Yahoo!「選ぶ」Google「探す」ChatGPT「聞く」対応したUIのHPへ

カテゴリー検索 → デパートや本屋のように棚を辿って商品を発見
📂 ショッピング → ファッション → ワンピース…キーワード検索 → 欲しいものをピンポイントで発見
🔎 店員さんに「〇〇ありますか?」→「これです!」AI対話 → 相談しながら最適な商品に導いてもらう
💬 「クリスマスプレゼント何がいい?」→ 対話で提案Inspire機能発表 – TikTok風ショート動画タブ追加
生成AIRufusをテスト導入
⚡ Inspire廃止 → AI重視に舵を切る!
🇯🇵 Rufusが日本で全員利用可能に
Rufus利用者は📈 購入率60%向上
💡 ショート動画よりAI対話の方が売上に貢献することが判明!
Yahoo時代対応
左メニューで選べる構造Google時代対応
キーワードで一発検索ChatGPT時代対応
対話で相談・提案従来のEC
買うものが決まっている状態でサイトを開く実店舗・AI時代
「何かいいのない?」から始まる🔑 ポイント
・Googleは「高知 ランチ」で検索しても一覧を並べるだけ
・AIは「和食?洋食?」「予算は?」「歩き?車?」とヒアリング
・対話による信頼関係が成約率を上げる!
📅 2025年11月20日 スマホアプリに発見タブ追加
✅ ショート動画が次々と表示
✅ バナー広告・画像コンテンツ
✅ 動画 → 気になる → 購入ページへ
🔜 2025年内にAIチャット機能を実装予定
※ Rakuten AIのショッピングアシスタント機能を活用ECサイト運営者のネットからの問い合わせが数年減少中
→ 顧客はHPに来る前にAIに相談している!
💰 無料から始められる!今すぐ挑戦を!
- カタログ型(Yahoo)→ 検索型(Google)→ 対話型(AI)へ進化
- 決まっていない状態でもAIが提案・誘導してくれる時代
- 実店舗の接客がオンラインで実現 → 成約率UP
- HP/ECサイトにはAIチャット機能が必須に
- 2026年に向けて今すぐ対策を始めよう!
ECサイトの作り方が大きく変わろうとしている。Yahoo時代はカテゴリーから「選ぶ」、Google時代はキーワードで「探す」が主流だったが、ChatGPT時代はAIに「聞く」へと移行する。AmazonのRufusは購入率60%向上を実現し、楽天も発見タブを導入した。今後のECサイトには生成AIチャット機能が必須となり、目的が決まっていない顧客とも対話しながら買い物に誘導できるようになる。LINE公式アカウントのAIチャットボット導入が第一歩となる。

- はじめに
- ECの歴史を振り返る~AmazonとRufus、そして楽天の動き~
- カテゴリー検索からキーワード検索へ~Yahoo時代とGoogle時代のUI設計~
- ChatGPT時代の到来~AIに「聞く」ショッピング体験~
- AIチャットが革命を起こす理由と今すぐ始めるべきこと
- おわりに
- よくある質問(Q&A)
はじめに
皆さんは最近、買い物の仕方が変わってきたと感じていませんか?かつては「何を買おうかな」とお店に足を運び、店員さんに相談しながら商品を選ぶのが当たり前でした。その後、インターネットの普及により、自宅にいながらパソコンやスマートフォンで商品を探せるようになりました。Yahoo!のカテゴリーをたどって商品を「選ぶ」時代から、Googleでキーワードを入力して商品を「探す」時代へと変化してきたのです。
そして今、私たちは新たな転換点を迎えています。それが「AIに聞く」時代の到来です。ChatGPTをはじめとする生成AIの登場により、まるで店員さんに相談するかのように、AIとチャットしながら買い物ができるようになりつつあります。この変化は、ECサイトの在り方そのものを根底から覆す可能性を秘めています。
今回のブログでは、ECサイトがこれからどのように変わっていくのか、そして私たちはどのような対策を取るべきなのかについて、詳しく解説していきます。
ECの歴史を振り返る~AmazonとRufus、そして楽天の動き~
AmazonのInspire(インスパイア)機能の登場
まず、今何が起きているかということで、ECの歴史を振り返っていきたいと思います。
2023年7月8日に私が書いた記事なんですが、Amazonが今何を目指しているかという中で、「Inspire(インスパイア)」というショート動画をタブとして追加しまして、そこの中で新しく発見してもらうような仕組みを作ったということについて速報でお伝えしました。これがまだ日本に入ってきていないけど、入ってくるんじゃないかということについて、私は予言をしていたわけです。
つまり、TikTokやInstagramのリールのようなショート動画形式で、ユーザーに新しい商品との出会いを提供しようというAmazonの試みでした。従来の「検索して探す」という能動的な買い物スタイルから、「動画を見ながら発見する」という受動的な買い物スタイルへの転換を図ろうとしていたのです。
Amazon Rufus(ルーファス)の登場
ところが、この後、2024年11月13日にAmazonは独自の生成AIの「Rufus(ルーファス)」というものを発表しまして、アプリの中でテスト的に導入されていますよということについてお話しました。
Rufusは、Amazonのショッピングアプリ内で利用できるAIアシスタントです。ユーザーはチャット形式で質問することで、商品に関する情報を得たり、自分に合った商品を提案してもらったりすることができます。従来のキーワード検索とは異なり、自然な会話を通じて買い物をサポートしてくれる画期的な機能です。
そして2025年9月2日にテストではなく、全員の日本人が使えるようになりましたということがニュースで出ました。日本国内のすべてのAmazonユーザーがRufusを利用できるようになったことで、AIを活用したショッピング体験が本格的に普及し始めたのです。
Rufusの効果~購入率60%向上~
日経新聞さんの記事によりますと、Rufusを使っているお客さんは購入率が60%向上しているということで、売上に貢献しているということを発表したわけです。
この数字は非常に衝撃的です。AIアシスタントと対話しながら買い物をすることで、ユーザーは自分のニーズにより合った商品を見つけやすくなり、結果として購入に至る確率が大幅に上昇したのです。これは、AIチャット機能がECサイトにおいて単なる付加価値ではなく、売上を左右する重要な要素になりつつあることを示しています。
Inspire(インスパイア)機能の廃止とAI重視への転換
こんな中で、私が最初に予言していたショート動画の発見タブはどうなったかというと、2025年3月4日にTikTok風のショッピングの「Inspire(インスパイア)」は廃止するということが発表されて、AI重視に舵を切るということになりました。
つまり、私がよく言っていますSNS 1.0、2.0、3.0の流れがあって、この流れに乗っかってECもショート動画に行くんじゃないかと言っていたんですが、ショート動画の先にあるものはやっぱりここもAIだったということで、AIに力を入れていくことになったわけです。
AmazonはInspireを導入した当初、ショート動画を通じた商品発見という方向性を模索していました。しかし、Rufusの成功を受けて、ショート動画よりもAIチャットの方がユーザーの購買行動に大きな影響を与えることが明らかになりました。その結果、Amazonはショート動画機能を廃止し、AI機能の強化に経営資源を集中させる決断を下したのです。
楽天の発見タブ導入
そしてもう1つ重要なのはこちらです。楽天市場さんが2025年11月20日に新しくスマホのアプリに「発見タブ」を導入するということが発表されました。
楽天の発見タブは、ショート動画やバナー広告を通じてユーザーに新しい商品との出会いを提供する機能です。Amazonがショート動画から撤退する中で、楽天は逆にショート動画機能を強化するという興味深い動きを見せています。ただし、楽天も2025年内にAIチャット機能を実装する予定であることが発表されており、最終的にはAI重視の方向に進んでいくことが予想されます。
これらのことを受けて、どうしていったらいいかということを今日は皆さんにお話していきたいと思います。
カテゴリー検索からキーワード検索へ~Yahoo時代とGoogle時代のUI設計~
Yahoo時代:カテゴリーで「選ぶ」
では、具体的に話をしていきたいと思います。まずはこう考えてみましょう。
普通にGoogleを皆さん開いて検索するということをやると思うんですが、そもそもGoogleではなく、昔はYahooだったわけです。Yahooを使っているだけでした。Yahooというのは今でこそ検索エンジンになりましたが、昔はカテゴリー検索というサービスだったという話はよくしていますよね。
この左側にまず「どこに行くの?」ということで、例えばショッピングに行きましたら、ショッピングとは何なのかということで、例えばファッションですと、ファッションの中の例えばワンピースです、みたいな感じで、カテゴリーをたどっていくという行き方をしますよね。
つまり、このようなやり方というのは普通にデパートに行ったり、本屋さんに行った時と同じです。本を買おうかなと思った時に本屋さんに行って、小説コーナーに行ったら小説コーナーの中に本が並んでいて、作家別とか、もしくはミステリー小説とかいろんなカテゴリーがあって、カテゴリーに行くとさらに並んでいて、そして五十音順に並んでいて、そこから選ぶという買い方。これがカテゴリーをたどって「選ぶ」という買い方ですね。
このYahoo時代のカテゴリー検索は、インターネット黎明期における主要なナビゲーション方法でした。ユーザーは大きなカテゴリーから徐々に絞り込んでいくことで、目的の情報や商品にたどり着いていました。この方法は、特に「何を買うか具体的に決まっていないけど、何か買いたい」というユーザーにとって有効でした。
Google時代:キーワードで「探す」
このような買い方が買い物の形としてあるわけですが、例えば自分が欲しいものが決まっている場合、例えばこの本が欲しいと決まっている場合は、店員さんに「これこれの本ってありますか?」と聞くと「ありますよ」と言ってそこに案内してくれて「これです」と指さしてくれて手に取る。これをやっているのがGoogleのキーワード検索です。つまりキーワード検索したら一発でバチーンと欲しいものが見つかるということをやっているわけです。
Googleの登場により、ユーザーの検索行動は大きく変化しました。カテゴリーをたどって「選ぶ」のではなく、キーワードを入力して「探す」という行動が主流になったのです。「赤いワンピース」「プレゼント 男性 30代」など、具体的なキーワードを入力することで、目的の商品に素早くアクセスできるようになりました。
ホームページのUI設計の重要性
ここまで来たので、当然ホームページはどうしなきゃいけないかという話です。例えば私のホームページの例で話しますと、当然ホームページに訪れた人というのはここに入ってくると、左メニューでカテゴリーというもので選べなきゃいけないわけです。このような形で選べなきゃいけない。これは当然にカテゴリ検索に対応する必要がありますという話です。
つまり、Yahoo時代から利用しているユーザーや、カテゴリーから商品を探したいユーザーのために、ホームページには階層的なカテゴリーメニューを用意しておく必要があります。「トップページ → カテゴリー → サブカテゴリー → 商品」という導線を明確にしておくことで、カテゴリー検索派のユーザーにも対応できるのです。
サイト内検索の必要性
次に用意しなきゃいけないのは、Googleで検索してくる人というのはキーワードでバチッと検索してHPにくるわけです。普通に検索結果から来るわけじゃないですか。例えば普通にここで検索して、ウェブサイトに来る。この人というのはパチンパチンと来る人が多いわけだから、サイトに来た瞬間に「カテゴリーで選べますよ」と言われたって困るわけです。なので、当然HPの中にもサイト内検索というのをつけなければいけないので、例えばAmazonとサイト内検索するとAmazonの情報がちゃんと検索で出てくるというふうになっていないといけない。
Googleからキーワード検索でやってくるユーザーは、すでに明確な目的を持っています。そのようなユーザーがサイトに到着した後も、サイト内でキーワード検索ができる環境を用意しておくことが重要です。サイト内検索機能がなければ、せっかくサイトに訪れたユーザーが目的の商品を見つけられずに離脱してしまう可能性があります。
これがUIとして大事なYahoo時代に対応する、さらにGoogle時代に対応するという話です。
つまり、現代のホームページやECサイトは、「カテゴリーで選ぶ」派と「キーワードで探す」派の両方に対応できるUI設計が求められていたのです。これが、これまでのECサイト運営における基本的な考え方でした。
ChatGPT時代の到来~AIに「聞く」ショッピング体験~
ショッピングアシスタント機能の実装
さあ、この流れで皆さんお分かりだと思うんですが、ここにChatGPTをはじめとする生成AIが出てきたわけです。
そうなるとどうなるかというと、前回も少しお話ししましたが、ショッピングアシスタント機能というのがChatGPTには実装されましたね。そうすると、AIにチャットで質問してHPに行き商品にたどり着くという行き方ができるようになったわけです。
ChatGPTのショッピングアシスタント機能は、ユーザーがチャット形式で商品について質問し、AIがおすすめの商品を提案してくれる機能です。「予算5万円で、在宅ワーク用のおすすめの椅子を教えて」といった質問に対して、AIが条件に合った商品を提案し、購入できるサイトへのリンクを提示してくれます。
例えば、以前にも紹介しましたが、ここの中で自分が欲しいものの中にマイクスタンドがあったとします。そうすると、マイクスタンドというものを実際ポチポチ押して検索とかするのではなくて、AIと相談して、チャットでやり取りして、いい商品があったらポチッとしたら売っているHPのページに飛ぶ。売っているページに飛んでいくと、そうすると飛んだページの中に実際その商品のカテゴリーが並んでいたのでは、これじゃUIが一致しないので買いにくいわけです。
UIの一貫性の問題
ここで重要な問題が浮かび上がります。ユーザーがAIチャットで相談しながら商品を選び、その商品を販売しているECサイトに飛んだとします。しかし、そのECサイトが従来のカテゴリー検索やキーワード検索のUIしか用意していなかった場合、ユーザーは戸惑ってしまいます。
だから、結局ここの行った先の中で、そのキーワード検索でもなくてAIチャットがなきゃいけないんです。じゃあ、皆さんのホームページやECサイトの中にAIチャット機能はついていますか?という話です。
つまり、AIチャットで商品を探してきたユーザーが、ECサイトに到着した後もAIチャットで相談を続けられる環境が必要なのです。「カテゴリーで選ぶ」「キーワードで探す」「AIに聞く」という3つの導線すべてに対応できるUI設計が、これからのECサイトには求められます。
AIチャット機能の必要性
ここのところで、例えば何か自分の欲しい商品があった時にAIに質問するわけです。今まではここのところでキーワードで検索したりカテゴリー検索するんですが、これで何かいいのが見つかったらポチッと押していくと売っているページに飛ぶわけです。例えばこれいいなと思ってこれ押したら、売っているページに飛ぶわけです。飛んだらそこにありますか?という話です。ないじゃんという話です。
現状、多くのECサイトではAIチャット機能が実装されていません。ユーザーがChatGPTなどで商品について相談し、そのサイトにたどり着いたとしても、サイト内ではAIに相談する手段がないのです。これは、せっかくAIによって購買意欲が高まったユーザーを、適切にサポートできていないことを意味します。
具体的な導入事例
だからAIチャット機能をつけましょうということで、私の公式ブログもAIチャットつけました。ご覧ください。左メニューに「LINEでAIに聞く」というのをつけました。これを押してもらうとQRコードが開きますが、これを読んでもらってスマホのアプリの方に行きます。
スマホのアプリの方でiPhoneのQRコードを読んでみたいと思うんですが、そうするとこのページに行きます。LINEで友だち追加すると、ここで質問するとAIに質問して教えてもらうということができるという設計です。動線を変えなきゃいけないということですね。
私の事例では、LINE公式アカウントを活用したAIチャットボットを導入しています。ユーザーはQRコードを読み取ってLINEで友だち追加するだけで、いつでもAIに質問できる環境が整います。サイトに来たユーザーが疑問を持った時に、すぐにAIに相談できる導線を用意することが重要なのです。
これはすごく大事なので、皆さん早めにECサイトの対策を行った方がいいです。もちろんこのようにLINEでAIに聞くではなくて、この投稿の下のところにチャット欄があって質問する形でも、例えば私も入れていますが、ここの中で「AIチャットボットに聞いてみよう」と言って、お問い合わせページに中にチャットボットが入っているというものです。こういうものでいいです。
Chatbaseの活用
ここのところで私はこれを過去に紹介していますが、こういう仕組みをChatbaseを使って入れています。こうチャットで聞ける、AIに聞けるというものも導入しています。これは今、私のお問い合わせの中に実装していますが、こういったものも必要じゃないかなと思います。
Chatbaseは、自社のデータを学習させたAIチャットボットを簡単に作成できるサービスです。自社サイトのコンテンツや商品情報をAIに学習させることで、ユーザーからの質問に対して適切な回答ができるチャットボットを構築できます。このようなツールを活用することで、専門的な知識がなくてもAIチャット機能を自社サイトに導入することが可能です。
楽天の発見タブの詳細
さっき紹介しましたように、そんな中で楽天はどうしたかというと、さっき言ったように発見タブというのを導入したんですね。
スマホのアプリの方で楽天のアプリを開きます。画面の下のところに「探す」というタブが追加になったんですね。これは名前は「探す」というふうになっているんですが、これを押してもらうといわゆるキーワード検索で探す、カテゴリーで探すみたいなタブの左側と、右側の方、ここの右の上の方にタブで「発見」というのが追加になっているんです。
発見のタブに行ってもらいますと、出ましたよ。ショート動画です。ショート動画が次々出てくる。これを僕がAmazonがInspireというショート動画タブをアメリカで開始したニュースを受けて日本でも楽天がAmazonより先に導入してくると予言してましたよね?あとはバナーですね。バナー広告や画像が出てくるのが次々出てくるということで、これで何か欲しいものがあったら、動画を押して動画が再生されていいなと思ったらそれが売っている。これだったらこのショート動画のドラマですとか、何か商品が出てきて、これを売っているページに飛ぶという感じのものができているわけです。
楽天のAIチャット機能実装予定
なので、当然ショート動画からの誘導もやってきているけど、まだ楽天さんはここにAI機能を実装していないんです。これを一応発表ではAIチャット機能を2025年内に実装するということが言われています。すでにRakuten AIというサービスを出していて、そこでAIアシスタントに聞くというショッピングアシスタント機能は用意しているわけなので、当然できなくはないわけです。
Rakuten AIというのがあって、これも過去に紹介しましたが、この機能の中でショッピングアシスタントという機能があるわけです。ここのところで質問してみると答えてくれることはできるわけです。
楽天は現在、ショート動画機能を強化する一方で、AIチャット機能の実装も進めています。Rakuten AIというサービスではすでにショッピングアシスタント機能が提供されており、これを楽天市場アプリに統合することで、ユーザーはAIに相談しながら買い物ができるようになる見込みです。
AIチャットが革命を起こす理由と今すぐ始めるべきこと
目的がある買い物 vs 目的がない買い物
ここからが皆さん大事なんですが、何が大きく変わろうとしているかという話です。
つまり、今までのカテゴリー検索とかキーワード検索というものは目的があって行っている。つまり、そもそもECサイトというのは目的があって買い物しようと思うから、そもそもパソコンを開いたりスマホを開いたりするわけなので、買う目的があるわけです。
従来のECサイトは、「何を買いたいか」が明確なユーザーには非常に便利でした。しかし、「何を買えばいいかわからない」「誰かに相談したい」というユーザーにとっては、使いにくいものでした。
ところが、実店舗に行く人というのは目的がない状態でもお店に行ってそこで聞くわけです。例えばクリスマスに何かプレゼントを買いたいんだけど、と言うと「お子さんにですか?男の子ですか?女の子ですか?」と言って「男の子です」と言ったら「何歳ですか?」と言って「何歳です」と言ったら「今だったらこんなものが男の子の中で流行っていますよ」とか色々話をして、それで「じゃあこういうものから選んだらどうでしょうか?予算はいくらぐらいですか?」みたいな感じで、店員さんとお客さんがチャットをしながら、対話をしながら買い物を誘導してくれるということをすると思います。
実店舗の強みは、店員さんとの対話にあります。「何を買えばいいかわからない」状態でお店に行っても、店員さんとの会話を通じて、自分に合った商品を見つけることができます。店員さんは質問を重ねながらお客さんのニーズを把握し、最適な商品を提案してくれます。
AIチャットで実現する対話型ショッピング
これが今までのホームページやECサイトはできないじゃないですか。だからAIチャット時代にこれができるようになるから革命が起きるわけです。おそらくECサイトを運営している人はネットからの問い合わせが数年減っているはずです。店員に聞かずにAIにチャットで聞くようになったからです。ググってHPに行って問い合わせしないんです。電話やメールで問い合わせでもしてくれたら、お客様が帰ろうとしたら、そこをなんとかと留まってもらうよう出来ますが、問い合わせこないことには誘導できません。つまり、何も決まっていない状態で相談する場所がどこなのかとなった場合に、いきなり楽天に行って相談するのか、日頃使っているChatGPTで相談するのか、Amazonに行って相談するのかという話です。
AIチャット機能の導入により、ECサイトでも実店舗のような対話型ショッピングが可能になります。ユーザーは「クリスマスプレゼントを探している」「予算は1万円くらい」「相手は30代の男性」といった情報をAIに伝えることで、最適な商品を提案してもらえます。これまでECサイトでは実現できなかった、コンサルティング型の買い物体験が可能になるのです。
さっきAmazonの話でいきましたが、AmazonはこうRufusというものを導入しているんですね。ここのところでRufusというのを押してもらうと、これでチャットが起動しまして、同じように「何々買いたいんだけど」みたいな形でスタートできるわけです。こういうインターフェイスになっているわけです。
なので、自社のホームページの中にも生成AIチャットを導入しなければ本当にまずい状態になるということが分かるかなと思います。
対話による信頼関係の構築
つまり、今まで例えば何か買い物しようと思った時にGoogleとかで、例えば「高知 ランチ」と検索している人がいたとします。「高知 ランチ」と検索しているから、高知ランチの情報を伝えればいいんだろうと思って、検索サイトはお店のHPをずらずら並べるわけですが、これって何も考えていない行動ですよね。
だって普通、リアルの店員さんに「高知のランチを探しているんだけど」と言ったら「じゃあここから選んでください」と言わないじゃないですか。例えば「高知のランチを探しているんだけど」と言われたら「そうなんですね。美味しいランチのお店知っていますよ」と言って、「ちなみに歩いて行かれますか?車で行かれますか?」とか「どの辺のエリアですか?」とか「和風がいいですか?洋風がいいですか?」とか、そういうふうにコミュニケーションを取って、ある程度ヒアリングしてから「じゃあそれに合うんだったらどこどこのお店ですよ」と言って案内してくれると思います。
従来の検索エンジンは、キーワードに対して関連性の高いページを一覧表示するだけでした。ユーザーの真のニーズを深掘りしたり、追加の質問をしたりすることはありません。しかし、実際の店員さんは違います。お客さんとの対話を通じて、本当に求めているものを理解し、最適な提案をしてくれます。
でも、これってGoogleは一切しないじゃないですか。だからAI時代になるとこういうふうに相談しながら最終的に買い物に誘導するということができるので、当然信頼関係が築けるわけです。だから購入完了率が上がるわけです。つまり成約率が上がるわけです。
AIチャットは、この「対話を通じた信頼関係の構築」をオンラインで実現します。ユーザーはAIとの会話を通じて、自分のニーズを整理し、最適な商品にたどり着くことができます。この過程で築かれた信頼関係が、購入率の向上につながるのです。Amazonの「Rufusを使ったユーザーは購入率が60%向上」というデータは、まさにこの効果を裏付けています。
導入の第一歩
というふうに考えていくと、これからECサイトに限らず普通のホームページも重要なのは、生成AIチャットを導入しなければいけない時代が来るということです。
一番簡単なのがLINE公式アカウントのAIチャットボットを入れる。LINE公式アカウント自体にもAIチャット機能が今ついています。ちょっとこれはまだまだ精度が低いという話を以前しましたが、まずここからやってみる。
LINE公式アカウントには、AIを活用した自動応答機能が搭載されています。完璧ではありませんが、まずはこの機能を活用して、AIチャットの効果を実感してみることをおすすめします。
さらには、これはまだ私が動画で話していないんですが、私がやっているようなLINEのAIチャットボットを導入することも今そんなに難しくないんです。無料からでも始められます。ここに挑戦するということをやっていくことが重要かなと思っています。
現在、様々なAIチャットボットサービスが登場しており、技術的な知識がなくても導入できるものが増えています。無料プランから始められるサービスも多いので、まずは小さく始めて、効果を検証しながら本格的な導入を検討するのが良いでしょう。
まとめ
なので、今までのようにカタログみたいな形で、Yahooのカテゴリー検索を「選ぶ」という方法もあるけど、Googleみたいに賢くキーワードで検索するという方法もあるんですが、これからは決まっていない状態でも質問してアドバイスをもらいながら買い物に誘導していく、お店の人に提案してもらう、AIに教えてもらい発見や気づきをもらう。という生成AIのチャット時代が来るということです。
ホームページの改善をこれからやっていく必要がありますので、ぜひその辺を注意してこれから来年以降やっていきましょうということです。
今日はECサイトの作り方が激変するということについてお伝えしました。ネットビジネスアナリスト横田秀珠でした。ありがとうございました。バイバイ。
おわりに
今回は、ECサイトの作り方が激変するというテーマでお話ししました。Yahoo時代の「カテゴリーで選ぶ」から、Google時代の「キーワードで探す」を経て、いよいよChatGPT時代の「AIに聞く」というフェーズに突入しています。
AmazonがRufusを導入し、購入率が60%向上したというデータは、AIチャット機能がECサイトにおいて非常に重要な要素であることを示しています。また、Amazonがショート動画機能のInspireを廃止し、AI重視に舵を切ったことも、この流れを裏付けています。
従来のECサイトは、「買いたいものが決まっているユーザー」に対しては効果的でしたが、「何を買えばいいかわからないユーザー」に対しては十分なサポートができていませんでした。AIチャット機能を導入することで、実店舗のように対話しながら商品を提案できるようになり、成約率の向上が期待できます。
今すぐできる第一歩として、LINE公式アカウントのAIチャットボット機能や、Chatbaseなどのサービスを活用することをおすすめします。2025年以降、AIチャット機能を持たないECサイトは競争力を失っていく可能性があります。ぜひ早めの対策を検討してみてください。
よくある質問(Q&A)
Q1. AIチャット機能を導入するのに、どのくらいの費用がかかりますか?
A1. AIチャット機能の導入費用は、サービスによって大きく異なります。LINE公式アカウントの基本的なAI応答機能であれば無料で利用できます。Chatbaseなどのサービスは無料プランから始められ、有料プランでも月額数千円から利用可能です。本格的なカスタマイズを行う場合は、専門業者に依頼することになり、数十万円以上かかることもあります。まずは無料で始められるサービスから試してみることをおすすめします。
Q2. AIチャットボットに自社の商品情報を学習させるにはどうすればいいですか?
A2. ChatbaseなどのAIチャットボットサービスでは、自社サイトのURLを入力するだけで、サイト内のコンテンツを自動的に学習させることができます。また、商品カタログのPDFやCSVファイルをアップロードして学習させることも可能です。より高度なカスタマイズを行いたい場合は、APIを活用して自社システムと連携させる方法もあります。
Q3. AIチャット機能を導入しても、従来のカテゴリー検索やキーワード検索は必要ですか?
A3. はい、引き続き必要です。ユーザーの買い物スタイルは人それぞれで、「カテゴリーから選びたい人」「キーワードで探したい人」「AIに相談したい人」がそれぞれ存在します。理想的なECサイトは、これら3つの導線すべてに対応できるUI設計を行うことです。AIチャット機能は追加するものであり、既存の機能を置き換えるものではありません。
Q4. 小規模なECサイトでもAIチャット機能は効果がありますか?
A4. はい、効果があります。むしろ小規模なECサイトほど、AIチャット機能の恩恵を受けやすい場合があります。大手ECサイトと比べて商品数が少ない分、AIが的確に商品を提案しやすくなります。また、専門店であれば、その分野に特化した深い知識をAIに学習させることで、大手にはない丁寧な接客が可能になります。問い合わせ対応の負担軽減にもつながります。
Q5. AIチャットボットが間違った情報を回答してしまうリスクはありませんか?
A5. AIが誤った情報を回答するリスクはゼロではありません。そのため、いくつかの対策が重要です。まず、AIに学習させる情報は正確で最新のものを使用すること。次に、回答の最後に「詳しくはお問い合わせください」などの案内を入れ、必要に応じて人間が対応できる体制を整えること。また、定期的にAIの回答内容をチェックし、誤った回答があれば修正を行うことが大切です。AIはあくまでサポートツールとして位置づけ、最終的な判断は人間が行う体制を維持しましょう。
詳しくは15分の動画で解説しました。
https://www.youtube.com/watch?v=hTGNuFgpQK8
0:00 📱 導入・今日のテーマ紹介 1:06 🛒 Amazonのショート動画機能「インスパイア」とAI「ルーファス」の変遷 2:18 🤖 ショート動画からAI重視への方針転換 3:25 📂 Yahoo時代:カテゴリーで「選ぶ」買い物スタイル 4:33 🔍 Google時代:キーワードで「探す」買い物スタイル 5:39 🏠 ホームページに必要なUI対応(カテゴリー+サイト内検索) 6:46 💬 ChatGPT時代:AIに「聞く」買い物スタイル 7:54 🔧 自社サイトへのAIチャット導入事例 8:57 📲 楽天アプリの「発見」タブ紹介 10:08 🛍️ 目的がない状態での買い物とAIアシスタント 11:15 🗣️ 店員との対話のような購買体験をAIで実現 12:21 🏪 自社HPへのAIチャット導入の必要性 13:26 🤝 AI時代の相談型購買と成約率向上 14:36 ✅ まとめ・LINE AIチャットボット導入のすすめ

🛒 ECサイト ECサイトとは、インターネット上で商品やサービスを販売するウェブサイトのことです。Electronic Commerce(電子商取引)の略で、Amazonや楽天市場などが代表例です。今後はAIチャット機能を搭載し、顧客との対話型ショッピングに対応することが求められています。
📂 カテゴリー検索 カテゴリー検索とは、Yahoo時代に主流だった検索方法で、大分類から小分類へとたどって目的の情報や商品を「選ぶ」方式です。デパートや本屋でジャンル別の棚から商品を探すのと同じ感覚で、階層構造をたどって目的のものを見つけます。
🔍 キーワード検索 キーワード検索とは、Google時代に主流となった検索方法で、欲しいものが決まっている場合に単語を入力して直接「探す」方式です。店員に「この商品ありますか?」と聞いて案内してもらうような体験をデジタルで実現しています。
🤖 Amazon Rufus Amazon RufusとはAmazonが開発した生成AIアシスタントです。2024年11月に発表され、2025年9月から日本の全ユーザーが利用可能になりました。Rufus利用者は購入率が60%向上したとされ、対話形式で商品を探せる革新的な機能です。
🛍️ ショッピングアシスタント ショッピングアシスタントとは、AIがチャット形式で買い物をサポートする機能です。ChatGPTやRakuten AIに搭載されており、ユーザーの質問に答えながら最適な商品を提案します。実店舗の店員のような接客をオンラインで実現します。
📱 楽天の発見タブ 楽天の発見タブとは、2025年11月に楽天市場アプリに追加された新機能です。ショート動画やバナー広告を通じて、ユーザーが新しい商品を「発見」できる仕組みです。2025年内にはAIチャット機能も実装予定と発表されています。
🎬 Inspire(インスパイア) InspireとはAmazonが導入したTikTok風のショート動画機能です。2023年にアメリカで開始されましたが、2025年3月に廃止が発表されました。ショート動画よりもAI重視の戦略へ転換したことを示す象徴的な出来事です。
💬 対話型ショッピング 対話型ショッピングとは、AIチャットを通じて店員と会話するように買い物ができる新しい購買体験です。目的が決まっていなくても「クリスマスプレゼントを探している」などと相談でき、予算や好みをヒアリングしながら最適な商品を提案してもらえます。
📲 LINE公式アカウント LINE公式アカウントとは、企業や店舗がLINE上で顧客とコミュニケーションできるビジネス向けサービスです。現在はAIチャットボット機能も搭載されており、ECサイトに生成AIチャットを導入する最も簡単な方法の一つとして紹介されています。
📈 購入完了率(成約率) 購入完了率とは、サイト訪問者のうち実際に購入に至った割合を示す指標です。AIチャットによる対話型ショッピングでは、顧客との信頼関係を構築しながら購入を誘導できるため、従来の検索型と比べて成約率が大幅に向上すると期待されています。














