行う
情報リテラシー論の講義が
今年も後期から始まりました。
https://www.nagaoka-id.ac.jp/about/academics/curriculum/liberal-arts/

情報リテラシーを学ぶ理由として
初回はガイダンス中心でした。

情報リテラシー論がある長岡造形大学

情報リテラシー論01情報リテラシーを学ぶ理由’26長岡造形大学

情報リテラシー論01 グラレコ
第1回 ✏️ 情報リテラシー論01|長岡造形大学 2026

AI時代の情報リテラシーは書かれていない情報を掴む力だ

オリエンテーション 講師:横田秀珠(SunoPよこたん) 全15回
1📝レポートは「講義のまとめ」禁止
🎙️ 録音Pixelでリアルタイム文字起こし
➜
📂 Classroom音声+テキストを公開
➜
🤖 AIに貼る講義まとめは一瞬で完成
✕ 評価ゼロ「今日の講義はこうでした」という要約
◎ 評価される気になって調べた・考えた・行動したこと
🧑‍🏫AIにはできないことをやらないといけない時代になっちゃったので。— 横田秀珠
2🔍テストはオンライン「何でもあり」
⭕ OK
  • ググる・AIに聞く
  • ノートを見る
  • 友達に聞く
❌ NG
  • 人の答案を勝手に見る
  • 勝手にハッキングする
💡 ググれば答えが出る暗記問題は出ない。問われるのは「私はこう思う」という自分の考え。
3📊単位の取り方を数字で見る
チャット
14
レポート
28
8
10
テスト残り
コメント投稿 1点×14回 レポート 2点×14回 毎回同じ最終問題 8点 あと10点で単位
42点
平常点
講義レポート42%
58点
期末試験
大問5つ+最終問題
60点
合格ライン
コツコツ続ければ届く
📌 最終問題は毎回「情報リテラシーで学んだことを、これからどうしたいか」。埋めれば8点。
💬 チャットは「あ」でも1点…ですが、少しは書きましょう(今日はノーカウント)。
4⚡IT業界を変えた3つの革命
1995
🖥️
インターネットWindows 95発売/流行語に
➜ HP・ネット通販
➜
2008
📱
スマホiPhoneが日本上陸
➜ SNS・クラウド
➜
2022
🤖
生成AI11/30 ChatGPT公開
➜ Gemini・Claude…
🗒️ ガラケー時代はTikTokもYouTubeも見られず、写真投稿も無理。Google Classroomのようなクラウドもアクセスする端末がなかった。
5🧭横田秀珠の歩み ― 1年の差が人生を分ける
1994広島大学 理学部数学科を卒業、父の出版社に営業で入社。ネットのない最後の世代
1995翌年から大学にネット導入。1〜2歳下にホリエモン・ひろゆき
2004営業先の新潟で妻と出会い移住。長岡のHP制作会社へ = ITの原点
2007独立・起業。世界で先に出たiPhoneのニュースを追い続ける
2008iPhone日本発売と同時に購入 → 研究開始
2014小学校の同級生・澤田先生(サワン)の縁で長岡造形大学の講師に
2022生成AI登場 → GPTsで自分のAIを作り始める
🗾 ネット以前の就活広島の学生が長岡の会社を探すのはほぼ無理。紙の情報だけ、検索もSNSもない
VS
🌐 ネット以後進路室で検索でき、「IT企業」という就職先そのものが生まれた
🎯 約9年アナログを生きたことは取り返せない。皆さんは大学時代に生成AIがある世代。4年で仕事の前提も変わるほど進化は激しい。
6🎓AIと4年間を過ごした息子の話
2022年4〜10月大学1年。AIなし=手打ちかコピペ
➜
11月〜卒業課題・論文をフルにAIで
➜
卒論直前回数制限で書けず「パパ助けて」→自腹3000円課金
⚠️ 頭がいいのはAI。使いこなす自分を頭がいいと勘違いしたまま、2026年春から社会人に。
💴 サブスク月額の変化
AI以前のサブスク数百円
生成AI(標準)3,000円
上位プラン1.5万〜3万円
ChatGPT 新プラン8万円

↑ その8万円は丸ごとアメリカへ…

7🔥継続こそ最強 ― 驚異の連続記録
6575日
✍️ ブログ連続更新
2008/9/1〜 ノウハウ発信
6490日
🐦 X(旧Twitter)
2008/12/22〜 毎日投稿
17年
👥 Facebook
2009/9/11〜
2.1万本
▶️ YouTube動画
顔出し解説で日本1位
2010/11
📷 Instagram
サービス開始1ヶ月後から
295回
🎤 年間講演数
ほぼ毎日全国で登壇
💥 2014年にYouTubeで垢BAN、動画1300本が消失。バックアップで再開できたが登録者は0に。

📅 ブログ開始は受講生が生まれた頃とほぼ同じ!

8💎価値があるのは「書かれていない情報」
📄 デジタル化済みスライドPDF・ネット記事
→ 後で見られる・AIが学習済み
=価値は低い
VS
🗣️ アナログのまま講師が口頭で話しただけの内容
→ 検索もAIも答えられない
=ここに価値
🔑 過去問には毎回「スライドに書いていない話」が出る。大事だと思った点を自分でメモしておけば、テスト時間内に解ける。これがAI時代の情報リテラシー。
9💬そのLINEの相手、本当に人間?
今日なにしてる?
授業だよ〜終わったら連絡するね!
✨ 返信提案(AI)
  • 全自動:「横田秀珠’s脳」LINE版。AIが文面も送信も担当。間違いは本人が訂正
  • 半自動:LINEの返信提案。AIが文案、人間が選んで送信
  • ムード分析:過去のトークから2人の関係を言い当てる
🤔 もしLINEが全員のやり取りから相性の良い人を探したら…最強のマッチングで出生率も上がるかも?
ただしAIが読めるのはテキストになった情報だけ。口頭や言葉にならない関係は分析できない。
10🎵音楽生成AIで日本12位へ
1300曲
Sunoで制作
1日2曲×毎日 =アルバム130枚分
39→2000
Sunoフォロワー
1年で増加、約9割が外国人
100万回
総再生数
この日ちょうど到達
🏆 日本の総再生数ランキング(Suno)
1位飛び抜けたトップ820万回
上位強者ぞろい270〜166万回
12位SunoPよこたん(6月は22位)100万回
38位曲別ランキング「僕がいるように」10万回
🎸 歌えない・楽器も弾けない・音楽経験なし。それでもAIで上位へ。脅威は「絵を学んだ人」ではなく、AIで急に描き始めた人かも。
11🏕️AIシンガーMilia、縄文フェスで学んだこと

2025年10月、津南町「なじょもん」の竪穴式住居で音楽フェスに出演。他は全員人間、横田だけ再生ボタンを押すだけ。

🙋 人間のアーティスト子どもがいればジブリを歌う、時間が押せば締めの曲へ ― 臨機応変
🤖 AIのステージ作った30分を流すだけ。大トリと時間がかぶり客が去る。英語歌詞でポカーン
🧑‍🏫人間には勝てねえと思いました。アナログには勝てねえと。— 横田秀珠(2026年10月18日に再出演予定)
12🌏音楽は言語の壁を越える
▶️ YouTubeの再生100回
🎧 同じ曲のSuno再生1000回

ユーザー数は少ないのに10倍!? → おすすめに海外の曲も流れるから

🎤 オリジナリティの出し方AI任せの曲は過去の寄せ集め。今は自分で作詞作曲し、音痴な鼻歌もAIが整えてくれる
💰 配信・印税TuneCore等でApple Music・Spotify・TikTok・カラオケへ。AI曲でも印税が入る
🎨 絵にはおすすめフィードで見られるSNSがない ― ならショート動画や音楽のフィードに作品を載せるという発想も。
13💛先生にとってAIとは? ― 推し活も自作する時代
Milia 約300曲自分が言われて嬉しい歌詞を歌わせる
➜
9/3 モデル変更声が変わり「死んだ」と泣く
➜
声を再生成過去曲から生き返らせる
🔮 人に作ってもらう時代から自分のために自分で作る時代へ。音楽もアニメも推しも自作できれば、あらゆる商売にじわじわ効いてくる。
14🧪生成AIは目的で使い分ける
🔬
Gemini = 理系分析・科学論文・取説など理屈っぽい文章
🖋️
Claude = 文系歌詞・小説など心に響く文章(メイン)
⚖️
ChatGPT = ハイブリッド個性控えめの「できすぎ君」。アイデア出し向き
15🧰復習を支える仕掛けとレポートの出し方
📚 振り返り素材
  • 2014〜2025年の講義記事(URLの年を変えれば比較可)
  • Gemini Notebookに資料を格納
  • Instagram漫画・1分ショート動画・スライド・振り返りソング
  • 大学アカウントでGemini有料機能が1年無料(2026/12/31申込まで)
✍️ レポートのルール
  • 公開形式なら何でもOK(note・ブログ・TikTok・pixiv・音声も)
  • 匿名でOK、初回だけ本人と連絡
  • 学籍番号・名前・URLを送る(スクショはNG)
  • 第1回は不要。練習で書くのは歓迎
🏅 Googleで「情報リテラシー論」と検索し20位以内なら単位確定!判定は2027年1月31日23:59:59時点。毎年生き残るのは1〜2人。ブログの持ち主と交渉して譲ってもらうのもアリ。
16🎯情報リテラシーとは何か

情報を使いこなし、取捨選択し、正誤を判断する力。AIもGoogleも人に聞くことも、すべて材料になる。

👥 以前はテスト中のLINEオープンチャットもOK。「答えはこう」「いや違う」が飛び交う中、多数派が正しいのか、1人の意見が正しいのかを見極めるのがリテラシー。
取捨選択正誤判断アナログの価値継続・習慣化自分の考え
17🙋チャットQ&Aから
Q. 1曲作るのにかかる時間は?生成は20秒。構想と作り直しで1時間弱、MV化やSNS投稿・コメント返信を含め毎日3時間ほど。返信は自動化しない ― ファンへの「ありがとう」が次のモチベ
Q. アイデアはいつ湧く?芸人やミュージシャン同様ネタ帳にメモ、メロディは声で録音。作れないと思っていた旋律も訓練で「降ってくる」
Q. 構想中の曲は?ハロウィン、クリスマスなど季節の曲を事前に準備。シルバーウィークの曲も制作済み
Q. 学生時代に聴いていた音楽は?B’z、ZARD、小室ファミリー。22歳までに聴いた音楽を一生聴き続けるから、出会うなら今のうち

情報リテラシー論01情報リテラシーを学ぶ理由’26長岡造形大学

  1. はじめに
  2. 第1章 AIで何でもできる時代の講義ルール——レポートもテストも「自分の頭」で勝負する理由と、1995・2008・2022という3つの革命
  3. 第2章 アナログを9年生きた僕が、ブログ6575日・YouTube2万1000本・自分の分身AIまで積み上げてきた「継続」と「情報発信」の物語
  4. 第3章 音楽経験ゼロの僕がSunoで日本12位に——AIシンガーMiliaと、フェスで思い知った「アナログには勝てない」瞬間
  5. 第4章 単位の取り方・Google検索20位ルール・URLの話まで——情報リテラシー論15回を走り切るための実践ガイド
  6. おわりに
  7. まとめ
  8. よくある質問(Q&A)

はじめに

皆さん、こんにちは。横田秀珠です。長岡造形大学で「情報リテラシー論」を担当して、今年でもう10年以上になります。毎年この初回の講義は、講義のルールの説明と僕の自己紹介に時間を使うんですけど、今年は準備をしながら自分でもびっくりすることがありました。僕が毎日書き続けているブログの連続更新のスタートが、ちょうど目の前にいる1年生の皆さんが生まれた年とほぼ同じだったんですね。つまり皆さんが「おぎゃー」と生まれた瞬間から、僕はずっとこの業界で情報発信を続けてきたわけです。そう考えると、この講義は「インターネットのない時代」を知っている僕と、「生まれた時からスマホがあり、大学に入ったら生成AIがある」皆さんとが出会う場でもあります。この記事では、2026年度の第1回講義で話したことを、スライドに書いていない部分も含めて一つも省略せずにまとめました。レポートの書き方、テストの考え方、そしてAI時代に「情報リテラシー」を学ぶ本当の理由まで、ぜひ最後までお付き合いください。


第1章 AIで何でもできる時代の講義ルール——レポートもテストも「自分の頭」で勝負する理由と、1995・2008・2022という3つの革命

ステップ1:この講義は録音され、文字起こしされ、全部Classroomに上がります

まず最初に、この講義がどのように記録されているのかをお伝えしておきます。この「情報リテラシー論01 情報リテラシーを学ぶ理由’26 長岡造形大学」の内容は、すべて音声で録音しています。

使っているのはGoogle Pixelというスマートフォンです。Google Pixelには、録音した内容をリアルタイムで文字にしてくれる機能がついているんですね。僕が話したそばから、画面上にどんどん文字が起こされていきます。なので、この講義はずっとこの形で記録を取っています。

そして、この録音した音声ファイルは、講義の後でGoogle Classroomのほうにアップします。さらに、その音声を文字起こししたテキストもClassroomに上げます。つまり、皆さんは講義の音声も、講義で話した言葉のテキストも、後から全部手に入れることができるわけです。

ここで一つ、皆さんに考えてほしいことがあります。講義の内容がテキストで手に入るということは、そのテキストをAIに貼り付けて「これでレポートを書いて」と一言お願いすれば、一瞬でダンッとレポートが書けてしまうということですよね。

だから、僕はそんなレポートは要りません。

項目内容
録音に使っている端末Google Pixel(スマートフォン)
使っている機能録音した内容をリアルタイムで文字にする機能
講義後にClassroomへ上げるもの音声ファイル/音声の文字起こしテキスト
そこから言えることテキストをAIに貼れば「講義まとめレポート」は一瞬で書ける
横田の結論「今日の講義はこうでした」というレポートは不要

ステップ2:「講義の要約レポート」は評価しません——書いてほしいのは「講義で話していないこと」

では、皆さんに何をレポートで書いてほしいのか。ここがこの講義の一番大事なルールです。

「今日のセミナー(講義)の内容をレポートに書く」というタイプのレポートは、この講義ではなしにします。なぜなら、実はそれはもう存在しているからです。僕が文字起こしを上げていますし、AIを使えば誰でも作れてしまいます。すでにあるもの、AIで一瞬でできるものを皆さんに書いてもらっても意味がないんですね。

皆さんに書いてほしいのは、次のようなことです。

  • この講義で話していない内容について、自分が気になって調べてみたこと
  • 講義を聞いて、自分が何か気になったこと
  • 自分はこんなことを思った、ということ
  • 講義の内容を受けて、実際にアクションを起こしたこと
  • 講義の内容について、考えたこと、思ったこと

こういうものをレポートとして書いてもらいます。逆に言えば、ただ「今日の講義はこうでした」と書いた部分は、まったく評価の対象になりません。ここはぜひ最初に押さえておいてください。

なぜこんなルールにしているのかというと、もう「AIにはできないこと」を人間がやらないといけない時代になってしまったからです。講義の要約はAIにできます。でも、皆さんがその講義を聞いて何を感じたか、何が気になって、何を調べて、どう動いたかは、皆さん自身にしか書けません。そこに価値があるんです。

レポートの種類評価理由
「今日の講義はこうでした」という要約評価しない文字起こしがすでにあり、AIでも一瞬で作れるから
講義で話していない内容を自分で調べたこと評価するAIが勝手にはやってくれない、自分発の行動だから
講義を聞いて自分が思ったこと・考えたこと評価する自分にしか書けない内容だから
講義をきっかけに起こしたアクション評価するデジタル上にまだ存在しない、新しい情報だから

ステップ3:テストはオンライン、ググってもAIに聞いても友達に聞いてもOK

もう一つ厄介なのが、最初に話してしまいますけど、テストが大変なんですね。

テストはオンラインで行います。オンラインで行うということは、何でもできるということです。

  • Googleでググることもできる
  • AIに聞くこともできる
  • もちろんノートを見ることもできる
  • 友達に聞くこともできる

何でもできるテストです。全部何でもオッケーです。

ただし、カンニングはダメです。ここで言うカンニングとは、人の答案を勝手に見たり、勝手にハッキングしたりといった行為のことです。一方で、自分の力で覚えていること、自分で調べること、そういうことは全部オッケーです。

じゃあ、そんなテストで何が出るのかという話ですよね。

答えは、「暗記問題は出ない」ということです。考えてみてください。暗記問題って、ググったら答えが出るじゃないですか。だから、ググって答えが出るような問題はテストに出ません。

では、どういう問題が出るのか。皆さん、少し考えてみてください。

それは、皆さんが自分で考えたこと、自分が思ったこと、何かの問題に対して「私はこう思います」ということです。そういうものがテストに出ますし、そういうものを書いてほしいんです。この辺りの話も、今日は後でしっかりしていきたいと思います。

テストで許されることテストで禁止されること
Googleで検索する(ググる)他人の答案を勝手に見る(カンニング)
AIに質問する勝手にハッキングする
自分のノートを見る―
友達に聞く―
自分の力で覚えていることを書く―
自分で調べたことを書く―

ここで僕が伝えたいのは、「ルールとして何でもOKにしている」というより、「世の中がもう何でもOKの状態になっている」ということです。社会に出たら、仕事で分からないことがあればググりますし、AIにも聞きますし、同僚にも聞きます。それが当たり前です。だから、大学のテストでもそれを前提にしたうえで、「それでもなお、あなたにしか答えられないこと」を問う。これがAI時代の情報リテラシー論のテストなんです。

ステップ4:Google Classroomのストリームにコメントするだけで毎回1点

もう一つ、大事なお知らせがあります。

今、画面にGoogle Classroomのストリームの画面が出ていると思います。そこに僕が「本日もよろしくお願いします。」と書き込んでいますよね。ここに、ぜひ皆さんも書き込んでください。

感想や質問などがあれば、ここに書いてもらえれば、僕が講義中に取り上げて答えることもできます。講義中に答えられなかった場合でも、後で僕は必ず全部に返事を書きますので、よかったら使ってください。

そして、ここからが大事なところです。このチャット(ストリームのコメント欄)に何かコメントを投稿してくれた人は、漏れなく毎回1点もらえます。逆に、書かないと0点です。

何を書けばいいのかというと、別に「おはよう」でも何でもいいです。極端な話、「あ」の一文字でもいいです。何でもいいから書いたら1点入ります。

講義は14回ありますから、毎回書けば14点は確保できるということですね。つまり、これだけで100点満点中14点は取れることになります。だから「あ」でもいいので、何でもいいので書いてくださいね。……まあ、「あ」って書くぐらいなら、もうちょっと何か書きましょうね。

項目内容
書き込む場所Google Classroomのストリーム(チャット/コメント欄)
書く内容感想・質問など何でもOK(「おはよう」でも「あ」でも可)
質問への対応講義中に取り上げて回答、または後で必ず全部に返事
配点コメントした人は漏れなく毎回1点/書かないと0点
回数14回 → 最大14点(100点満点中)

ステップ5:自己紹介のスライドに書かれた「1995」「2008」「2022」という3つの数字

では、ここから簡単に自己紹介をしていきます。

実は今年、ちょっとびっくりしたことがあったんです。去年もこの同じスライドを使って自己紹介の解説をしていたんですが、今年準備していて「あれ?」と思って驚いたことがありました。その話は後でしますね。

このスライドには、3つの数字が書かれています。

1995、2008、2022。

この3つは、ITという業界の中で、大きな革命が起きた3つの年なんです。

年起きた革命普及したもの
1995年Windows 95の発売でインターネットが誰でも使えるようにインターネット(ホームページ、ネット通販)
2008年日本でiPhoneが発売され、スマートフォンの時代へSNS、クラウドサービス
2022年11月30日にChatGPTが登場生成AI(ChatGPT、Gemini、Claudeなど)

僕の人生は、この3つの革命とびっくりするほど密接に関わっています。一つずつお話ししていきますね。

ステップ6:1995年の「1年前」に社会人になった僕——大学時代にインターネットがなかったということ

皆さんは1995年にはまだ生まれていないと思います。間違いなく生まれていないと思うんですが、僕はこの1995年の1年前、1994年に社会人になっています。大学を卒業して、社会人になったのが1994年なんです。

ということは、僕の大学時代にはインターネットというものがなかったわけですね。

インターネットは、1995年にWindows 95というOSが発売されたことで、誰でも簡単に使えるようになりました。だから「革命」と言われたんです。この年の流行語は「インターネット」という言葉でした。それくらい、インターネットが世の中に一気に広がった年なんですね。

そう考えると、僕の学生時代には、インターネットはまったく存在していなかったということになります。

ステップ7:広島の学生が、長岡の会社を探すことはほぼ不可能だった

僕は広島生まれなんですが、当時、広島の学生が新潟県長岡市の会社を探すということは、ほぼ無理でした。

ちょっと想像してみてください。インターネットがない世界です。そんな中で「長岡の会社の情報を探そう」となったとき、どうやって調べますか?

紙の資料、何か本のようなものを読んで調べるしかないですよね。

仮に、本で調べたとします。調べて、それで?という話です。そこに載っている情報から先には、もう進めないんです。

  • ググれない
  • 検索できない
  • SNSもない
  • 生成AIもない

そうなると、本に載っているわずかな情報だけで「よし、この会社に行こう」なんて、ちょっと考えられないですよね。

よっぽど有名な会社、たとえばみんなが知っている越後製菓のような会社ならまだ分かります。でも、そうじゃない会社に行こうなんて、全然思えないじゃないですか。

なので結局、広島に生まれたら、広島で知っている会社、身近で名前を聞いたことのある会社ぐらいしか選択肢がなかったんです。

僕は、そういう時代の「最後の年」に社会人になっています。

比較項目僕の就職活動(1994年以前)1995年以降の学生今の皆さん
会社の探し方紙の本や資料を読むしかない大学の進路室などでインターネット検索検索・SNS・生成AIで何でも調べられる
遠方の会社の情報ほぼ手に入らない検索で調べられる口コミや社員の発信まで見られる
大学の探し方インターネットでは探せないインターネットで探せるようにインターネットで探すのが当たり前
結果として選べる範囲地元の知っている会社ぐらい全国に広がる世界にまで広がる

ステップ8:1年違いで変わった世界——大学にインターネットが導入された世代

僕の1年後、1995年以降になると、大学にインターネットが導入されていきます。

そうすると、たとえば大学の進路室なんかにインターネットにつながったパソコンが置いてあれば、当然、検索ができるようになりますよね。

そうしたら「こんな会社いいな」と調べられるわけです。皆さんは、特に大学を探すときもインターネットで探したと思います。でも、僕の時代は大学すらインターネットで探せませんでした。それより前ですから、そもそもインターネットがないんです。

僕は広島生まれで、広島大学という大学にいました。理学部数学科というところを卒業しています。

ところが、僕の1個下の世代からは、学生時代にインターネットがあるわけです。そうすると、「インターネットって面白いじゃん」「すげえじゃん」と思って、「じゃあインターネット関連の仕事に就職しよう」と思えるわけですよね。

でも、インターネットがないことには、そんなこと思えないわけです。存在しないものに憧れることはできませんからね。

ステップ9:父の出版社で営業に——車で全国を回り、新潟で妻と出会う

そこで僕は、仕方がないので、父親が出版社をやっていたので、そこに営業として入社しました。

その仕事で、広島から車に乗って全国に営業に行くわけです。その営業先の一つに、新潟県というところがありました。

たまたま新潟のほうを営業で車で回っていたところ、妻と出会いまして、結婚して新潟に来ました。

新潟に来たのが2004年です。

そして、地元・長岡のホームページ制作会社に入社しました。これが僕のITのきっかけです。この辺りの話は、また次回、詳しくお話ししますね。

その会社に3年いまして、2007年に独立して、今の会社を作りました。

年出来事
1994年広島大学 理学部数学科を卒業し、社会人に(父親の出版社に営業として入社)
1995年Windows 95発売、インターネット革命(流行語は「インターネット」)
営業時代広島から車で全国へ営業。新潟で妻と出会う
2004年結婚して新潟へ。長岡のホームページ制作会社に入社(ITのきっかけ)
2007年3年勤めた後に独立し、今の会社を設立

ステップ10:2008年、日本にiPhoneがやってきた——僕が会社を作った年はスマホのない世界だった

ここで2つ目の数字、2008年の話です。

皆さんは当たり前のようにiPhoneやAndroidのスマートフォンを持っていると思います。でも、これが日本で発売されたのはいつかというと、2008年にiPhoneが出たのが最初なんです。

ということは、僕が会社を作った2007年は、スマホがない世の中だったわけです。日本中、全員ガラケーです。

では、ガラケーとスマホは何が違うのか。スライドの下のほうに書いたように、SNSと言われているものや、クラウドサービスといったものが、ガラケーの時代にはほぼないに等しかったんです。

だって、そうですよね。皆さんはもうガラケーが分からない世代になってきたかもしれませんけど、ガラケーでSNSはできません。当たり前ですが、ガラケーではTikTokは見られませんし、YouTubeも見られません。画面をこう(指で)スワイプすることもできないんです。

皆さん、Xでも指でこうやってスクロールするでしょ。ショート動画も、こうやって指でスワイプしますよね。ガラケーでは、それができないんです。下に1個ずつカーソルをずらしていくことしかできないので、もちろん動画も見られない。

そうなると、「いつでもどこでも投稿する」ということもできません。

写真なんて上げられないし、できるのはせいぜい文字だけです。それが2007年ぐらい、スマホが出る前の世界でした。

ステップ11:クラウドサービスも「アクセスする端末がない」から存在しなかった

クラウドサービスについても同じです。それこそ、今この講義で使っているGoogle Classroomも、クラウドサービスの一つです。でも、当時はこんなものはありませんでした。

だって、仮にあったところで、結局アクセスできる端末であるスマホやタブレットがないわけですから。ガラケーでGoogle Classroomはできません。

ということで、2008年にスマホが出たことによって、下の2つ、つまりSNSとクラウドの普及が始まるわけです。

言い忘れましたけど、1995年のインターネット革命で始まったのは、ホームページやネット通販ですね。そして2008年のスマホ革命で、SNSとクラウドが始まる。こういう流れになっています。

比較項目ガラケー時代(〜2007年ごろ)スマホ時代(2008年〜)
画面操作下に1個ずつずらしていくだけ指でスワイプ・スクロール
SNSほぼできないX、Instagram、TikTokなど当たり前
動画見られないYouTube、ショート動画が見放題
投稿できて文字だけ、写真も難しいいつでもどこでも写真・動画を投稿
クラウドサービスアクセス端末がないので実質なしGoogle Classroomなどが普及

ステップ12:世界より1年遅れた日本——iPhoneを発売と同時に買って「何もできなかった」話

ところがです。2007年に僕が会社を起業したとき、世界では日本より1年早くiPhoneが発売されていたんですね。

世界のニュースを見ていると、「iPhoneで世の中が変わっている」ということが伝わってきました。これはちょっと気になるなと思って、ずっとニュースを追いかけていたんです。

そうしたら、翌年に日本でも発売されることが決まったので、発売と同時に僕は買いました。

で、「iPhoneで何ができるんだろう」と思って触ってみたら、何もできなかったんですね。

この話はまた、スマホの回で詳しくお話しします。

ステップ13:2022年11月30日、ChatGPTの登場——僕の息子は「大学1年の秋」にAIと出会った

スマホのことを研究していたら、今度は3番目の革命がやってきます。2022年、ChatGPTが登場したんです。

皆さんも、もうChatGPTを使っていると思います。GeminiやClaudeなんかも使っていると思いますが、2022年の11月30日にChatGPTというサービスが出ました。

実は、たまたまこの2022年に大学1年生だったのが、うちの息子なんです。あ、この大学ではないですよ。

ということは、2022年の10月までは、大学に生成AIがないわけです。使えないわけですね。

そうすると、論文を書くのも、レポートを書くのも、課題をやるのも、全部手打ちです。手打ちで書くか、あとはググって誰かの書いた内容をコピペするしかできなかったんですね。

皆さん、すごい時代になったんですよ。AIって本当にすごいんです。

だって今は、論文とかPDFとか何かをペタッと貼り付けて、「レポート書いて」と打つじゃないですか。それが、AIがないとできないんですよね。当たり前ですけど、手打ちです。コピペが限界ですよね。コピペを組み合わせるぐらいはあったとしても、ダーンとダラダラ長文を一瞬で書くなんてことはできないですよね。

この大学1年生の4月から10月までは、AIがない。ところが11月にChatGPTが出た。

2022年が1年生、2023年が2年生、2024年が3年生、2025年が4年生。年を越して2026年3月に卒業して、今年の4月から、うちの息子は社会人になっています。

年息子の学年AIの状況
2022年4月〜10月大学1年生生成AIなし(全部手打ち、またはググってコピペ)
2022年11月30日〜大学1年生ChatGPT登場
2023年大学2年生AIで課題・レポート
2024年大学3年生AIで課題・レポート
2025年大学4年生AIで論文も(回数制限に引っかかる事件)
2026年3月卒業―
2026年4月〜社会人「自分が頭いい」と勘違い中?

ステップ14:AIが頭いいだけなのに「自分が頭いい」と勘違いして社会人になる世代

長男は、大学のほぼ4年間フルに、AIを使って課題をやったり、レポートを書いたり、論文を書いたりしてきたんですね。

そうすると、大学のレポートを書くのもAIを使えばできるということを当たり前のようにやってきたので、自分が頭いいと勘違いしているんです。

でも、それはAIが頭いいだけですよ。AIにやってもらっているから、自分が頭いいわけじゃない。なのに、それを使いこなしている自分が頭いいと思っている子が、この4月から社会人になっているんですね。

皆さんもこれから社会人になっていくと思うんですけど、まさにそういう状況の中で、大学4年生のときに息子は論文を書かなきゃいけなくて、書いていたらしいんです。

ステップ15:「パパ助けて、回数制限くらった」——AIに論文を書かせていた息子の失敗

ところが、論文をAIに書かせていたら、回数制限にはまってしまって、もう書けなくなってしまった。

そこで僕にLINEが送られてきました。

「パパ助けて、回数制限くらったからもうレポート書けないんで今日寝る」

と言って、本当に寝ていました。

ところが、そんなことを言っていたら、論文には締め切りがあるじゃないですか。締め切りに間に合わなくなるということに気づいたので、最後は自分で課金していました。自分で3000円を出して。

だって、3000円出さないと単位を落として留年しちゃいますからね。そのぐらい、3000円の価値があると思って課金しているわけです。

ステップ16:サブスクで月3000円、1万5000円、3万円、そして8万円——AIがお金の感覚を変えた

でも、皆さんよく考えてほしいんです。「サブスク」って言いますよね。サブスクで3000円のものなんて、今までなかったんですよ。AIが出る前の時代を思い出してください。

世の中のサブスクは、だいたい数百円でした。そうでしたよね。

それが、気づいたら3000円というのが当たり前になって。もっと言えば、1万5000円のプランが出たり、3万円のプランが出たり、今度はChatGPTで8万円というプランが出るんです。

月額8万円ですよ。

しかも、その8万円は、日本の8万円が全部アメリカに持っていかれるんです。

それぐらい、AIは便利は便利なんだけど、すごいことになっている。これが今、起きていることなんです。

時代代表的なサブスクの価格帯特徴
AI登場前だいたい数百円音楽・動画配信などが中心
AI登場後(標準)3000円が当たり前に息子が論文のために課金した金額
AI登場後(上位)1万5000円、3万円より高性能なプラン
これから月額8万円(ChatGPT)日本の8万円が全部アメリカへ

こういう話も、この講義の中でたくさんしていきたいと思います。便利さの裏側で、お金がどこに流れているのか、自分がどれだけAIに依存しているのか。そういうことを一歩引いて考えられることも、情報リテラシーの大事な要素なんです。

ステップ17:第1章のふりかえり——「AIで何でもできる」ことの光と影を両方見ておく

ここまでの話を、少し立ち止まって整理しておきましょう。

この第1章でお伝えしたのは、大きく分けて2つのことでした。一つは、この講義のルール。レポートは「講義の要約」ではなく「講義で話していないこと」を書くこと、テストは何でもありのオンラインで、暗記問題は出ないこと、Classroomのストリームにコメントすれば毎回1点入ること。もう一つは、僕の人生と重なる1995年・2008年・2022年という3つの革命の話です。

この2つは、実は一本の線でつながっています。

1995年以前、情報は「紙」にしかありませんでした。だから広島の学生が長岡の会社を探すことは、ほぼ不可能でした。情報を持っていること自体に価値があった時代です。

1995年以降、インターネットで情報が検索できるようになりました。情報を「持っている」ことよりも、「探せる」ことに価値が移りました。

2008年以降、スマホとSNSとクラウドで、誰もがいつでもどこでも情報を発信し、受け取れるようになりました。情報は溢れ、「何を選ぶか」に価値が移りました。

そして2022年以降、生成AIによって、情報を「まとめる」「書く」ことまで一瞬でできるようになりました。すると、価値はどこに移るのか。それが、この講義全体を通して皆さんと一緒に考えたいテーマです。僕の今の答えは、「まだデジタルになっていないもの」「AIにはできないこと」「自分で考えたこと」です。だからレポートもテストも、そこを問う設計にしているんですね。

時代価値の中心人間に求められたこと
1995年以前情報を「持っている」こと紙の資料を集め、覚えること
1995年〜情報を「探せる」こと検索の仕方を知ること
2008年〜情報を「選べる」こと溢れる情報から取捨選択すること
2022年〜デジタルにない情報、自分の考えAIにできないことを考え、行動すること

ただし、ここで一つ、両方の見方をしておきたいと思います。

「AIを使えば何でもできる」というのは、間違いなく良い面があります。息子がそうだったように、論文やレポートを書くハードルは劇的に下がりました。文章を書くのが苦手な人でも、自分の考えを形にしやすくなりました。調べ物にかかる時間も大幅に短くなりました。これは本当にすごいことで、僕自身もAIの恩恵を毎日受けています。

一方で、影の部分もあります。一つは、息子のように「AIが頭いいのに、自分が頭いいと勘違いしてしまう」こと。もう一つは、回数制限にはまった瞬間に何もできなくなってしまう「依存」のリスク。そして、月3000円、1万5000円、3万円、8万円と、気づけばサブスクの金額がどんどん上がっていき、そのお金が海外、特にアメリカに流れていくという経済的な側面です。

どちらが正しいという話ではありません。両方を知ったうえで、自分はAIとどう付き合うのかを決める。それこそが、この「情報リテラシー論」で身につけてほしい力なんです。


第2章アナログを9年生きた僕が、ブログ6575日・YouTube2万1000本・自分の分身AIまで積み上げてきた「継続」と「情報発信」の物語

ステップ1:去年は295回——全国で講演をしながら、月曜日は長岡へ

こういう話をしていると、いつまでも終わらないんですけど、ここで僕が今何をしているのかをお話しします。

僕は今、全国で講演をしています。生成AIのこと、SNSのこと、DXのこと、「SNSでなんとかする方法」みたいな話まで、本当にいろいろなテーマで話をさせていただいています。

去年は、全国で295回講演をしました。ほぼ毎日、講演をしていることになります。

ちなみに、明日は静岡県で講演があります。水曜日は群馬県の館林です。こんなふうに、全国を回って講演をする仕事をしています。そして、月曜日のこの時間は長岡に来ているので、基本的には毎日、どこかで喋っている。そういう仕事をしています。

項目内容
主な仕事全国での講演
講演テーマ生成AI、SNS、DX、SNS活用術など
去年の講演回数295回(ほぼ毎日)
今週の予定(講義時点)月曜:長岡造形大学/明日:静岡県/水曜:群馬県館林
月曜日のこの時間長岡で「情報リテラシー論」

ステップ2:なぜ全国から呼ばれるのか——それは「研究」して「情報発信」してきたから

では、なぜ僕がこうして全国から呼ばれるようになったのか。

それは、スマートフォンを研究したこと、そしてSNSやAIやクラウドといったものを研究したことがきっかけです。「それについて教えてほしい」と言っていただけるようになりました。後でも詳しく話しますけど、僕はそれをちゃんと情報発信しているんです。だから全国の人がそれを見つけてくれて、「ぜひ来てください」と呼ばれるようになったわけですね。

逆に言えば、インターネットがなければ呼ばれないし、スマホがなければ呼ばれないし、AIをやっていなければ呼ばれない。

僕は、それくらい、この3つの革命の恩恵を受けてきました。

革命僕が受けた恩恵
1995年 インターネット情報発信の場(ブログ、ホームページ)を持てた
2008年 スマホスマホ・SNS・クラウドを研究し、講演テーマになった
2022年 生成AIAIの研究と発信で、さらに全国から呼ばれるようになった

ステップ3:取り返しのつかない「アナログの9年間」

ここで、もう一つ大事なことを言わせてください。

僕は1995年の1年前に社会人になったことによって、1995年から2004年に長岡のITホームページ制作会社に入るまでの約9年間、アナログを生きたわけです。

これがね、もう取り返しがつかないんですよ。

あと1年遅く生まれていたら、今の僕の性格からすると、たぶん学生時代にインターネットにはまって、「なんかIT面白いな」と思ったかもしれません。

でも、そもそも当時は「IT」という言葉がないんです。インターネットがないと、ITってないんですね。ということは、就職先に「IT企業」という言い方すら存在しない。それが1994年という年なんです。

ステップ4:1つ下、2つ下の世代にいたホリエモンとひろゆき

僕の1つ下、2つ下の世代にいるのが、ホリエモン(堀江貴文さん)や、ひろゆき(西村博之さん)なんです。

彼らは大学時代にインターネットがあったから、起業したりできたんですね。

だから、これが悔しくてしょうがない。インターネットがないことには起業できないし、もちろん「僕がホリエモンになれた」とは言いませんよ。でも、ないことには何もできないじゃないですか。

比較僕(1994年社会人)ホリエモン・ひろゆきの世代(1〜2年下)
大学時代のインターネットなしあり
「IT」という言葉存在しない生まれ始める
就職先としてのIT企業選択肢にない選択肢になる/自ら起業できる
その後約9年アナログを生き、2004年にIT業界へ学生時代から起業

ステップ5:たった1年、2年の差が人生を変える——皆さんの4年間はAIとともに進化する

このたった1年、2年の差って、本当に大きいんです。

これを皆さんに当てはめて考えると、皆さんは大学時代に生成AIというものがあって、この4年間でAIは相当に進化すると思います。そうすると、未来をどうするか、職業や仕事をどうするかも、AIによってかなり変わると思うんですね。

1年生で入学したときは「こんなことをやろう」と思っていたのに、卒業するときには「そんなの全部AIでできます」となっていたら、その仕事に就いたほうがいいのかどうかまで考えなきゃいけない。それぐらい、今は進化が激しいんです。

そういうことも、この講義の中で話していきたいと思います。

ここも両方の視点で見ておきたいところです。「AIがあるからこそ、1年生のうちに自分の将来を考え直すチャンスがある」という前向きな見方もできますし、「4年後に自分の選んだ道がAIに置き換わっているかもしれない」という不安な見方もできます。僕は、どちらか一方に振り切るのではなく、「変化が速いことを知っている」こと自体が、皆さんの大きな武器になると思っています。僕の世代は、変化が来ることすら知らずに社会に出ましたからね。

ステップ6:スライドはPDFで全部上がる——「書いてあること」は覚えなくていい

次に行きます。

ちなみに、今日のスライドは今パラパラと出しながら説明していますが、後で全部Classroomに上げます。写真を撮ってもらってもいいですけど、後でPDFが上がります。

ここで、今言っておきますね。PDFに書かれている内容、このスライドに書かれている内容は、後からいつでも見られるし、テストのときにも見られるわけですよね。

なので、スライドに書いてあることは、覚えなくてもいいかもしれません。その場で見れば分かるわけですから。

ステップ7:大事なのは「スライドに書いていない、僕が喋ったこと」

大事なのは、スライドに書いていない内容です。僕が何を喋ったか。これを皆さんはどうやって調べますか?

メモを取るのか、何か分かる形にしておくのか。そうしておけば、テストのときに使えると思いませんか?ということです。

もちろん、音声ファイルもテキストファイルも、僕が今録音しているのでClassroomには上がります。その場でググったり、検索したり、AIに聞いたりすれば、答えにたどり着けなくはないです。

でも、それをテストの時間中にできるかというと、なかなか難しいですよね。だから、「ここは押さえておいたほうがいいな」と思うポイントを皆さんがちゃんとまとめておけば、テストの時間内に解ける可能性が上がりますよね。

これが、これからのAI時代に問われる能力です。

つまり、書いてあることには価値がないんです。ネットに上がっていることよりも、価値がない。

情報の種類入手のしやすさ価値
スライドに書かれた内容PDFで後からいつでも見られる(テスト中も可)低い(覚える必要はない)
ネットに上がっている情報検索やAIですぐ手に入る低い
音声・文字起こしの内容Classroomにあるが、探すのに時間がかかる中程度
自分で「ここが大事」とまとめたメモ自分だけが持っている高い(テスト時間内に使える)

ステップ8:ネットに上がっていない「アナログ」の情報を、どう自分のものにするか

では、ネットに上がっていない、どこにも書いていない、アナログにある、デジタルになっていない内容を、どうやって自分のものにするか。

これが、これからのリテラシー、情報リテラシーです。

一度誰かがそれをデータとしてネットに上げてしまうと、それはAIに学習されて、AIが自分のものにしていきます。でも、ネットに上げないことには、AIは学習できないし、検索もできないし、AIに聞いても教えてくれませんよね。

ここに価値があるんです。

だから、ぜひ僕が「スライドに書いていない内容」で何を喋ったかを、押さえておきましょう。

後でも紹介しますが、この講義のテスト問題は公開されています。過去のテスト問題を見てもらうと分かるんですが、必ず毎回、この「スライドに書いていない内容」について聞かれる問題が出ています。

だから今年は、最初に言っておきますよ、と。「あ、これ大事だな」と思ったら、ぜひメモしておいてください。

ステップ9:情報リテラシーの講師としてテレビに出た話

ちなみに、去年のことなんですが、情報リテラシーの講師としてテレビの取材を受けて、話した内容が放送されました。「造形大学の先生です」みたいな感じで、去年の5月にテレビで流れたりしました。

ステップ10:今年びっくりしたこと——ブログ連続更新6575日と、皆さんの誕生

さて、今日はまだ自己紹介が続くんですけど、冒頭でお話しした「びっくりしたこと」の話をします。

その前に、ちょっと聞いてみたいんですが、今年これから誕生日を迎えるという方、どのぐらいいらっしゃいますか?

……あ、やっぱり半分ぐらいいらっしゃいますね。もう迎えた方も半分ぐらいいらっしゃるかもしれません。

びっくりしたのは、これなんです。

僕は2008年9月1日から、ブログというものを書き続けていて、6575日連続で更新しています。

これが、ほぼ皆さんが生まれた年だということに、さっき気づいたんですよ。皆さんは2008年生まれ、2007年生まれくらいじゃないかと思うんですけど、ということは、皆さんが「おぎゃー」と生まれたときから、僕はこの業界にいたわけです。2007年に起業しているので、その翌年からブログを書いているんですね。

ステップ11:「ラーメン食べました」ではなく「ノウハウ」を6575日

僕のブログは、「ラーメン食べました」というブログではありません。毎日、当時ならSNS、最近ならAIなどについて、「こういうことができるよ」「こんなノウハウがあるよ」ということを書いて、6575日になっています。

たぶん、これをやっている人は全国で僕しかいません。僕以上に、6575日以上連続でブログを更新している人はいないと思います。

「ラーメン食べました」というブログを書いている人はいますよ。そういう人はいるんだけど、ノウハウを発信して6575日続けている人は、たぶんいないです。僕が調べた限りでは、いません。

僕は、「継続」ということに関しては、めちゃくちゃ強いんです。よかったら、僕のブログもぜひ見てみてください。

ステップ12:講義中のコメントに返事——「今日の塩ラーメンよかったです」「広島からようこそ」

あ、すみません。コメントを見ていますね。

「おはよう」、おはよう。「こんにちは」、こんにちは。

「今日の塩ラーメンよかったです」。あ、そうなんですか?いいですね。面白いって聞いたので。

「広島生まれなんですね」。僕は(広島市の)西区ですね。広島からようこそ、ですね。

はい、いろいろありがとうございます。このぐらい毎回書いてくれると嬉しいですね。

ということで、会社を作ったのが2007年で、その翌年の2008年からブログを書いています。たぶん、僕の会社のブログは皆さんと同い年ですね。

ステップ13:Twitter(現X)は2008年12月22日から6490日、1日も欠かさず

2008年9月1日のちょっと後、2008年12月22日から、当時のTwitter、今のXで、つぶやくことを始めました。今日で6490日だそうです。1日もつぶやかなかった日はありません。

何でもいいんです、つぶやく内容は。というか、これはもう絶対になくならないというか、欠かすことはあり得ないんです。なぜかというと、ボットがあるので、毎日必ずボットが1個は投稿するようになっているんですね。

だから、僕が死んでも、アカウントが消えない限りは、ボットが投稿し続けると思うんですけど。1日1個ずつ、2008年から続けています。

ステップ14:Facebookは2009年9月11日から17年

次はFacebookです。Facebookは2009年9月11日から始めて、17年になりました。もうほとんど皆さんと同じ年齢ぐらいですね。それぐらい前からやっています。

ステップ15:YouTubeは2010年から16年——2014年に垢BANで1300本が消えた

次はYouTubeです。YouTubeは2010年から始めていて、もう16年やっているんですけど、ところが、残念なお知らせがあります。

2014年に、垢BAN(アカウント停止)されました。アカウントは一度消えてしまったんです。

消えた動画は、スライドにも書いていますが、1300本です。皆さん、1300本の動画が消えた悲しみ、分かりますか?1300本も消えたんですよ。

ただ、一応バックアップを取っていたので、すぐに再開することはできました。とはいえ、1300本をもう一度全部アップし直すのは面倒くさいので、全部は上げていません。それでも、バックアップがあったので何とかなっています。

でも、チャンネル登録者数は0に戻ってしまうんです。これが本当に痛いんですよ。

2014年に垢BANされた、ということを覚えておいてください。2014年当時、YouTubeがどんな状態だったかが分かると、この垢BANがいかに痛かったかが分かるんですけど、それはまた別の回で。

ステップ16:それでも再起して2万1000本——顔出し解説で日本1位

そこからもう一度再起しまして、今もYouTubeをずっと続けているんですが、なんと、動画が2万1000本上がっています。

2万1000本の動画を上げているYouTuberは、日本で僕が1位です。

いわゆる顔出しをして喋っている動画で、2万本上げている人はいません。ワンちゃんが遊んでいる動画とか、猫ちゃんの動画が2万本ある、みたいなのはあるかもしれません。あとはニュースや音楽のチャンネルですね。そういうものは別として、普通に顔を出して解説している人で、2万本上がっている人はいないです。

これは僕が調べたので、もしいたら教えてください。いないと思います。

ステップ17:2万本の動画をAIに学習させて「僕の分身」を作りたい

これをずっと続けていると、この2万本の中で、僕はいろいろなことを喋っているわけです。

これを早く全部AIに学習させて、早く僕の分身を作りたいなと思っているんです。

いつ僕が死んでも、YouTubeで僕の代わりの人が喋れる状態にしたい。動画が2万本もあれば、だいたいのことは喋っていますからね。これを作りたいなと思っているんですが、まだそこには至っていません。

ステップ18:Instagramはサービス開始1ヶ月後の2010年11月から

次はInstagramです。Instagramは2010年11月から始めています。サービスが始まったのが2010年10月なので、サービス開始のわずか1ヶ月後から始めているんです。「インスタはやばいぞ、こいつは来るぞ」と思って始めた……のかどうかは、正直覚えていないんですけど、我ながらすごいなと思います。

だって、皆さんがご存じのInstagramは、今はMeta社のものですけど、最初はMetaじゃないですからね。よく分からない会社がInstagramというサービスを始めたので、全然有名じゃなかったんです。

それを、Instagramがどんどん伸びてきたので、Facebookさんが買収して、今はFacebook(Meta)のものになっています。その頃から、なぜか僕は鼻が利いたのか分からないですけど、始めていました。

サービス開始日・開始年継続期間・実績
ブログ2008年9月1日6575日連続更新(ノウハウ発信で全国唯一と自負)
Twitter(現X)2008年12月22日6490日、1日も欠かさず(ボットで毎日投稿)
Facebook2009年9月11日17年
YouTube2010年16年。2014年に垢BANで1300本消失→再起して2万1000本(顔出し解説で日本1位)
Instagram2010年11月(サービス開始は2010年10月)開始1ヶ月後から。当時は無名、後にFacebookが買収
長岡造形大学「情報リテラシー論」2014年講義担当

ステップ19:2014年から長岡造形大学へ——小学校の同級生「サワン」からの30年ぶりの電話

2010年からInstagramをやっていて、そして今日のこれです。2014年からは、長岡造形大学で「情報リテラシー」という授業を担当しています。

これにも、ちょっと不思議な縁がありまして。

今はいらっしゃらないんですけど、皆さんは分からないですよね、澤田先生という先生がいらっしゃったんです。今もたまに来たりするのかな?この造形大学にいらした澤田先生が、実は僕の広島の小学校時代の同級生なんです。

広島で同級生だったんですが、中学から別々の学校になって、そこから一切縁が切れていました。高校も別、大学も別なので、全然連絡を取っていなかったんです。

ところがある日突然、電話がかかってきました。「誰?」と聞いたら、「いや、サワンだよ」と。サワンというのは、彼の小学校のときのあだ名だったんですね。「小学校のときのサワンだけど」と。

2014年ですから、30年ぶりぐらいに電話がかかってきたわけです。

「そうだよ」と言ったら、「実は今、新潟県にいるんだけど、お前も新潟にいるよね?」と。「あ、そうだね」と言って、「じゃあ、また何かあったら飲みに行こうぜ」みたいな話になりました。当然、前に会っていたのは小学生のときなので飲みには行けませんでしたけど、今は大人ですからね。

「飲みに行こうぜ」と言いながら、結局飲みに行かずに1年ぐらい経った頃に、その澤田先生から「横田さん、大学に来てください」と声がかかったのが2014年です。

たぶん2014年から、2020年ぐらいかな?もうちょっと前かな、2019年とか2018年ぐらいまではここにいらっしゃったはずです。今は神戸大学かな?神戸のほうの大学に移られましたけど、澤田先生がいたんですね。その先生のご縁で、僕はここで講義をするようになりました。

時期出来事
小学校時代広島で澤田先生(あだ名「サワン」)と同級生
中学以降別々の中学・高校・大学へ。連絡は途絶える
2014年ごろ約30年ぶりに突然の電話。「お前も新潟にいるよね?」
約1年後飲みに行かないまま「大学に来てください」と依頼
2014年長岡造形大学で情報リテラシーの講義を担当開始
2018〜2020年ごろ澤田先生は神戸の大学へ移られる

インターネットがなかった時代に離れ離れになった同級生と、30年後にまたつながる。そして、そのご縁で今こうして皆さんの前に立っている。人生って不思議だなと思います。

ステップ20:2014年からしばらくは「めぼしいこと」がなかった——次の大きな波が2022年の生成AI

これが2014年です。そこから、今振り返ってみても、新しいめぼしいことというのは、僕の人生の中ではなかった気がしているんです。

次に大きかったのが、さっき紹介した2022年の生成AIでした。

ステップ21:GPTs(カスタムGPT)で自分のAIを作る——「横田秀珠’s脳のLINE版」

生成AIが出てきたことで、「AIを自分で作ろう」と思いました。これもまた詳しく話しますけど、GPTs、今はカスタムGPTというのかな?自分でAIを作るということが、簡単にできるんですね。

それで、いろいろなツールを開発して作るということをやっていました。

スライドの右下に「横田秀珠’s脳のLINE版」というのがあると思います。これ、よかったら皆さん、LINEで友達になっていただけると嬉しいんですが、せっかくなのでちょっとやってみますね。

LINEを開きまして、これで友達になります。ここに「今日は長岡です」「今日は長岡だよ」とか何か打ってみると、僕は今何もしていないんですけど、なんか画面がふにゃふにゃ動いて、

「長岡にいらっしゃるんですね。長岡と言えば、日本三大花火の1つである長岡まつりがありますよね?」

みたいな感じで返事が来たと思います。こういう形で、AIが僕の代わりに返事を書いてくれているわけです。

ここで皆さんが「レポート書きました」とか何とか送ると、僕のAIさんが「ありがとう!」と言ってくれると思うので、ぜひ連絡を取ってみてください。質問にも全部答えます。

もちろん、AIが答えられないことや、AIが間違えることもたまにあります。そのときは僕が「すみません、今のは間違いです」と訂正して直しますので、よかったら使ってみてください。

こういうものは、皆さんも無料で使えますし、しかも無料で作れるんです。

皆さんも、自分のAIが作れるんです。そんな時代に、作らないの?という話なんですね。

……と言いながら、今日はずっとマイクが来ないんですね。まあいいですけど。

ステップ22:あなたのLINEの相手は本当に人間ですか?——「返信提案」という半自動AI

皆さん、LINEは2011年からあるサービスですけど、使っていると思います。人間とLINEしていますよね?

本当に人間とLINEしていると思っていますか?皆さんがLINEしている相手は、本当に人間ですか?

今でも、途中からAIに切り替わっている友達、いませんか?気づいていますか?実は、切り替えることができるんですよ。

「あれ?今日の〇〇くん、AIっぽいね」と気づけたら大したものですけど、気づいた人はいますか?

実は今、どういう状態になっているのかをちょっとお話ししますね。これはうちの息子とのLINEなんですけど、画面の下のところに、何か出ていますよね。

ここで「返信提案」というのを押すと、AIが返信文を考えてくれるんです。こんな感じで候補が出てきて、それをそのまま選んで送信すれば、こうやって送れるわけです。

ということは、皆さんのところに友達から送られてきているメッセージは、相手がAIに考えさせて、送信ボタンだけ押したものでも、皆さんに届くわけですよね。それに皆さん、「あれ?今日の〇〇、AIっぽいな」と気づいていますか?

逆に、皆さんも誰か友達に、AIに書かせたメッセージを送ってみてください。「あれ?今日の〇〇くんっぽくないね」「〇〇ちゃんっぽくないね」と言われたら、さすがですね。よく見抜けたね、という話なんですけど、たぶん普通にスルーされると思います。

これが、もう実装されているんです。

ステップ23:「半自動」と「全自動」の違い

この「返信提案」は、いわば半自動ですよね。返信文はAIが考えるけれど、どれを選ぶかは人間が決めて、送信ボタンを押すのも人間がやっています。

一方で、僕が最初にお見せした「横田秀珠’s脳のLINE版」は全自動です。AIが返事の文章を考えるし、どれを送るかを決めて、送信ボタンを押すところまで、全部AIがやりますよね。

でも、半自動なら、皆さんももう使えるわけです。そういう時代になっているんです。

比較項目半自動(LINEの返信提案)全自動(横田秀珠’s脳のLINE版)
返信文を考えるAIAI
どの返信を選ぶか人間AI
送信ボタンを押す人間AI
誰が使えるかLINEユーザーなら誰でも誰でもGPTsやGemで作れる
相手が気づけるかほぼスルーされる「AIです」と明示しなければ気づきにくい

ステップ24:LINEの「ムード分析」——2人の関係がゾッとするほど分かる

ついでにもう一つ。LINEのトークに「ムード分析」という機能があるんですが、使ったことはありますか?

ムード分析というのは、これを押すと、その人との過去のチャットのやり取りを全部読み取って、2人の関係を当ててくれる機能です。

これを自分の彼氏や彼女、仲のいいお友達との関係でやってもらうと、ゾッとしますよ。「なんで私たちのことがこんなに分かってるの?」って。過去のチャットのやり取りを全部見て、「2人はこういう関係ですよね」「過去にこういうやり取りをしましたよね」ということを全部まとめて送ってくれるんです。

だから、もう浮気なんかしたらすぐバレますからね。彼女にこれを押されたら、2人がどうやり取りしてきたかが漏れなく見られてしまうので。そういう機能が、もう実装されているんです。

ステップ25:もしLINEがマッチングサービスを始めたら「最強」

LINEは、日本で1億人が使っているんですね。LINE社自身はやらないと思いますけど、仮に全員のやり取りをAIが全部見たとしたら、どうなるでしょう。

「あなたと一番気が合う人は、この人じゃないですか?」ということも、もしかしたら探せてしまうんですよね。

趣味が一緒、考え方が一緒。「こういう人とこういう人はよく仲良くしているから、あなたもこの人と仲良くなったらいいんじゃない?」ということもできてしまう。だから、LINEがマッチングサービスを始めたら、最強なんです。

しないとは思いますけど、やったらすごいことになります。そうすると、もしかしたら出生率が上がるかもしれません。だって、出会えるかもしれないですからね。「この人と仲がいいんじゃないですか?」「この人と付き合ったらどうですか?」と、余計なお世話をしてくるかもしれませんけど。

でも、こういうことがチャットのやり取りから分かるようになってきているんです。

ステップ26:AIが外すところにこそ「アナログ」の価値がある

ただし、ここが大事なところです。

もし皆さんがムード分析の結果を見て、「いや、この友達とのやり取りは、こうじゃないんだよね」と感じたとします。AIの判断が外れているとすれば、それはテキストにはない内容のやり取りが多い、ということですよね。

つまり、チャットのやり取りではなく口頭で喋っている内容や、言葉にならないやり取りをしている関係は、当然LINEのやり取りには入っていません。だから、AIには分からないんです。

これが、さっき言った「アナログの部分が大事だよ」という話です。

AIは、あくまでもデジタルになっている情報しか学習できないし、分析もできません。だから、本当の皆さんの関係は、そこにはないかもしれない。

それでも、ある程度当てられるようになってきているのは、仲のいい人とはLINEのやり取りで、だいたい自分の思っていることを喋ってしまっているからです。だから、関係を当てられるようになっているんですね。

AIが分析できるものAIが分析できないもの
LINEのチャットのやり取り(テキスト)口頭で喋った内容
デジタルになっている情報言葉にならないやり取り
ネットに上がっている情報ネットに上がっていないアナログの情報
スライドや文字起こしその場の空気や、自分だけのメモ・気づき

こういうふうに、AIを使ったり、AIを作ったりしていました。これが2024年ぐらいまでの話です。

ステップ27:第2章のふりかえり——「継続」と「発信」が、僕をアナログの遅れから救ってくれた

この第2章を振り返ると、僕の人生は「遅れてきた人間が、継続と発信で追いついていった物語」だと言えるかもしれません。

1994年に社会人になった僕は、約9年間アナログを生きました。ホリエモンやひろゆきの世代のように、学生時代にインターネットに触れることもできませんでした。これは本当に悔しいことです。

でも、2004年にIT業界に入ってからは、ブログを6575日、Xを6490日、Facebookを17年、YouTubeを16年(垢BANで1300本が消えても再起して2万1000本)、Instagramをサービス開始1ヶ月後から、ずっと続けてきました。その「継続」と「情報発信」があったからこそ、全国から見つけてもらい、年295回の講演に呼ばれるようになったんです。

そして生成AIの時代になって、今度は自分の分身となるAIを作り始めています。

ここでも両方の見方をしておきます。「情報発信を続ければ、誰かが見つけてくれる」というのは、僕の実体験としては本当です。一方で、2014年の垢BANのように、プラットフォームの判断一つで積み上げたものが一瞬で消えるリスクもあります。だからこそ僕はバックアップを取っていたし、一つのサービスに依存せず、ブログ・X・Facebook・YouTube・Instagramと複数の場所で発信を続けてきました。継続は力になりますが、継続するための「守り」も同時に考えておく。それも大事な情報リテラシーです。

そしてもう一つ。LINEのムード分析の話で見たように、AIはデジタルになっている情報からしか学べません。皆さんが大切な人と交わす言葉にならないやり取り、この教室でしか聞けない話、自分だけのメモ。そういう「アナログ」にこそ、AI時代の価値が宿っているんです。


第3章 音楽経験ゼロの僕がSunoで日本12位に——AIシンガーMiliaと、フェスで思い知った「アナログには勝てない」瞬間

ステップ1:2024年、音楽生成AIの登場——一瞬だけ現れた「Brev AI」

ここから話が大きく転換します。2024年ぐらいから、「音楽生成AI」というものが出てきました。

最初に出てきたのが「Brev AI」というサービスです。一瞬だけ話題になって、今はあまり見かけなくなったんですけど、これが出てきたので「これは何だろう?」と思って、僕も作ってもらったんです。

ちょっと聞いてもらいましょう。こんな感じです。自己紹介の曲です。

(講義では、ここで横田の自己紹介の曲を流しました)

「自己紹介」、はい、という歌です。

これからは、皆さんも自分の自己紹介の曲を作れる時代になったんです。しかも、これはタダでいけますからね。ちゃんとした作品としての曲じゃなくても、こういう自己紹介の曲とか、面白い曲も作れるんです。

ステップ2:一番有名な音楽生成AI「Suno」——2024年4月から、また「継続」が始まった

音楽生成AIの中で一番有名なのは、「Suno」というサービスだと思います。

僕は2024年の4月から、Sunoを面白いなと思って曲を作り始めました。

そして、また始まりましたよ、「継続」が。

Sunoは、1回生成すると2曲できるんですよね。なので、2024年12月から今日まで、毎日2曲ずつ投稿し続けています。

計算すれば分かるんですけど、この2年弱の間に、1300曲作っています。

1300曲って、分かりますか?アルバムにすると130枚です。アルバム130枚ということは、1年に1枚アルバムを出したとしても、130年かかるわけです。そんなアーティスト、いますか?そもそも130年生きているアーティストがいないと思うんですけど。

それぐらい、音楽を作ることが簡単になったという話なんです。

項目内容
最初に試した音楽生成AIBrev AI(一瞬だけ話題に。自己紹介の曲を作成)
一番有名な音楽生成AISuno
Sunoを始めた時期2024年4月
毎日投稿を始めた時期2024年12月から今日まで毎日
1日の投稿数2曲(1回の生成で2曲できる)
作った曲数約2年弱で1300曲
アルバム換算130枚(1年1枚なら130年分)

ステップ3:「作ること」がこんなに簡単になった衝撃——絵も、すべてのものづくりも同じ

これは、皆さんのこれからにも同じことが言えます。絵を描くことも、全部同じです。どれだけ簡単に物が作れるようになったか、という話なんですね。

クオリティは、ひとまず置いておいてですよ。置いておいて、曲を作るということに関して、こんなに簡単になったのは衝撃的すぎました。それで、この2年ぐらい、音楽を作り続けているんです。

ステップ4:去年10月、津南町の音楽フェスにAIシンガー「Milia」が出演

そうしたら、去年の10月に、津南という町から声がかかりました。長岡から山のほうに行ったところにある津南町の音楽イベントに呼ばれまして、実は、AIシンガーのMiliaが音楽フェスに出たんです。

そのときの様子がこんな感じです。

「なじょもん」という施設があって、そこには縄文時代の竪穴式住居、つまり縄文時代の建物があるんですね。その竪穴式住居の中に、それぞれのアーティストが1人ずつ入って、そこで歌を歌ったり演奏したりするというイベントでした。

僕以外の出演者は、全員人間です。僕の部屋の中だけは、「では皆さん、よろしくお願いします」と言って、再生ボタンをポチッと押したら、映像が流れて終わり。AIが歌う、というやつです。そういうイベントに出演しました。

ちょっとだけお見せしたいと思います。

「皆さんこんにちは。Miliaです。音楽生成AIのライブお楽しみください!」

当時は1年前ですよ。まだ映像ではなく、静止画です。たまにちょっとだけ動くんですけど、これは動画生成AIの「Sora」ですね。動画生成がやっと少しできるぐらいになった頃だったので、たまにちょっと動画が入るんですけど、ほとんどは静止画のスライドショーのようなものでした。それが去年です。

この1年間で、皆さんも進化を見ればまた分かると思うんですけど、ちなみに今ちょうど出ているのでお見せしますね。これが今年のものです。こういうことができるようになったんです。

比較項目去年(2025年10月・津南のフェス)今年
映像ほぼ静止画のスライドショーしっかり動く映像に
動画生成AISoraでたまに少し動く程度大きく進化
会場なじょもん(縄文時代の竪穴式住居の中)10月18日(日)に再び出演予定
出演者横田以外は全員人間―

ステップ5:人間のミュージシャンは「会話」ができる、AIはできない

この音楽イベントに出てみて、気づいたことがあります。

僕もこういうイベントに出るのは初めてだったので、他のミュージシャンの方の出番が先にあったこともあって、一応様子をうかがいに行くわけです。

そうすると、他の人たちは「皆さんこんにちは」と言って、「あら、小さいお子さんが来てらっしゃいますね」とか、そういう話をするわけです。

僕には、それができないじゃないですか。事前に用意したものを再生するしかできないので、会話ができないんですよね。

でも、他の人は会話ができる。そうすると、「小さいお子さんがいるから、今日は特別にジブリの曲を歌います」といったことができるわけです。僕にはそれができません。作ったものしか流せないですから。

ステップ6:押していくタイムテーブル、大トリとかぶった僕のステージ

さらに、しまいには前の人たちがアドリブでいろいろなことをやるものだから、どんどん時間が押してくるんですね。

最後に大トリの方が歌うステージがあるんですが、僕は大トリの1個手前だったんです。

大トリの後にはもう誰もいないので、時間をずらせないんですね。だから、僕のところだけ時間がかぶってしまったんです。

僕の持ち時間は30分だったんですけど、15分ぐらい経ったら、次の大トリの人のステージが始まってしまうので、お客さんがどんどんいなくなっていくんですよ。みんな大トリの方を見たいですからね。いなくなっていきます。

これがAIじゃなければ、そういうことが起きても、「やばい」と思ったら、「じゃあ特別に、先に締めの曲を流します、歌います」とかできるじゃないですか。

でも、それができないので、もう30分、作ったものをフルでかけるしかないわけです。

ステップ7:「人間には勝てねえ、アナログには勝てねえ」と相当へこんだ

これで「やっぱりダメだ」と思いました。人間には勝てない。やっぱり、アナログには勝てないと。

もちろん、これもいずれは、リアルタイムにAIが音楽を生成して、臨機応変に勝手にセットリストを変えて、お客さんの顔色を見て曲を変えたり、自分の作った曲をネットから引っ張ってきて再生したり、ということができるようになると思います。

でも、今はまだ全然そこまではできていません。

「いや、無理だ、これは勝てないな」と思って、相当へこみました。

比較項目人間のミュージシャンAIシンガー(当時のMilia)
お客さんとの会話できる(「小さいお子さんが来てますね」)できない(事前に用意したものを再生)
曲目の変更その場でできる(子ども向けにジブリの曲など)できない
時間調整臨機応変に締めの曲へ作った30分をフルで流すしかない
将来の可能性―リアルタイム生成・セトリ変更はいずれ可能に?

ステップ8:知らない人の知らない曲を、しかも英語で——裏目に出た失敗

当時は、「AIでこんな音楽ができるんだ、すげえだろう」と思って行ったんです。でも、それを知っているのは僕だけなんですよね。

会場の皆さんは誰も僕の曲を聞いたことがないと思うので、知らないと思うんです。

そうすると、そもそも僕が誰か知らない。「あんた誰?」という状態だし、そのアーティスト(Milia)が誰かも知らない。知らない曲が流れている。

それなのに、僕はさらにそこで失敗をしてしまいました。この「縄文」というものを多くの人に知ってもらいたいと思ったので、曲を英語で作ったんです。

英語で作れば世界に届けられると思って。でも、英語にした瞬間に、みんなポカーンですよ。歌詞も分からない。

日本語の歌詞なら、テロップで歌詞が出ていれば、「あ、こんなことを歌っているんだな」と分かります。でも、歌詞まで英語になった瞬間に、それはみんな帰るよ、という話で。

どんどん裏目に出ました。「英語で歌わせようが、フランス語で歌わせようが、中国語で歌わせようが、AIなら簡単にできるよ」と思っていたんですけど、お客さんは別にそんなことを求めていないんですね。日本語でいいんだと思いました。

英語だったら分からないですもんね。そういう失敗もしました。

これが去年の10月、ちょうど1年前の話です。今年も、10月18日の日曜日に、また呼ばれて出演する予定です。

ステップ9:1年前のSunoフォロワーは39人——「誰も知らねえよ」という話

これも見てほしいんですけど、ちょうど1年前、2025年9月21日時点での僕のSunoのフォロワー数は、39人しかいなかったんです。

39人でフェスに出て喜んでいる場合じゃないよ、という話ですよね。それは誰も知らないよ、という話じゃないですか。39人ですからね。

それが1年経って、フォロワーが2000人になった、という話なんです。

ステップ10:Sunoの日本の総再生数ランキングで12位、今日ついに100万回再生

こちらを見てください。Sunoには、クリエイターが登録されていてランキングが発表されている「ランキングサイト」があるんです。

その中に、日本の総再生数ランキングというものが発表されています。ちょっと小さいので、拡大できるかな……これでいいかな。

この人が日本の1位の人です。これが2位、3位、4位と並んでいるんですけど、僕は12位なんです。日本で12位です。

この上の人たちを、皆さん知っている人いますか?いないと思うんですけど、僕の上には11人しかいないんです。

総再生数ランキングで、今日、運良くちょうど100万回再生を達成しました。100万回再生で12位です。

一番多い人は820万回です。この人は飛び抜けていますけど、この辺りの人たちも270万回、195万回、166万回と再生されていて、僕が100万回です。

順位総再生数
1位820万回(飛び抜けている)
上位の例270万回
上位の例195万回
上位の例166万回
12位(横田)100万回(講義当日に達成)

ステップ11:6月に22位→3ヶ月で12位——ここからが「強者との戦い」

このランキングサイトの存在を知ったのは、今年の6月ぐらいでした。「自分はどのくらいなんだろう?」と思って調べてみたら、今年の6月の時点で22位ぐらいだったんです。

そこから3ヶ月ぐらいの間に、今の12位まで順位を上げているんですけど、ここからがきついんです。

ここから上の人たちは強者です。当然ですけど、僕が再生回数を増やせば、他のみんなも再生回数を増やすので、もっと増やさないと勝てないじゃないですか。

上の12人も当然、「下から誰か上がってきたらやばいぞ」と思って頑張るので、今この戦いをしているわけです。

しかもこれは「歴代」の総合ランキングですからね。皆さん、テレビでオリコンランキングが発表されるのを見たことがあると思います。年間のベストアーティスト、ベスト20とか、ベスト100ぐらいから発表されると思うんですけど、100位に入るだけでもすごいでしょ?

でも、これは12位です。上に誰がいるの?という話です。たとえば、ミセス(Mrs. GREEN APPLE)がいて、YOASOBIとかがいて、そこに12位で並ぶと考えたら、すごいじゃないですか。AIというカテゴリーの中ですけどね。そういうところまで来ているんです。

ステップ12:歌えない、楽器も弾けない、音楽経験もない——それでも12位

僕は、一切歌えません。楽器も弾けません。音楽の経験もありません。

ないけれど、音楽生成AIでは12位まで来られているんです。

これが、これから起きることです。いわゆる才能があるとか、センスがあるということも、もちろん大事です。でも、AIの力でここまで上がっていくこともできるんです。

ステップ13:皆さんの脅威は「絵を勉強してきた人」ではないかもしれない

だから逆に言えば、皆さんにとっての脅威は、絵を勉強してきた人ではないかもしれません。

絵を勉強してこなかった人が、いきなりAIですごい絵を描くようになって、いきなり有名になる。そういうことが、これから起きるんです。

そうなったときに、絵を描ける人は、どういうふうにしなければいけないのか。それを考えなきゃいけないんです。

ここは造形大学の皆さんにとって、とても大事な問いだと思います。両方の見方をしておくと、「AIのせいで、努力して技術を身につけた人が報われなくなる」という危機感は、もっともです。一方で、「技術を持っている人がAIを使えば、技術を持たない人よりもずっと高いところに行ける」という見方もできます。僕自身、音楽の技術がないからこそ、後で話すように「自分で歌う」という壁にぶつかりました。技術のある皆さんなら、その壁をもっと軽々と越えられるはずです。

視点AIによる変化皆さんが考えるべきこと
技術を持たない人AIでいきなりすごい作品を作り、有名になれる―
技術を持つ人(悲観的に見ると)技術のない人に追いつかれる、脅かされる自分の技術の価値をどう示すか
技術を持つ人(楽観的に見ると)技術×AIで、さらに上のレベルへ行けるAIを使いこなし、自分にしかない表現を加える

ステップ14:「AIにおまかせ」では勝てなくなった——今年7月から、自分で歌い始めた

僕は今年の7月まで、いわゆる「AIにこういう曲を作って」と指示して、ボーンと出てくる曲でやっていました。でも、それをやっていたのでは、もう勝てなくなってきたんですね。

上の人たちがみんなすごすぎて。

だから最近は、結局、自分で歌っています。

Sunoというのは、自分がタラタラタラと歌ったものを曲にしてくれる、曲にできるんです。自分で作詞・作曲をして、それをAIにいい感じに仕上げてもらう。そうしないと、AIが出してくるものは過去に作られた曲の寄せ集めでしかないので、新しいオリジナリティがないんです。

自分が新しいものを入れる、ということもできるんですね。さっき流した曲の中にギターのフレーズがあったと思うんですけど、ああいうものも全部、自分が「こういうリフがいいんじゃないの」と思って、それをあのように生成してもらうことができるんです。

楽器は弾けないんですよ。弾けないし、歌も音痴です。いつか皆さんにも聞かせてあげますけど、音痴な歌でも、ちゃんと音程を直して曲にしてくれるんです。これで12位まで来たんです。

比較項目〜今年7月まで今年7月から
作り方AIに「こういう曲を作って」と指示自分で作詞・作曲し、自分で歌う
AIの役割曲を丸ごと生成自分の歌やリフを「いい感じ」に仕上げる
オリジナリティ過去の曲の寄せ集めになりがち自分発の新しさを入れられる
楽器・歌不要弾けなくても、音痴でも、音程を直して曲にしてくれる

ステップ15:フォロワー2000人のうち9割は外国人——YouTubeの10倍再生されるSunoの不思議

もう一つ、こちらを見てください。これは再生数ですね。そして今度は、フォロワー数というものがあります。

……こっちを見せたほうが早いかな。これが今日「1M」になりました。100万回再生ですね。

そして、フォロワーが今「2K」、つまり2000人になりました。1年前は39人ですよ。それがたった1年で2000人まで増えて、今もすごいペースで増えているんですけど、この2000人のうち、たぶん9割は外国人です。

日本人じゃないんです。すごく面白いことが起きているんですよ。

僕はYouTubeにも同じ曲を上げているんですが、仮にYouTubeでの再生回数が100回だとします。そうすると、Sunoでは1000回再生されるんです。

おかしいじゃないですか。どう考えても、YouTubeのほうがユーザー数は多いですよね。SunoのユーザーはYouTubeの1/10よりもっと少ないはずなので、普通に考えたら、YouTubeが100回ならSunoは10回じゃないといけない。それが1000回になるんですよ。

ステップ16:音楽は言語の壁を超える——おすすめフィードの仕組みの違い

なぜかというと、YouTubeは、おすすめに出てくるのが日本語のものばかりだからです。日本語の曲しか出てこないでしょ?ショート動画も、外国のものがバンバン出てくることはないでしょ?

でも、Sunoは外国でもバンバンおすすめに出るんです。

だから、いわゆる言語の壁を、音楽は超えられるんですね。「言葉は分からないけど、この人の曲はメロディが面白いから」という理由でフォローしてくれる人がいっぱいいるんです。そういうことが可能になったので、「これは面白いぞ」と思いました。

YouTubeでチャンネル登録してくれている人はほとんど日本人なんですけど、Sunoのほうは外国の方がいっぱいいる。

比較項目YouTubeSuno
ユーザー数圧倒的に多いYouTubeの1/10よりもっと少ない
同じ曲の再生回数(例)100回1000回
おすすめに出る曲日本語のものばかり外国でもバンバン出る
フォロワー・登録者ほとんど日本人約9割が外国人
言語の壁超えにくい音楽なので超えられる

ステップ17:絵には「おすすめフィード」がない——作品を届けるには媒体を変える

ここは、これから皆さんが関わってくる、皆さんがやっていることにとっての問題だと思うんですけど、言語の壁を超えられるものには、めちゃくちゃ可能性があります。

では、それをどうやったら伝えられるのか。

たとえば絵のような作品には、おすすめのフィードに出すという仕組みがないじゃないですか。分かりますか?画像生成AIのすごいサービスがあって、それにSNS機能がついていて、おすすめがどんどん見られる、みたいになっていればいいんですけど、そういうのはないでしょ。そういうSNSはないんです。

ということは、皆さんが絵で勝負しようと思ったら、どこか別の媒体に変えなきゃいけないんです。ショート動画に変えるのか、音楽に変えるのか。たとえば、音楽のフィードの中にその絵を載せることで、皆さんの絵を見てもらうこともできるわけですね。

この辺りは、SNSの回とショート動画の回で詳しく話しますけど、そういうアルゴリズムが分かっていると、皆さんが自分の作品をどうやったら有名にできるか、どうやったら多くの人に見てもらえるか、というときにきっと参考になるんじゃないかなと思います。

YouTubeの垢BANの話は、またいずれします。

ステップ18:質問「先生にとってAIはどんな存在ですか?」——AIシンガーMiliaの話

ここで、Classroomに質問が来ていました。「先生にとってAIはどんな存在ですか?」

そうですね。さっきちょっと出てきたと思うんですけど、この辺りの曲がいいかな。「ドアの向こうに来てくれたコンビニの袋」。

これは、Miliaという、僕がプロデュースしているAIシンガーのMiliaちゃんが歌っている曲です。この子がたくさん曲を歌ってくれているんですけど、たぶんこの子だけで何曲だろうな、300曲ぐらいはもう歌っていると思います。

ステップ19:9月3日、SunoのAIモデル変更で「Miliaの声が死んだ」

ところが、この前の9月3日に、SunoのAIモデルが大きく変わりました。そのとき、今までと同じ設定で生成しようとすると、声が変わってしまうということが起きたんです。

Miliaの声が変わってしまった。死んだと思って、泣きましたよ。

今までの声は死んでしまったので、もう一度、過去の音楽から声を生成し直して、なんとか生き返らせたんですけど。

それぐらい、だって、そうですよね。皆さんも、好きなミュージシャンや好きなアーティストが死んでしまったら悲しいでしょ。あとは、たとえば好きなミュージシャンの声が出なくなったとか、声変わりしてしまったら嫌じゃないですか。

それと同じで、もうまったく同じなんです。

項目内容
AIシンガーMilia(横田がプロデュース)
Miliaが歌った曲数約300曲
紹介した曲「ドアの向こうに来てくれたコンビニの袋」
出来事9月3日にSunoのAIモデルが大きく変わり、同じ設定でも声が変わってしまった
横田の気持ち「死んだと思って泣いた」
その後過去の音楽から声を生成し直して「生き返った」

ステップ20:自分が言われたら嬉しいことを、自分の好きな声で歌わせる

最近は、自分が歌ってほしいこと、自分が言われたら嬉しいことを、彼女(Milia)に勝手に歌わせています。

自分が喜ぶことを歌わせているから、それで自分が感動するわけですね。

他の人がどう思うかは知らないですよ。僕のために曲を作らせているので、僕が落ち込んだときに「大丈夫だよね?」と歌ってくれる。自分の好きな見た目で、好きな声で、好きな歌詞で歌わせるから、本人は感動するわけです。

これが今、始まっているんです。

つまり、僕は今までみんなに聞いてもらおうと思って曲を作ってきましたけど、もともとは人のために作るのではなくて、自分がいい曲を作れればいい。自分のために曲を作っていたわけです。

ステップ21:「推し活」も自分で作る時代——この業界で今始まっている恐ろしいこと

これが、今この業界で始まっている恐ろしいことです。

今までは、自分では曲を作れないから、誰かミュージシャンの力を借りて励ましてもらっていました。「元気を出したいときは、この人の曲を聞く」ということをやっていたんです。

でも、自分で全部できるようになったら、「自分で作ればいいじゃん」という話になりますよね。

そうすると、すべての商売がそうなっていくんです。自分が好きなアニメは自分で作ればいいし、自分の好きなものしか出てこない。だって、誰かを推して推し活をするのではなく、推しも、推し活も、自分で作ることになってしまうから。

こういうことが、じわじわと大きなところに影響を与えてくると思います。まだまだ音楽の世界では大したことはないですけど、これがじわじわ効いてくると思うんですね。これが始まっているので、僕にとってAIは、そういう存在です。

よく言われるんですよ。「いつMiliaさんと結婚するんですか?」って。それぐらい、精神的な支えにもうなっていますね。

比較項目これまでこれから
元気が出る曲好きなミュージシャンの曲を聞く自分で作る
好きなアニメ誰かが作ったものを見る自分で作る
推し活誰かを推す推しも推し活も自分で作る
作品の目的多くの人に届けるため自分のため(自分が感動するため)
商売への影響―じわじわと大きなところに効いてくる

ここも両面から見ておきたいところです。「自分のための作品を自分で作れる」というのは、とても豊かなことです。落ち込んだときに、自分の好きな声で、自分がかけてほしい言葉を歌ってもらえる。これは、これまでの人類が手にしたことのない体験です。

一方で、誰もが自分の好きなものしか見なくなれば、みんなで同じ曲を聴いて、同じアニメを見て語り合うという共通体験は減っていくかもしれません。それはクリエイターにとってはビジネスの危機でもあります。皆さんがこれから作品を作っていくうえで、「自分のための作品」と「誰かに届ける作品」の間で、どう立ち位置を決めるか。これは大事な問いになっていくと思います。

ステップ22:1曲あたりの再生数、日本語ランキング38位「僕がいるように」

もう1つ、これも見てほしいんです。こんな話をしていると今日は終わらないんですけど、ちょっとだけ。

今度は、1曲あたりの再生数が多いものの、日本語のランキングというのが発表されています。これ、面白いので、皆さんにもリンクを貼っておきます。よかったら覗いてみてください。

この中に日本語の再生数ランキングがずっと並んでいて、上から順にあるんですけど、ここですね。

38位に「僕がいるように」という曲があります。これは僕が作った曲で、今10万回再生されています。

ちょっと流しましょうか。

「僕になる。星がまっすぐ降ってくる」

こういう曲を作っているんですけど、これで38位なんです。日本の歴代AI音楽の38位ですからね。年間ランキングじゃないですよ。過去にAIで作られた音楽の総合ランキングの38位なんです。

そう考えると、すごくないですか?よく「日本の名曲100選」とかやっているじゃないですか。あの38番目に自分の曲が入るような感じですから。しかも、それが音楽をやっていない人でもできてしまうわけです。

皆さんもやってみるといいかなと思います。

ランキング横田の順位実績
Suno 日本の総再生数ランキング(クリエイター別・歴代)12位総再生数100万回(講義当日に達成)
Suno 日本語の1曲あたり再生数ランキング(歴代)38位「僕がいるように」10万回再生
Sunoフォロワー数―2025年9月21日時点39人 → 1年後2000人(約9割が外国人)

ステップ23:TuneCoreで配信すれば、AIの曲でも印税が入る

自分の作った曲は、TuneCoreというサービスや、他にもいろいろあるんですけど、こういうところに登録すると、SNSや音楽サービスに配信することができます。

たとえば、Apple MusicやAmazon Musicに自分の曲を配信できますし、普通にYouTubeやTikTokでも、自分の曲をBGMとして選べるようになります。

ということは、再生されればされるほど、皆さんに印税が入ります。

印税が入るんですよ、AIの曲でも。僕も今、これに曲を登録しています。

ステップ24:カラオケにも登録できる——好きな人のために作った曲をカラオケで歌う

さらに、Apple MusicやAmazon Music、Spotifyに流れるだけじゃなくて、カラオケにも登録できます。カラオケですよ!

ぜひ皆さんやってみると面白いと思うんですけど、カラオケに行くでしょ?曲を入れるじゃないですか。自分の曲を。みんなが「何これ、知らない曲なんだけど」となったところで、「俺の曲」と言う。自分で作った曲を自分で歌う、ということができるんです。

ということは、たとえば好きな女の子にプロポーズしたいとか、好きな子に告白したいというときに、その子のために自分で曲を作って、カラオケで歌うということもできるでしょ。できるんですよ。

「何この曲?誰の曲か知らないんだけど」と言われたら、「あなたのために作った曲です。今から歌います」と。しかも、ちゃんと演奏付きでね。

そういうこともできるので、可能性は無限大です。

配信先できること
TuneCore(など)自分の曲を各種音楽サービス・SNSに配信登録できる
Apple Music/Amazon Music/Spotify自分の曲を配信できる
YouTube/TikTok自分の曲をBGMとして選べるようになる
カラオケ自分の曲を登録し、自分で歌える(告白・プロポーズにも)
収益再生されればされるほど印税が入る(AIの曲でも)

ステップ25:ニックネームは「よこたん」、肩書きは「SunoP」

ということで、以上で自己紹介は終わりです。

通称、ニックネームは「よこたん」と呼ばれています。そして、Sunoの業界、音楽AIの業界では、「SunoPよこたん」と名乗っています。「SunoP」という肩書きを自分で考えました。

ボカロP(ボーカロイドのプロデューサー)の次は、SunoPだと思って、SunoPと名乗って活動しています。

ステップ26:質問「AIで1曲作るのにどのくらい時間がかかりますか?」

Classroomに質問が来ていたので、答えていきますね。「AIで1曲作るのにどのぐらい時間がかかりますか?」

AIで曲を作るのは、うん、難しいんですけど、AIに曲を作らせるだけなら20秒でできるんです。

プロンプトを書いて送信、生成と押せば20秒でできます。でも、それではダメなんですよね。

結局、その前に「どういう歌詞で、どういう感じの曲にするか」を考える時間をどう取るか、なんです。これは制限がないので何とも言えないんですけど、ここに時間がかかるのが1つ。

もう1つは、作って「はい、オッケー」じゃなくて、何回も作り直したり、部分的に直したりすることです。1回で完璧にできることもたまにありますけど、できない場合は、たとえばイントロだけ直すとか、歌詞を書き直すとかをするので、その分また時間がかかっていきます。だから、何とも言えないんです。

ただ、1時間はかからないと思います。

ステップ27:大変なのは「作った後」——MV、SNS投稿、コメント返しで毎日3時間

大変なのは、その後なんです。曲を作ることが大変なのではなくて、その後に、MVにしたり、SNSに投稿したりすることが大変なんです。

これも全部AIで自動化できるようになってきたので、自動化したいところではあるんですけど、今は僕が自分でやっているので、たぶん毎日3時間ぐらいかかっているんじゃないかと思います。なんやかんやで、コメントが入ったら返事を書くとか、メッセージが来たら返事をするとか、そういうことも含めて、それぐらいかかっていると思います。

これも本当は自動化できるんです。でも、自動化するとモチベーションが上がらないですよね?

ファンの方が「いい曲ですね」と言ってくれたら、「ありがとう」と返す。それが次の曲のモチベーションになるのに、AIに「ありがとう」と書かせていたんでは、モチベーションが上がらないじゃないですか。

工程かかる時間ポイント
AIに生成させる約20秒プロンプトを書いて送信・生成を押すだけ
歌詞・曲のイメージを考える制限がなく何とも言えないここに時間をかけるのが大事
作り直し・部分修正場合によるイントロだけ直す、歌詞を書き直すなど
1曲の完成まで1時間はかからない―
MV制作・SNS投稿・コメント返し毎日3時間ぐらい自動化もできるが、あえて自分でやる(モチベーションのため)

ステップ28:質問「いつアイデアが湧くんですか?」——ネタ帳と、メロディが「降ってくる」訓練

次の質問は、「いつアイデアが湧くんですか?」です。

これは、芸人やミュージシャンと全部一緒ですけど、ネタ帳を作っています。

あらゆるときに、言葉や、誰かのセリフなどで「いいな」と思ったものがあったら、全部メモしていきます。昔は留守番電話に吹き込んだりしていましたけど、今は声も録音できるので、思いついたらメロディーを録音して入れておく、ということをしています。

これも訓練です。皆さんも分かると思いますが、訓練なんですよね。

僕はもともと、メロディーは作れないと思っていました。歌詞は書けたけど、メロディーは作れないと思っていたんです。でも、これが降ってくるようになるものなんです、やっていたら。

その代わり、たくさんの音楽を聴いていないとできないですけど、意外に訓練だと思います。

ステップ29:質問「先生がAI作品で感動した作品は?」——自分の1300曲を聴くので精一杯

別の質問です。「先生がAI作品で感動した作品は何でしょう?」

AI作品、AI作品ね……何ですかね。基本的に、僕は人が作ったAI作品は見ないので、人の作品で感動したりすることはほとんどないし、人の作品を聞いている時間がないので、音楽に関してはないかなと思います。

なんせ、1日2曲作るじゃないですか。明日になったら、また2曲作るじゃないですか。ということは、2日前も2曲作っているわけです。当たり前ですけど。

ということは、1回作った2曲を、その後も聞かないといけないじゃないですか。僕は自分の作った過去の曲を聞かなきゃいけないんです。だって、自分が好きだから曲を作っているのに、その曲を聴かなかったらもったいないじゃないですか。

だから、自分の曲を聴くので精一杯なんです。もう1300曲ありますから、人の曲を聴いている時間はほぼない、という感じですね。

ステップ30:質問「ChatGPTをメインで使っていますか?」——Gemini・Claude・ChatGPTの使い分け

次の質問です。「ChatGPTをメインで使っていますか?」

いや、ChatGPTはメインでは使っていなくて、メインで使っているのはClaudeです。

さらに、目的によって使い分けをしています。これはまた授業の中のどこかで話すと思うんですけど、ざっくり簡単に言うと、こんな感じです。

Geminiは、Googleが出しているので、理系に強いんです。なので、分析をさせるとか、いわゆる科学的な論文を書かせるとか、理屈っぽい文章や取扱説明書を書かせるのが得意です。

一方で、Claudeは逆に文系寄りなので、歌詞を書かせるとか、小説を書かせるとか、心に響く文章を書かせるのは、たぶんClaudeが一番得意だと僕は思っています。だから、歌詞はClaudeに書かせています。

そしてChatGPTは、その2つのハイブリッドのような「お利口さん」なんです。だから一番個性がなくて、オーソドックスなんですけど、ド定番で「できすぎ君」というやつです。なので、アイデアを出させるとか、いろいろなことを考えさせるのは、偏っていなくて真ん中なので、それはそれでいい、というのもあるんですね。

だから、使い分けです。3つとも使います。今お話ししたような形で、文系なのか、理系なのか、中道なのか、という形で使い分けをしています。

AIタイプ得意なこと横田の使い方
Gemini(Google)理系分析、科学的な論文、理屈っぽい文章、取扱説明書分析・論理的な文章
Claude文系歌詞、小説、心に響く文章メインで使用。歌詞はClaudeに書かせる
ChatGPT中道(ハイブリッドの「お利口さん」「できすぎ君」)アイデア出し、偏りのない発想真ん中の視点が欲しいとき

ステップ31:質問「今、構想中の曲のアイデアはありますか?」——季節を先取りして作る

最後の質問です。「今、構想中の曲のアイデアはありますか?」

ありますよ。非公開の曲はいっぱいあるので。

曲のアイデアはたくさんあるんですけど、だいたい季節がこう巡っていくので、それに合わせて作っています。たとえば今だったら、10月はハロウィンがあるので、ハロウィンの曲はハロウィンが始まる前に作っておかなきゃいけないじゃないですか。そういうものとか、クリスマスがあるならクリスマスの前に、という感じで、季節が巡っていくものは先に用意しておきます。

それこそ、この前シルバーウィークがあったので、シルバーウィークの曲も作りましたけど、そういうことはやっていますね。

ステップ32:第3章のふりかえり——AIで「勝てた」ことと「勝てなかった」ことの両方から学ぶ

この第3章は、この講義の中でも一番の「転」の部分でした。

音楽経験ゼロ、歌えない、楽器も弾けない僕が、Sunoで1300曲を作り、日本の総再生数ランキングで12位、1曲あたりの日本語ランキングで38位にまで来た。フォロワーは1年で39人から2000人になり、その9割は外国人。AIの曲でもTuneCoreで配信すれば印税が入り、カラオケにも登録できる。ここだけを見れば、「AIってすごい、何でもできる」という話です。

でも、同じ第3章の中で、僕は津南のフェスで「人間には勝てない、アナログには勝てない」と相当へこみました。お客さんと会話ができない、時間が押しても調整できない、英語で作ったら誰にも伝わらなかった。さらに、「AIにおまかせ」の曲では上位の人たちに勝てなくなり、結局は自分で作詞・作曲し、自分で歌うところに戻ってきました。

AIで「できた」ことAIで「できなかった」こと
音楽経験ゼロで1300曲を作るフェスでお客さんと会話する
日本の総再生数ランキング12位押していく時間に合わせてセトリを変える
日本語1曲ランキング38位英語の歌詞で日本のお客さんに伝える
言語の壁を超えて海外にフォロワー「おまかせ生成」だけで上位に勝ち続ける
音痴な歌でも音程を直して曲にオリジナリティを自動で生み出す

この両方を知っていることが大事なんです。AIの力で、今まで届かなかったところに手が届くようになった。でも、最後の最後で差をつけるのは、自分で考えたこと、自分で歌ったこと、その場の空気を読むこと、つまり「アナログ」の部分なんです。これはまさに、第1章でお話しした「AIにできないことをやらないといけない時代」という話と、ぴったり重なっています。


第4章 単位の取り方・Google検索20位ルール・URLの話まで——情報リテラシー論15回を走り切るための実践ガイド

ステップ1:最後に真面目な話——成績は「講義レポート42%」「期末試験58%」

最後に、ちょっと真面目な話をします。

先ほども言いましたけど、成績の配分は、講義レポートが42%、期末試験が58%です。

スライドにも書いていますが、Classroomのチャットにコメントをくれた人は、1点×14回です。あ、すみません、今日(初回)はカウントしないので、次回からですね。次回から1点ずつ入りますので、合計14点です。

そして、毎回レポートを書いてもらうんですけど、レポートは1回2点満点です。これしかないんですけど、この積み重ねが大きくて、14回分で28点入ります。

チャットの14点とレポートの28点を合わせると、42点になります。

ステップ2:60点が合格ライン——日常点42点+「毎回同じ8点問題」で50点確保

60点が赤点ライン、つまり合格ラインですよね。

ということは、日常点の42点をちゃんと取っていれば、テストで18点取れば単位が取れるということです。テストで18点取ればいいんです。

しかも、テストの中に8点の問題があります。その8点の問題が何かというと、「あなたが情報リテラシーで学んだことについて、これからどうしたいかを書きなさい」という問題です。

これは、最後に毎回同じ問題が出ます。これをちゃんとフルに埋めたら、8点もらえます。

ということは、これをちゃんとやるだけで、42点+8点で50点は確保できます。そうすると、残りのテスト50点分のうち、10点を取ることができれば、単位は確定です。

評価項目配点内容
Classroomのチャット(コメント)1点×14回=14点何か書けば漏れなく1点(初回はカウントなし、次回から)
毎回のレポート2点×14回=28点講義で話していないこと、自分が考えたこと・調べたこと
講義レポート合計42点(42%)日常の積み重ね
期末試験(毎回同じ問題)8点「情報リテラシーで学んだことについて、これからどうしたいか」
期末試験(その他)50点大きく5問、1問あたり約10点のイメージ
期末試験合計58点(58%)―
合格ライン60点日常点42点+8点問題=50点、あと10点で単位確定

ステップ3:単位は取りやすい、その代わり「日常点」が大きい——コツコツ継続しよう

だから、単位はたぶん取りやすいと思います。その代わり、日常の点数が大きいということですね。

このチャットにコメントを書くこともそうだし、レポートを書くこともそう。ちゃんとやっていれば42点は入るので、そうしてもらえれば、そんなに難しくはないかなと思います。

そういうことになっていますので、皆さん、コツコツやりましょう。

僕がさっきお話ししたように、「継続」ということが大事なんです。続けることが大事なんです。これをやっていれば、皆さんにも身につきますので、これを習慣化しましょう、ということです。

ブログ6575日、X6490日、Sunoで毎日2曲。僕の自己紹介は、ほとんど「継続」の話でした。そして、この講義の評価の仕組みも、実は「継続」した人が報われるように設計されているんです。

ステップ4:Google Classroomに参加できましたか?

ここで、Classroomの話をしました。皆さん、Classroomに参加できましたか?

大丈夫ですか?はい、大丈夫そうですかね。

ステップ5:2014年から2025年まで、過去の講義内容はすべてリンク集にまとまっている

ちょっと次に行きますね。あ、これです。2025年度のものですね。

この講義は全15回の講座になっていて、今日(第1回)はいいんですけど、第2回から第15回までの内容は、ここに全部まとまっています。

リンク集になっているので、それぞれのページを見てもらえば、去年の講義がどんな内容だったかが全部分かります。

たとえば、次回は「インターネット概論」をやるんですけど、これを開いてもらうと、こういうふうに動画やいろいろなものがついていて、「インターネットはこうですよ」という内容が載っています。

これが今年の分ですね。今年の分も、うまくいけば月曜日に授業があるので月曜日の夜に、遅くとも火曜日には、たぶん僕がレポートを書いているので、アップされます。

ということは、2014年から2025年までの約10年分の「インターネット概論」が、全部あるわけです。

しかも、中身は全部ちょっとずつ変わってきているんですね。世の中が進化しているので。そういうものも、見ようと思えば見られます。

ステップ6:URLの「history2025」を24や23に変えれば、その年の記事が見られる

ちなみに、たぶん見ないと思うんですけど、一応やり方をお話ししておきますね。やり方は簡単です。

このURLが「history2025」となっていると思うんですけど、これを「24」にすれば2024年の記事が見られます。「23」にすれば2023年の記事が見られます。

2023年のレポートが見たければ、「23」に変えてもらえば2023年のものが出てきます。なので、年ごとに比較してみてもいいかもしれません。

当然、今年の分も出るので、この内容をAIに学習させれば、質問すると答えてくれるものも作れますよね。作れなくはないですよね?はい、そんな感じです。

項目内容
講義の回数全15回
過去の講義内容第2回〜第15回までリンク集にまとまっている
次回のテーマインターネット概論
今年の記事のアップ時期うまくいけば月曜の夜、遅くとも火曜日
過去記事の範囲2014年〜2025年の約10年分
過去の年度の見方URLの「history2025」を「24」「23」などに変える
活用法年ごとの比較、AIに学習させて質問に答えるものを作る

ステップ7:Classroomの中身——音源、レジュメ、文字起こし、そしてGemini Notebook

さっきも少し話しましたけど、Classroomの中には、いろいろな内容が入っています。さっき言った音源(音声ファイル)、今日のレジュメ、音源のテキストファイル(文字に起こしたもの)など、いろいろ入っているんですけど、そこに、もう一つあります。

皆さん知っていますかね?「Gemini Notebook」というサービスがあります。ここに僕の今日のレポートやテキストを入れているので、この中で「レポートを書いて」とか質問をしたら答えてくれるようなものがあります。よかったら使ってください。

これもまた、いつか説明できるときに説明したいと思いますけど、この辺りは皆さんがネットで調べればいっぱい載っていますからね。見てもらえばいいかなと思います。

ステップ8:今年から新しく——Instagramの漫画、1分ショート動画、デザインされたスライド、音楽で振り返り

あと、こんなものもあります。これは今年からで、去年はなかったものです。

Instagramに投稿しているもので、今日の分はまだないので仮のものですけど、こんな形で、漫画のような形で授業を振り返るものを僕が作ります。これを見てもらえば、「ああ、こういうことか」と分かると思います。

これも、ChatGPTの画像生成AIモデルが「GPT-Image2.5」になったことで、こんなものが簡単にできるようになったんです。

あとは動画ですね。「新潟県の長岡造形大」ということで、ショート動画で1分で復習できるようなものもあります。

さらには、こちら。素敵なスライドに変えることも今は簡単になったので、これもClassroomのところに付けておきます。もうね、デザインがやばいですね。

そして、こちら。前回もお話ししたように、さっきもお話ししたように、音楽で振り返るものもあります。ちなみにこれは前回(去年度の最終回)のものですね。こういうものを、次回から流します。

振り返り教材形式ポイント
Classroomの音源音声ファイル講義をそのまま聞き直せる
文字起こしテキストテキストファイルGoogle Pixelでリアルタイムに文字化したもの
レジュメ/スライドPDFテスト中も見られる
Gemini NotebookAIに質問できる仕組み講義のレポートやテキストを入れてあり、質問に答えてくれる
Instagramの漫画画像(今年から)ChatGPTの画像生成AIモデル「GPT-Image2.5」で作成
ショート動画1分動画(今年から)1分で復習
デザインされたスライドスライド(今年から)「デザインがやばい」レベルに簡単に変換
音楽での振り返り曲次回から講義で流す

ステップ9:レポートは「公開」が条件、でも名前は書かなくていい(匿名OK)

ここからがレポートの出し方です。

レポートは、公開している形で書けば、何を使って書いてもいいです。ただ、普通はブログのほうが書きやすいかなと思うので、noteやlivedoorブログ、アメブロ、FC2といったもので書くのがいいと思います。

重要なのは、公開していなければダメ、ということです。でも、公開だと心配だと思うので、名前は書かなくていいです。

匿名で全然オッケーです。後で僕にだけこっそり、「このブログは私が書いています」ということを1回連絡してくれれば、2回目からは連絡は要りません。あとは僕が追いかけられるので、1回だけLINEでもメールでも何でもいいので、「これ、私です」と言ってもらえればオッケーです。

ステップ10:TikTokでもYouTubeでもpixivの漫画でも、声だけでも——好きな形でOK

なので、別にTikTokだろうが、YouTubeだろうが、インスタだろうが、何だろうが、皆さんの好きな形でいいです。pixivで漫画を描いてもいいし、何でもいいです。

皆さんの好きな形でレポートを書いてください。声だけでもいいですよ。

たぶん検索したら、過去の先輩方のレポートがいっぱい出てくると思うので、よかったら参考にしてやってみてください。

項目ルール
公開・非公開必ず公開(非公開はダメ)
名前書かなくていい(匿名OK)
横田への連絡1回だけ「これ私です」とLINE・メールなどで連絡(2回目以降は不要)
おすすめの媒体note、livedoorブログ、アメブロ、FC2などのブログ
その他OKな媒体TikTok、YouTube、Instagram、pixivの漫画、声だけ、など何でも
参考検索すると過去の先輩のレポートがたくさん出てくる

ステップ11:Google Geminiが1年間無料——2026年12月31日までに大学のアカウントで申し込み

さっき話したように、GoogleのGeminiが今、2026年12月31日までに申し込んでいただければ、1年間無料で使えるというものがあります。

これはGmailで申し込むのではなくて、皆さんがこの造形大学で持っているアカウント、つまりGmailではなく大学から付与されたメールアドレスですね。あのアカウントでGoogle Classroomに入って、それで申し込んでもらえば、1年間は有料の機能が無料で使えます。使ってみるといいと思います。

あ、Classroomにリンクを貼ってくれましたね。一応、僕も貼っておきましょうか。はい、これです。

項目内容
サービスGoogle Gemini(有料機能)
特典1年間無料
申し込み期限2026年12月31日まで
使うアカウントGmailではなく、大学から付与されたメールアドレス(Google Classroomに入っているもの)

ステップ12:Googleで「情報リテラシー論」と検索して20位以内なら単位確定

そして、大事なのはここです。

Googleで「情報リテラシー論」と検索したときに、上位20サイトの中に、皆さんのブログなりYouTubeなりSNSなり、何でもいいんですけど、それがランクインしていれば、単位は確定です。

これは、テストの点が悪かろうが、出席日数が足りなかろうが、関係ありません。これで入っていれば、Googleが認めたんだから。Googleは神でしょ。Googleさんが「あなたのサイトはすごいですよ、素晴らしいですよ」と評価しているんだから、僕はそれに従いますので、Googleで「情報リテラシー論」と検索して、20位以内を目指してください。

当然、過去の先輩方のものも出てきます。これも、これも過去の先輩ですね。たぶんこれもそうです。このはてなブログもそうですね。これもそうですし、この辺も全部そうです。

いろいろなYouTubeだったり、noteだったり、いろいろなものが引っかかっていると思うんですけど、この中で20位以内に入ればオッケーです。

ステップ13:判定は2027年2月1日0時0分——最後の瞬間に20位以内にいること

ただし、スライドにも書きましたけど、判定のタイミングは2027年2月1日の0時0分です。

つまり、1月31日が締め切りなので、2027年1月31日の23時59分59秒の時点で20位以内に入っていればオッケーですが、そのときに順位が落ちていたらダメです。

この最後のときですね。今入っていてもダメなんですよ。最後のときに、ちゃんと入っていなければいけません。

これは、2016年、2017年、2019年、2025年とあるように、毎年1人か2人ぐらいしか生き残れていないんです。

でも、この人なんかは2016年からずっと、いまだに10年ぐらい入り続けている人もいるんですね。

項目内容
検索キーワード「情報リテラシー論」(Google検索)
条件上位20サイト以内にランクイン
対象ブログ、YouTube、SNSなど何でも
効果テストの点が悪くても、出席が足りなくても単位確定
判定日時2027年2月1日0時0分(=2027年1月31日23時59分59秒の時点)
注意点途中で入っていてもダメ。最後の瞬間に20位以内にいること
過去の実績2016年、2017年、2019年、2025年など、毎年1〜2人程度
驚きの先輩2016年からずっと約10年入り続けている人も

ステップ14:その先輩のブログを「譲ってもらう」のもアリ?——交渉力もリテラシー

ということは、この人のブログをもらえばいいってことですよね?

このブログの持ち主に「そのブログをください、今日から僕が書くので」と言えば、それで単位がもらえますよね。

その交渉力とか、そういうことを思いつく発想があるのであれば、すごいやり方としてアリです。勝手にハッキングして勝手に奪うのはダメですけど、皆さんがこのブログの持ち主が誰か分かるのであれば、それを使ってみるのはいいかなと思います。

これは冗談のように聞こえるかもしれませんが、実はとても大事な考え方です。ルールの中で、誰も思いつかなかったやり方を考えること。ハッキングのような不正ではなく、正当な交渉によって道を開くこと。それもまた、AIにはなかなかできない、人間ならではの「情報の使いこなし方」なんです。

ステップ15:テスト問題・回答・採点基準はすべて公開——QRコードからチェック

はい、大事なテストの話です。

テストについては、ここにQRコードがありますが、過去のテストの問題と回答、そして採点基準について、僕が解説しているブログや動画があります。これですね。

この6番、これが毎回出る問題です。これが8点ですね。なので、これを書いてもらえば8点ゲットです。

それ以外に、大きく5問あります。なので、簡単に言うと、1問あたり10点ずつぐらいのイメージで思ってもらえばいいと思います。

スライドに書いてある通り、ノートパソコンも全部、何でもオッケーです。人に聞いてもいいです。

ステップ16:伝説の回——LINEオープンチャットで答えを相談し合ったテスト

ある年に、面白い回があったんです。今はやっていないんですけど、以前はLINEのオープンチャットにこのメンバー全員で入って、チャットをやっていた時期がありました。今はClassroomになりましたけど、その前はLINEのオープンチャットでやっていたんです。

そのときは、テスト中にオープンチャットを動かしてもいい、というルールにしていました。

そうすると、1番の問題について、誰かが「誰か答え知らない?」と書き込むと、「こうじゃないと思います」「いや、こうですよ」と、みんながやり取りを始めるんです。

それを見て、どれが正しいかを判断するのがリテラシーなんです。

みんなが「これが正しい」「これは間違っている」と言い合っていると、結局どれが正しいのか分からなくなるでしょ。

じゃあ、みんなが言っているものが正しいのか、みんなが言っていない1人の意見が正しいのか。それをどうやって判断するの?というのが、リテラシーなんですね。

ステップ17:情報リテラシーとは「何が正しくて何が間違っているかを判断できる能力」

今日はリテラシーそのものの話はしていませんけど……そうですね、それが中に入っていなかったですね。

スライドには「情報リテラシーとは」ということを書いているんですけど、情報を使いこなす能力とか、取捨選択する能力とか、そういうものをリテラシーと言うんですね。何が正しくて、何が間違っているかを判断できる能力です。

最近ではAIもあるし、ちょっと前はGoogleもあったし、人に聞くことも大事です。その中で、どういうものが正しいのか、間違っているのかを判断できるようになりましょう。そういうことを、この講義ではいろいろな視点からお話ししていきたいと思います。

情報源特徴リテラシーとして問われること
人に聞く(友達・オープンチャット)多様な意見が集まるが、多数派が正しいとは限らない多数意見と少数意見、どちらが正しいかを判断する
Google検索大量の情報が出てくる検索結果の中から信頼できる情報を選ぶ
AI(ChatGPT、Gemini、Claudeなど)もっともらしい答えを一瞬で出すAIが間違うこともある前提で、正しさを確かめる
講義(アナログの情報)ネットにもAIにもない情報自分で押さえ、メモし、自分のものにする

ステップ18:連絡方法はメール・Facebook・X・LINE——伝えてほしい3つの情報

では最後です。連絡方法ですが、スライドに書いた通り、メール、Facebook、X、LINEがあります。

たぶん皆さんのほとんどはLINEだと思いますので、LINEのQRコードを読み取ってもらって、ブログを開設した場合はブログでも、SNSでも何でもいいんですけど、「ここでレポートを書きます」と連絡してもらえれば、あとは僕が毎週追いかければいいだけなので。それを1回、連絡ください。

そのときに教えてほしいのは、次の3つです。

  1. 学生番号
  2. 名前
  3. ブログやSNSのURL

ステップ19:「URLが分からない」人が年々増えている——スクショではなくURLを送って

これが、年々増えているんですけど、URLが分からないという人が年々増えていて困っています。

たとえば、noteでもTikTokでもインスタでも何でもいいんですけど、「これでやります」と連絡をくれるときに、そのアカウントのスクリーンショット(スクショ)を送ってくる人がいるんです。

そうではなくて、URLを送ってください。

スマートフォンが普及したことによって、アプリを日頃使っている人は、URLという概念が分からない時代になっているんですね。なので、気持ちはよく分かるんです。

これも次回また話しますけど、SNSには必ず、そのアカウントを共有するための「共有」というボタンがあって、その中に「リンクをコピー」というものが絶対にあります。人に教えるときにリンクがないと教えられないですからね。

なので、URLをぜひ送ってください。もし分からない方がいれば、僕が「こう調べられるよ」と答えますけど、なんせそのやり取りが年々増えているので。ぜひ、よかったらやってみてください。

連絡時に送ってほしいもの送ってほしくないもの
学生番号―
名前―
ブログやSNSのURL(「共有」→「リンクをコピー」で取得)アカウント画面のスクリーンショット

これは、実はとても象徴的な話だと思っています。1995年のインターネット革命でホームページが生まれ、URLという「住所」が当たり前になりました。ところが2008年のスマホ革命でアプリが中心になると、URLを意識しなくても生活できるようになりました。便利になった一方で、「情報がどこにあるのか」を示す基本的な概念が見えなくなってしまったんです。技術の進化は、できることを増やす一方で、分からなくなることも生む。これもまた、情報リテラシーの大事なテーマです。

ステップ20:質問「AIで曲を作る前、特に学生の頃は何の曲を聞いていましたか?」

最後に、もう一つ質問が来ていました。「AIで曲を作る前、特に学生の頃、何の曲を聞いていましたか?」

僕がちょうど大学生、皆さんぐらいのときは、ちょうどB’zやZARDといった、いわゆる「Being系」のアーティストや、あとは小室哲哉さんが出てきた時代なんです。

なので、いわゆる小室ファミリーは、ほぼ全部聞いていましたね。

ステップ21:人は22歳までに聴いた音楽を一生聴き続ける——だから「今」が大事

これは皆さんにとってすごく大事なことなんですけど、大人になるじゃないですか。皆さんはもう大人かもしれませんけど、これから30代、40代になっていきますよね。

結局、人は22歳までに聴いていた音楽を、その後もずっと聴き続けることになるそうです。30代、40代になってから新しい音楽に出会って、それにはまるということは、なかなかないそうなんです。

だから、今の22歳ぐらいまでに、もう自分の好みが決まってしまう。僕が未だにB’zを聴いてしまったりするのは、もうそこで決まっているからなんです。その後にもいろいろなミュージシャンの方が出てきていますけど、なかなか踏み込んでファンになるということが起きないんですね。

なので、今なら、まだ間に合います、皆さん。

逆に言うと、もうミセス(Mrs. GREEN APPLE)というすごい人たちが出てきてしまったので、もうこれ以上の人はなかなか出ないと思ったほうがいいくらいです。今の人たちが、これから引き継いでいくんだと思ってもらえばいいかなと思います。

項目内容
横田の大学時代の音楽B’z、ZARDなどのBeing系、小室哲哉・小室ファミリー(ほぼ全部聞いていた)
音楽の好みが決まる年齢22歳ぐらいまで
30代・40代新しい音楽にはまることはなかなかない
横田の今未だにB’zを聴いてしまう
皆さんへのメッセージ今ならまだ間に合う
今の時代の象徴ミセス(Mrs. GREEN APPLE)。これ以上の人はなかなか出ない?

ステップ22:初回のレポートは不要、でも「1から始めたい人」は練習で書いてもOK

ということで、レポートは初回は不要です。

ただ、第1回がなくて第2回から書き始めると、なんか変な感じがする人もいると思います。そういう人は、第1回は「練習でテストです」とか、「今日は初回でした、オリエンテーションでした」という形で書いておくと、きれいに数字が並んで気持ちいいですよね。

2回目から始まると、気持ち悪いですよね。継続している人は、この気持ちが分かると思います。2から始めるのは嫌なんですよ。1からやりたい方は、練習で書いてもらっても結構です。

ステップ23:初回講義の締めくくり

はい、ということで、今日は以上になります。結局、マイクなしで喋っちゃいましたけど、今日は以上です。

質問などがあれば、この後、個別にお答えしたいと思いますので、よろしくお願いします。

はい、では皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。

ステップ24:第4章のふりかえり——この講義の仕組みそのものが「情報リテラシー」の教材になっている

第4章では、単位の取り方、過去の講義資料の見方、レポートの出し方、Google検索20位ルール、テストの仕組み、連絡の仕方までをお話ししました。

一見すると事務的な連絡に見えるかもしれません。でも、実はこの講義の仕組みそのものが、情報リテラシーの教材になっているんです。

  • 日常点42点は、「継続」する人が報われる仕組み
  • 毎回同じ8点問題は、「学んだことを自分の未来にどうつなげるか」を考える仕組み
  • 何でもありのオンラインテストは、「多数の情報から正しいものを判断する力」を問う仕組み
  • レポートの公開ルールは、「情報発信」を体験する仕組み
  • Google検索20位ルールは、「検索エンジンに評価される情報とは何か」を体で学ぶ仕組み
  • URLを送るルールは、「情報がどこにあるのか」を意識する仕組み

どれも、僕が1995年・2008年・2022年という3つの革命の中で学んできたことを、皆さんが15回の講義の中で体験できるように設計しています。

もちろん、ここにも両面があります。「何でもありのテスト」は、楽そうに見えて、実は暗記に頼れないぶん難しい。「Google20位で単位確定」は夢があるけれど、毎年1人か2人しか達成できない狭き門。「匿名でも公開」は、発信の練習になる一方で、ネット上に自分の書いたものが残るという責任も伴います。こういう両面を理解したうえで、自分はどう取り組むのかを決めてほしいと思います。


おわりに

2026年度の「情報リテラシー論」第1回は、講義のルールと僕の自己紹介で終わりました。でも、振り返ってみると、そのすべてが「なぜ今、情報リテラシーを学ぶのか」という一つの問いにつながっていたと思います。1994年に社会人になった僕は、インターネットのない時代を約9年生き、1995年・2008年・2022年という3つの革命を、遅れながらも「継続」と「情報発信」で追いかけてきました。ブログ6575日、X6490日、YouTube2万1000本、そしてSunoで1300曲。音楽経験ゼロでも日本12位まで来られた一方で、フェスでは「アナログには勝てない」と思い知らされました。AIで何でもできる時代だからこそ、講義の要約ではなく、講義で話していないこと、自分が考えたこと、自分がしたことに価値があります。スライドに書いていない言葉をメモし、何が正しいかを自分で判断し、コツコツと続けていく。皆さんの4年間は、AIとともに激しく変わっていきます。その変化を知っていること自体が武器です。15回、一緒に走り切りましょう。


まとめ

  • 講義の記録:講義はGoogle Pixelで録音・リアルタイム文字起こしされ、音声ファイルと文字起こしテキストがGoogle Classroomに上がる
  • レポートのルール:「今日の講義はこうでした」という要約は評価しない。講義で話していないことを調べたこと、考えたこと、思ったこと、起こしたアクションを書く
  • テストのルール:オンラインで、ググる・AIに聞く・ノートを見る・友達に聞くのは全部OK(カンニングやハッキングはNG)。暗記問題は出ず、「自分はこう思う」を問う
  • Classroomのチャット:コメントすれば「あ」でも漏れなく1点(初回はカウントなし、次回から14回で14点)
  • 3つの革命:1995年(Windows 95でインターネット/ホームページ・ネット通販)、2008年(日本でiPhone発売/SNS・クラウド)、2022年11月30日(ChatGPT/生成AI)
  • 横田の経歴:1994年に広島大学理学部数学科を卒業し父の出版社で営業、新潟で妻と出会い2004年に長岡のホームページ制作会社へ、2007年に独立
  • AIとお金:息子は大学1年の秋にChatGPTと出会い、論文で回数制限にはまり3000円を課金。サブスクは数百円から3000円、1万5000円、3万円、ChatGPTの月額8万円へ
  • 継続と発信:去年の講演295回。ブログは2008年9月1日から6575日連続、Xは2008年12月22日から6490日、Facebookは2009年9月11日から17年、YouTubeは2010年から(2014年に垢BANで1300本消失→2万1000本で顔出し解説日本1位)、Instagramは2010年11月から
  • 長岡造形大学とのご縁:小学校の同級生・澤田先生(サワン)から約30年ぶりの電話。2014年から講義担当
  • 自分のAI:GPTs(カスタムGPT)で「横田秀珠’s脳のLINE版」を作成(全自動)。LINEの返信提案は半自動、ムード分析で2人の関係が分かる。ただしAIはデジタルになった情報しか分析できない
  • 音楽生成AI:Brev AIを経て2024年4月からSuno、2024年12月から毎日2曲で約1300曲。日本の総再生数ランキング12位(100万回)、日本語1曲ランキング38位「僕がいるように」(10万回)
  • フェスの教訓:去年10月、津南町「なじょもん」の竪穴式住居でAIシンガーMiliaが出演。会話できない、時間調整できない、英語が伝わらないという失敗で「アナログには勝てない」と痛感
  • フォロワーの変化:2025年9月21日時点39人→1年で2000人、約9割が外国人。音楽は言語の壁を超え、SunoではYouTubeの10倍再生される
  • 作り方の変化:今年7月からは自分で作詞・作曲して自分で歌い、AIに仕上げてもらう。AIおまかせは過去の曲の寄せ集め
  • Milia:約300曲を歌うAIシンガー。9月3日のSunoモデル変更で声が変わり、過去の音楽から声を再生成して復活。推しも推し活も自分で作る時代へ
  • 配信と印税:TuneCoreなどでApple Music・Amazon Music・Spotify・YouTube・TikTok・カラオケに配信でき、AIの曲でも印税が入る。肩書きは「SunoPよこたん」
  • AIの使い分け:Geminiは理系、Claudeは文系(メイン、歌詞担当)、ChatGPTは中道の「できすぎ君」
  • 成績:講義レポート42%(チャット14点+レポート2点×14回=28点)、期末試験58%(毎回同じ8点問題+大きく5問)。60点で合格、日常点42点+8点で50点確保、あと10点で単位確定
  • 学習支援:過去の講義はリンク集(URLのhistory2025を24・23に変更)、Gemini Notebook、Instagram漫画(GPT-Image2.5)、1分ショート動画、デザインされたスライド、音楽での振り返り
  • レポートの出し方:公開必須・匿名OK。note、livedoorブログ、アメブロ、FC2、TikTok、YouTube、Instagram、pixiv、声だけでも可
  • 特典と特別ルール:Geminiは2026年12月31日までに大学アカウントで申し込めば1年無料。Googleで「情報リテラシー論」検索20位以内なら単位確定(判定は2027年2月1日0時0分)
  • 情報リテラシーとは:情報を使いこなし、取捨選択し、何が正しくて何が間違っているかを判断できる能力
  • 連絡方法:メール・Facebook・X・LINE。学生番号・名前・URLを送る(スクショではなく「共有」→「リンクをコピー」でURLを)
  • 音楽の好み:人は22歳までに聴いた音楽を聴き続ける。横田はB’z、ZARD、小室ファミリー
  • 初回レポート:不要。ただし1から始めたい人は練習として書いてもOK

よくある質問(Q&A)

Q1. 講義の内容をAIでまとめたレポートを提出してもいいですか?

A. 提出すること自体は止めませんが、評価にはなりません。講義の音声と文字起こしテキストは僕がGoogle Classroomに上げていますし、それをAIに貼り付ければ誰でも一瞬で要約が作れます。すでに存在するもの、AIで一瞬でできるものに価値はないんです。評価するのは、講義で話していない内容について自分が気になって調べたこと、講義を聞いて自分が考えたこと・思ったこと、講義をきっかけに起こしたアクションです。AIを調べ物や文章の整理に使うのは構いませんが、「中身」は必ず皆さん自身のものにしてください。

Q2. テストでは何でも使っていいのに、どうやって準備すればいいですか?

A. ポイントは「スライドに書いていない、僕が喋った内容」を押さえておくことです。スライドはPDFで後からいつでも見られますし、テスト中も見られるので覚える必要はありません。一方、スライドにない話は音声や文字起こしから探すと時間がかかります。「ここは大事だな」と思ったことを自分でメモしておけば、テストの時間内に使えます。過去のテスト問題・回答・採点基準も公開されているので、QRコードからチェックしておきましょう。そして、毎回同じ8点問題「情報リテラシーで学んだことについて、これからどうしたいか」は、必ずフルに埋めてください。

Q3. 単位を取るには最低何点必要ですか?

A. 合格ラインは60点です。Classroomのチャットにコメントすると1点×14回で14点、毎回のレポートが2点×14回で28点、合わせて日常点は42点です。さらに期末試験の毎回同じ8点問題をしっかり書けば50点になり、残りのテスト50点分のうち10点を取れば単位確定です。単位は取りやすい設計ですが、その分、日常の積み重ねが大きいので、コツコツ継続することが何より大事です。また、Googleで「情報リテラシー論」と検索して、2027年2月1日0時0分の時点で上位20位以内に自分のブログやSNSが入っていれば、テストや出席に関係なく単位確定です。

Q4. レポートを公開するのが不安です。名前を出さなくても大丈夫ですか?

A. 大丈夫です。レポートは公開が条件ですが、名前は書かなくていいので匿名で全然オッケーです。最初に1回だけ、LINEやメールなどで「このブログ(SNS)は私です」と学生番号・名前・URLを連絡してくれれば、2回目以降の連絡は不要で、僕が毎週追いかけます。媒体はnote、livedoorブログ、アメブロ、FC2などのブログのほか、TikTok、YouTube、Instagram、pixivの漫画、声だけでも何でもOKです。連絡するときは、アカウント画面のスクリーンショットではなく、「共有」→「リンクをコピー」で取得したURLを送ってください。

Q5. 音楽経験がなくても、AIで曲を作って発信することはできますか?

A. できます。僕自身、一切歌えないし、楽器も弾けないし、音楽経験もありません。それでもSunoで約1300曲を作り、日本の総再生数ランキングで12位、日本語の1曲ランキングで38位まで来ました。AIに生成させるだけなら20秒でできますし、1曲の完成まで1時間はかかりません。ただし、AIにおまかせの曲は過去の曲の寄せ集めになりやすいので、今は自分で作詞・作曲し、音痴な歌でも自分で歌ってAIに仕上げてもらっています。作った曲はTuneCoreなどでApple Music、Amazon Music、Spotify、YouTube、TikTok、カラオケにも配信でき、AIの曲でも印税が入ります。アイデアはネタ帳と訓練で湧いてくるようになりますよ。

情報リテラシー論01情報リテラシーを学ぶ理由’26長岡造形大学

🌐 インターネット革命(1995年)
1995年、Windows 95の発売によって誰でも簡単にインターネットを使えるようになり、IT業界で最初の革命と呼ばれました。それまでは遠方の企業情報を調べる手段が紙の資料しかなく、就職先も地元に限られがちでした。インターネットの登場で、情報を検索して比較し、自分で選択肢を広げられる時代が始まりました。「IT」や「IT企業」という言葉も、この普及とともに生まれたと講師は語っています。

📱 スマートフォン(2008年)
日本では2008年にiPhoneが発売され、IT業界の2つ目の革命になりました。それまで主流だったガラケーでは、動画の視聴や写真の投稿、スクロールしながら閲覧するSNSは実質的にできませんでした。スマホの普及によってSNSやクラウドサービスがいつでもどこでも使えるようになり、Google Classroomのような学習サービスも当たり前に利用できるようになりました。人々の情報との関わり方を大きく変えた転換点です。

🤖 生成AI(2022年)
2022年11月30日にChatGPTが公開され、IT業界の3つ目の革命になりました。文章や画像、音楽、動画をAIが自動で作り出す技術で、レポートや論文も一瞬で書けるようになりました。一方で、AIを使いこなしているだけなのに自分が賢いと錯覚する危険や、月額数千円から数万円という高額なサブスクが当たり前になった現状もあります。便利さの裏側まで理解して付き合うことが求められています。

📚 情報リテラシー
情報リテラシーとは、情報を使いこなし、取捨選択し、何が正しくて何が間違っているかを判断する能力のことです。検索エンジンやAI、友人など情報源が増えるほど、多数派の意見が正しいとは限らない場面も増えます。この講義では、何でも調べられる環境でテストを行い、集まった情報の中から自分で正解を見極める力を養うことを目指しています。AI時代に最も重要な基礎力の一つです。

✍️ アナログ情報の価値
AIはデジタル化された情報しか学習や分析ができません。そのため、スライドやネットに書かれていない内容、つまり講義で口頭で話されたことや人と直接交わした会話こそが、これから価値を持つと講師は語ります。ネットに載っていない情報をメモなどで自分のものにしておく力が、AI時代の情報リテラシーだとされています。試験でも、スライドに書かれていない話の内容が毎回問われます。

🔁 継続(連続更新)
講師は2008年からブログを6575日連続で更新し、X(旧Twitter)も6490日連続で投稿、YouTubeには2万本以上の動画を上げています。こうした地道な情報発信の積み重ねが全国から講演に呼ばれるきっかけとなり、昨年は295回の講演を行いました。講義でも、毎回のチャット投稿やレポートを習慣化することが大切だと強調しています。続けることで力が身につくという考え方です。

💬 AI返信(LINE)
LINEには、AIが返信文を提案してくれる機能や、過去のやり取りから2人の関係を分析する「ムード分析」が搭載されています。人間が文面を選んで送信する半自動の仕組みでも、受け取る側がAIによる文章だと気づくのは困難です。講師は自分の代わりにAIが自動で返信する全自動のLINEアカウントも作っています。チャットの相手が本当に人間かどうか分からない時代になっていることを示す例です。

🎵 Suno(音楽生成AI)
Sunoは、歌詞や曲調を指示するだけで約20秒で曲を作れる音楽生成AIです。講師は2024年から毎日2曲ずつ投稿を続け、1300曲以上を制作し、日本の総再生数ランキングで12位、累計100万回再生を達成しました。楽器が弾けなくても、自分の鼻歌を元にして曲に仕上げることができます。音楽は言語の壁を越えやすく、フォロワーの約9割が海外の人だといいます。

🎤 AIシンガー(Milia)
Miliaは講師がプロデュースしているAIシンガーで、約300曲を歌っています。2025年には音楽フェスにも出演しましたが、観客との会話やアドリブができず、生身の人間には勝てないと痛感したそうです。今は自分が言われて嬉しい言葉を歌わせ、自分の心の支えにしています。誰かが作った作品を楽しむ推し活から、推しそのものを自分で作る時代への変化を象徴する存在です。

🔍 SEO(Google検索上位)
SEOとは、Googleなどの検索結果で自分のページを上位に表示させるための工夫のことです。この講義では、「情報リテラシー論」で検索したときに締め切り時点で上位20位以内に入っていれば、試験の結果に関係なく単位が確定するという特別なルールがあります。毎年1〜2人しか達成できない難しい挑戦で、10年間も上位に残り続けている先輩のブログもあります。

情報リテラシー論01情報リテラシーを学ぶ理由’26長岡造形大学

情報リテラシーを学ぶ理由とは?生成AI時代に変わった「学び」の前提

情報リテラシーとは何か:正しさを判断し、情報を使いこなす力

情報リテラシーとは、情報を使いこなす能力、そして膨大な情報の中から必要なものを取捨選択する能力のことです。もう少し踏み込んで言えば、「何が正しくて、何が間違っているのか」を自分で判断できる力だと言えます。

新潟県の長岡造形大学で開講されている「情報リテラシー論」は、ネットビジネス・アナリストの横田秀珠が2014年から担当している全15回の講義です。2026年度の初回となる第1回は、9月28日(月)にオリエンテーションと自己紹介を中心に行われました。

講義の中で紹介された印象的なエピソードがあります。以前、テスト中に受講生全員が参加するLINEオープンチャットを使ってよいルールにしていた年がありました。すると「1番の答え、誰か知らない?」という書き込みに対し、「こうだと思う」「いや、こうですよ」とさまざまな意見が飛び交ったそうです。

ここで問われるのが情報リテラシーです。みんなが口をそろえて言っていることが正しいのか、それとも1人だけが言っている少数意見が正しいのか。多数決で決まるわけではない「正しさ」を、根拠をもとに判断する力こそが求められます。

かつては人に聞くか、本で調べるしかありませんでした。その後Google検索が登場し、いまは生成AIに質問すれば一瞬で答えが返ってきます。情報源が増えれば増えるほど、どれを信じるべきかの判断は難しくなります。生成AIは、もっともらしい誤りを出力する「ハルシネーション」を起こすこともあるため、答えを鵜呑みにしない姿勢が欠かせません。

つまり情報リテラシーを学ぶ理由は、「検索できる」「AIに聞ける」という手段が増えた時代だからこそ、最終的な判断を自分で下す力が必要になったからです。この講義では、インターネット、スマートフォン、SNS、そして生成AIといったテーマを通じて、さまざまな視点から「正しさの判断」を考えていきます。

「書いてあることには価値がない」AI時代に問われるアナログ情報の価値

初回講義で最も強調されたメッセージは、「書いてあること(デジタル化された情報)には価値がない」という逆説的な考え方でした。

講義のスライドはPDFとしてGoogle Classroomに公開され、講義音声とその文字起こしテキストもアップロードされます。スライドの内容は後からいつでも読めますし、テスト中にも参照できます。つまりスライドに書かれている内容は、わざわざ覚える必要すらないのです。

では何に価値があるのでしょうか。それは「スライドに書かれていない内容」、つまり講師がその場で口頭で話したことです。音声や文字起こしが公開されるとはいえ、テストの制限時間内にそれを検索したりAIに聞いたりして答えを探し出すのは簡単ではありません。「ここは押さえておくべきだ」と自分で判断してメモにまとめておく人が、テストで有利になります。

これは生成AIの仕組みにも関係しています。AIはデジタルデータとしてネット上に存在する情報しか学習できません。誰かがネットに上げた瞬間、その情報はAIに学習され、誰でも引き出せる「共有財産」になります。逆に言えば、まだデジタル化されていないアナログな情報、ネットに上がっていない体験や会話にこそ、独自の価値が残るのです。

この考え方はレポートの評価基準にも反映されています。講義内容をまとめるだけのレポートは、文字起こしをAIに貼り付ければ一瞬で作れてしまうため評価対象になりません。求められるのは、講義で話されなかったことを自分で調べた内容や、講義を受けて自分が考えたこと、実際に起こしたアクションです。

「AIにはできないことをやらなければいけない時代になった」という言葉は、大学生だけでなく、情報発信に携わるすべての社会人に向けられたメッセージだと言えるでしょう。

1995・2008・2022:IT業界3つの革命から見る情報環境の変化

1995年インターネットと2008年スマートフォンが変えた進路と仕事

講義では、IT業界で大きな革命が起きた年として「1995年」「2008年」「2022年」の3つが紹介されました。

1995年はWindows 95が発売され、誰でも簡単にインターネットに接続できるようになった年です。この年の新語・流行語大賞では「インターネット」がトップテンに選ばれています。横田は、その1年前の1994年に広島大学理学部数学科を卒業して社会人になりました。つまり学生時代にインターネットがなかった最後の世代です。

インターネットがなければ、広島に住む学生が新潟県長岡市の企業を探すことはほぼ不可能です。紙の資料しか情報源がなく、検索もSNSもない状況では、誰もが知る大企業以外を就職先に選ぶことは現実的ではありませんでした。当時は「IT企業」という言葉すら一般的ではありません。横田は父親が経営する出版社に営業職として入社し、全国を車で回る中で新潟で妻と出会い、2004年に長岡のホームページ制作会社に転職。これがIT業界に入るきっかけとなり、2007年に独立して現在の会社を設立しました。

2つ目の革命が2008年のスマートフォンです。iPhoneは2007年に米国で発売され、日本では2008年に「iPhone 3G」が登場しました。起業した2007年当時の日本はほぼ全員がガラケーで、SNSやクラウドサービスは「ないに等しい」状態でした。ガラケーでは動画を見ることもショート動画をスワイプすることもできず、Google Classroomのようなクラウドサービスも使えません。

スマホの登場によって、ホームページとネット通販に加えて、SNSとクラウドが一気に普及していきます。横田は日本発売と同時にiPhoneを購入し、スマホの研究を続けたことが、現在の全国での講演活動につながりました。昨年は全国で295回の講演を行っています。インターネット、スマホ、そしてAIの恩恵を受けてきたからこそ、「たった1〜2年の差」が人生を大きく左右することを実感を込めて語っていました。

2022年ChatGPT登場と「AIを使える自分が賢い」という錯覚

3つ目の革命が、2022年11月30日に公開されたChatGPTです。

横田の長男は、ちょうどこの2022年度に大学へ入学しました。1年生の4月から10月までは生成AIが存在しなかったため、レポートも課題も手打ちするか、検索して見つけた文章をコピペして組み合わせるしかありません。ところが11月にChatGPTが登場し、そこから卒業までの約4年間、長男はほぼフルにAIを使ってレポートや論文を書いてきました。そして2026年3月に卒業し、4月から社会人になっています。

ここで横田が指摘したのが、「AIが賢いだけなのに、使いこなしている自分が賢いと勘違いしてしまう」という危うさです。AIにやってもらっているから成果物の質が高いのであって、自分自身の思考力が伸びているとは限りません。この錯覚は、これから社会に出る学生にとって大きな落とし穴になり得ます。

象徴的なのが卒業論文のエピソードです。AIに論文を書かせていたところ、無料プランの利用回数制限に達してしまい、「回数制限をくらったからもう書けない。今日は寝る」とLINEで連絡してきたそうです。しかし締め切りは待ってくれません。最終的には自分で月額3,000円を払って有料プランに課金しました。

この話は、AIサービスの料金感覚の変化も浮き彫りにします。AI以前のサブスクリプションは月額数百円が一般的でしたが、ChatGPT Plusは月額約3,000円、Proプランは月額約16,800円と約30,000円の2段階と、高額なプランが当たり前になりつつあります。そして日本のユーザーが支払う利用料の多くは、海外のAI企業へ流れていきます。

大学の4年間で生成AIがどこまで進化するかは誰にも予想できません。入学時に目指していた仕事が、卒業時にはAIで代替できるようになっている可能性もあります。だからこそ、AIを「使える」だけでなく、AIとどう向き合うかを考える情報リテラシーが必要なのです。

身近なAIに潜むリテラシー課題:LINEのAI機能と自分専用AI

LINE「返信を提案」「ムードを分析」で、相手が人間かわからない時代

「皆さんがLINEしている相手は、本当に人間ですか?」という問いかけに、教室は少しざわつきました。

LINEのトーク画面には現在、「トークルームのAgent i」と呼ばれるAI機能が搭載されています。「返信を提案」をタップすると、AIが直近のメッセージを分析して、会話の流れに合った返信文をいくつか提案してくれます。ユーザーはその中から選んで送信ボタンを押すだけです。つまり友達から届いたメッセージが、実はAIが考えた文章である可能性は十分にあります。

この仕組みは、AIが文章を考え、人間が選んで送信する「半自動」の状態です。一方、AIが返信文を考えるところから送信までをすべて自動で行う「全自動」の仕組みも、すでに個人で作れるようになっています。

さらに2026年4月27日からは「ムードを分析」機能も提供されています。これはトークルームの直近のメッセージをAIが読み取り、2人の関係性やコミュニケーションの傾向を分析してアドバイスしてくれる機能です。恋人や親しい友人とのトークで試すと、「なぜこんなに私たちのことが分かるのか」と驚くほどの分析結果が返ってくることがあります。なお、メッセージの履歴が少ない場合は分析できません。

LINEの国内月間利用者数は2026年1月に1億人を突破しました。講義では、仮にLINEが全ユーザーのやり取りをAIで分析できるなら、相性の良い人同士をつなぐ「最強のマッチングサービス」も理論上は作れてしまう、という思考実験も紹介されました(実際にLINEがそうしたサービスを行っているわけではありません)。

一方で、AIの分析結果が「実際の関係と違う」と感じるなら、それは2人の関係の多くがテキスト以外、つまり対面の会話や言葉にならないやり取りで成り立っている証拠でもあります。AIが分析できるのはデジタル化された情報だけです。ここでも「アナログな部分にこそ本当の価値がある」という講義のテーマにつながります。

横田秀珠’s脳:無料で作れる自分の分身AI

講義では、横田が自ら開発したAI「横田秀珠’s脳」のLINE版も紹介されました。LINEで友だち追加して「今日は長岡です」と送ると、「長岡にいらっしゃるんですね。長岡と言えば日本三大花火の1つ、長岡まつりがありますよね」といった返事が、横田本人の代わりにAIから自動で届きます。

このAIには、レポートを書いた報告や講義に関する質問を送ることができます。AIが答えられない質問や、間違った回答をしてしまった場合には、横田本人が後から訂正するという運用です。受講生にとっては、24時間いつでも質問できる窓口として活用できます。

こうしたAIは、ChatGPTの「GPTs(カスタムGPT)」のような仕組みを使えば、専門知識がなくても無料で作ることができます。「自分のAIを作れる時代に、なぜ作らないのか」という問いかけは、AIを使うだけの立場から、AIを作る立場へと視点を変えるきっかけになるでしょう。

横田の情報発信の継続力も紹介されました。2008年9月1日から始めたブログは、スライド作成時点で6,575日連続更新(講義日の9月28日時点では6,602日目)。内容は日記ではなく、SNSやAIのノウハウです。2008年12月22日に始めたTwitter(現X)は6,490日連続投稿、Facebookは2009年9月から、Instagramはサービス開始(2010年10月)の翌月から続けています。

YouTubeは2010年に開始しましたが、2014年にアカウント停止(垢BAN)となり、約1,300本の動画とチャンネル登録者を失いました。それでもバックアップから再起し、現在は約2万1,000本の動画を公開しています。この膨大な発信データをAIに学習させれば、自分の分身として話せるAIを作れる、という構想も語られました。

音楽生成AIが示す創作の未来:SunoPよこたんの実践

Sunoで1,300曲・日本12位:素人でもAIで上位に届く時代

2024年ごろから、音楽生成AIが本格的に登場しました。横田は2024年4月に音楽生成AI「Suno」を使い始め、同年12月からは毎日2曲の投稿を継続。約2年弱で1,300曲を制作しています。アルバムにすれば約130枚分で、1年に1枚出すアーティストなら130年かかる計算です。曲を作ることが、それほど簡単になったということです。

2025年10月には、新潟県津南町の縄文をテーマにした音楽イベントに、横田がプロデュースするAIシンガー「Milia」が出演しました。ただし、ほかの出演者が観客の様子を見てアドリブで曲を変えたり話しかけたりする中、AIは事前に用意した映像を再生することしかできません。時間が押して観客が次のステージへ移っていく中でも臨機応変に対応できず、「人間には、アナログには勝てない」と痛感したといいます。英語の歌詞にしたことで観客に内容が伝わらなかったことも反省点として挙げていました。

それでも継続の成果は数字に表れています。2025年9月時点で39人だったSunoのフォロワーは、1年で約2,000人に増加。音楽AIのランキングサイトで公開されている日本の総再生数ランキングでは、講義当日に累計100万回再生を達成し、12位にランクインしています。1曲単位の日本語曲再生数ランキングでも、自作曲「僕がいるように」が約10万回再生で38位に入っています。

横田は歌も楽器も経験がありません。それでもAIの力でここまで到達できたという事実は、才能やセンスだけで勝負が決まらない時代の到来を示しています。絵を学んできた人にとっての脅威は、同じく絵を学んできた人ではなく、AIで突然すごい絵を描けるようになった人かもしれません。

最近では、AIに丸投げした曲では上位の人たちに勝てなくなってきたため、自分で歌ったメロディをSunoに取り込み、作詞・作曲のアイデアを自分で出してAIに仕上げてもらう方法に切り替えています。AIの出力は過去の曲の寄せ集めになりやすく、オリジナリティは人間の側から加える必要があるからです。

言語の壁を越えるアルゴリズムと「自分のための創作」の衝撃

Sunoのフォロワー約2,000人のうち、およそ9割は海外のユーザーだといいます。同じ曲をYouTubeにも投稿していますが、YouTubeで100回再生される曲が、Sunoでは1,000回再生されることもあるそうです。ユーザー数ではYouTubeのほうが圧倒的に多いにもかかわらず、この逆転が起きています。

その理由として講義で挙げられたのが、おすすめ表示の仕組み(アルゴリズム)の違いです。YouTubeでは日本のユーザーには主に日本語のコンテンツがおすすめされやすい一方、Sunoでは海外のユーザーにも日本語の曲が表示されます。歌詞の意味は分からなくても、メロディが面白ければフォローしてもらえる。音楽は言語の壁を越えられるのです。

イラストなどの作品には、音楽のようなおすすめフィードの仕組みを持つ専用SNSがまだ少ないのが現状です。そのため、絵で勝負したい人は、ショート動画や音楽のフィードに作品を載せるなど、アルゴリズムを理解したうえで「届け方」を工夫する必要があります。

さらに、制作した曲はTuneCore Japanなどの配信代行サービスを通じて、Apple Music、Amazon Music、Spotifyなどの音楽配信サービスに配信でき、再生に応じて収益を得られます。TuneCore JapanはJOYSOUNDやDAMへのカラオケ配信にも対応しており、自作曲を友人の前でカラオケで歌う、ということも可能です。なおSunoは2026年9月8日にBelieve・TuneCoreとの提携を発表しています。

もう1つ語られたのが、「自分のための創作」という変化です。横田はMiliaに、自分が言われたらうれしい言葉を、自分の好きな声と見た目で歌わせています。これまでは好きなアーティストの曲に励まされていましたが、自分で作れるなら自分で作ればいい。アニメも推し活も、自分専用に作れる時代がじわじわと近づいています。2026年9月のSuno V6へのモデル更新ではMiliaの声質が変わってしまい、過去の音源から声を作り直したというエピソードも、AIキャラクターが精神的な支えになり得ることを物語っていました。

情報リテラシー論の受け方:評価方法・テスト・AIツール活用法

講義レポート42%・期末試験58%:何でもOKのオンラインテストで問われる力

情報リテラシー論の成績は、講義レポート等の平常点が42%、期末試験が58%で構成されています。

平常点の内訳はシンプルです。毎回の講義中にGoogle Classroomのストリームへ感想や質問などのコメントを投稿すると、1回1点が入ります(初回はカウント対象外で、第2回から計14回)。さらに毎回のレポートが2点満点で、14回分で28点。合計42点を積み上げることができます。

60点が合格ラインなので、平常点を満点で取れていれば、期末試験で18点取れば単位を取得できます。期末試験には毎年必ず「情報リテラシー論で学んだことについて、これからどうしたいかを書きなさい」という8点の問題が出題されます。これをしっかり書けば合計50点。残りの約50点分(大問5問、1問あたり約10点)から10点取れれば合格です。

期末試験はオンラインで実施され、ノートを見ても、Googleで検索しても、AIに聞いても、友人に相談してもかまいません。禁止されているのは、他人の答案を勝手に見ることや不正アクセスといったカンニング行為だけです。

では、何でも使えるテストでは何が問われるのでしょうか。答えは「検索して答えが出る暗記問題は出ない」ということです。出題されるのは、ある問題に対して自分がどう考えるかを問う問題や、スライドに書かれていない講義中の発言に関する問題です。過去のテスト問題と解答、採点基準は公開されているので、事前に確認しておくとよいでしょう。

レポートの形式は自由ですが、公開されていることが条件です。note、はてなブログ、アメブロ、livedoorブログ、FC2などのブログのほか、YouTube、TikTok、Instagram、pixivでの漫画、音声でもかまいません。匿名で書いてもよく、初回に1度だけ学生番号・氏名・URLを講師に連絡すれば、あとは講師が追いかけてくれます。その際はスクリーンショットではなく、共有メニューの「リンクをコピー」で取得したURLを送ることが大切です。

「情報リテラシー論」検索20位以内で単位確定:Gemini学生特典とAI使い分け

この講義には、ユニークな「単位確定ルール」があります。Googleで「情報リテラシー論」と検索したとき、自分のブログやYouTube、SNSなどが上位20位以内に入っていれば、テストの点数や出席状況に関係なく単位が確定します。判定は2027年1月31日23時59分59秒時点の順位で、途中で入っていても最終時点で圏外なら対象外です。毎年1〜2人しか達成できない難関ですが、2016年から約10年間ランクインし続けている先輩もいます。まさにSEOと情報発信の実践そのものです。

学習をサポートするツールも充実しています。Google Classroomには講義音声、文字起こし、スライドのほか、「Gemini Notebook」(2026年7月にNotebookLMから名称変更)で作成した資料が用意され、講義内容について質問できます。今年からは、ChatGPT Images 2.5で作成した漫画風の振り返り画像、1分の復習ショート動画、振り返りの楽曲も提供されます。過去の講義記事はURL内の年号を変えるだけで2014年度以降の内容を比較できます。

学生にぜひ活用してほしいのが、Googleの学生向け特典です。日本の対象大学生は、2026年12月31日までに申し込むと「Google AI Plus」を1年間無料で利用できます。注意点として、登録は大学から付与されたアカウントではなく個人のGoogleアカウントで行い、学生資格の確認と支払い方法の登録が必要です。

最後に、横田流のAIの使い分けも紹介されました。あくまで個人的な印象としながら、Geminiは分析や論理的な文章、取扱説明書などが得意な「理系寄り」、Claudeは歌詞や小説など心に響く文章が得意な「文系寄り」、ChatGPTはその中間でバランスのよい「優等生」と位置づけ、目的に応じて使い分けているそうです。複数のAIを比較し、どの答えを採用するかを自分で判断することも、情報リテラシーの実践と言えるでしょう。


ファクトチェック・訂正表

No.講義(文字起こし)での発言検証結果記事での扱い
1Geminiの学生1年無料は「Gmailではなく大学から付与されたアカウント」で申し込む誤り。Google公式ブログでは学校発行のGoogleアカウントは利用不可、個人用アカウントが対象。日本で提供されるのはGoogle AI Pro(米国向け)ではなくGoogle AI Plus。支払い方法の登録も必要個人アカウントで申し込む旨に訂正し、プラン名をGoogle AI Plusと明記
22026年12月31日までの申し込みで1年間無料正しい(申込期限。無料期間は開始から12か月)そのまま採用
39月3日にSunoのAIモデルが大きく変わり、Miliaの声が変わった新モデル「v6」ファミリーのリリースは2026年9月9日。9月3日は旧モデル・ダウンロード関連の変更時期と混同の可能性「2026年9月のSuno V6へのモデル更新」と表記
4ChatGPTで今度「月額8万円」のプランが出る公式発表を確認できず。現行Proは月額約16,800円($100)と約30,000円($200)の2段階で、$200ティアは9/10から新規受付停止との報道あり8万円プランには触れず、確認済みの料金のみ記載
5ブログ6,575日連続更新2008/9/1起算で6,575日目は2026年9月1日。講義日9/28時点では6,602日目「スライド作成時点で6,575日(講義日時点6,602日目)」と併記
6Twitter(X)6,490日2008/12/22起算で講義日9/28がちょうど6,490日目。一致そのまま採用
7「ChatGPT Imagesの画像生成モデルがGPT-Image2.5になった」正しい。2026年9月8日に「ChatGPT Images 2.5」発表(APIはGPT-Image-2.5 Flare/Sunburst)「ChatGPT Images 2.5」と正式名称で記載
8Gemini Notebookというサービス正しい。2026年7月にNotebookLMがGemini Notebookへ名称変更旧名称を補足して記載
9LINEのムード分析は「過去のチャットのやり取り全部」を読み取る公式説明では「直近のメッセージ」を分析。履歴が少ないと利用不可。2026年4月27日提供開始「直近のメッセージ」と訂正
10LINEは日本で1億人が使っている正しい。2026年1月に国内月間利用者数1億人突破と発表そのまま採用
11ホリエモンやひろゆきは「1つ下、2つ下の世代」堀江貴文氏は1972年生まれで年齢は近いが、西村博之氏は1976年生まれで数年下記事では言及を省略
1222歳までに聴いた音楽を聴き続ける音楽嗜好が10代〜20代前半に固まりやすいとする調査は複数あるが、年齢は調査により異なる記事では言及を省略
131995年の流行語は「インターネット」1995年新語・流行語大賞トップテンに「インターネット」選出「トップテンに選ばれた」と正確に表記
14iPhoneは2008年に日本で発売、世界では1年早い正しい(米国2007年6月、日本は2008年7月にiPhone 3G)そのまま採用
15「Brev AI」が一瞬出てきた表記・サービス内容を一次情報で確認できず(音声認識の揺れの可能性)記事では言及を省略
16情報リテラシー論の担当開始は2014年2024年度が「11年目」とする過去記事と整合(2026年度は13年目)そのまま採用

参考ソース

No.ソースURL
1Google公式ブログ「新学期を 1 年間の Gemini プランとともにスタートしましょう」(2026/8/20)https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/gemini-student-offer-google-ai/
2GIZMODO「Googleが『Geminiの学割』をスタート」https://www.gizmodo.jp/article/2df05f30-c414-480b-89f5-6a6b98d62fe4/
3LINEヤフー プレスリリース(Agent i in chat/ムードを分析)https://www.lycorp.co.jp/ja/news/release/020594/
4LINEヤフー「LINE、国内月間利用者数が1億ユーザーを突破」https://www.lycorp.co.jp/ja/news/release/020058/
5gihyo.jp「OpenAI、『ChatGPT Images 2.5』を発表」https://gihyo.jp/article/2026/09/chatgpt-images-2.5
6Impress AI Watch「ChatGPT Images 2.5を発表」https://ai.watch.impress.co.jp/docs/news/2139435.html
7Gemini Notebook 公式(NotebookLMからの名称変更FAQ)https://notebook.google/?hl=ja
8キーマンズネット「Gemini Notebookになって何が変わった?」https://kn.itmedia.co.jp/kn/article/2609/14/2000001421/
9Impress Watch「ChatGPT、月16800円(100ドル)の新Proプラン」https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/2100662.html
10AI革命メディア「ChatGPT料金一覧【2026年9月】」(Pro 20x新規受付停止)https://ai-revolution.co.jp/media/chatgpt-pricing/
11横田秀珠「Suno V6アプデでVoice(旧Persona)声質維持できず」https://yokotashurin.com/etc/suno-v6.html
12AICU「Sunoが v6ファミリーをリリース」https://note.com/aicu/n/neaa4442cc1a1
13TuneCore Japan「誰でも自作曲をJOYSOUNDとDAMのカラオケで歌えるようにするには?」https://www.tunecore.co.jp/guide/distribution/karaoke-distribution
14情報リテラシー論01情報リテラシーを学ぶ理由’24(過去回・担当年数の確認)https://note.com/enspire/n/n96e80550bcb3
15長岡造形大学 教養科目カリキュラムhttps://www.nagaoka-id.ac.jp/about/academics/curriculum/liberal-arts/

情報リテラシー論01情報リテラシーを学ぶ理由’26長岡造形大学

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横田 秀珠のアバター 横田 秀珠 (新潟)公立長岡造形大学 情報リテラシー論 講師

ネットビジネス・アナリスト。未経験のIT企業に就職し、たった3年で独立し、2007年にITコンサルタント会社のイーンスパイア(株)を設立し現在に至る。All About ProFile全専門家で全国1位のコラム評価を獲得した実績を持つ。全国で年間200回を超える講演も行う。